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Yamareco

記録ID: 9013366
全員に公開
ハイキング
奥多摩・高尾

のんびり森林セラピー。冬の入口、奥多摩・三頭山。

2025年11月30日(日) [日帰り]
情報量の目安: S
都道府県 東京都 山梨県
 - 拍手
体力度
2
日帰りが可能
GPS
03:42
距離
6.0km
登り
588m
下り
589m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
2:39
休憩
1:03
合計
3:42
距離 6.0km 登り 580m 下り 581m
9:26
9:27
3
9:40
38
10:18
10:21
24
10:45
10:48
3
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5
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0
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38
12:39
12:41
17
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12:59
3
13:02
ゴール地点
天候 晴々!
過去天気図(気象庁) 2025年11月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
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11/30 9:24
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2025年11月30日 12:57撮影 by  SIGMA fp, SIGMA
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撮影機器:

感想

今週末はのんびり歩こう。
先週、北八ヶ岳の小屋泊の山歩きを終えて、今週末は気軽な山歩きを考えていた。
想定外に金曜日の仕事が大幅に遅れて、久しぶりに帰ってくるのが、午前様になってしまった。いやぁ、今週の山歩きは、のんびり週間で良かった。


山歩きは土曜日は止めにして、日曜日にしよう。
11月最後の山歩き。どこを歩こうかな、と、近場のお山を探していると、武蔵五日市駅から都民の森までのバスの運行は、年内は11月で終わり。という情報を見つけて、これは良いかも。行っとかなきゃ、と、目星をつけた。

まだ、山歩きを始めたばかりの頃、例に漏れず、初心者向けとして、都民の森から三頭山の周回コースを歩いた。その後は、奥多摩湖側から湖面に浮かぶ桟橋を渡ってから、三頭山を登ってみる、みたいな事をしたりした。

まだ、バス耐性がついていなかった頃、調べていて、1時間もバスに乗るの⁈ と、驚いていたことが、懐かしい。
今では1時間くらいでは、何とも感じないほど、バス耐性がついていた。



武蔵五日市駅。
奥多摩方面出掛ける時に、選択肢として出てくる駅で、少し立派な終点駅の駅舎の割に、駅前は驚くほど何もない。
でもニューデイズがあるだけ、まだマシなのである。
朝ごはんに、熱々の肉まんをひとつ買った。

今日は都民の森行きバスの最終日。さぞかし混むのかな、と警戒して、一本早く着く電車にして前の方に並べた。その後、もう一本後の電車が到着して、列はさらに伸びていった。
日向を探して、バスの時間を待つ。今日もお天気が良さそう。日向はぽかぽかとしていた。

バスは臨時便を増発して、武蔵五日市駅を出発した。全然、余裕の乗車量だった。



凍てついていたバス。
バスの車内が、いやに寒い。冷房でも入っているの?というくらい、冷たい空気で、手も足も痺れてくる。
お布団の様に、ザックを身体の上に何とか被ったりして、凌ぐ。昨日、寝過ぎたからか、まだ眠い。寒さに耐えながら、うつらうつらとしていると、数馬まで来ていた。

また、そこからはあまり記憶にないまま、終点の都民の森に着いた。
何故、こんなに寒い車内だったのだろう、バスから降りるなり、慌てて日向へ駆けた。日向はぽかぽか暖かい。



トイレと準備を済ませて、のんびり出発。
9時20分。久しぶりに「都民の森」の看板を見た。堂々と縦書きに書いてあるのがミソだ。
まず入りの山道は舗装してあるのだけど、やっぱり奥多摩である。その急峻な山への取り付き方は、やっぱり奥多摩である。
舗装がしてあるだけで、楽そうに見せつつ、全然優しくないところが、やっぱり奥多摩。だと思う。



わ、割わりと急だなぁ。
すっかり、どんな登山道だったか、忘れてしまっていた。
稜線に乗るまでの登りは、奥多摩の山々の例に漏れず、急峻な登りを歩く。鞘口峠へ出ると、稜線に乗った。
三頭山への分岐があり、さらに急峻な稜線の道か、その稜線を左に巻く形で、巻き道が付けてあった。

