記録ID: 910816
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ハイキング
伊豆・愛鷹
暑さに負けて休んでいた@南部愛鷹山一周
2016年07月04日(月) [日帰り]


体力度
5
1泊以上が適当
- GPS
- 09:56
- 距離
- 29.5km
- 登り
- 1,884m
- 下り
- 1,878m
コースタイム
日帰り
- 山行
- 8:42
- 休憩
- 1:12
- 合計
- 9:54
距離 29.5km
登り 1,885m
下り 1,885m
8:21
8:22
6分
大沢林道支線ゲート
8:28
8:30
40分
桃沢橋
9:10
7分
五輪の塔分岐
9:17
11分
池の平方面分岐
15:27
23分
水神社分岐
16:06
70分
水神社分岐
17:16
17:17
17分
柳沢橋
17:34
6分
桃沢橋
17:40
17:41
16分
大沢林道支線ゲート
18:00
ゴール地点
食事休憩はつるべ落としの滝と位牌岳山頂でそれぞれ20分ほどでしたが、何しろ暑くて途中で何度も止まって腰掛けて数分間休みながら進みました。
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
大沢林道支線からの「つるべ落としの滝」コースは上の縦走尾根まで一気に登る感じで勾配がキツい上、路面に涸れ沢の大きな岩がゴロゴロした箇所が多々あり、これが日の当たらない林の中のために湿ったままで、大変滑りやすくて要注意でした。 尾根の区間は基本的に土道なのですが、これも多くは日影で水気が抜けておらずに良く滑ります。 路面自体には危険と言うほどのところはないですが、ルートを見失いやすいところもあって、リボンや木に赤くペイントされたマーキングはしっかりと確認しておく必要があります。 |
写真
7月に入ってもまだまだ梅雨の真っ最中ですが、天気予報で週末に晴れマークが付いていました。しかし、土日のメジャーな山は人であふれかえっていますから、月曜日にスライドさせて行ってきました。場所は丹沢方面の場合ヒルクライム全盛の頃合なのでパスし、今回は愛鷹林道で慣れ親しんだ愛鷹山にしました。
朝6時に家を出て東名高速に乗ると、富士山がくっきり見えて、この後の登山にワクワクしてきます。沼津ICで下りて沼津国際C.C.方面に北上して抜け切り、水神社の入口にある駐車場に到着したのは7時45分頃。準備を整えて8時にいよいよ出発です。
舗装路のコーナーに分岐があって、しっかりしたゲートで閉ざされた道が大沢林道支線で、愛鷹林道のダート区間の西側終点に近いところから分岐するのが大沢林道ですが、本線は北側で行き止まりになるのに対し、途中から東側に別れる支線は愛鷹林道の北側を並行するように水神社側のここまで延びて抜けられるようになっています。今回はここを入り、途中の桃沢橋から始まる登山道を利用します。
このコースは途中に「つるべ落としの滝」があるので、他の色々なコースに比べて興味深いのですが、ガイドマップによるとここから55分で滝に至り、滝から1.5時間で縦走尾根に、さらに20分で位牌岳に至るようです。
こんな感じで涸れ沢のようなところを登ることが多いのですが、この岩が要注意で、木々に覆われているために晴れていても大変湿っぽく、苔が生えていなくてもとにかく良く滑ります。平たい岩だからと言って気安く足を乗せると、少し傾斜があるとまず滑ります。
入口からたった300mしか来ていないのに、結構ハードな登りで疲れます。まだ朝9時前ですから気温は高くはないですし、木陰のルートなので本来暑くはないはずですが、無風の上、湿気がとにかく高いので、登りで火照った体温がなかなか抜けない感じでした。
「五輪の塔」方面への分岐。五輪の塔はお地蔵さんほどの大きさの小さな石塔のようです。そちらの道は上の縦走尾根の「一ぷく峠」まで2時間ほどで抜けられるコースですが、ここはもちろん直進して滝を見に行きます。
これがつるべ落としの滝で、夏場は水が涸れていることが多いそうです。梅雨時は勢いがあって良いとも書かれていましたが、この日は水の勢いはちょぼちょぼレベルでした。上の方で岩に当たってはじける水が霧のようになって分散して滝壺に落ちていました。滝壺からは水流がなくて、この水は全て地面に潜って下の方で湧いて出てくるようです。それにしても、まだ9時半なのに本当に暑くてたまらないです。ここで冷気を浴びながら朝食のおにぎりを一つ食べて、ゆっくり休んでから上を目指しました。
このルートは案内板がしっかりしていて、距離表示で示されるためにこれまでの疲れ具合を鑑みてこの後どれくらい大変かが良く分かります。ちなみに滝から0.95kmとかなり細かく書かれていますが、位牌岳にはこの倍以上あるかと思うと、疲れがドっと来る感じ(笑。何度も座れる倒木を見付けては腰掛けて休みました。
あまり厳しくない尾根道を進んで行きます。尾根に出るまではとにかく暑かったのですが、尾根では西からの風があってかなり助かりました。木漏れ日はありますが、木陰の中の道が多くを占めますので、その点でも楽でした。
