綱之上御前山,斧窪御前山(藪・里山バリエーションルート)

ハッシー
その他2人 - GPS
- 08:19
- 距離
- 12.0km
- 登り
- 837m
- 下り
- 797m
コースタイム
| 天候 | 快晴 |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2017年02月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
電車
帰り:JR梁川駅 (16:43) |
| コース状況/ 危険箇所等 |
地形的に面白く(地図読み練習に最適),歩き応えがあり,そして静かな里山歩きができる。そのほかは,以下のとおり。 1 大野ダム登山口→御春山(463.8P)は,安全な散策コース。 2 御春山(463.8P)以降について (1) 全般的に,笹薮・雑木が多く,歩き難い(一部藪漕ぎ状態になる。夏季は注意。)。 (2) 踏み跡は概ね明瞭であるが,尾根の分岐が多く,かつ,藪等により周囲の景色をあまり望めないことから,進路を誤りやすいと思われる。もちろん,一般道のような道標はない。基本的なルートファインディング能力が必要(地形図必須)。 (3) 綱之上御前山(568P)山頂直下は,急傾斜につき要注意。 (4) ヨソ木山(538P)南側下りは,やや急斜面で,かつ,落ち葉の堆積・ザレ道であり,かなり歩き難い。 |
写真
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
防寒着
靴下
雨具
靴
ザック
昼ご飯
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ガイド地図(ブック)
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
タオル
カメラ
熊鈴
|
|---|---|
| 共同装備 |
テルモス
|
| 備考 | ※地形図及びコンパス又はGPS必須 ※軍手(作業用手袋)があると良いだろう。 |
感想
今回は,JR中央線の駅であるJR四方津駅からJR鳥沢駅までの区間の北側にある綱之上御前山及び斧窪御前山を目指し,それぞれをつなぐ尾根を縦走してきた。バリエーションルートである。標高500m台の低山(里山)であるが,後述するとおり,縦走路を中心に,中々歩き応えのあるコースであった。
ちなみに,上記区間を含むJR上野原駅からJR大月駅まで区間の南北には,「御前山」と称する山が6座ある。どれも,概ね500m位の同じ形をした山であり,戦国時代に武蔵北条氏側の情報を武田家家臣で小田山氏居城の岩殿山へ狼煙でつないで伝えた狼煙台があった山といわれている。
コース概要は,既に別の欄に記載したとおりであるが,一般登山道のような道標は皆無であり,ルートファインディング能力の必要なコースである。どの山でもそうであるが,地形図及びGPS又はコンパスの持参は必須である。換言すると,それだけ,地図読みの練習に向いているコースであるといえる。
大野ダムから御春山までのコースは,大変整備されており,散策路として有効である。
その後は,背丈を越える高さの笹薮や雑木ばかりの荒れた道となり,ペースが上がらない。幸いにして,踏み跡は,一部の区間を除き,明瞭である。また,各御前山に向かうときを除き,地形図に記載されている県界尾根を示す線に沿って歩けば問題ない。綱之上御前山への分岐地点には,控えめにテープがついているが,地形図できちんと確認して,進路変更の間違えのないようにしておきたい。
綱之上御前山のピークは,急斜面である。その上,落ち葉の堆積,足を引っかける所が少ないことなどにより,特に,下降時に難儀する。山頂直下手前には,(登り向きに対して)左側に向かって岩に赤のマーク及び木々にテープがつけられているが,この地点は,そのまままっすぐに直登した方が無難である(特に下降時)。綱之上御前山山頂は,12畳くらいの小さな広場となっており,手製の山名標識がある。別名は,「寺山」とのこと。なお,ここから,進行方向に伸びる尾根(西)により,梁川方面に下山することができる。他の登山者の記録には,この尾根をピストンするものがあった。
再び県界尾根に戻り,東に進む。すぐに,人工林帯に入る。山火事があったのか,周囲の地面は,灰だらけであった。しばらくすると,太田峠に出る。交差点であり,右(北)は太田集落,左(南西)は中央線方面に出られる。エスケープルートとしても有効であろう。
笹薮・雑木の荒れた道と細かいアップダウンを繰り返し進むと,小さなピークにである。JR東日本が設置した鉄塔に着く。地形図を見れば,ここを北方向に進むべきであるのに,先導する私の凡ミスにより,数メートル南方向に進路を変更してしまった。メンバーからの指摘もあり,地形図を確認すると,あり得ない凡ミスをしたことに気付いた。山は何が起こるかわからないし,ちょっとした思い込み,不注意が事故につながると戒めた。
上記鉄塔から北に約10分(すぐ),山梨県の鳥獣保護看板がある。明瞭な道がその先も続くが,斧窪御前山に行くには,この地点を左(西)に進路変更しなければならない。掲出写真のとおり,木にスプレーで進路を示す矢印が書かれている。ここで,県界尾根と別れる。
538mピーク(ヨソ木山)を登り,その後下る。この下り道は,踏み跡がなく,地形図なしでは分かり難い。さらに,急斜面,落ち葉の堆積により非常に滑りやすく,つかまれる木々も少ないので,歩行に難儀する。私は,不器用なので,一部シリセードで下りた。
コル(中央道トンネル上部付近)を経て正面の斜面を登る。手前には,鉄塔標識がある。右側に踏み跡が付いており,そこから登っても良いし,直登しても大したことはない。登り切って,進路を左(東)に移す。いったん下り,いよいよ斧窪御前山への登りが始まる。
いよいよとばかりの深い笹薮と倒木の中,淡々と登りを進める。そうすると,いくつものアンテナが設置された山頂に到着。何とも渋い山頂である。地べたに座るしかなく,早々に下山開始。
山頂から下り始めると,道が左右に分かれているように見える。私は,比較的踏み跡がはっきりしている左側を選択し,進行。すると,極めて明瞭な道が出現し,後は,一部滑りやすいところがあるけれども,概ね快適な歩行となった。あっという間に登山口に到着。
登山口からは,中央線の線路沿いを北側(左。20号の反対側)を道なりに30分ほど進み,梁川駅に到着。
今回は,ガイド地図に掲載されていないものの,単なる低山の里山歩きであったが,決して安易に捉えず,慎重にならなければならないことをあらためて実感した。また,色々な山があるので一概にはいえないまでも,こうした里山は,一般の整備された山よりも歩行に対する総合的な難易度が高い傾向にあると思う。ともあれ,近場の静かな里山歩きながら,色々学ぶことができ,大変充実した山行となった。
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