霧島山えびの高原から韓国岳


- GPS
- 03:34
- 距離
- 5.3km
- 登り
- 557m
- 下り
- 557m
コースタイム
天候 | 曇、一時晴、一時雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
よく踏まれた登山道 |
その他周辺情報 | えびの高原ホテル |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
シュリンゲ
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感想
昨年10月、大分県の久住山に登った際、次は鹿児島県の山に、と計画したのが霧島山と開聞岳だった。そもそもasakinuのルーツは薩摩で、親父から霧島の話はたびたび聞いていたが、いまだに行ったことがなかった。開聞岳は麓から眺めただけ。昨年、まもなく定年になる知人から、第二の人生の「進路指導」を乞われたとき、その知人が久住山と開聞岳に関西から車で行って登った話を聞いて触発され、「いかなくっちゃ」となって迎えたのが今回の旅なのだった。
霧島といっても広い。高千穂峰や新燃岳もぜひ行ってみたいところだが、新燃岳は噴火が今も起こっていて確か入山規制になっている。初めての霧島となれば、最高峰の韓国岳にまずは登ってみるとする。中腹の温泉の中では栗野岳温泉に興味があるが、今回は寄る時間がない。再訪の機会をまとう。
出発前のてんくらは全行程おおよそ晴の予想だったが、直近になって台風22号が発生して不安要因となった。が、我々には幸いなことにこれは海上で進路が東にそれた。胸をなでおろして午前8時台のスカイマークで鹿児島空港へ。1時間ほどのフライトで到着し、外へ出ると湿気を帯びた熱気が襲ってきた。これはホノルル空港の空気に似ている。南国だな〜とちょっとした感慨にふける。レンタカーを駆ってえびの高原に向かう。途中、通行止めの表示があるものの、先行車につられて走り続けたところ、ついに災害復旧工事で完全通行止めに。きょうは時間に余裕がないので気は焦るが土地勘もない。先行車にくっついて走ってるうちにナビがalternativeのルートを指示してくれた。果たして今日登れるのか?との不安は遠のいて、えびの高原に到着。なんとかぎりぎりで午前中(残り3分で正午!)の出発となる。
最初はセメント舗装の遊歩道を行く。正面にモクモクと噴気が立ち上っている。周囲は硫黄臭が立ち込めて、東北時代になじんだ火山列島日本の息遣いを感じながらゆるりゆるりと登っていく。セメント舗装の道は、この噴気口の主である硫黄山に向かっているが、平日の今日は途中で閉鎖されていて、そこから右手に山道に入る。噴気を上げていた「火口」を見下ろすようになり、小尾根に乗るとこの「火口」へ通ずる道(これも通行禁止)を合して高度を上げていく。石ざれの歩きにくい道を行くと唐突に「三合目」の標識が立っている。この先、四合、五合、と標識が現れるが、実感的には上に行くほど間隔が縮まるというありがたい標識である。五合目には休憩所が建っている。ここからは特に楽になる。平坦なところも現れて行程がはかどる。終始、眺望に恵まれて快適に歩を進める。何組もの登山者とすれ違うが、半数は外国人であった。足元に岩盤が現れると山頂近し、である。稜線の左手が切れ落ちた急斜面となり、木製の柵が現れると、目前に山名板が建ち、韓国岳の山頂に達したことを知る。登り間、ずっと曇り空で直射日光が遮られ、それに助けられていたが、ここにきて雲が切れて日の光が降り注いだ。なんといいタイミング!
山名板の上の岩に上がってみると、韓国岳の大カルデラが一望のもと、そして眼下には巨大なかつての火口が鍋の底のように平たい円盤となって横たわっていた。そして自分の足元は大きくえぐれて、雪庇の上に立っているような状態なのだった。周囲の断崖がその緊張感をさらに増幅させる。この臨場感は感動的である。この山に登ってよかった、と思う瞬間である。
この山頂で休憩中のシンガポール人男女と軽く会話を楽しんだ後、下山を開始する。空模様は再び悪化し、雨が降り始めたのはちょうど5合目で、休憩所で雨宿りと、実に間がいい。3人のEnglish nativeが雨宿りに加わる。雨具を出しているうちに雨はやんでくれた。再び下山を開始する。硫黄山がどんどん大きくなっていき、やがて出発点のえびの高原に降り立った。
今日の泊地、えびの高原ホテルは駐車場から400mの地点に立つ。一泊二食付き1万5千円と、世間的にはお安い、我々的には高めのホテルで、食事も大変良い。特に、和牛のしゃぶしゃぶが、質量ともにimpressiveだ。ただし、サトイモと南瓜は冷凍したらしく、繊維を感じるのが残念。お湯は鉄泉らしく硫黄臭がないが、なめらかでよい湯だった。
翌日は霧島に散在する野湯のうち、アクセスのよい三つを訪ねる予定なので、ホテルのおとなしい湯がこの日はちょうどいいのであった。
通行止めで最初はどうなるかと不安に襲われた初日も、こうして無事に登頂でき、幸先の良いスタートとなった。さて、明日の野湯は如何に。
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