ドンデン山(佐渡島)〜シラネアオイを見に〜


- GPS
- 32:00
- 距離
- 9.1km
- 登り
- 720m
- 下り
- 706m
コースタイム
天候 | 5/18 快晴 5/19 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
船
※宿泊 佐渡グリーンホテル きらく http://sado-kiraku.com/ 高台にあるので、部屋・浴場から加茂湖・大佐渡山脈を一望出来ます。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
道標多く、踏み跡明瞭。一部泥濘あるが長くは続かない。 |
写真
感想
【新・日本百名山】でもあり【花の百名山】でもあるドンデン山。
TVの山番組でシラネアオイが登山口から上まで咲き乱れるのを見て、是非それを見てみたいものだ思っていた。
少し時期的には遅く【ユブ】と言われる地点からそれは始まった。
シラネアオイは唐松岳・日光白根山で見たことはあるが、比較にならない群生である。
「おい、こんなに咲いてていいのか」
「だれか植えただろ」
佐渡島はクマ、シカ、イノシシなどの大型動物はいないのではあるが、それだけの理由ではないであろう。シラネアオイだけではなく、カタクリ、ニリンソウ、キクザキイチゲ、スミレなどの花が大きいのである。
とても見ごたえがある。
雪解け後の山々には、本土では2000m級の標高でないと見ることのできない山野草が佐渡では1000m以下の標高でたくさん咲き誇る。
タクシーで乗り付けたアオネバ登山口は駐車スペースは数台しかない。登山口周辺には白いオドリコソウ、コンロンソウ、クルマバソウ、サワハコベなど豊富な花々が見られこれから歩くコースの素晴らしさを期待させる。
耳に心地良い渓流のせせらぎを聞きながら登っていくとズダヤクシュ、エンレイソウなどが次々と現れるが、オオミスミソウは見当たらない。急登ではないがさらにどんどん登っていくと、シラネアオイ、ニリンソウ、オオイワカガミ、ヒトリシズカなど見られる花はさらに増していく。
特にニリンソウの群生は見事の一言に尽きる。
決してシラネアオイの脇役ではない。
2輪ではなく、3輪4輪と出ているので豪華に見えるのであろう。渓流の両脇にこれでもかというくらいに咲き誇る。
存在を主張する。
感激し過ぎると感嘆の声も上がらないものだ。
「来て良かった」と独り言ちながら花々を鑑賞し、写真を撮りながら進むとアオネバ十字路に出る。
これを左に行けばマトネであるが、今回はドンデン池・尻立山経由ドンデン山荘に行くので、右に行くことにした。
アオネバ十字路あたりからはエンゴサクやヒトリシズカなどの花が目立つが、カタクリ、数は少ないがキクザキイチゲが咲いている。両脇にニリンソウ。緑のニリンソウは見当たらない。少し歩くと舗装された佐渡縦貫線に出る。
ここからは右に行けばドンデン山荘まで行けるが、ドンデン山最高点の尻立山を目指して左へ行く。山側へ続く右の道に「←ドンデン池」の標識があり、椿越峠へ続く道を登る。
サンカヨウ、カタクリなどの花を楽しみながら登っていくと、樹林帯を抜けて避難小屋の見える開けた場所に出る。
細い渓流には小ぶりなミズバショウが咲き、エチゴキジムシロが日を浴びて黄金色に輝いている。
とても可愛らしい。
木の階段を登れば椿越峠。
左下にドンデン池が見えるので少し寄り道。
池にはサンショウウオの卵が見られ、幼生が動いている。
少し戻り、椿越峠から尻立山への登りとなる。登っていくと展望が開けてきて、ドンデン池や避難小屋、その後ろには日本海が大きく広がる。
登山道脇にはオオイワカガミ、エチゴキジムシロ、シラネアオイが当然のように咲く。さほど急な登りではなく振り返り振り返り30分ほど登ればドンデン山の主峰尻立山山頂に着く。
山頂が丸い山の意味「鈍嶺(どんでん)」に由来する通称が示すように険しい大佐渡山地のほぼ中央である。
山頂にはベンチがあり、さほど広くはないがここで昼食休憩。
抜けたような青空で、風もほとんどなくとても暑いが、カラッとしているので苦にはならない。これ以上のコンディションを望むのは贅沢というものであろう。
山頂からは、近くは金北山は勿論のこと、両津湾・加茂湖・真野湾が望め、弥彦山・角田山、遠くは鳥海山、月山、飯豊連峰、苗場山を始めとする新潟の山々、北アルプスが望めた。
暫く景色を堪能し、下ってエチゴキジムシロの草原を歩き、更に少し下ればドンデン山荘に到着する。
山荘のウッドデッキからの眺望も良い。
ドンデン山荘からは舗装道路を少し歩き、金北山縦走路入口を経由しアオネバ峠を通り、シラネアオイ、ニリンソウの群生を再度堪能しながら一気にアオネバ登山口に下った。
シラネアオイは日本の固有種で1科1種。
日本の多くの植物は列島誕生の2500万年前に誕生し分化発展したらしいが、シラネアオイ属はもっと古い時代の7500万年前に誕生したということである。その7500万年間に多くの種を分化し栄え、その多くが滅亡したが、生きつづけてみると仲間は誰もいなくなったということなのだろう。
シラネアオイだけに限らず、一草一木と共にある貴重さというものを改めて感じ考えた山行であった。
コメント
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gaachanさん おはようございます。
さすが佐渡島ですね、
アオネバは歩いたことがないですけど、さすがに
花の登山口だけの事はありますネ!
俺が行った時期はゴールデンウイーク前半でしたので
カタクリと、雪割草、そしてちょこっと
gaachanさんの写真を独占している「シラネアオイ」
見事ですね。
お疲れ様でした。
レス有難う御座いました。
以前から佐渡島の花の素晴らしさを聞いていましたが、今回行って見て花の多さ、大きさなどが想像以上のものであることがわかりました。
また訪れたいと思っていますが、次回は
アオネバ→ドンデン山荘(泊)→マトネ→金北山→白雲台
のコースもいいかなぁと考えています。
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