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Yamareco

記録ID: 8700935
全員に公開
沢登り
大雪山

トムラウシ川 地獄谷 ヒサゴ沢・ワセダ沢

2025年09月10日(水) 〜 2025年09月13日(土)
 - 拍手
GPS
80:00
距離
31.2km
登り
1,672m
下り
1,672m

コースタイム

1日目
山行
4:51
休憩
0:13
合計
5:04
8:52
104
スタート地点
10:36
10:45
181
13:46
13:50
6
13:56
2日目
山行
5:25
休憩
0:00
合計
5:25
3日目
山行
6:47
休憩
0:39
合計
7:26
8:40
9:19
239
13:18
4日目
山行
4:43
休憩
0:09
合計
4:52
6:30
188
9:38
9:47
95
11:22
ゴール地点
天候 おおむね晴れ
過去天気図(気象庁) 2025年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
レンタカーでトムラウシ川林道を十勝ダム雨量計まで
コース状況/
危険箇所等
トムラウシ川林道は雨量計まではなんとか入れるが、時期により倒木などで入れないおそれもある。
トムラウシ川は秋でも水量が多く、渡渉か所の選定に神経を使う。
その他周辺情報 地獄谷は河原に浅い湯舟が掘られているが、増水時には崩壊するだろう。
トムラウシ林道をレンタカーで行く。
路面状態の悪いところ、ぬかるみもあり、車高の低い車は避けた方が良い。
トムラウシ林道をレンタカーで行く。
路面状態の悪いところ、ぬかるみもあり、車高の低い車は避けた方が良い。
見晴らしの良い場所はごくわずか。
1993年に走った時は高原状だったが、樹木が育ったか。
見晴らしの良い場所はごくわずか。
1993年に走った時は高原状だったが、樹木が育ったか。
十勝ダムの雨量計まではなんとか入った。
普通乗用車や、奥の軽自動車では、本来はやめた方が良い。
十勝ダムの雨量計まではなんとか入った。
普通乗用車や、奥の軽自動車では、本来はやめた方が良い。
ここから約5.5kmは徒歩。
背丈以上の笹薮、ぬかるみが多い。
初めから沢シューズで歩いた。
ここから約5.5kmは徒歩。
背丈以上の笹薮、ぬかるみが多い。
初めから沢シューズで歩いた。
川を渡る部分は、ほぼすべて崩壊。
川を渡る部分は、ほぼすべて崩壊。
2時間弱歩いてようやくトムラウシ川。
秋でも水量が多い。
2時間弱歩いてようやくトムラウシ川。
秋でも水量が多い。
トムラウシ川に入って1時間も経っていなかった。
ヒグマは左岸の岩陰にいた。
北海道の大雪高原温泉ヒグマ情報センターでは、20m以内を「超近距離」としているが、今回は7〜8m。
流れの水音の激しいところでは、聴覚の鋭敏なヒグマでも、笛や人の声が聞こえていないことがわかる。
トムラウシ川に入って1時間も経っていなかった。
ヒグマは左岸の岩陰にいた。
北海道の大雪高原温泉ヒグマ情報センターでは、20m以内を「超近距離」としているが、今回は7〜8m。
流れの水音の激しいところでは、聴覚の鋭敏なヒグマでも、笛や人の声が聞こえていないことがわかる。
翌日、ヒサゴ沼の小屋で会ったハンターに状況を解説してもらった。
1)
最大のポイントは、こちらが先に気が付いて回避行動を取ったこと。
2)
おそらくヒグマは「人は自分に気が付いていない」と判断し、距離を取ったのだろう。
3)
もし目が合っていたら、ブラフチャージ(威嚇の突進)を繰り返され、後ろ向きに後退するしかなくなっていただろう。
2025年09月10日 11:19撮影 by  TG-7 , OM Digital Solutions
9/10 11:19
