用竹から、雨降山→権現山→三ッ森北峰→鋸尾根→七保駒宮。


- GPS
- 07:20
- 距離
- 14.4km
- 登り
- 1,202m
- 下り
- 1,123m
コースタイム
- 山行
- 6:11
- 休憩
- 0:54
- 合計
- 7:05
天候 | 晴れ。 |
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過去天気図(気象庁) | 2017年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
権現山を越えると、尾根道は、ヤセたり、凍った雪の部分があり、滑落注意。 |
写真
装備
個人装備 |
通常装備のほか
アイゼン
バイル
ツエルト
防寒ジャケット
非常食
ヘッドランプ(予備電池共)
ソフトシェル
ゲイター
地図(地形図)
コンパス
サングラス
ポール
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感想
権現山から西へすすむ稜線を進んで、条件が許せば西原峠や佐野峠あたりまで行けるかな、という心積もりで出発した。
登山口は、上野原市の「用竹」。ここには、車道より高い日当たりが良い場所に、集落がある。29年前、和見から権現山に登ったときに、帰り道に使ったところだった。あのときのバス停はどこに?
旧バス停は、登山口を探していて、すぐ見つかった。権現山への登山道の入り口そのものが、旧バス停の位置にあり、昔のバス停は、記念物のように残っていた。中にやっと2人が入れるか、というような、小さな待合場。朽ちかけた小屋が、まだ残っていた(0805)。
その旧バス停から、道標に導かれて狭い車道を一段高い集落に上がる。快晴の日差しがまぶしい。白梅が八分咲き。植林地まで上がると、登山道が始まり、樹林のなかを電光形に登り上がった。
杉の樹林が中心だが、3割程度は自然の樹林が残されている。
今回は、権現山から先の雪と道の状態が、行ってみないとわからない。急ぎはせずに、しかしのんびりはできない、という程度で、順調に登って行った。
このあたり、山の地形は穏やかで、尾根は幅が広く、登山道はその尾根筋に、しっかり踏み込まれて続いている。
途中、短い食事をし、さらに登って、最初の頂の雨降山に着いた(1032)。
このあたりの風景は一変していた。以前は、カヤの草原や、植え付けたばかりの背丈が低い植林の場所であり、見晴らしが利いた。稜線の北側は皆伐され ていて、三頭山、御前山、大岳山の奥多摩三山、そのはるか遠くに雲取山も眺められた。
いまは、その植林地が十数mの背丈になった木々が密生し、見通しが利かない。
権現山平たい山頂部には、無線中継所の施設が建てられている。
雨降山の登り口に在った和見の集落は、いまも健在だろうか? 当時は分校があって、8人の生徒と2人の先生がいる小学校一年もあった。
無線塔のある一画は、鉄塔保護のために、周囲が刈り払われていて、ちょうどその方角に、富士山が大きく見えたのは、うれしかった。
雨降山からも幅広い尾根道を緩く上下しながら進む。南側から和見の集落からの登山道が登ってくる。(和見分岐、1038)
前回は、このあたりで、散弾銃でヤマドリの狩りをする地元のハンターに出会った。そのヤマドリを追うキツネにも、ばったり出会った。
この付近も、あのころは樹林が少なく、カヤの原が広がっていた。いまは、尾根も山腹も、樹林が続く。
40分ほどゆるく登ってゆくと、樹林の中に2間×3間ほどの小屋が立つところに出る。(1103)。権現さまの本尊を収めた、御堂だ。
そこからひと登りで、権現山の明るい山頂に出た(1114)。
奥多摩の山々が、かすんで見えていた。三頭山がよく見える。山頂では、2人の登山者が短い休みをとって、すぐ出て行った。私も短い休憩で、彼らとは別の、稜線の縦走ルートを進むことにする。
11時45分、権現山から西へ、尾根の縦走開始。
ここからは初めて入る場所になる。
権現山での積雪は、前回は積雪10センチ。今日は、やはり雪が少ない。ここまで、尾根筋のルート上では、雪はほとんどなく、日陰でもわずかに残るくらい。
この尾根筋に入って、小さなピークの登り下りが連続する。尾根は次第に、ヤセてきた。そこに薄く雪をかぶっているところもあり、ピークとピークの間をつなぐ道は細まってくる。8,9回の大きくないアップダウンで、麻生山に着く。(1220)このピークは、地形が穏やか。
幾つめかのヤセた尾根を登り下りしたところで、不意に右足がスリップし、右手(北側)の崖の側に体が流れ、尻をついた。
