富士山登山ルート3776

- GPS
- 21:52
- 距離
- 51.0km
- 登り
- 3,783m
- 下り
- 1,393m
コースタイム
- 山行
- 10:55
- 休憩
- 1:15
- 合計
- 12:10
- 山行
- 6:54
- 休憩
- 2:44
- 合計
- 9:38
| 天候 | 晴れ時々曇り |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2022年07月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
富士宮口5合目からはバスで三島へ。 |
| コース状況/ 危険箇所等 |
夜間のガラン沢は踏み跡を見つけるまで大変。 ここはGPSマップを使わないと危ない。 |
| 予約できる山小屋 |
|
写真
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
着替え
靴
ザック
ザックカバー
行動食
非常食
飲料
ハイドレーション
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ライター
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
常備薬
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
ストック
|
|---|
感想
これから富士山登山ルート3776に挑戦される方向けに情報や感想を色々。
1. 私のスペック(体力の目安に)
フルマラソン 4:15から4:30くらい。
チャレンジ富士五湖ウルトラ 62kコース 8:35
奥信濃100のハーフ 10:45
今回背負った荷物は飲料込みで9kgほど
2.役にたったもの
(1) 広角を照らすヘッドライト
照射角が狭いライトだと夜中のガラン沢コースで視界が狭く苦しいはず。
疲れ方にも影響があるのではないか。
(2) GPSマップ
殆どの皆さんは携帯すると思うが、料金所ゲートからのガラン沢ルート入り口からすぐに踏み跡が見つからず、暫くはGPSマップを見ながら濃い踏み跡を探した。これが無い人は夜間は絶対遭難する。
(3) トレッキングポール
大淵街道から下山するまで使用。とにかく長い林道の上りで、小さな一歩をサポートするために効果大。もちろん富士宮ルート上りでも大活躍。
(4) 折りたたみの小型の椅子
無防備に腰を下ろせる場所は少ない。これがあるとホントに楽。
(5)熊鈴 ※良し悪しの議論はさておき
スマホにYoutubeで探した熊鈴の音をダウンロードした。
リアルな熊鈴は歩き方や装着場所によっては満足に音がでないので、スマホの音量を最大にしてリピート再生。特にガラン沢ルートからは役に立った。
3. スタート時間やペース配分で気を使ったこと
宿泊なしで登頂、下山して新幹線で東京に戻ることが前提。
また、クマの活動時刻と言われる朝方と夕方を避けて前述ガラン沢を通りたい。
よって、昼の12時にスタートして上手く時間調整をしながら20時以降に旧料金所ゲートを通過することを計画。
4. 以下感想とアドバイス混じりの振り返り
(1)富士塚からよもぎ湯
連日の雨予報の間隙に晴天の週末有り。高温多湿を想定しながら富士塚を出発。
周辺には富士山登山ルートののぼりも立っていて気分は上々。
吉原駅北口からはGPSマップを見ながらコースをたどる。
途中富士市役所の近くで若干のショートカットをしたらいつのまにか方向感覚が狂い、見当違いの方向へ進むこと1km。途中からのんびりマックの持ち帰りを抱えて食べ歩きしていたが、目の前に富士山が見えていないことに気が付き、あわててルートを修正する。応援してくれたマックのおばちゃんありがとう。
よもぎ湯まではゆるい上りで13k程なので楽勝かと思ったが、日差しと湿度でかなり体力低下した。この調子だと死にものぐるいのチャレンジになるかと不安に。
吉原駅から大淵地区のラストコンビニまでに2回コンビニぐったり休憩。
思い返せばこの区間が一番きつかったような気もする。
とりあえずは暑すぎるので休憩の度に500ml給水して、さらに1本ザックにさして歩く。
よもぎ湯はルートから結構離れてしまうが、4時間ぶりのスタンプとチェックポイントでやや気持ちが高ぶる。
この後は飲料補給は自販機のみなので注意。
(2)よもぎ湯からPICA表富士
この先は全く人には会わず、車の往来も殆どなかった。
反面、カーブが続く舗装路なのでスピード出して通り過ぎる車のリスクを考えなるべく端を歩く。
よもぎ湯以降に見つけた自販機は、少し登ったところの民宿ヤマボウシへの分岐とその先のどこかにもう一つあったような。
誠信会ふくしの里の自販機前は休憩ポイント。同時に日が暮れるまであと1時間なのでヘッデンを準備したり、スナックを口にいれたりと忙しく休憩した。
広域林道富士山麓線は途中でバリケードがあったためか車の往来は数台程。
酷い霧の中を進む時間もあったが、ヘッデンの白色光が全て乱反射して殆ど先が見えない。足元だけを照らして我慢の時間をやり過ごす。
PICA表富士のスタンプはルート上の目立つところにあるので見つけるのは容易い。
ネットでは自販機情報があったが、これは見つけられなかった。
まだ20時過ぎだったので受付エリアが開いており、ここで飲料を買い(ゴミは引き取ってもらえる)、久しぶりに屋根が有り、椅子とテーブルがあるところで休憩。きっときれいなトイレもあるはず。
(3)PICA表富士から旧料金所ゲート
車は前後から結構来るので、ザックの背中には赤色点滅等をつけて歩いた。
西臼塚駐車場には自販機有りとネットで見た気もするが、進行方向左手にあった駐車場は通り過ぎてしまい未確認、少し登った右側にも駐車場があり、入り口のベンチで休憩しただけで、ここも自販機は不確定。
この先でゼロ富士の海岸への戻り途中のランナー3人組と出会う。日中に登頂して再び海岸へ戻る途中だそうだ。「めちゃくちゃ変態ですね〜」って言ったら喜んでいた。不安つのるガラン沢コースは霧で真っ白、コース不明瞭でGPSマップを常に片手に持って歩いたとのこと。前日までの雨の影響は殆どなし。これで覚悟は決まった。装備はあるので入るしかない。ポケットには熊よけスプレーも持っている。
西臼塚から1時間弱で旧料金所ゲートへ。
ここではタクシーやバスで上がる登山者の検温をしていて、問題がなければ黄色のリストバンドがもらえて、晴れて入山ということになる。
休憩しつつ、ヘッデン4つを全て頭や胸に装着して、歩く照明灯のようになっていざ登山道へ!
