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記録ID: 8863091
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沢登り
京都・北摂

【京都北山】朽木 麻生川支流・荒谷で予想外の美瀑に出会う

2025年10月26日(日) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
4.6km
登り
723m
下り
725m

コースタイム

日帰り
山行
4:30
休憩
0:00
合計
4:30
11:00
10
駐車地
11:10
50
荒谷に入渓
12:00
80
450m二俣の右俣に入る
13:20
50
450m二俣に一旦戻る → 今度は左俣へ
14:10
10
稜線
14:20
70
荒谷の一本東側の谷に下降開始
15:30
駐車地
天候
過去天気図(気象庁) 2025年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
荒谷出合の100mほど手前にある空き地に駐車。スペースはかなり広い。
コース状況/
危険箇所等
・ 荒谷は今回登路とした谷。450m二俣までは小滝がぽつぽつ出てくる程度だが、一部の植林を除けば基本的に自然林で雰囲気がよく、気持ちよく歩ける。450m二俣の右俣に入ると6段40〜50mほどの連瀑帯となり、特に一番上にある15m滝はなかなかの美瀑で、赤い岩が美しく印象的。その上も詰めまで小滝やナメが連続する。なお、左俣は小滝が数個出てくる程度。小さな谷で水量が少ないので、真夏など渇水期はおすすめしません。大雨の後くらいがちょうどいいかも。
・ 下降路とした荒谷の一本東側の谷は、目立った滝場としては20m斜滝と2段5m滝くらいで、あとは小滝のみ。
・ 今回、大きな滝場が出てくることを全く予想していなかったこともあり、携行したのは20m補助ロープのみ(ハーネスや下降器なども不携帯)だったが、問題なかった。が、荒谷の右俣の連瀑帯はそこそこ険しいので、一応下降器など沢登りの基本装備は携行したほうが無難。

