【谷川連峰】幽ノ沢V字状岩壁右ルート

| 天候 | 11/8(土):晴れ |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2025年11月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
○コースタイム
・11/8(土):【0530】谷川岳インフォメーションセンター前駐車場-【0630】幽ノ沢出合-【0830】中央壁取り付き-【1430】石楠花尾根-【1500】堅炭尾根-【1700】芝倉沢出合-【1800】谷川岳インフォメーションセンター前駐車場
山納めしたつもりが、気づけばまた山に向かっていた。「山ヤの俺は山を辞める」「クライマーの“もう一回”」「A氏の『今年は山納め』」――これらは決して信じてはいけない。
水上ICを降りると、道路は濡れていた。……まただ。我々2人の山行は、天候に恵まれない確率が異様に高い。日頃の行いが悪いのか、それとも雨男がいるのか。
当初予定していた右俣リンネは、「濡れていると話にならない」と記録にある。行く前からモチベーションを削いでくる。
とりあえず谷川岳インフォメーションセンターに前泊。夜中、軽バンが揺れるほどの風が吹いた。
5時起床。とにかく寒い。我々は来るタイミングを間違えたのかもしれない。
荷を整え、幽ノ沢へ。途中、一ノ倉出合で稜線が雪化粧しているのを見て、再び思う――我々は来るタイミングを間違えたのかもしれない(2回目)。
幽ノ沢出合から沢靴に履き替え入渓。絶対に濡れたくないので慎重に歩を進める。途中、ドボンしそうな箇所があったので高巻いたが、意外に悪く気が引き締まる。
二俣から右俣へ。以前、滝沢大滝では左俣を遡行した。残置スリングが意外と多く見られる。
カールボーデンからは、中央壁・右俣リンネ・V字状岩壁の全体が見渡せた。
「とりあえずロープなしで行けるところまで」と思っていたら、そのまま中央壁の取り付きまで来てしまった。全体的に壁は濡れている。だが、それだけでは敗退の理由として今ひとつ足りない。V字状岩壁はなんとか登れそうに見えたので、幽ノ沢でもっとも登られている右ルートを選択。
(1P目:H氏)
要テラスへのアプローチピッチ。中央壁取り付きから右俣リンネの取り付きへ横断。やはりリンネ内部は濡れている。トラバース途中でピッチを切る。
(2P目:A氏)
アプローチピッチの2ピッチ目。クライムダウンしてから右上し、要テラスへ。クライムダウン箇所には長いスリングの残置あり。
(3P目:H氏)
実質的にV字状岩壁の登攀がここから始まる。草付きから垂壁を直上。終了点にはきれいなペツル2本。
(4P目:A氏)
左ルートとの分岐。右ルートは右のルンゼに向かって直上~右上。終了点にリングボルト2本。リスが乏しく補強は難しい。
(5P目:H氏)
本ルートの核心ピッチ。案の定、上部は濡れていて神経を使う。中間支点にペツルが1本あるが、特に必要性は感じなかった。
(6P目:A氏)
濡れたルンゼのチムニーをバックアンドフットで越える。後半は乾いた垂壁となる。ブッシュ手前のリングボルトはビレイしづらく、そのまま笹藪へ突っ込み適当なところでピッチを切る。
(7P目:H氏)
笹藪リッジを詰め、石楠花尾根に合流。終了点にはペツル1本。
堅炭尾根まではまだあるが、ロープを畳んで急な笹藪を詰めていく。
下山路は不明瞭で気が抜けない。しかも雪が少し残っている。前半は尾根沿いにわずかな踏み跡があったが、後半はそれも消え苦労しながら芝倉沢へ出た。
結局、ギリギリのヘッデン下山。……流石に、もうこれで終わりだな。
hazuki2012r
takuya1004



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