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ハイキング
赤城・榛名・荒船
【表妙義縦走】妙義神社から相馬岳〜鷹戻しの頭〜東岳〜中ノ岳〜中之嶽神社
2014年04月27日(日) [日帰り]

- GPS
- 06:30
- 距離
- 8.5km
- 登り
- 1,604m
- 下り
- 1,280m
コースタイム
6:50登山口-7:20大の字-7:40奥ノ院-8:00見晴-8:25大のぞき-9:20相馬岳-10:20堀切-11:15鷹戻しの頭-11:55東岳(休憩)-12:15中ノ岳-12:55登山口-13:10中之嶽神社
※すべて「歩行」による計測。自分ルールとして「GPSログによるルート記録中は走らない」を心掛けている。
※すべて「歩行」による計測。自分ルールとして「GPSログによるルート記録中は走らない」を心掛けている。
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2014年04月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
駐車場:富岡市営第二駐車場(無料) |
| コース状況/ 危険箇所等 |
ガイドマップやルート上の至る所に注意書きがされているとおり、このコースは危険個所だらけである。鎖場や岩場を攀じ登る腕力・体力は当然として、他の山などで十分に高度感に慣れておく必要があり、万人におすすめ出来る場所ではない。 また、このコースの岩場は全体的に足掛かりが小さく、雨などの悪コンディションではグリップが利かず、難易度が大きく上昇すると思われる。実際に悪天候時は事故が多いようである。 今回は通常山行の携行品の他に、ヘルメット、ハーネス、自作スリング×2、テープスリング×1、ロックつきカラビナ×2を追加した。ヘルメットは主に落石対策、ハーネス以下は鎖場の途中で動けなくなった場合の保険として携行した。 |
写真
松井田妙義ICから群馬県道196号上小坂四ツ家妙義線に乗るとほどなく、道の駅みょうぎに到着。この向かいにある市営第二駐車場に車を停めさせてもらう。写真の橋は「白雲橋」。ここから鳥居をくぐり妙義神社方面へ向かう。
表妙義を仰ぎ見る。中腹に白く輝く「大の字」は妙義大権現を略したもので、幅・高さ共に5メートルもあるそうだ。原型は江戸時代に作られたそうだが、当時は木造だったのだろう。なお、現在は鋼鉄製である。
妙義神社。立派な門構えである。この仁王門の扁額には「高顕院」と書かれているが、これはかつて妙義神社が「白雲山高顕院石塔寺」であった名残である。この門の建立は1774年(安永3年)ということなので、240年の長きにわたってこの場所を守っているということになる。
コース案内図をチェック。黄色の線が一般向けコース、赤色の線が上級コースである。今回は一般向けコースは歩かないが、史跡・遺物類はそちらに集中しているようなので、次に来るときは家族を連れて史跡めぐりもいいかもしれない。
「大の字」に到着。江戸時代には旅人が中仙道の安中宿や松井田宿からこの字を見つけ、手を合わせて安全を祈願したそうな。余談だが、この写真を写すために大の字の正面に立っていたら、はるか下の駐車場から「あんなところに人がいる!」と大声で言われてしまい、恥ずかしかった(苦笑)
ここは「辻」と呼ばれる分岐点。分岐をまっすぐ進むと「一般コース」の第一見晴へ、右折(というか上方)すると奥ノ院へ向かう。岩に書かれた文字によると、ここがいわゆる「上級コース」の起点のようである。
奥ノ院には数体の石仏が祀られており、石碑には「白雲山妙義大神」という文字が刻まれている。なお、これより先「見晴」までの道は早速「キケン」な鎖場の連続となり、過去には死亡事故も起きているエリアだ。安易に鎖を離さないように慎重に行動する。自分はここの鎖場からヘルメットを装着した。
汗だくになりながら上り詰めると「見晴」と呼ばれる展望台のような場所に出る。切り立った崖の上からの展望は素晴らしく、裏妙義の山々や浅間山も望める。あいにくと気温の上昇により靄がかかっているが、それを差し引いても絶景である。
