岡山県真庭市 櫃ヶ山&天狗の森 お花ロード&パノラマ大展望

Machapuchare
その他1人 - GPS
- 05:31
- 距離
- 9.0km
- 登り
- 780m
- 下り
- 776m
コースタイム
- 山行
- 4:58
- 休憩
- 0:31
- 合計
- 5:29
歩行距離9km、歩行時間5時間、歩行数17,700歩、消費カロリー2,670Kcal
| 天候 | 晴れ一時小雨 |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2021年04月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
| コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所やヤブコギはありませんが、上りの大庭皿(おおばさら)川沿いは何度か渡渉があり、下りの登山道は濡れていると滑りやすい黒土斜面があるため、雨後や雨天は要注意です。地面が乾いていれば、今回のように時計回りにしたほうが歩きやすいと思います。天狗様本堂<写真62,63>への道は落ち葉や小石がゴロゴロした細道ですが、気を付ければ大丈夫でしょう。 なお、龍頭(りゅうず)の滝への道は通行止めです。 櫃ヶ山正面登山口駐車場<写真03>から大庭皿(おおばさら)集落跡<写真23>を経て櫃ヶ山(ひつがせん)頂上<写真50〜55>までは、何度か渡渉が必要です。 登山口から標高340mの久納(くんのう)集落までは舗装道路です。直進して草地に入る地点には道標がなく、多少茂り気味なので知らなければ戸惑うかもしれません。入るとすぐにウマノアシガタ<写真16>の群生の間に踏み跡があるのがわかります。なお、途中、ヤマブキ<写真09>撮影地点に直進して登山道に入る道標があり、大抵はそこから反時計回りで登るようです。 ヒロハテンナンショウ<写真28>撮影地点辺りまではたまに小石がゴロゴロしていますが問題ありません。ここを過ぎると渡渉が始まります。渡渉距離は50cmから2m程ですが、雨後や雨天は避けたほうがいいでしょう。 標高500mを少し過ぎて舗装林道を横断する地点(<写真36〜39>撮影地点)には、道標があり迷うことはないでしょう。登山道に入ると標高740m辺りまでまた何度か渡渉があります。たまにぬかるみがありますが、よけられるレベルでした。また、少し急で下りは滑りやすそうな箇所が2か所ほどありましたが、濡れていなければ大丈夫でしょう。 稜線に出ると緩やかで歩きやすい道が櫃ヶ山頂上<写真50〜55>まで続きます。 櫃ヶ山(ひつがせん)頂上<写真50〜55>から天狗様本堂<写真62,63>を経て櫃ヶ山正面登山口駐車場<写真03>までは、一部、濡れていると滑りやすい黒土斜面があります。 櫃ヶ山頂上<写真50〜55>から天狗様本堂<写真62,63>へ向かう道との分岐までは、たまに丸太の階段やステップがあり、濡れていると滑りやすい黒土ではあるものの、比較的歩きやすいです。 天狗様本堂<写真62,63>への道は落ち葉や小石がゴロゴロした細道ですが、気を付ければ大丈夫でしょう。 天狗の森説明板の分岐(シロバナネコノメソウ<写真71>撮影地点)で右折し天狗の森を周回して登山道に出合うはずが、直進してしまい引き返しました。このまま北上すると大月集落に下りられるようです。 標高785m辺りで天狗の森周回コースから登山道に入ると、六合目<写真80>辺りからしばらく濡れていると滑りやすい黒土斜面が続きます。ステップはありますが、滑った後がありました。 標高450mの舗装道路横断地点には道標があり、すぐにまた土道に入ります。たまに小石がゴロゴロしていますが、歩きやすかったです。 |
| その他周辺情報 | 櫃ヶ山正面登山口駐車場<写真03>から国道313号線を南下すると、足(たる)温泉、真賀(まが)温泉があります。足(たる)温泉は4月28日にリニューアルオープンしたばかりで営業時間は午前10時から午後9時です。真賀(まが)温泉は祝日以外の火曜日が定休日ですが、GW中は問い合わせたほうがいいかもしれません。 |
写真
出発前の我が家の暖地サクランボです。これはヒヨドリなどに完熟を食べられた後です。彼らが蹴落としてしまったものを狙うのですが、アリとの争奪戦に負けてしまうことのほうが多いです。今年も一粒も口に入らなかったりして・・・(+o+)