翌日、ヒサゴ沼の小屋で会ったハンターに状況を解説してもらった。
1)
最大のポイントは、こちらが先に気が付いて回避行動を取ったこと。
2)
おそらくヒグマは「人は自分に気が付いていない」と判断し、距離を取ったのだろう。
3)
もし目が合っていたら、ブラフチャージ(威嚇の突進)を繰り返され、後ろ向きに後退するしかなくなっていただろう。
こちらが先に気が付き、その瞬間、踵を返して何事もなかったかのように下流へ歩いた。
おそらくほぼ同時にヒグマも気が付いて、30mほど先まで駆けて行き、そこでこちらを様子見していた。
ということは、ヒグマが自ら回避したときの安全距離は約30mということらしい。
2025年09月10日 11:19撮影 by  TG-7 , OM Digital Solutions
9/10 11:19
こちらが先に気が付き、その瞬間、踵を返して何事もなかったかのように下流へ歩いた。
おそらくほぼ同時にヒグマも気が付いて、30mほど先まで駆けて行き、そこでこちらを様子見していた。
ということは、ヒグマが自ら回避したときの安全距離は約30mということらしい。
流れは激しい。
地獄谷のずっと手前でも白濁した場所があり、硫黄臭がする。
地獄谷のずっと手前でも白濁した場所があり、硫黄臭がする。
地獄谷への合流点が近づくと、流れが一直線に。
右岸に巻道がある。
地獄谷への合流点が近づくと、流れが一直線に。
右岸に巻道がある。
合流点はひょんぐり状態。
合流点はひょんぐり状態。
合流点から10分かからずに地獄谷。
噴気は合流点からよく見える。
合流点から10分かからずに地獄谷。
噴気は合流点からよく見える。
ここには1日おいて計2泊したが、どちらの晩も、他のパーティがテントを張っていた。
噴気のある河原は暖かいが、岩か泥なのでテントは張りにくい。
ガスに包まれるのも不安。
ここには1日おいて計2泊したが、どちらの晩も、他のパーティがテントを張っていた。
噴気のある河原は暖かいが、岩か泥なのでテントは張りにくい。
ガスに包まれるのも不安。
水蒸気は激しいが、硫黄臭はきつくはない。
水蒸気は激しいが、硫黄臭はきつくはない。
トムラウシ川の水量は半分に。
トムラウシ川の水量は半分に。
ヒサゴ沢に入る。
ヒサゴ沢に入る。
1280m付近に幕営適地。
1280m付近に幕営適地。
滝場が見えてきた。
滝場が見えてきた。
青空に向かって登っていく。
青空に向かって登っていく。
この滝は直登できないので、少し右岸へ寄って草付と泥壁を登る。
単独の場合、バイルがあると便利。
この滝は直登できないので、少し右岸へ寄って草付と泥壁を登る。
単独の場合、バイルがあると便利。
先行者が泥壁に悪戦苦闘していたので、ショルダーで上がらせてもらい、ザック吊上で楽々クリア。
2025年09月11日 09:11撮影 by  TG-7 , OM Digital Solutions
9/11 9:11
先行者が泥壁に悪戦苦闘していたので、ショルダーで上がらせてもらい、ザック吊上で楽々クリア。
もう一つ滝があるが問題なし。
もう一つ滝があるが問題なし。
急に秋色が深まる。
急に秋色が深まる。
難しいところはない。
難しいところはない。
急になめ床になり、すぐに水は涸れる。
急になめ床になり、すぐに水は涸れる。
あとはガレ場。
なんとも言い難い爽快感。
なんとも言い難い爽快感。
ヒサゴ沼の小屋が見えてきた。
ヒサゴ沼の小屋が見えてきた。
絵にかいたような光景。
絵にかいたような光景。
ヒサゴ沼の水は淀んでいるわけではなく、雪渓からわずかずつでも水が供給されている。
浄水器があれば、煮沸して飲用に使える。
ヒサゴ沼の水は淀んでいるわけではなく、雪渓からわずかずつでも水が供給されている。
浄水器があれば、煮沸して飲用に使える。
縦走路方向へ15分ほど歩くと、雪渓から新鮮な水が取れる。