(4)旧料金所ゲートからガラン沢ルートで宝永第一火口縁、そして6合目へ。
料金所からコースに入った瞬間に既に踏み跡がよくわからない。
日中であれば遠くに続く踏み跡が見えるかもしれないが、ヘッデン照射エリア内では全くどこへ行けば良いのか不明。
とりあえずGPSマップを見ながら、足元の歩きやすさとバランスを取りながら進む。
マップ上に示されたルートの近くにいるはずだが、その近くを進むだけで、明瞭な踏み跡を見つけられず30分ほど進む。とりあえずルートの近くにはいる。
ここはなだらかな森を歩くような場所なので、どの方向にも進めてしまう。
ようやく踏み跡みつけ気分良く歩き始めたら、遠くにヘッデンの光にきらめく動物の目がこちらを向いている。シカか、イノシシか、クマか。。。クマの目って反射して光るんだっけかなと悩みながら歩く照射灯となって進む。結局なにもされなかったが怖かったのはお互い様。
このあたりは本ルートで唯一の「登山道らしいエリア」(6合目以降は登山道なのだけど、頂上に続くだけのガレ場、ザレ場)。ようやく長い舗装路歩きから開放されて、頭を使い、体をダイナミックに動かして登っていく。木々の隙間から上を見れば遥か頭上には列をなして登っていく富士登山者のライトが見える。いつのまにか森林限界を過ぎて、富士山特有の砂礫の登道になる。まずは宝永第一火口縁を目指して、100歩進んでは10秒休みを繰り返して詰めていく。ちなみに、この時間帯にこのコースにいるのは自分だけのようで、感覚的には富士山独り占めのような時間を楽しむ。
ここで12時になり、スタートしてから12時間経過。残念ながら深夜につき宝永火口を拝むことはできず、遠くにぼんやり見える6合目山小屋を目指す。強風を遮るものは何もなく、昼間の高熱高湿とは真逆に非常に気持ち良い風がつかれた体を癒やしてくれる。
ここは日中ではなくて夜中に通るのが正解のような気がする。
(5)6合目から剣ヶ峰へ
山小屋の自動販売機は事前に電話確認したとおりに、夜間は全て電源が切られているので、ここでの夜間の飲料補給はできないので注意。
到着は深夜1時、強風の中でなんとかお湯を沸かしてラーメンでエネルギー補充。
かなり冷えてきたのでネックウォーマーや手袋を装着し、いざ頂上へ詰めていく。
頂上で日の出を見るには1時間遅くなってしまったので、運良くこの時間にコースを登るのは自分ひとり。たまに早々に降りてくる登山者とすれ違うがひっそりと登っていく。8合目以降は山小屋から遅くに出発する人、日の出を拝んで降りてくる人が多くなる。
この区間は時々霧が晴れて大雲海を楽しみながら歩く。流石に海抜0mから高度順化してきたので、頭痛などの高山病の症状は皆無。多少疲れているが、まだまだ余裕。一番きつかったのは富士市内の高温多湿区間だった。
剣ヶ峰は写真撮影の列が長大に伸びており、これに並ぶ気にはならず、頂上標識から離れたところで撮影して富士市に返送するチャレンジャー写真とする。
(6)下山と6合目山小屋
他ルートとは異なり上りと下りが完全同一ルートなので、降りるのに非常に時間がかかる。とにかくすれ違いと前を行く人やグループが詰まってしまう。そして、10時発のバスには間に合わなくなりトホホ。山小屋でのスタンプはスタッフに声をかけて押させてもらう。
バスは新富士行きと三島行きがあるので、JRの駅に戻るのであれば、その両方の時刻表から適当なものを選べばよい。
山小屋のトイレは「小」でも200円とられるので、バス停上のバイオトイレを使うが吉。
(7)GPXを元にした記録のまとめ
休憩込み、スタートから下山までの時間:22時間
スタートから頂上まで:18時間
頂上までの水平距離:45km(1.5kmほど市街地で多く歩いた)
総距離:51.5km
※水平距離はGPSによる移動距離、斜面を歩いた実距離ではない。
計測デバイス:Garmin ForAthlete 55
その他:
飲料は合計で3L消費。
スタート時の気温は30℃、湿度は89%。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
TakeuchiYo













いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する