万太郎谷井戸小屋沢
群馬県
新潟県
orochi
- GPS
- 26:15
- 距離
- 15.2km
- 登り
- 1,396m
- 下り
- 1,391m
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土樽駅10:05―10:45入渓点11:00―13:05井戸小屋沢出合13:15―13:50小障子沢出合―15:55標高1250m付近（幕営）
10月14日（月）
幕営地6:00―7:40右俣10m滝上7:50―8:45稜線上（標高1630m地点）9:00―9:30万太郎山9:35―11:15吾策新道登山口―11:45土樽駅
| 天候 | 10月13日（日）曇り時々晴れ 10月14日（月）快晴 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2013年10月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
万太郎本谷は未遡行ですが、今回遡行した下部に限って言えば、見事な岩床が連続する美渓でした。人気の沢だけあって、滝の巻き道ははっきりしていて特に問題はありませんでした。 井戸小屋沢はこれでもかというほど滝が連続します。時折難しい滝もあり、なかなか手ごたえのある沢でした。そんなに登攀力は高くないので全てフリーというわけにはいかず、2か所でハーケンを打ち、また1か所ロープを出して登りました。こちらも万太郎ほどではないにせよ人はある程度入っているようで、巻く滝の多くはルートにうっすらと踏み跡が確認できました。 なお、登山ポストは土樽駅の待合室を出たところにあります。 |
写真
個人的に今回の核心部赤ルート：ホールドが決まらず撤退
黄ルート：途中ハーケンを打ちつつ直登→左上の灌木にザイルをセットし落ち口下を空身トラバース→緑○の位置で残置ハーケンからランニングビレイをとり落ち口へ→ザック回収へ
2
赤ルート：ホールドが決まらず撤退
黄ルート：途中ハーケンを打ちつつ直登→左上の灌木にザイルをセットし落ち口下を空身トラバース→緑○の位置で残置ハーケンからランニングビレイをとり落ち口へ→ザック回収へ
感想
10月13日（日）
土樽駅には登山届用のポストが設置されており、届け出をしてから出発。
舗装路脇一面に生えたススキが靡いており、秋の訪れを感じさせる。
しばらく舗装路を歩き、万太郎谷に沿って進んでいくと、谷の方に分岐する道があったためここから入渓することにする。
相変わらず前日に決めた計画のため、ほとんど予習なしであり、入渓点も良く分からない。
本谷の入渓直後は中心にスリットの入った巨大堰堤が連続する。最後の堰堤には巨大な流木がスリットの上の方にひっかかっており、増水するとここまで水が来るのかと考えぞっとした。
少しの間平凡な河原を進んでいくが、すぐに岩床が現れ、やがて巨人の洗濯板のような見事な岩床が延々と続くようになる。本谷は遡行したことが無く、初めて見る光景だ。
この頃はまだ日が差しており、岩をすべる水が陽光を反射する様はなんとも言えず美しい。
それにしても、途中で出てくる関越トンネルの排気口だけは取ってつけた感満載であった。
特に問題となる滝も、泳ぎが必要となる箇所もなく、渓谷美を堪能しながら進んでいくと、かの有名なオキドウキョウの瀞が姿を現す。右から2本の水の糸となって流入するオキドウキョウ沢がとても良いアクセントになっている。
さて、これが盛夏ならば喜んで泳ぐだろうが、木の葉が色づき始めるこの季節だ。楽しんで泳げるのは、寒さをものともしない屈強な方かどMな方に限られるだろう。自分はともに該当しなかったので、左岸の台地状から全体を巻いて越した。（やや味気ない・・）
ここを過ぎると、すぐに井戸小屋沢出合となる。出合にはわりと良さそうな幕営適地が見られた。
井戸小屋沢に入るとすぐに5m前後のクラスの滝が連続するようになる。一つ滝を越すと必ず次の滝が見えているといった具合だ。沢筋は基本的に明るく気分が良いが、井戸小屋沢に入ってからひたすら曇っているのが何とも残念だ。まあ、上越だからなぁ・・・。
しばらく進むと、前を行く3名の遡行者が見えてきた。先に行かせてもらうときに聞くと、長野県の山岳会の方とのことだった。
「今日どちらまで行かれる予定ですか？」
「我々は小障子沢出合にしようかと思ってます。」
「やっぱりそうなりますよね〜」
小障子沢出合はそんなに大勢泊まれないと考えられるので、それなら自分はもっと先まで進もうと考えた。幸い時間はまだまだある。
小障子沢出合まで特に問題なく進む。確認すると、小さいものも含めると数か所幕営適地はあるようだったので、ここで泊まろうと思えば自分も泊まれたかもしれないが先に進む。
さて、本流は小障子沢に対して直角に交わる位置関係で進行方向右側から流入してくるが、この出合に懸る3m滝がなかなかの曲者だった。。
見たところ、右側の細いバンドを利用して登れそうだが、ホールドが皆無で登れそうにない。そこで、空身で登ったのち、荷揚げを行うことにした。空身になるとやや強引ではあったが上方の灌木を利用して何とか滝上に出ることができ、ザイルに括り付けたザックを上から引っ張って回収、一件落着。