迷う事なく、巻道を選ぶ。時折現れる九十九折りのジグザグ道を登っている。右上の方に先行する登山者が、ちらちらと視界に入る。

秋晴れの晴天で、季節はすっかり冬の様相、そこまで汗をかくこともなく、若干汗ばむ、という程度で低山歩きの季節である。
カラカラに乾いた空気が、サラサラと肌を触っている。カラカラの落ち葉と地面は、靴もあまり汚さない。



小高い見晴し小屋。
三頭山の界隈は、自然観察を目的にしているのだろうか、木製のテラスや小屋が割と備え付けてあって、ちょっとトムソーヤの様な気分にさせる。
また、東京都の山々にある避難小屋は、とても立派で綺麗でもある。これが大都市の財力がなせる技か、などと思ったりする。

見晴し小屋にはすでに、先に休憩をされている人たちがいて、景色だけ少し眺めて、ここは軽くスルーにする。
今日はビールを持ち上がって来ている。早く山頂に着いて、そこでゆっくりする作戦である。

稜線からは、すっかり奥多摩湖側の景色が広がっていて、あっち側へ下りても良いんだよなぁ、などと妄想をしていた。少し馴染みの景色が眼下に広がっていると、ふふん、と、何かちょっと知った風に得意げになってしまう。ひとりだけど。



稜線歩き。
すっかり枯山となった稜線を歩いていると、少し風が抜けている。低山といっても1500m近い稜線を歩いている。それでも寒いという程でもない。お天気は相変わらず良いままだし、のんびり気分で、もう、すぐそこまで見えている三頭山の東峰を目指している。

三頭山、というだけあって、東峰と中央峰、西峰と、3つの峰=頭を持つ。奥多摩三山(大岳山、御前山、そして三頭山)の中でも最高峰の山である。

登山客も山頂に集まって来ている様で、人影も多くなってきた。展望テラスへ少し寄り道をした。




3つの頂。
まずは次男坊、ほどなく最初の東峰1526mの山頂に着いた。三等三角点が設置されていた。とても綺麗な状態で、はっきりと三等三角点と読める、見える。うやうやしく、さわさわした。


次の末っ子の中央峰1523mは、山頂標に人が多く集まっていたので、スルーをして、最後の西峰を目指す。はやく、もうビール時間だ。

少し登り返して、長男坊の西峰山頂1527mへ到着。東京都と山梨県の境にあり、奥多摩三山最高峰、そして東京都の立派な御影石の、少し気取って「休め」をしたような山頂標がでん、とあり、いよいよ眺望が開ける。



豪華山頂標。
東京都の代表する9座にだけ、その立派な山頂標が設置されている。
合わせて、三角点の様な形の、宮標石が地面から顔を出していた。明治期、かつて宮内省が御料地(林)として管理していた、とある。宮境界石?とも言うそうだけど、その違いはわからない。

「宮」のウかんむりがまあるく、あしらわれて、◯に8みたいに見える。さすが、明治期というらしく、古ぼけた感じがまた、とても良い。

ときどき、山中で見かける、この様な味わい深い標石、標柱、三角点に興味が湧かないわけがない。ひっそりと佇む姿に、それらを建てている当時の風景が浮かんできて、想いを馳せざるを得ない。とてもロマンを感じる。

そして、西の空には、雪化粧をした富士山が佇んでいた。端正に両脇の裾を丁寧に広げて座っているようだ。
今日も綺麗ですよ、とシャッターを切った。



お昼ごはん。
三頭山西峰の広々とした山頂に、平らな所を見つけて、お店を開いた。ストーブを出して、カップ麺のお湯を沸かす。
沸かしている間に、プシュと、持ち上がった缶ビールを開けた。今日の缶ビールは3カ月前に、お誕生日と、お取引先の山好きな人から頂いた「山の上ヒューイ」という、長野・山梨のクラフトビール。
頂いてから、何処で、どこのお山で頂くのが相応しいか、ずっと悩んで、ずっと冷蔵庫に置いてあった。

とはいえ、泊まりの山歩きでは、長時間、わざわざビールを持って歩いたりはしない。重たいし、現地調達も出来る。。と、その辺りは質実なのだけど、のんびり、の山歩きの時、良いお天気が約束された時にしたいな、と、思っていた。

