福智山☆七重の滝を越えて好展望の頂きへ


- GPS
- 03:18
- 距離
- 12.8km
- 登り
- 835m
- 下り
- 836m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー
|
コース状況/ 危険箇所等 |
一般登山道 |
写真
感想
数日前の予報では週末にかけては曇りと雨の予報であったが、日が近づくにつれて、この木曜日から金曜日にかけて福岡・北九州地方は晴れの予報となる。北九州地区で山行先を探した挙げ句、選んだのはこの福智山であった。眺望のよい山頂もさることながら、七重の滝を経る登山コースに食指が動く。
小倉から日田彦山線に乗って石原町で下車する。予報通り、空はすっかり晴れている。駅を降りると予約しておいたタクシーに乗り、ダムの登山口へと向かう。一昨年の丁度この時期、北九州地方を襲った豪雨のせいだろう。石原町の駅から鱒渕ダムに向かう道は土砂崩れにより通行止めとなり、つい一週間ほどまえに復旧したところらしい。
鱒渕ダムの登山口からは湖畔に設けられた舗装されたサイクリングロードを歩きだす。九州南部は7月一ヶ月分の雨がわずか二日で降り注いだほどの豪雨だったようだが、ダムの水位からするとこの北九州地方ではまだ降雨量は少ないのだろう。
谷沿いの道に入ると、雨上がりのせいだろう、ムッとするような湿度を感じる。苔むした橋で沢を渡る。橋の欄干に小さく書かれた橋名は七重の滝入口橋と読める。しかし、橋から滝までは意外とかかる。やがて沢の渡渉を繰り返すようになる。
沢が二俣に分かれると右手の谷間の奥に滝が見えてくる。一の滝らしい。滝壺の水は濁っており、綺麗とは言い難い。二の滝まで70mとある。滝の左手を上がってゆく道を辿ると、左手の沢にも細長いナメ滝が見える。滝に近づいてみるが、斜面の低木の中には多くの有蕀植物があるのだった。登山道を進むと、一の滝を高巻いて滝の落口に辿り着いたところで、二の滝の案内標がある。
その後も次々と滝が現れる。三ノ滝は落差の大きな斜瀑だ。滝の全景がカメラのファインダーに収めるのに苦労する。四の滝は小さな滝であるが、五の滝に至るまで小滝が連続する。五の滝は大きな岩の滑滝だ。滝に辿り着くために休止するので、なかなか先へと進まない。
最後の七の滝はこれまでの滝の中で最も落差があり、七重の滝の締めくくりに相応しい壮観を呈している。滝には木漏れ陽があたり、スポットライトで照明されているかのようだ。
時間には余裕があると思っていたのだが、ふと時計をみると登山口からここまで1時間20分も経過している。まだコース全体の2割ほどしか歩いていないにも関わらずである。下山口に予約しているタクシーの時間まで、あと2時間。この時間に間に合わなければ、予定の時間にこの日の目的地にたどり着けないことになる。
山頂への登頂を諦めるという選択肢が頭をよぎるが、少なくとも引き返すにはまだ時間がはやい。行けるところまで行ってから考えることにしよう。
七重の滝を後にすると沢の流れは急に緩やかになる。やがて尺岳との分岐に至ると、植林地となる。どこからか林道が上がってきている。滝の水が濁っているのはこの植林地のためかもしれない。分岐から福智山の方に歩き始めるとすぐ右手には古い石垣の跡が現れる。おそらく昔の田畑の跡だろう。こんな山奥に昔の生活の痕跡があることに今更ながらに驚かされる。
植林地を過ぎると、水が切れた沢の上部を上り詰めて豊前越に辿りつく。福智山へと至る主稜線は驚くほどなだらかであり、快調に南下する。避難小屋のすぐ近くの水場に辿り着くと単独行の初老の男性が出発されるところであった。ここまで水をほとんど消費していなかったことに気づく。冷たい清水を大量に喉に流し込む。
再びあるき始めるとすぐに道は二又に分かれる。左手のなだらかな道を選択する。すぐに樹林がきれて、好展望の草原が広がる。しかし、なかなか山頂にたどり着かないと思ってGPSを確認すると、選択した道は山頂の東側斜面をトラバースする道であったことに気がつく。九州自然歩道に合流し、南側から山頂へ上り詰める。山頂では先程の男性の他、数人のパーティーがランチを愉しんでおられるところであった。
山頂からは360度の眺望が広がる。南の山々は霞んでいるようだ。残念ながら、ここでゆっくりと寛いでいる余裕はない。下山予定の時間まで1時間を切っているが、急げば間に合う距離だろう。
下山は急ぎ足で一気にダムまで下る。最後は吊橋を渡り、登山口に辿り着いたのはほぼ予定の時刻であった。予約しておいたタクシーに乗ると、予定の列車の時間の10分ほど前に無事、駅に辿り着くのだった。
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