山梨百名山・小楢山 〜低山で冬山気分

- GPS
- 05:28
- 距離
- 8.4km
- 登り
- 931m
- 下り
- 928m
コースタイム
| 天候 | くもり時々晴れ 山頂付近で小雪 |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2012年12月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
その先は工事中の未舗装林道。工事のない日には登山道入口まで上ることができ、割と広い駐車できるスペースがある。(平日も通れるが工事車両に注意。) |
| コース状況/ 危険箇所等 |
前々日に降雪があり、日陰には雪が3cmほど積っていましたが、アイゼン等は不要でした。 「父恋し道」は、登山道が不明瞭で目印も少なく、少し分かりにくい。(と思ったものの、他の方の記録を見ると「分かりやすい」とのことなので、単に自分がルートを誤ったせいだと思われます。) ショートカットコースで登るなら、車を「焼山峠」に停めて登れば、1時間30分ほどで山頂へ行けます。 立ち寄り湯: ●花かげの湯・鼓川温泉 http://www.yamanashishi-kankou.com/iyashi/3onsen.html ・・・公営の温泉。 ●はやぶさ温泉 http://www.hayabusaonsen.com/ ・・・ご当地萌えキャラ「隼ゆら」登場! |
写真
感想
本格登山を決意してから約2か月…やはり、一級品のギアを入手するしかないッ!と、先日、皮製登山靴(キャラバンGK-69 02M)と、トレッキングポール(TERNUAブランド)を購入し、初の実戦投入。初のお相手は、近場でありながらなかなか行く機会のなかった山梨百名山・小楢山(1712m)。初めて試すには、ちょうど良い規模だと思った。
管理者が撤退して休業を余儀なくされ、長らく行政上の大きな課題になっていた公営宿泊施設「オーチャードヴィレッジフフ」は、新たな管理者が見つかり「保健農園ホテル・フフ」としてついに復活。今はやりの「ロハス」的な宿泊&健康プログラムを提供している施設なので、興味のある都会人の方は是非。
登り口では地元のおじさんが作業(落ち葉集め)をしていた。「今日は工事をしてないから上まで車で登れるよ」と言われたが「いやー運動なんで歩いていきますアハハ」と言って登り始める。未舗装の林道をしばらく登り、「父恋し道」コースを選んで入る。(戦国時代のエピソードからこんな名前が登山道についている。案内看板を読んでみてください。)小さな石仏を4体ほど見つける。「おおー、仏像に『寛政』って書いてあるぞスゲー」と歴史を堪能しながら進む。道は分かりにくい…が、ありがたいことに、先に登った人の足跡があるではないか。これをフォローしていけばいいのだ!
…しかし、途中から足跡がなくなり、道らしき道も視界から消えた。「ううっ、大丈夫か…」 頼もしい我が相棒「愛奔」、もといiPhoneに搭載している「山と高原地図」アプリのおかげで現在位置は分かるものの、正規ルートからは外れている模様。しかし方向は間違ってないので、落ち葉を踏みしめ、倒木を避けつつ、道なき道をひたすら登った。
(なので、GPSログは参考にしないでください…)
尾根道に出たところで、一安心。しばらく進むと、「幕岩」に到着。全然アルペン的な山ではないのに、こんなデカイ岩があるのは面白い。せっかくここまで来たから…と、わずかに雪が残る岩を鎖を使ってよじ登る。登山初心者なのに、我ながら結構アブナイことをしてしまった…が、岩の上からの眺望は抜群。…つーか、見渡す景色は寒々とした冬山模様。なんか地の果てに来たような感じ…
小楢峠から「一杯水」を経由して山頂へ行く途中、雪が舞ってきた。登山道に積もった雪を踏みながら見上げた冬の森には、ふわふわと粉雪が踊るように降っていた。「まるで妖精のような…」と思うくらいにメルヘンな光景に、心を奪われる。自然に触れることで得られる、この上ない心の充足感。だから、またアウトドアへ行きたくなるんだなあ。
かつては樹が多くて眺望がイマイチだった小楢山山頂は、地元の努力によって樹木が切り払われ、解放感あふれる展望地に変身していた。
確か自分は、小学生のころ、ここに来たことがある。しかし再び登る機会もなく時は過ぎていったが、またいつか行ってみたいという思いは心の片隅にあった。そして今回の、約20年ぶりの登頂。やっと数年来の思いに報いたぜ!という達成感を味わう。あいにく天候はスッキリとしないので富士山は拝めなかったが、家から近いし、また来ればいいのだ。
山頂でのんびり食事でもしようかと、出発前は思っていた…しかし、寒風が、それも人生でほとんど経験のしたことのないクラスの冷風が吹きすさび、グローブを外した手を容赦なく凍えさせる。「ヤバい…このままだとマジで凍死するかも…」と、あまりの寒さに恐れおののき、逃げるようにして下山を開始。顔を覆う防寒具があれば良かった。しかし無いので、タオルを顔に巻く。見た目は強盗風情の怪しい奴。
「母恋し道」に入ると、風が止み、穏やかな空気に変わった。少し歩いただけで、こんなに空気の流れは変わるのか!と、自然を学んだ気分。時間もやや遅いので、急いで下山。約5時間30分の山行を終えた。
駐車場の手前に、登り始めの時に声をかけてくれたおじさんが、まだ居た。
「どうだった?」
「雪が積もってて寒かったですねー」
「天気が良くなくて残念だったね。天気が良ければ、遠くの山々がキレイに見えてねぇ…まぁまぁ、また是非来てくださいよ!」
「(…いやぁ俺、そんなに遠くから来た登山客でもないんだけどな…)」
地元の人が小楢山を愛しているのを知ることができたのは、うれしかった。自分、地元山梨県民ですから…。 (終)











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