※ タイトルを便宜上「京都北山」としていますが、行政区画上は完全に滋賀県です。滋賀県民の皆様、まいどすみません…。
荒谷はぱっとしない堰堤から始まる。地味なこの山域らしい始まり方。
荒谷はぱっとしない堰堤から始まる。地味なこの山域らしい始まり方。
でも基本自然林だし、
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でも基本自然林だし、
ところどころナメも走って、予想以上に爽やかな渓相。
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ところどころナメも走って、予想以上に爽やかな渓相。
大きな天然スギも
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大きな天然スギも
なかなか雰囲気いいね。植林一色の谷も覚悟していたので、得した気分。
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なかなか雰囲気いいね。植林一色の谷も覚悟していたので、得した気分。
450m二俣。ここを右俣に入ると、谷の雰囲気が一変。
450m二俣。ここを右俣に入ると、谷の雰囲気が一変。
突然、両岸が切り立ち、滝が連続。
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突然、両岸が切り立ち、滝が連続。
その上も、ナメ滝が途切れることなく続く。
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その上も、ナメ滝が途切れることなく続く。
この樋状の3m滝を直登すると…
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この樋状の3m滝を直登すると…
おおー! 高さは15mくらいだけど、これは立派。
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おおー! 高さは15mくらいだけど、これは立派。
最近、北山エリアで見た滝の中では、最も美しい姿の滝かもしれない。
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最近、北山エリアで見た滝の中では、最も美しい姿の滝かもしれない。
この滝を印象的なものにしているのは、鮮やかな赤い岩盤。その上をスダレ状に瀑水が滑る様が美しい。
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この滝を印象的なものにしているのは、鮮やかな赤い岩盤。その上をスダレ状に瀑水が滑る様が美しい。
大峰の矢納谷にある赤ナメクチキの滝をなんとなく彷彿とさせる。
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大峰の矢納谷にある赤ナメクチキの滝をなんとなく彷彿とさせる。
この山域にも、こんな滝がまだ眠っていたとは…
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この山域にも、こんな滝がまだ眠っていたとは…
美しい瀑水を眺めながら、左岸から巻いていく。
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美しい瀑水を眺めながら、左岸から巻いていく。
岩混じりで、結構険しい巻きとなった。今回は完全に油断していてハーネスやら下降器やらは家に置いてきてしまったので、慎重に攀じていく。
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岩混じりで、結構険しい巻きとなった。今回は完全に油断していてハーネスやら下降器やらは家に置いてきてしまったので、慎重に攀じていく。
連瀑帯を越えたあとも、源頭まで小滝が続いた。
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連瀑帯を越えたあとも、源頭まで小滝が続いた。
赤い岩盤のナメが続く。
赤い岩盤のナメが続く。
もう水も切れかけているのに、小滝が途切れない。
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もう水も切れかけているのに、小滝が途切れない。
ようやっと源頭。
ようやっと源頭。
このまま稜線に上がってしまってもいいのだが、450m二俣の左俣がどうしても気になるので、右岸尾根を下降して二俣まで戻ることに。シャクナゲが茂る痩せ尾根で、やや苦労。
このまま稜線に上がってしまってもいいのだが、450m二俣の左俣がどうしても気になるので、右岸尾根を下降して二俣まで戻ることに。シャクナゲが茂る痩せ尾根で、やや苦労。
二俣まで戻り、今度は左俣へ。両岸が迫り、期待させる渓相だが…
二俣まで戻り、今度は左俣へ。両岸が迫り、期待させる渓相だが…
残念ながら出てきたのは小滝数個のみ。左俣は意外にも平凡でした。
残念ながら出てきたのは小滝数個のみ。左俣は意外にも平凡でした。
そのまま稜線へ。稜線上はブナの立つ自然林で、ちょっと意外。この山域は植林が多い印象だったので…
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そのまま稜線へ。稜線上はブナの立つ自然林で、ちょっと意外。この山域は植林が多い印象だったので…
ブナは次第に紅葉し始めていた。
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ブナは次第に紅葉し始めていた。
今度は、荒谷の一本東側の谷を下降していく。こちらの谷は、概ね穏やかで平凡でした。
今度は、荒谷の一本東側の谷を下降していく。こちらの谷は、概ね穏やかで平凡でした。
それでも、一箇所だけ20mほどの斜滝あり。
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それでも、一箇所だけ20mほどの斜滝あり。
なかなか美しい滝場です。
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なかなか美しい滝場です。
2段5m滝。小さいけど姿は美しい。
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2段5m滝。小さいけど姿は美しい。
カツラ巨樹。
堰堤が出てきたら、県道は間近。
堰堤が出てきたら、県道は間近。

装備

備考 ・ フェルトソール沢足袋使用

感想

 今週末はあまり時間がないので、ご近所の近江朽木の谷歩き。
 そういえば、麻生川の谷って入ったことがないな、とふと思った。百里ヶ岳や若狭駒ヶ岳を源に持つこの川は、木地山峠や池ノ河内峠などの古くからの峠道や、ハイキングの登路にもなっているような穏やかな谷が多く、また林道の延伸やら植林やらで、これまであまり沢登りの対象として考えたことがなかったのである。でも、遠出する時間がない週末こそ、趣向を変えてそんな流域を歩いてみるのも悪くないかもしれないと思い、地形図を一通り眺めて、何となく気になった谷に入ってみることにした。山と高原地図(京都北山)によれば、谷名は「荒谷」というらしい。記録は見たことも聞いたこともないし、何か名のある山に登れるわけでもない。選んだ理由は本当に気まぐれに近い。
 しかしそんな気まぐれで入った谷で、近年このエリアで見た滝の中では最も印象的な姿をした滝に出会えるとは、まさか思いもしなかった。もともと小さな谷である上に源頭に近く、水量もいいかげん少ないはずなのに、この豊かに美しく広がる水紋は何なのだろう。鮮やかな赤い岩盤は、大峰の矢納谷にある名瀑である赤ナメクチキの滝を彷彿とさせる(もちろん、規模の点では全然敵わないけど)。その滝下にたたずんで、滑り落ちる瀑水をしばらく見つめていた。
 こんな小さな谷にも、こんな滝が未だに眠っているのであれば、この山域での登山もまだまだ続けられそうな気がする。

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