杓子山・鹿留山〜贅沢な大展望を独り占め〜


- GPS
- --:--
- 距離
- 12.8km
- 登り
- 833m
- 下り
- 845m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
概ね良好だが、高座山直前の急登は相当なもの。鹿留から立ノ塚峠の岩場の急下降は要注意。 |
その他周辺情報 | 石割の湯に立ち寄り入浴 |
写真
感想
富士の好展望が期待できる杓子山は以前から気になる存在。1月19日現在、河口湖の積雪量は10 cm。20日の関東・山梨地方の天気予報はズバリ晴れ。2日後には南岸低気圧の通過予報が出ているため、杓子山方面はまとまった降雪が予想される。平日だが決行するには今しかない。天気予報通りだと、20日は快適な雪山ハイクが約束されたようなものだ。
7時くらいに忍野から登山を開始する予定で、自宅を早朝3時30分に出発。出発してカメラを忘れたことに気がついた。一瞬取りに戻ろうと思ったが、このまま走り続けることにした。今日は携帯で景色を撮ることにしよう。途中コンビニで食料を調達して、中央道を快走する。時間も早いので都留ICで降り下道を走る。それでも6時過ぎには駐車予定の忍野コミュニティーセンターに到着。冬タイヤを付けているので、鳥居地峠まで行けないだろうかと冒険。道は雪でがっちり凍結していて、多少スリップしたものの、鳥居地峠まで登り切ることができた。6時15分到着。気温はマイナス10℃だが、風がないので気温ほどの冷たさは感じない。ここで車を置いて、鹿留山までの往復とすることにした。この時間だと、高座山の斜面に広がるすすき野で赤富士が見られるかも知れない。急いで登山靴に履き替え、スパッツを着け、さらにチェーンスパイクを装着したが、支度には30分を要した。
6時45分出発。すぐに太陽が昇ってきて、樹林越しに富士が赤く染まっているのを確認した。なかなか樹林帯から抜け出せず、もどかしい。やっと樹林帯から抜け出すと、息を呑むような風景が広がっていた。何枚も携帯のカメラで撮影し、妻と山好きの親戚にその風景の一枚をメールで添付して送った。しばらくはススキ野原の一角に腰を下ろし、刻々と変わる富士の風景を堪能した。
高座山直下は、直線的な急登。トラロープが垂れ下がっている。朝は霜柱が溶けていないから登りやすいが、午後の下りでは泥濘で悲惨なことになろう。今日は予定の鹿留山往復を取り止め、鹿留山から立ノ塚峠の一巡コースに変更しよう。高座山からは忠実に痩せ尾根を辿るコース。雪は途切れることはなく、10〜20 cmの積雪。全体的にはチェーンスパイクが利いて歩きやすいが、所々現れる岩場ではスパイクの歯が引っかかり歩きづらい。時々自衛隊演習場からの雷のような爆音がこだましていた。
杓子山到着9時30分。頂上の展望は期待以上であった。富士の右手には、南アルプスの雄峰群が勢揃い。さらには奥秩父、奥多摩、丹沢から愛鷹の山々まで。曽遊の地を懐かしがった。コンビニで買ったうどん入りちゃんこ鍋と、家で作ってきたおにぎりで早い昼食とした。食事後はコーヒーを暖め、お菓子を広げティータイムとした。風はそよともなく、冬の温かい日の光の下でのんびりとたたずみながら、贅沢な一人占めの頂上を満喫した。
杓子山頂上で1時間以上もまったりと過ごした。そろそろ飽きてきたので、鹿留山に向け10時30分出発。さらに雪が増え、時々ラッセルもどきになるが、基本的にはトレースが付いているので歩き良い。時々灌木の枝が顔に引っかかり、少し邪魔であった。ブナ林と雪の中の鹿留山頂上には、冬とはいえ威力の増した日光のため汗びっしょりで到着。11時30分。1本のブナの大木の雪の付いていない根っこに腰掛け、静寂な雰囲気に身を沈めた。
15分の小休止後、身体が冷えてきたので鹿留山を後にした。立ノ塚峠への尾根道は、トラロープ頼りの直線的な下り坂。所々岩場もある難路。チェーンスパイクを装着しているため、岩場になると緊張し、雪道になるとほっとした。岩場ではストックも邪魔になったが、いちいちしまい込むのは面倒なので、そのままにして慎重に通過した。立ノ塚峠からは林道になるが、雪はびっしり付いていた。途中、道路工事のため道が付け替えられており、迷ったりもした。内野集落の上部でチェーンスパイクを脱ぎ、ガイドブックでも目標となっている養鶏場に13時45分到着。常に富士の頂を左手にしながら、忍野村上部の長い里道をコツコツと歩く。車を止めてある鳥居地峠に14時20分過ぎに到着。この時間でも1台のみ。今日は誰一人にも出会わない静かな山行を楽しめた。
平日なのに、混雑していた石割の湯で山の汗を流し、道志みち経由で相模湖ICから中央道に入り、19時過ぎに自宅に戻った。
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