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Yamareco

記録ID: 2303699
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積雪期ピークハント/縦走
八ヶ岳・蓼科

陽春の阿弥陀岳南稜

2007年04月15日(日) [日帰り]
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gorozo その他1人
GPS
--:--
距離
11.1km
登り
1,286m
下り
1,275m

コースタイム

舟山十字路(4:55)→青ナギ(8:20)→P3基部(9:55)→阿弥陀岳(11:47〜12:12)→舟山十字路(15:05)
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2007年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
前夜、道の駅こぶちさわで車中泊の後、早朝に舟山十字路に移動。
青ナギ付近からの阿弥陀岳南稜です。
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青ナギ付近からの阿弥陀岳南稜です。
前日の雪がうっすらと山腹を覆っていました。
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前日の雪がうっすらと山腹を覆っていました。
いったん下って登り返します。
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いったん下って登り返します。
右手の尖峰は大天狗かな?
右手の尖峰は大天狗かな?
P3の基部に到着しました。ロープの準備をします。
P3の基部に到着しました。ロープの準備をします。
広河原沢上部のルンゼに入ります。一部は氷化してツルツルでした。
広河原沢上部のルンゼに入ります。一部は氷化してツルツルでした。
立木にビレーします。
立木にビレーします。
P3を越えてP4に向かいます。頂上は指呼の間。
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P3を越えてP4に向かいます。頂上は指呼の間。
頂上直下の雪の急斜面。
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頂上直下の雪の急斜面。
阿弥陀岳山頂に到着!
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阿弥陀岳山頂に到着!
対岸の権現岳が立派です。
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対岸の権現岳が立派です。
中岳をはさんで赤岳も立派!
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中岳をはさんで赤岳も立派!
さて、御小屋尾根を下ります。
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さて、御小屋尾根を下ります。
御小屋尾根上部から阿弥陀岳を振り返ったところ。
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御小屋尾根上部から阿弥陀岳を振り返ったところ。
ふー、舟山十字路に戻ってきました。下界では徐々に春の兆しが・・。
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ふー、舟山十字路に戻ってきました。下界では徐々に春の兆しが・・。

感想

2007年4月の阿弥陀岳南稜の記録です。
当時の登山記録を転記します。
改めて写真を見たら、なんと!ヘルメットを車に置いてきたんですね。
当初のバリエーション登攀から南稜のみに変更したため、気が抜けたのか置いてきちゃったみたいです。
絶対にしてはいけないミスです。反省。

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「4月になったら歩きのトレーニングに八ヶ岳の雪稜に行きませんか」
Kさんから誘われたとき、二つ返事でOKし二人で相談して決めたのが阿弥陀岳だった。

当初は、広河原沢大滝を登攀した後、3ルンゼ右俣を詰めて南稜P3に直接取り付く計画だった。
ところが前日の朝、八ヶ岳一帯に降雪があり、気温も高めだったので、当初計画は中止とし阿弥陀岳南稜のみの計画に変更。
雪崩も怖いしラッセルもしんどそうだったので計画変更は正解だった。

小淵沢にある道の駅を未明に出発し、舟山十字路には4時過ぎに到着。
5時少し前。ヘッドランプを点けて出発した。
凍った急坂を慎重に登って、南稜上に出る。
ここからは長い道のりをスリップに注意しながら徐々に高度を上げていく。

立場山の長い登りの途中でアイゼンを装着。
一面雪原となった青ナギからは阿弥陀岳南稜や広河原沢奥壁の全貌が視界いっぱいに飛び込んできた。

今シーズンは暖冬で積雪は期待していなかったけど3月と4月に意外と低温が続いたせいか積雪は思ったよりも豊富だ。加えて前日の降雪(4〜5cm位)が程良い新雪の薄化粧を施してくれた。

P1、P2と問題なく通過。
核心のP3は定石どおり、ピーク左側にトラバースして、3ルンゼ右俣の源頭部を直上する。
ここは最近、フィックスロープが設置してあり、夏には一般ハイカーも通過できるほど変わってしまったそうだけど、さすがにこの時期のルンゼ内は雪と氷の世界で、フィックスロープも一部は氷の中に埋もれていた。

最後のP4を慎重に越えて、さあ後は頂上を踏むだけ。と思ったら、最後の最後に5m程の垂壁(III級程度)に行く手を阻まれてしまう。
ここはKさんがフリーで乗り越えて、gorozoのためにお助け紐をぶら下げてくれた。感謝!

垂壁を越えれば雪の斜面が頂上へ私たちを導いてくれる。
一歩一歩高度を上げて、11時47分、阿弥陀岳頂上へ。
ちょうど同時刻に北稜側からは若い二人組が頂上に到着していた。
広い頂上を4人で独占する。

帰路は御小屋尾根を下りる。
尾根の上部が氷化していたので1箇所念のためロープを使ったが、後は急な斜面をぐんぐん下って行けた。
早朝5時前に出発して、午後3時にはスタート地点の舟山十字路に。
長い一日だったけど、静かな陽春の八ヶ岳を思いっきり堪能できた。
(gorozo 記)

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コメント

阿弥陀岳!
gorozoさん、こんばんは。
僕も登りましたよ、阿弥陀岳! 当然夏(8月上旬)ですが。
美濃戸から行者小屋経由で登って、高山植物がいっぱい咲いて
いましたし、阿弥陀岳と中岳とのコルからは富士山が見えて、
すごく楽しい思い出となりました。
しかし、夏と春とでは、同じ山でも表情が全然違うものですね〜。
白く険しい山を、仲間と力を合わせて登りきる。
うーん、かっこいいです!
文中に「5m程の垂壁(III級程度)」とありますが、
これは何級まであるのでしょうか?
夏道も傾斜がとても急だったので最後は這うように登りましたが
凍った5mの垂壁となると、もう想像を絶する世界です。
すごいです、尊敬してしまいます。
また次回作も楽しみにしています。よろしくお願いします。
2020/4/17 21:54
Re: 阿弥陀岳!
miyapon03さん
コメントありがとうございます。
もう過去レコでも上げないと心のバランスが保てません・・(笑)
阿弥陀岳にはmiyapon03さんも登られたのですね。
この山は赤岳に人気を奪われていますが、とても良い山ですよね。
展望もこちらの方がたぶん良いし。
私も四季を問わずによく登りましたが、一番多く登ったのは冬から春にかけての雪山です。

さて、III(3)級の垂壁とありますが、いまはあまり使わないグレーディングです。
昔一世を風靡した第二次RCCという先鋭クライミング集団により確立されたグレードシステムでI(1級)からVI(6級)まであって、III級からロープが必要な難しさということになっていました。
現在では、デシマルグレードといって「5.11b」とか「5.12a」とか、より高難度の領域まで細分化されたグレーディングシステムが使われています。

記録にある垂壁は、後から調べたら直登しないで右から巻けることがわかりました。
その後、夏にトレースした時は右から巻いたので簡単に頂上に立てました。
ルートファインディングも大事ですよね。
それよりもヘルメットを着けていないのがなんとも恥ずかしい限りです。
2020/4/18 8:10
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