しかし、実際は差ほどでもない勾配のままあっさりと山頂の広場に到着できました。到着時間は12時35分ですから、4時間半以上も費やしてしまいました。まぁ、つるべ落としの滝で20分休んで、その他でもちょくちょく倒木や岩に腰掛けて3〜5分ほど休みましたからね。
今回持って行ったフィルムカメラは、ミランダ・センソレックスIIと言う1972年に発売された国産35mmTTL開放測光式一眼レフカメラです。レンズはオートミランダ50mm F1.4と同28mm F2.8を持って行きましたが、愛鷹から富士山までですと50mmレンズが丁度良いですね。
滝から登りはあまりに暑いので、ジッパーで着脱できる膝下部分を外し、この年になってまさかの半ズボン姿で歩いていました(笑。位牌岳では「山頂ラーメン」を食べる予定でしたが、あまりに暑くて水分補給をしっかりしておかねばならず、食事はもう一個持って行ったおにぎり一つだけにして、ラーメン用の水600mlは半分以上飲んでしまった1Lのお茶のペットボトルに足しておきました。そもそも、こんなに暑いところでラーメンを食べたらなおさら脱水症状になりそうでしたしね。
位牌岳の山頂は木々に囲まれていますが、鋸岳方面に下る道は木々の間から富士山の秀麗な姿が拝めました。朝は雲がほとんどありませんでしたが、今は中腹に掛かっているものの、しっかり山頂が見えて気分もルンルンですね。
位牌岳は12時50分頃に出て、尾根道を下って袴腰岳に向かいます。見晴ポイントに出て南側を写しておきましたが、手前の平たい山がそれで、左奥の山が愛鷹山ですね。ガイドマップでは袴腰岳までは1時間30分も掛かるようです。意外と遠いもんですね。
こちらは沼津の町と伊豆半島の山々を写したもの。伊豆の山々も愛鷹周辺と同じくらいの標高の山が連なっていますが、沼津市街地が海抜数メートルですから、何か松本市街から見た中央アルプスみたいにドーンと壁みたいに見えますね。
先ほど登ってきたルートを横目に、今度は直進します。さすがに尾根道だけあって、日差しを浴びることが多くなってきましたが、先ほど書いた通り、西風が涼しくて助かります。また、勾配もこの辺りは厳しくないので、すいすい進めます。
振り返ると今下った位牌岳の向こうに富士山の頭が見えます。左は愛鷹山塊では最も標高の高い越前岳(1504m)ですが、現在位牌岳から越前岳までのルートは崩れた箇所が多くて通行禁止となっていました。他の方のレポでは、ハードですが抜けられるようなので、一度チャレンジしたいところですが、この日は暑さに負けて休み休み歩いて時間もなくて早々に断念しました。
ようやく一ぷく峠に到着。1時44分頃ですから、もう位牌岳から50分経過しています。ここから真っ直ぐに1時間半ほどで大沢林道支線に下るルートがありまして、これが五輪の塔のコースになります。下の方でつるべ落としの滝コースに至る道が分岐しています。
一ぷく峠の名の通り、ここらで一休みしようと思いましたが、腰掛けるのに都合の良い倒木や岩がなくて、見晴らしもイマイチだったので、そのまましばらく進みます。再び小さな登り下りが連続し、こんな偽ピークもあります。
山頂には2時12分に到着しました。やはりコースガイドの目安時間は正しかった訳です。しかし、ここからまだ馬場平を抜けて愛鷹山に登って往復し、林道方面に下らないといけないので、時間的にはまだ3時間以上必要です。林道から水神社までの時間を合わせると、戻れるのは6時近い時間になりそうです。
袴腰岳は見晴らしが利かないのですが、案内表示に直進すると「第一展望台」と言うところに出られそうで、「50」と書いてあったので、「あ、山頂は木々に覆われているけど、50m程先にこの山の見晴ポイントがあるんだな」と思い、進んでみましたら、いつまでたっても林の中で、200mほど進んだでしょうか、こりゃダメだとなって戻ると、別の表示板に「50分」と書かれていて、「ナンだよそれ…」とため息が出ちゃいました(笑。
愛鷹山へは1時間20分くらいのコースで、まずはしっかりした下り道を進みます。ほどなくこれまでの尾根道のように小さな登り下りの楽な道になりますが、この頃にはもう足首から下側が痛くなってきて、暑さもあってしんどくなってきました。風が入ってこなくなると一気にダルくなってきますね。
道幅が広がったと思ったら、「馬場平」と書かれた表示板が立っていました。1203mですから、愛鷹山より15m高いですから、安直にその分だけ下がるのかと言うともちろんそんな甘くなく、もしそうならここからの下り斜面に愛鷹山があることになりますからね。一旦しっかり下がって、鞍部からまた登りに転じるからこそ独立したピークに見えるんですよね。
その前に今回の登山では最も大切な愛鷹山に登って往復してこないといけません。しかし、これがキツいの何の。勾配の厳しさもありますが、土質が滑りやすくて足掛かりの良いところを探して一歩一歩登る感じになって大変でした。