山歩きの最中にビールを飲む。というのは、実はあまり褒められたことではないと思う。まだ登りがある時に飲むことは、決してしないのだけど、過去にそれをして、とても辛い思いをした。と、いうのもあった。
後はゆるゆると下るだけ、というような計画の時の楽しみ、である。

時折、そよそよと風が吹くとやっぱり少し寒い。でも上着を着て、柔らかい陽射しと、カップ麺のお汁とが、じんわりと身体に沁みてくる。

さてそろそろ店じまい。全てをザックに仕舞い、最後にもう一度、富士山を眺めてから、また1枚、シャッターを切った。



寄り道。
お店を畳んで、ムシカリ峠方面へ下る。やっぱりこの季節のビールでそわそわして来た。然程寒くない、と言ってももう季節は冬。ちょっと身体が冷えた。ちょうど峠の分岐の先に避難小屋があり、地図を見ると、おトイレマークがあった。

ムシカリ峠の分岐を過ぎて、少し巻く形でそそくさと先へ進むと、綺麗な三頭山避難小屋が見えてきた。またトムソーヤの様な佇まい。
おトイレも綺麗にしてある。管理をしてくださる方に感謝しかない。



下山。
さて、気も落ち着いたところで、本格的に下山開始である。整備が行き届いた登山道はとても歩き易く、のんびりと、木々の隙間から見える景色を、眺めながら歩くことが出来る。
下るにつれて沢の辺りを歩くようになり、作り付けの木の橋や、憩いのテラスなんかも、森で遊ぶ、山で自然観察を楽しむ、という工夫がされていて、まさに森林セラピー。



三頭大滝。
吊り橋が見えてくると、もう滝はすぐそこ。吊り橋を歩いて三頭大滝の真正面へ出られる。
いつ見ても、立派な滝である。落差は30mと言われいて、大きく目を見開いても視界には入りきらなくて、大きく頷く様に、何度も上から下へ、下から上へ、その水筋を追う様に観察した。



ふかふかの散歩道。
三頭大滝からさらに下る。というか、ここまで来るともう坂道感は無くなって、緩やかな、そしてウッドチップが敷かれた、とても歩きやすい、ふかふかの遊歩道になる。
行き届いている。ふかふかの道は、足を衝撃から和らげて、とても優しい。鼻歌でも出そうなくらいの、感じである。

そんな溢れ日が差す、身にも心にも優しいふかふか道を、のんびりと歩いて、行きに通った森林館まで戻ってきた。一周した。舗装路をさらに下ると、もうバスは待っていて、そのままバスに吸い込まれる様に乗った。13時ちょうどだった。

バスは、行きは直通で来たのだけど、帰りは乗り換えをする様だ。都民の森の峠道を下り切って、数馬のバス停で、武蔵五日市駅行きへと乗り換える。すでにバスは準備を整えていて、リレーの様にスムーズに乗り換え、武蔵五日市駅へと走り出した。



下山メシ。
今回は日曜日、と言うこともあり、真っ直ぐお家へ帰る。下山ビールも我慢してでも早く帰りたい。三頭山、都民の森は奥多摩でも割と西側にあり、少し遠いし、時間も少し掛かってしまう。結局、歩いている時間より、移動時間の方が長い。日曜日なので仕方がない。


最後に。
欠かさずに山を歩いていると、刻一刻と、移り変わっていく季節の変化をしみじみと感じます。枯山から柔らかい新芽が芽を出し、新緑が盛り、深い緑色となって、少しずつ色付き紅葉が燃ゆる。そしてまた葉が散り、枯山となる。

そんな山々や木々の変化を、具に眺めてきて、そのサイクルは徐々に身体に染み付いてくる。そんなちょっとした変化や気づきを、楽しむことができる様に思います。そして、そんな繊細な自然のサイクルの中に、身を置かせて貰っている事に気づきます。

わざわざ長い時間をかけて、出掛けた森林セラピーの三頭山。じんわりと沁み入る山歩きでした。



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体力レベル
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利用交通機関: 電車・バス
技術レベル
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体力レベル
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