戸谷より白倉三山周回☆苔とカツラの谷へ


- GPS
- 02:47
- 距離
- 8.4km
- 登り
- 716m
- 下り
- 717m
コースタイム
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
予報では雨の降りだす時間が後ろへずれ込んでゆく。雨の前の短い山行ということで、戸谷から白倉三山の周回を考える。
林道の入り口にあたる小川の集会所の駐車場に車を停めて、林道を歩きだす。林道はすぐに苔に覆われ、緑のカーペットの上を歩くようになる。雲の合間から一瞬、陽射しが差し込んだ。
林道の終点からはいよいよ沢沿いの登山道に入ると、広々としたV字の谷が広がる。登山道にはFAIRY TRAILの白いテープが頻繁に付けられている。数年前から朽木で開かれているトレランの大会であるが、そのコースの一つにこの戸谷が含まれているのだろう。トレランの大会のコースとなるだけあって登山道はあくまでも明瞭だ。
沢沿いの岩は悉く緑の苔を纏っており、緑一色の世界が広がる。これだけの苔が生育するというのは湿潤しやすい谷なのだろう。ここはヒルが多いことが予想されたので頻繁に足元を確認するが、靴や靴下にへばりつくものはおろか、周囲の地面にもヒルは一切、見かけなかった。
谷を上流に辿ると水流が細くなったあたりで、沢沿いにはカツラの大樹が次々と現れると壮麗な雰囲気が漂う。しかし、その先で呆気なく水流が切れる。水が切れてから稜線までが意外と長い。斜面に付けられたステップをジグザグと辿り、烏帽子岳のピークの直下に出る。
白倉三山への縦走路に入ると、アップダウンが緩やかなせいか、短く感じられる。主峰である北岳、大きな台杉のある中岳を過ぎ、南岳が近づくと尾根上には山毛欅の樹々が目立つようになる。
南岳を過ぎると戸谷橋と記された高島トレイルの真新しい道標がある。昨年の秋に南岳の西尾根から戸谷橋に下った時には尾根には踏み跡もテープもなかったが、最近、整備されたのだろうか。
この日は南岳の南のピークca730mから南西に伸びる尾根をたどり、p717を経て床鍋橋に下るコース取りを考える。床鍋橋には朽木渓流センターのルアー・フィールドがあり、県教尾根を下るとこの釣り堀の敷地内に出ることになるので、以前はここを通ることを躊躇していたのだが、現在は釣り堀は休業中である。
南岳の南で一般登山道が通る東尾根の分岐を過ぎると途端に踏み跡は薄くなる。尾根上にはテープの類はないが、却って周囲の地形から尾根の方向を読み取ることに集中することが出来る。尾根上にはところどころに杉の幼木や馬酔木の藪が現れるが、これらの藪を避けるか、藪の薄いところを上手く通るように薄い踏み跡が続いてゆく。踏み跡は鹿のもののようにも思われる。
p717が近づくと大きな樅の樹が目立つようになる。尾根には下生もほとんどなくなり、快適な自然林が続く。p717からは県境尾根を辿るつもりでいたが、尾根を西に直進していることに気がつく。しかし、依然として歩きやすい尾根が続いているので、このまま床鍋橋を目指すことにする。
地図には現れない尾根を下るが、最初のうちこそ急下降ではあるが、まもなく歩きやすい明瞭な尾根となる。床鍋橋のすぐ手前の植林に出る。針畑川沿いの県道を歩くとわずかにポツリポツリと雨が降り始めるが、傘を必要とするほどでもない。まもなく小川の駐車地に辿り着くことが出来る。
下山後のこと、久多から梅ノ木橋に向かって車を走らせていると、突然道路横の左手の茂みから真っ暗な動物が飛び出す。危うく車で轢くところであった。その動物は道路を横切り、反対側のガードレールをくぐると、川に向かって降りていったようだ。滅多に遭遇しない動物だが、車の中でよかった。しかし、運転席の手元にカメラを置いていなかったことを後悔するのだった。
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