そばの背丈の低い木や灌木をつかめたので、体が落ちるのを食い止めることができた。滑ったのは2m足らず。
四つん這いになり、慎重に登り返し、吊り尾根にもどった。
なぜ、滑ったのか? 滑った場所を見ると、枯れ葉が重なった下に、氷が見えた。数枚、重ねの枯れ葉をどけると、その下の地面も凍っていた。
釣り尾根状になった尾根道の北側は、地面に光が差さず、日中も日が差さない。枯れ葉の薄い層の下は、凍ったまま。
表面ばかり見て、何でもない場所と思っていたが、危ないところだった。
このあたり、小さなピークとピークの鞍部では、地面が南と北の両側から浸食を受け、残った50センチほどの道幅のところを、バランスを取りながら歩かさせられるところがある。尾根の北側は、全体に日が差さず、斜度のある白い滑り台のようになって、はるか下方まで落ちこんでいる。谷側に滑ったら、止まらない。
この先の雪の残る場所で、いったんアイゼンを装着するが、しかし、雪がないところでは、アイゼンは、歩きにくく、すぐ外す。
麻生山(1220)を越えた先で、念のためもう一回、アイゼンを着け外しする、雪が残った細い尾根道があった。こういう場所では、アイゼンより、チェーンスパイクだろうか。耐久性がないけど、条件には合うし、着脱も簡単だ。積雪がもう少しあれば、アイゼンでも通しではけたずだ。
七保町駒宮の集落への分岐を通過。(1238)
まだ尾根の地形が楽にならないまま、三つ森北峰に到達した。(1306)
ここは見晴らしもまあまあの、明るい山頂。今回の第一目標地点だ。ここまで、西方向へと進んでてきた尾根は、北西へ進路を変える。
このまま、予定通り、北へ、次の目標の西原峠方面へすすむか。
今後も注意個所は続く。アイゼンの脱着で時間を消耗する可能性が高い。その場合、次に下山できる登山道がある地点まで、早くて2時間余りはかかる。下山が順調でも、ふもとには、19時すぎ。これだと、バスもなくなる。
経験のないルートで、暗くなられたら、困る。
予定していた選択肢のもう1つは、現在地の三つ森北峰から、直接、派生する、「鋸尾根」下降するルートだ。。
道の状態は、情報がないが、地図では、「鋸尾根」を選べば、正味2時間あれば下山できそう。
ただし、いったいどれだけ踏まれている道か、情報がない。この時期、森のなかを抜けるルートは、厚い落ち葉の堆積で埋まっているところが多い。
結局、時間の余裕から、「鋸尾根」を下降と決めた。
この選択は当った。「鋸尾根」は、自然の林が広く残り、上部のヤセ尾根から、中段以降は大きく広がる深みのある森の下降となり、上部も下部も、なかなかメリハリのあるルートだった。
まず、道は、全体が大量の枯れ葉で埋め尽くされ、地面と道が現認できる部分は、下部に行くほど、むすかしくなってくる。道標は、上部から来て、中段あたりまで下降してきて、ほとんどなくなる。赤テープの印も、中段が多いが、下部でなくなる。中段から下は、尾根筋がたどれなくなるほど、だだっ広い大斜面になる。ずっと葉っぱ漕ぎ。
道は失っても、気にせず、この方向と、葉っぱの山をこぐしかない。中段以下の広い樹林で、はっぱ漕ぎの最中に、尾根筋を再発見し、ルートを得ることができた。
この下降の最中に、森のなかで、冬越しのきのこを観察してまわった。そのなかで、樹木の根元に、きのこの上面が明るい空色の、初めて見るきのこを発見した。なんて、不思議な色のきのこ!
この鮮烈なライトブルーが、個体の自然のままの色だとしたら、すごい出合になる。
また、このライトブルーが、このきのこを襲った病変や他の菌類による「食害」「病変」だとしても、これほど美しい変異は珍しい。
森の中を、気ままに下ってきて、林越し集落が見下ろせるあたりまできて、右手も支尾根に合流し、再び登山道にもどった。
下山した七保町の小姓という場所は、山が集落を包み込んでいるような山村。戸数はこの周辺だけで40戸はあり、大きな造りの家が多かった。(1502)
川を橋で渡って、対岸の車道を、長い行程を覚悟して歩きだしたところに、バス停の小さな標識があり、たった4分待ちで、猿橋行きのバスに乗ることができました。
4月1日2日はラグビー観戦で熊谷に行ってきました。また、いっしょに山に行きたいです。信州の山にでも行きたいですね。こちらから車で出ていきますので誘って下さい。子供も参加するなら土日がうれしいです。
akinoyonaga さん、なんだか私は、だんだん身動きできない境遇に、進み出しています。
春山の希望は、どんどん遠のいてます。
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