縦走路方向へ15分ほど歩くと、雪渓から新鮮な水が取れる。
トイレは2口。
テント場は広いが、雨が降るとドロドロに。
テント場は広いが、雨が降るとドロドロに。
航空機にガスボンベは持ち込めないので、家庭用のボンベをスーパーで買った。
3泊でも1本の半分くらいで済んだ。
航空機にガスボンベは持ち込めないので、家庭用のボンベをスーパーで買った。
3泊でも1本の半分くらいで済んだ。
夜明け。
冷え込んだ。
縦走路に出た。
ヒサゴ沼を見下ろす。
学生時代から約半世紀、何度も見下ろしてきたが、下を歩いたのは今回が初めて。
ヒサゴ沼を見下ろす。
学生時代から約半世紀、何度も見下ろしてきたが、下を歩いたのは今回が初めて。
ここからワセダ沢を下降する。
正面に地獄谷の噴気が白く見えている。
ここからワセダ沢を下降する。
正面に地獄谷の噴気が白く見えている。
ワセダ沢を登る場合、赤枠の岩場を登ると、急なザレや藪を避けることができる。
2025年09月12日 09:44撮影 by  TG-7 , OM Digital Solutions
9/12 9:44
ワセダ沢を登る場合、赤枠の岩場を登ると、急なザレや藪を避けることができる。
流れは1465mまでくだらないと出てこない。
流れは1465mまでくだらないと出てこない。
この先の滝場は、左岸の鹿道を利用して巻いた。
この先の滝場は、左岸の鹿道を利用して巻いた。
地獄谷に戻った。
若い3人パーティ。
2025年09月12日 15:32撮影 by  TG-7 , OM Digital Solutions
9/12 15:32
地獄谷に戻った。
若い3人パーティ。
噴気の向こうにトムラウシ。
噴気の向こうにトムラウシ。
河原から一段上がった噴気孔。
河原から一段上がった噴気孔。
エゾシカの足跡だと思われる。
エゾシカの足跡だと思われる。
数日前のヒグマの足跡。
雨の前に付いたと思われる。
数日前のヒグマの足跡。
雨の前に付いたと思われる。
3日目に出会ったヒグマだと思われる。
幅は22〜24cmくらい。
前足なのか後足なのかは不明。
(ヒグマの大きさは前足の幅で測る)
3日目に出会ったヒグマだと思われる。
幅は22〜24cmくらい。
前足なのか後足なのかは不明。
(ヒグマの大きさは前足の幅で測る)
その下流で見かけた母子クマの足跡。
ちいっちゃい生命が厳しい自然を生き抜いている。
その下流で見かけた母子クマの足跡。
ちいっちゃい生命が厳しい自然を生き抜いている。
この色は、何を食べているのだろうか。
この色は、何を食べているのだろうか。
林道跡を登り返す。
北大パーティの速いこと!
彼ら3人の年齢を合計しても、自分の方がまだ上(笑)。
林道跡を登り返す。
北大パーティの速いこと!
彼ら3人の年齢を合計しても、自分の方がまだ上(笑)。
撮影機器:

感想

1993年7月にも地獄谷を目指したが、五色が原が一面の雪に覆われている状況で、トムラウシ川が大きく増水していたため、すぐに引き返した。
今回は35年越しの念願達成。
35年前はトムラウシ林道が川に達するまで乗用車でアプローチできたが、長い年月の間に林道は放棄され、5.5km歩くことになった。

ヒグマとの出合頭の遭遇は、ある程度は覚悟していたが、初日早々とは驚いた。
日高では足跡の幅が40cmに達するような巨大熊を見かけたが、今回のもそこそこ大きく、オスの成獣だったと思われる。
こちらが先に気が付いたのが幸いし、事なきを得た。
知床や大雪山系白雲岳のように、餌付けされたり人慣れしたりしていない個体だったのも幸いした。
ここに入るくらいの登山者は、決っしてゴミも残さないし、ましてやヒグマを刺激したりはしないだろう。

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