「玉石」付近から見晴方面を振り返る。今この写真を見るとあんなところに立っていたのかと空恐ろしい気分になるが、現地ではアドレナリンにより興奮状態になっていたのか、はたまた高度感が麻痺していたのか、特に何も感じなかった。
ここで登山道は急激に高度を下げている。写真は「スベリ台状30メートル」と言われる鎖場である。鎖を掴み、足掛かりを探しながら慎重に下って行く。なるべく腕力を消耗しないよう、足に荷重がかかるように心がける。この日は岩が乾いていたので、靴のグリップがよく利いた。
相馬岳付近から1,084メートルピークを望む。ヤマレコの地図や地理院地図によれば「天狗岳」とされるこのピークは、昭文社の「山と高原地図」では「西肩」と表記されている。正しいのはどちら?ちなみに、現地には山頂標識等は存在しない。
表妙義最高峰である、相馬岳に到着。標高1,103.79メートルピークで、二等三角点(点名:相馬ヶ岳)がある。山名の由来は判然としないが、同じ上毛三山の榛名山にも「相馬山」というピークがあるので、ひょっとしたら何か関係があるのかも知れない。
これから向かう山々(およびその奥の荒船山)を眺める。鷹戻しの頭、東岳、中ノ岳、西岳、星穴岳…これらを総称して「金洞山」と呼ぶようだが、特に中ノ岳単体を指してそう呼ぶ場合もあるらしい。ちなみに、西岳と星穴岳はここと違って、原則登山禁止である。
堀切(ホッキリ)に到着。ここからは中間道(一般コース)への分岐があり、エスケープルートとなっている。「中之岳神社」方面へ進むといよいよこのルートの核心部である「鷹戻し」へと進む。
樹林の隙間から「鷹戻しの頭」を望む。あのピークに辿り着くためには梯子や鎖を使い、約60メートルの高度を攀じ登る必要がある。過去に何度も事故が起きている、このコース上の最大の難所だ。
鷹戻しの鎖を半ばまで登り、テラスで一休み。今しがた通過してきた、相馬岳をはじめとする白雲山の山塊を眺める。…ところで、この鷹戻しという場所には「ここから鷹戻し」というような案内標識がない。恥ずかしながら、自分はこのテラスに到達するまで、ここが鷹戻しであることに気が付かなかった。(逆を言えばそれだけ鎖場が頻繁に現れるということ。)
60メートルを無事登り切り、鷹戻しの頭に到着。到着時点ではまだ半信半疑だったが、ここで先着のハイカーの方に確認してようやく、鷹戻しを越えたという確信を得る(遅…)そして謎の標識。この真っ白な標識には、かつては「鷹戻しの頭」とか書かれていたんだろうか。
非常に事故が多いという評判の、二段25メートルの鎖場。ややオーバーハング気味になっており、足掛かりとなる地点が見えづらいので、なるほど難儀しそうな感じだったが、図らずも鷹戻しに備えて腕力を温存したまま鷹戻しを越えてしまった自分には十分な余力が残っていたので、問題なく通過できた。
難所を越えた安堵感から余裕が生まれたか、眼下の景色の素晴らしさにようやく気付く。戦闘モードから通常モードへ切り替わったような感覚。中央に見える岩山は、登山禁止の筆頭岩や金鶏山である。
中間道の岩場で休む人たちを見下ろしながら、東岳のピークで昼食を摂る。先ほど鷹戻しの頭で出会ったハイカーの方となんとなく合流し、お互いの山にまつわるエピソードなどを語り合う。旅は道連れというやつだ。趣味が同じだから会話も弾む。
中ノ岳山頂に到着。1,073メートルピークで、山頂標識はないが、小さな石祠がある。かつては金洞山と呼ばれ、信仰を集める特別なピークであった時代もあったようだが、今やちょっと淋しげな景観だ。
最後の鎖場。ここを下れば表妙義縦走もほぼ終結する。淋しいような、ホッとしたような、なんとも言えない感覚…こんな風に書くとなんでもない易しい鎖場に思えるかもしれないが、ここもかなりの高さがあるのでご注意。
中ノ岳に別れを告げて、中間道、中之嶽神社方面へと下降して行く。中間道出合である石門分岐まではほんの20分程度で到着できるが、急に家族連れや若い女の子たちが歩く道の真ん中へ飛び出すので、軽いカルチャーショックを感じてしまう(笑)
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