水菜とれんこん鶏肉のゆず胡椒タルティーヌ、レモンチーズフレンチ、野菜のピリ辛ゴロゴロタルティーヌ、蒸し鶏梅肉和え、しぼりたて蒜山ジャージー牛乳100%使用のカスタードクリームパンです。サービスの紅茶と一緒に朝食としました。
下垂する柔らかい枝に山吹色の花をたくさん咲かせています。満開だったので動画も撮りました。直進方向は土道で登山道の道標がありましたが、そのまま舗装道路を進みました。ここまでクサノオウ<写真15>やムラサキケマン<写真24>、カキドオシ<写真34>など花だらけでなかなか進めませんでした(^^♪
ヨーロッパ原産のアブラナ科の帰化植物です。名前は明治時代に種子を持ち帰った東京美術学校教授の合田氏にちなんでいます。直径2cm程の紅紫色の花はムラサキハナナに似ていますが、葉柄のあるハート形の葉で見分けられます。
中央アメリカ原産の帰化植物で、直径2cm程のヒメジョオンに似た花を咲かせます。花弁のように見える舌状花の色は白からピンクに変化するため、同じ株に紅白の花が混ざって咲きます。咲き始めなので白ばかりでした。
染料となることから染み(そみ)、あるいは、実が酸っぱいことから酢実とも呼ばれます。直径3cm程の花は、中心部の萼がわずかに見え、ナシの花とは少し感じが違います。散り始めできれいだったので動画も撮りました。
根元の葉が馬の足跡に似ていることが名前の由来とされていますが、あまり似ていません(-"-)黄色い光沢のある直径2cm程の花に似た花はいろいろありますが、上のほうの葉は細長く、下のほうの葉は切れ込みの多数あるキンポウゲ科らしい形なので見分けられます。
若い枝が緑色であるためアオキと呼ばれるという説と、一年中、緑色の葉をつけているためアオキと呼ばれるという説があります。雄花には黄色い葯があり、雌花は雄しべが退化し中央部が緑色に見えるのが特徴で雄花の方がより多く咲きます。
直径3mm程の小さな花はカノコソウに似ていますが、葉の形が違います。花の咲き始めには密集した花序を形成し、やがて花柄が生長するためか、花はまばらとなって透ける状況になります。登山道でツルカノコソウロードを何度も見ました。
日本海側の山地に分布します。東日本では白、西日本では紅紫色が多いようです。4枚の花弁の細長い管状の付け根にある突起部分が湾曲して四方に広がり、 花が錨のように見えます。ここから数mにわたって点在していました。
主に分布しているのは中国地方ですが、その名は静岡市の梅ヶ島に由来しているようです。小葉には鋸歯が目立ち、舷部はあまり長くありません。このような斑入りの株はたまに見かけます。
周辺に石垣が残っていたので、おそらく、かつて住民が庭に植えたものでしょう。日本で育成された品種では半数近くの45%が一重咲きですが、外国で育成された品種では99%と圧倒的に八重咲きが多いようです。一重咲きのヤブツバキはもうほとんど終わりでした。
秋に芽生え、春に紫色の花を咲かせます。ケシ科ですので有毒です。よく似た帰化植物のカラクサケマンよりも花が大きく、長さ1.5cm前後、葉だけではなく苞も細かく裂けたような形なのが特徴です。
花弁のように見える4枚の萼は黄緑色です。よく似たネコノメソウは対生であるのに対し、ヤマネコノメソウは互生です。もう種がたくさんできていました。ここ以外にも群生が何か所かありました。
上のほうに写っているヤマネコノメソウ<写真25>と同じユキノシタ科です。花には花弁はありません。花序には葉状で卵形〜長楕円形の苞(小型の葉)があり、開花時には黄色くなります。これも何度も群生を見かけました。
文字通り、沢沿いに咲くナデシコ科の花です。茎が蔓状に地を這うので別名ツルハコベともいいます。花の直径は1cm程で花柱は3つに分かれています。この少し手前でボタンネコノメソウ<写真26>の群生を動画に撮りました。
花は伸長した茎の葉腋にのみつきます。距が白いことが特徴です。周辺は少し開けていましたが、植物がたくさん生えているので足の置き場に困りました。この後、何度もオオタチツボスミレロードを見かけました。
(仮称)
従来コタチツボスミレと混同されてきましたが、コタチツボスミレはタチツボスミレに含め、サンインタチツボスミレを独立させる分類が提唱されています。葉の基部は切形のものが多く葉脈が目立たちません。また、茎は地面を這い、托葉はくし形です。
