法華谷左岸尾根〜蓬莱山〜森山岳〜比良岳東尾根☆雪の比良でラッセル三昧


- GPS
- 07:31
- 距離
- 16.4km
- 登り
- 1,453m
- 下り
- 1,480m
コースタイム
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・法華谷左岸尾根は一般登山道はない 植林の中の急登が続き、植林帯の上部では倒木の集中地帯あり ・比良岳東尾根の古道は数カ所、崩壊地点あり ・雪の大谷は難路、積雪期は到底お薦め出来ない |
写真
感想
この日も確固とした山行計画もなく京都駅に向かう。米原からの北陸本線の乗り継ぎが非常に悪かったこともあり、湖西線に乗る。湖西線の車窓に比良の山並みが見えるようになると、折しも陽光が法華山から蓬莱山への稜線を白銀に輝かせている。すぐ後ろの席から若い女性達の「ワァー綺麗!」という歓声が聞こえる。
躊躇なく法華山に登ることを選択する。というのも蓬莱の駅から登るには距離的に法華山が近いからだ。法華山にアプローチするには南東の法華谷の両岸の尾根はいずれからも登ることが出来るが、山麓から山頂にダイレクトに突き上げる法華谷の左岸尾根を選択することにする。
薬師の滝へと伸びる道路の途中にある休憩舎のあたりから南側には棚田が広がっている。防獣のためのフェンスを開けて棚田を通過すると、早速にも山麓の緩斜面に広がる植林帯の中へと入ってゆく。植林を左手に進むとすぐにも掘割の道が現れる。道に導かれるままに進むと右手に目指す尾根が見えてくる。
早速にもスノーシューを装着して尾根に取り付く。尾根はca470m のあたりからは急登となるが、下生えのない植林の尾根はあくまでも登りやすい。
尾根の上部、植林帯が終わるあたりでは倒木の集中地帯となる。以前の2019年の台風による被害のためだろう。迷路のように折り重なる倒木の間に通れる場所をなんとか見つけて倒木帯を切り抜ける。
稜線が近くなるとようやく植林帯を抜け出し自然林の尾根になると積雪が深くなる。しかし、すぐにも法華山に到着する。法華山の山頂は風の通り道なのだろう、途端に風が強く寒さを感じる。
法華山から稜線を北に辿るとすぐにも風は感じられなくなる。法華山からは雪の中にしっかりとトレースが出来上がっており、スノーシューも不要なほどだ。トレースのお陰で快速に蓬莱山に向かうことが出来る。
蓬莱山にかけては樹々にはしっかりと霧氷がついている。今回の山行で霧氷を見ることが出来たのは法華山と蓬莱山の間だけであったが、それだけ風が強いのだろう。
蓬莱山の山頂はスキー客で大賑わいだ。前年、前々年のシーズンは雪が非常に少なかったので人工雪で辛うじて営業していたが、今年は早速にも自然の雪で滑れるとあって大勢の人が訪れているのだろう。三人乗りのリフトは全く途切れることなく次々と人が運ばれてくる。
早々にゲレンデを退散し森山岳への北西尾根に足を踏み入れる。この斜面に広がる笹原は完全に雪に覆われているが、急に新雪が深くなり膝上まで沈み込む。この調子ではまずいと思ったが、わずかに高度が下がると雪の状態はすぐにも落ち着き、30分程で森山岳に到着する。
森山岳の山頂は地味な場所であり、ほとんど判読不能な木製のプレートがそこが山頂であることを物語るばかりだが、尾根を北に辿ったところにある北峰は北側に眺望が大きく広がる好展望地だ。陽光に照らされて白く輝く武奈ヶ岳の西南稜を見届けると、その右手で大きく山陽を広げる比良岳に向かって、自然林の尾根を下降する。
尾根の末端は石楠花の藪が広がるところではあるが、石楠花もかなり雪の下に埋もれているようだ。、無雪期は通過が困難なので尾根の北側の斜面を通るのが良いのだが、急斜面を無理矢理下降して白滝谷の源流に降り立つ。
対岸の尾根は比良岳の山頂に向かって伸びているので、この尾根を辿ることにする。尾根の取り付きのわずかな急登を登りきるとあとは緩やかな尾根となる、ブナが立ち並ぶ快適な尾根となる。膝下までのラッセルが続くが、それにしても雪が重い。
比良岳の山頂には誰も人が訪れていないようだ。山頂の北側の展望地から烏戸山と武奈ヶ岳を確認すると東尾根を辿って下山の途につく。下りではあるが雪が重く、一向に速度が上がらない。
尾根を下ると標高950mのあたりから地図上に破線で記されている古道と合流する。古道はやがて九十九折に北側の斜面を下ってゆく。早速にも斜面が大きく崩落している箇所が現れるので斜面の上側から崩落箇所を越える。
谷に下降するあたりも斜面が崩壊してようだが、雪のお陰で沢沿いに下降することが出来る。しかし雪の谷の下降は容易ではない。この大谷に下降するのではなく、尾根を先まで進んで反対側の中谷に下降した方が良かったと後悔するが今更である。
小さな堰堤が現れると右岸から下降するが、道が完全に不明瞭である。この時点でおかしいと気がついてGPSを確認するべきであった。藪の急斜面を下降して谷に降り立つと急に平流となる。しかし、すぐにも正面に大きな堰堤が現れる。高さは数十メートルある大堰堤だ。
以前、この比良岳の東尾根を辿った時にこの大堰堤に下降してしまった時の記憶が脳裏に蘇る。その時は左岸の急斜面を樹の枝を掴みながら下降したが、それは極めて危険な行為だ。ヘッデンを取り出し、再び藪の急斜面へと引き返す。
小堰堤を越えたところで右手の斜面に登るとすぐにも荒川峠からの明瞭な一般登山道に合流することが出来た。あとは歩きやすい道を辿って林道に出る。すっかり暗くなった道を比良駅を目指して歩くのだった。
久しぶりに比良に雪が積もってくれるのは嬉しいが、山の上でもこんなに雪が重たかっただろうかと思うような雪だった。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する