尾根道で吹いていた風もこの道では横の壁に阻まれて全く入ってこずに、登りでの体温上昇が放熱されないでとても連続して登っていられなくなり、途中数分間木の根に腰掛けて休んでいました。振り返って見ると位牌岳(右の突起)から随分歩いてきているのが分かります。
休んでいる際にお一人の方が抜かして行かれましたが、しばらくして登りを再開すると、ちょっと先でその方も止まっていました。何とか踏ん張って登って行くと、ようやく愛鷹山の山頂が見えてきました。低い山なのに思いの他大変でした。
愛鷹山山頂には3時50分頃到着しました。先に行かれた方はここでは休むことなくそのまま直進して行ってしまったようです。愛鷹山は1188mで、この愛鷹山塊では低い方の山ですが、一番南にあって、東海道側から見るとまずこの山が目に入り、小さく見える後ろの位牌岳や最高峰の越前岳よりも印象が強かったからこそ、その代表になったんでしょうね。
これが山頂の広場。そこそこの広さがありますが、丹沢の山々のようにベンチ等の設置はありませんから、ここで休むならシートか折り畳み椅子が必要ですね。芝みたいになってますから、虫はいますが、直に座っても良いでしょうね。
このように涸れ沢を渡ることも何度かありました。ロープが張ってあるのは有り難いですが、もう少し下の渡渉区間でにあったロープに手を掛けると、結んである木が枯れ木でしたので、腐って折れてしまい、危うく転倒しそうになりました。あくまで補助として使えとは言いますが、ロープを全面的に信頼しない方が良いですね。
沢を渡って少し斜面を登ります。岩まみれのところから普通の杉林の中の鬱蒼とした道になります。土質は落ち葉や根もあってそこそこグリップが良いのですが、急な下りではあまり踏み固められていないのか、表面が崩れやすいこともあって、結局滑りやすい箇所が多かったです。
案内板が立っているところにでましたら、水神社まで2.4km50分となっています。林道までは1kmくらいでしょうか。この時点で4時47分ですから、到着は考えていた通りの時間になりそうですが、本当に50分で行けるのかな?
しばらく同じような林の道を歩いていると、突然右側に幅の広い道があって合流しました。画像は振り返って見たもので、左の狭い土の歩道が登山道です。右のロープの張られた方はもの凄い荒れ方ですが、まず林業用に開かれた自動車用の道が廃道になったものと思われます。
大沢林道支線との合流地点。5時15分に到着しました。横の橋は柳沢橋で、ここから朝登った入口の桃沢橋まで25分、そこから水神社まで40分、あれ?さっきの「水神社2.4km50分」って林道区間だけでオーバーじゃん。ナンだか怪しいとは思いましたが、かなりいい加減ですねぇ(^∇^)。
舗装路をしばらく下ると、やっと水神社入口の駐車場にたどり着きました。この時点で5時57分ですから、あのデタラメの案内表示から70分掛かってます。ちなみに、この区間では一度も休まず、ペースも速目に歩いていました。
それはそうと、さすがに朝と昼におにぎり一個ずつではお腹も減っていたし、このまま食べないで置いておくとラーメンの具材がダメになっちゃいますので、車に戻って食べようかと思っていましたが、ここではただ暗いだけで鬱蒼としているので面白くないので、移動して食べることにしました。
それはそうと、さすがに朝と昼におにぎり一個ずつではお腹も減っていたし、このまま食べないで置いておくとラーメンの具材がダメになっちゃいますので、車に戻って食べようかと思っていましたが、ここではただ暗いだけで鬱蒼としているので面白くないので、移動して食べることにしました。
装備
個人装備 |
チェスト・ハーネス
GPSロガー
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感想
愛鷹山は以前から林道ツーリングで楽しんだ愛鷹林道や大沢林道、大棚の滝から西北に十里木の方まで延びる民有林林道愛鷹線に深く関わる山で、大変興味がありました。丹沢や伊豆のや山に登って富士山方面を見ると、手前に二つのピークのある山が連なっているのが見えますが、その二つに限らず、その周辺の山塊全体を愛鷹山と言うのは後で知りました。今回はそのメインになる愛鷹山と、この山塊で2番目に高い位牌岳を絡めて、いつも林道ツーリング時に使っている水神社入口駐車場を拠点に名南側の山々を周回するコースを取りました。これが地図上ではそんなに長い感じには見えませんでしたが、実際にGPSロガーで確認すると29kmを超えていて、単純な高低差も550mの水神社から1450mの位牌岳まで900mありまして、これを一気に登る形になるために結構疲れます。それに加え、縦走尾根の東側にある桃沢橋・柳沢橋それぞれのルートとも、西からの風が尾根に遮られて入ってこずに、日差しこそ木々に覆われていることが多かったものの、火照る体温がなかなか下がってくれずに疲れが倍化しました。しかも、湿度が大変高くて、これも暑さを助長していた感じになりました。おかげで、今までの山行の倍くらい立ち止まって休みながら進みましたが、夏場の登山は過酷なことが良く分かりました。
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