日が暮れる、鍋割山

hiratsuka
その他1人 - GPS
- --:--
- 距離
- 5.2km
- 登り
- 870m
- 下り
- 33m
| 過去天気図(気象庁) | 2004年11月の天気図 |
|---|---|
| アクセス |
写真
感想
夏休みが始まる前に子どもがもらってきたカブト虫。休みが終わるとともに死んでしまったけれど一緒にもらったクワガタは飼育箱の中でまだまだ元気に動き回っていた。それでもさすがに冬は越せないだろうと元気なうちにお山に返してあげようと子どもと話をしていたある朝、飼育箱をのぞくと動かなくなっていた。
「よし、お山に埋めに行こう」
鍋割山は、奥深い丹沢山塊にあって大山や塔の岳と同じように前衛に位置する山である。
しかし、大山などとは違って登山者も多くなく長い距離を歩くためお気軽気分で登ると
痛い目にあいそうだ。我が家にとっては、今まで登ったどんな山とも比較にならないほど
キツい山登りになるはずだ。
大倉バス停の駐車場にクルマとめ登山口までの長いアプローチとなる林道を歩く。
途中、見上げると山腹の木が紅葉に染まっているのが見える。
1時間半かけてようやく登山口へ到着。
林道は起伏はそれほどでもなかった事もあり子どもはまだまだ元気である。
小川を渡り樹林帯を抜け後沢乗越の先の急登にようやく辿り着く。
ここまで登ってくるのにかなり時間をかけて来たが子どもの手をとりあせらずゆっくり足を運ぶ。
途中、傾斜が緩やかになったところで休憩。
「この辺りにしよう」
切れっぱしで木の根元に穴を堀って動かなくなったクワガタをその中にそっと入れ土を被せて
両手を合わせる。
「まだか、まだか」
子どもと言いながらクタクタになった頃にようやく山頂にたつ鍋割山荘が見えてきた。
時計を見ると13時半。山頂にはまだ休んでいる人が大勢いる。
子どもはカキ氷、私はビールを購入して広い山頂に寝転ってカラダを休める。
所々雲の切れ間から青空がのぞいているが、遠くの山々はガスがかかっていて展望はよくない。
いつもより長めの休憩をとり14時半に下山を開始する。
秋は日が落ちるのが早い。ましてやお山ではなおさら早い。
この時点でやばいなぁと感じはじめる。
踏み跡がしっかりしているとはいえそれも日中の話。
日が落ちてくれば目も聞かなくなるし当然方向感覚がにぶくなる。
もちろんライトは持ってきているが闇夜の下山は全く経験なし。
とりあえず林道まで降りられれば何とかなるだろうと思い子どもをせかして足早に先を急ぐ。
頭上にあった太陽も徐々に視界に入るくらい低くなり山間に沈みかけてきた。
「やばいぞ〜」
辺りに人の気配がないのも相まって徐々に焦りだす。
それを察知したのか子どももペースをあげる。
「それいけぇ〜」
二人とも無言、ひたすら小走りで先を急ぐ。
途中で女性3人のグループを追い抜く。
人がまだいる事でちょっと安心。
17時登山口到着。(ホッ)
あたりは既に薄暗くなっているが、ここまでくれば大丈夫。
安心感からか二人とも打って変わり饒舌となる。
「やばかったなぁ」、「ホントホント」
こんな事があると妙な一体感がうまれたりするものだ。












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