舗装林道に出る直前、突然現れました。一瞬、岡山県北名物巨大アリ!と思いましたが、体長3cmのスリムなオスでした。頭から翅まで点刻があるのが特徴です。せかせか歩く姿を動画に撮りました。
舗装道路に出ると、彼女たちが走り回っていたので動画を撮りました。この体型で約4000〜6000個の卵を産むようです(-"-)ツチハンミョウの仲間には毒があり、皮膚に触れると水ぶくれを起こします。うっかり触ってしまったら、水でよく洗ってやけどと同じ処置をしましょう。
樹高が20〜60cmと低く、草のように見えるので、そう呼ばれていますが、実際は小低木です。別名「早稲苺(わせいちご)」とも呼ばれ、キイチゴの中では果実の出来る時期が早いです。直径4cm程の花は目立ちます。
小さな白い花に紫の筋が入り、なかなか綺麗ですが花の直径は1cm少々と小さいので見落としがちです。別名「ニョイスミレ(如意菫)」ともいわれています。稜線上や櫃ヶ山(ひつがせん)頂上<写真50〜55>周辺でも見られました。ここから土道に入りました。
&カミキリモドキの仲間
名は花が紫色で、形がサギ(鷺)に似ていることにちなんでいます。よく似たトキワハゼよりも花が大きく2cm前後、匍匐茎を出します。小さい花の上でさらに小さいカミキリモドキが動くシーンが可愛かったので動画を撮りました。
稜線に出て振り返ってみました。一番奥が星山(ほしがせん)、その手前に五輪山、959m峰、一番右手前は930m峰です。櫃ヶ山(ひつがせん)頂上<写真50〜55>付近はこのように視界が広がり、景色を楽しむことができます。
オオカメノキともいいます。花序の中心部に小さな両性花、そのまわりに直径2〜3cmの白い装飾花がつきます。ヤブデマリは遠目には似ていますが、装飾花が不揃いに5裂します。動画を撮っていると、十数人の団体さんとすれ違いました。観光バスで来られていた方々でしょうか。
花色は白から青紫まで変化に富み、我が家の庭では白も青紫も咲きます。葉の基部の形をよく確認していなかったのですが、基部が鉾型になるホソバシロスミレの花期は通常5月下旬から6月上旬らしいので、アリアケスミレのほうだろうと思います。
左手前に見えている旭川の左に雨乞山(あまごいせん)、すぐ右奥は963.5m<点名:湯原>とその右背後にわずかに見える尼ヶ子山(あまがこせん)、中央少し右寄りのきれいな三角形が霰ヶ山(あられがせん)で背後に頭だけのぞく富栄山(ふえいざん)、富栄山の右には大空山が見えています。
摺鉢山&三坂山
中央に大きく三坂山、少し左奥に摺鉢山(すりばちやま)が見えています。動画は蒜山(ひるぜん)三座<写真52>から三坂山までで、大空山の右奥に泉山(いずみがせん)も映っています。
&大空山&泉山
登山道の9合目の広場越しに中央に霰ヶ山(あられがせん)とすぐ奥に富栄山(ふえいざん)、その右に大空山、さらに右奥に青っぽく見えるのが泉山(いずみがせん)、左端に雨乞山(あまごいせん)が見えています。このスカイウォーク中に撮った動画には、摺鉢山(すりばちやま)や下蒜山(ひるぜん)も映っています。
黄色いスミレはいくつか種類がありますが、茎が赤紫色を帯びることで見分けられます。この9合目にはまとまって咲いていましたが、櫃ヶ山(ひつがせん)頂上<写真50〜55>からここまで点在していました。
よく似たヤマエンゴサクの苞が3〜5裂するのに対し、キンキエンゴサクはより細かく裂ける傾向があります。そこまでよく見ていなかったのですが、キンキエンゴサクはブナ帯に生えるそうなので、可能性が高いと思います。周辺に群生していました。
天狗の下駄
お堂はかなり崩れており、壁がなくなっていたりと心配な状況でした。6年前には戸は閉まっていましたが、今回は開けっ放しでした。おかげで、間近で天狗の下駄を見られました。
&天狗様のお堂
振り返ってみたところです。説明板の右奥に<写真64>とは別のカツラの大木、さらに奥に天狗様のお堂が見えています。この説明板で右折すると天狗の森を周回し登山道に出合いますが、直進してしまいました。
往路で見落とした分岐まで戻りました。天気が悪くなったためか、花はほとんど閉じかけていました。ハナネコノメとは違い、西日本に分布しており、花弁のように見える白い萼の先端が尖ります。