ただ、荷揚げを行った際、ザックとザイルがもろに水につかってしまい、背負うと重量が2割増しくらいになった感覚だ。（しかも冷たい・・）
この直後の滝を左の草付から大きく巻き、このあとはまたしばらく小滝を堪能しながら進んでいく。
10mほどの斜瀑は少々難しく、上部でフリクションで登らないといけない部分があるのだがフリーではどうも踏ん切りがつかず、打ったハーケンでセルフビレイをとってようやく登ることが出来た。なお、ハーケンは上からザイルを出して回収。
障子沢などを左に分けると、本沢のハイライトともいえる20mナメ滝が姿を現す。これは高さはあるものの、右壁が段状になっており、とても快適に登ることが出来た。
ところで、そろそろテント場を探さなければならない。遡行図には「小障子沢出合付近にかろうじてある程度」と書かれているが、等高線のつまり具合からなんとなく標高1200〜1250m付近もなんとかなるんじゃないかなーと思って探していると、それなりの適地を見つけることが出来た。小障子沢出合よりも標高を上げた分、見晴らしが良い。
整地をするとかなり快適な場所となった。2人くらいなら簡単に入れそうだ。
夕飯には、近所のドンキで安売りをしていた普段はやや高めのカレーとハヤシライスを持ってきた。
自分はAKB48のファンでも何でもないが、8月ごろ「大島優子の本気の夏カレー」を買って食べたところ、角切りのチーズがごろごろ入っていて大変美味しかった。今回もそのようにインパクトのあるカレーを期待していたのだが、アクセントがあるどころか具がまったくと言ってほど入っておらず、大分悲しい思いをすることになった（ハヤシも同様）。
まぁ、「渡辺麻友の本気の秋カレー」に期待しておこう(笑)
夜は少し寒かった。
10月14日（月）
昨日とは打って変わって快晴！群青色の空に上越の山々のシルエットが浮かび上がっている。
幕営地から10分も行くと二俣に至る。遡行図に記載されたルートは左俣であるが、核心部が左俣より上部であること、および右俣は左俣より簡単で距離も短いことが分かっていたので、単独ということもあり右俣を選択する。少しのあいだゴーロとなるが、すぐに10mほどの滝が行く手に立ちはだかる。
個人的にはこの滝が本山行の核心だった。
見た感じ凸凹していたのでフリーで行けるかと思い右側から取りついたが、イマイチホールドが決まらず撤退。今度は左を直登していくが、上部がヌメっていてあまり良い感じでなかったので、またハーケンをうってとりあえず左の灌木帯に逃げる。
ここから滝の落ち口に出るには落ち口下を右側にトラバースする必要があり、ここもあまり良くない感じだったので、灌木支点にザイルを出し、残置ハーケンにランニングビレイを取りつつ、空身で滝上に上がる。あとは上から再びロープを出してザックを回収し、終了。
ふぅ、だいぶん時間を使ってしまった。
このあとも幾つか滝が続くが、どれもフリーでOKなレベルだったので助かった。
そのうち源頭の様相を呈してきたので水汲み。左俣はどうか知らないが、右俣は稜線直下まで沢形が続き、ごく薄い藪を60秒ほど漕ぐと気持ちの良い稜線に飛び出した。ナルミズなど一部の沢は別として、上越の沢としては破格の待遇である。
稜線上は風が非常に強い。
電車の時間の関係であまりゆっくりしてもいられないのだが、せっかくここまで来たので、万太郎には一応登っておくことにする。
ザックは終了点にデポし、45分ほどで急いでピストン。10人弱くらいに会った。
途中見かけた赤く色づいた木の実や、ほのかな黄色や赤色に染まる山肌を見ると、下界にいるときよりも、季節が移り変わっていくのを確実に感じられる。
登山口までの下りは、一部滑りやすい部分があった他は特に問題なく快適に下っていけた。
土樽駅の電車は約3時間に1本。次の電車まであと30分くらいの時に帰還したので、わりあい良いタイミングだった。
待合室では、他の登山者と雑談していたとき、偶然大学時代の先輩に会うというちょっとしたサプライズもあった。
そんなこんなで、本山行は無事終了しました。
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私も出かけましたが、
小障子沢出合の後の３ｍCS滝、難しかったです。
泊まり装備では大変そうですね。
こんにちは！
３mCS、岩の裏側にホールドがあったんですね〜、全然気が付きませんでした！
なかなかいい沢でしたが、自分にはやや難しく感じました。登攀力を上げなければ・・。
orochiさん、初めまして。
私も何年か前に遡行しましたが、適度に難しい滝が続い
てなかなか楽しい沢ですよね。また、orochiさんも言う
ように上越としてはヤブ漕ぎゼロに近い、破格の待遇。
ホントに良い沢だと思います。
また、レコを楽しみにしています
はじめまして！
とにかく滝が多くて、しかもほとんど直登できるので、難しかったところもありましたがとても楽しめました。上越の沢はやっぱり素晴らしいですね☆
17日は仙ノ倉山で初冠雪を観測したというニュースがあったので、結構ギリギリの時期の遡行だったかもしれません。
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