薄暗い日陰で撮影したためか、かなり青みがかってしまいましたが、実際はかわいいピンク色です。裏も黄緑色の葉は開花後に出るようで丸まった状態でした。これらの特徴からすると、アケボノスミレかもしれません。
コブシのように花の下には葉がありますが、花はほとんど終わって2つしかなく、たくさん出ている葉は細めで葉の中央付近で最も幅が広くなっていました。葉の形からするとタムシバのようです。周辺は展望は効かないものの、少し開けていました。
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下(厚手)
防寒具
手袋(防水加工)
軍手
雨具
日よけ帽子とフード
雨用帽子
登山靴(防水加工)
靴ひも予備
サブザック
ザックカバー
地形図
コンパス
マップケース
筆記用具
携帯
時計(防水)
タオル
カメラ
飲料水(スポドリ&茶)
水筒(保温)
非常食(栄養補助食品)
スマホ(山使用可能)
eTrex22x(GPSナビゲーター)
虫よけスプレー
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感想
【4月下旬のお花ロード】
6年前の5月末にほぼ同じコースを辿りました。その時はお花に満ちた山という印象でした。スイカズラ、ウツギ、ハナウド、エゴノキ、ヤブデマリ、ヤマボウシ・・・と、花がほぼ絶えることなく見られました。
2015年05月31日https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-650314.html
今回はその時より1ヵ月余り早いタイミングです。今年は花期全体が早まっている様子でしたので、本来ならこの時期にはまだ見られない花も咲いているかもしれないと期待しました。
出発点(登山口)よりほんの数mの間にヤマフジ、イチリンソウ、オドリコソウ、ヤマブキ、ヤマネコノメソウなど、多種多様な花が見られました。いつものパターンですが、コースタイム通りに歩が全然進みません(+_+)
高度が異なると植生も異なり、谷沿いの上りと尾根沿いの下りでも植生が一部異なりました。特にバラ科とスミレ科の花が今まで見たことがないくらい種類が豊富でした。さらには天狗の森ではヤマシャクヤクも見つかりました。ただし、まだつぼみでしたが・・・(*_*)4月から5月にかけて咲く花がコース上たくさん見られ、結果的には花見登山となりました(^^♪
なお、登山客が増えているようで、十数人の団体さんなど、20人程とすれ違いました。
【湯原富士といわれる櫃ヶ山からの絶景】
星山、雨乞山、泉山、蒜山、大山・・・櫃ヶ山頂上から見られる主な山です。さて、何と読むでしょうか?
・・・<答えは>・・・
ほしがせん、あまごいせん、いずみがせん、ひるぜん、だいせんが正解です。ちなみに櫃ヶ山は“ひつがせん”と読みます。
山の文字を“せん”と読む山は全国でも中国山地の東部地域に集中します。岡山の郷土文献によると、8世紀に天台宗角磐山(かくばくざん)大山寺が開かれると、天台宗とともに大陸から渡ってきた目新しい文化であったため、大山(だいせん)という呉音のハイカラな呼び方が近隣の山名にも普及したそうです。また、岡山県北の山々は多くの修験山伏の行場であり、行者(仙人)のこもる山をセンと呼び、仙とも書くようになったとあります。
今回訪れた櫃ヶ山もそんな山の一つで、山を神聖視し崇拝の対象とする信仰が行われ、パワースポット的な要素も持ち合わせているのかもしれません。
この櫃ヶ山の頂上や9合目からの展望は素晴らしく、五輪山から星山の縦走路、湯原ダムと麓の湯原温泉、大山、蒜山、雨乞山、霰ヶ山、摺鉢山など360度パノラマ展望を楽しむことができました。この展望を楽しむために、あえて時計回りに歩きました。新緑の山肌を見ていると、目の保養にもなります(*^^*)
今回はヤマシャクヤクを見るのが目的でしたが、肝心の花はつぼみだった代わりに、様々な花ロードや花畑が見られました。途中から曇りがちになり一時小雨もありましたが、展望も楽しめ、本降りに遭うこともなく山行を終えられました。
ツイている一日でした(^^♪









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