甘利山、千頭星山。レンゲツツジの初夏さわやかウォーキング


- GPS
- 08:01
- 距離
- 14.9km
- 登り
- 1,050m
- 下り
- 1,051m
コースタイム
- 山行
- 6:18
- 休憩
- 1:43
- 合計
- 8:01
天候 | 晴れ。初夏のさわやかさいっぱい |
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過去天気図(気象庁) | 2024年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
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写真
装備
個人装備 |
ザック(G/R)
シューズ(S/L)
登山タイツ(U夏/G)
ハーフパンツ(U)
半袖シャツ(W)
夏帽子(M)
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感想
ツツジ群落の名勝は数々あれど、ここ甘利山は広大感と山頂一帯という特長的ロケーションがその要因だろうか、群を抜いてすばらしい。ほぼ満開のレンゲツツジは山一帯を朱色に染めていた。そんな明るい景色の中、初夏の日差しは心地よく、薫る風がさわやかだった。
ここのレンゲツツジのある風景は、いかなる物象とも見事に調和していた。高い澄んだ青空と、湧き上がる動的な白雲と、間近の新緑の山々と、遠くの青い高山と、またみどり鮮やかな周りの木々と。中でもなんと言ってもやはり残雪のある白い富士の高嶺との共演は見事で、これがあるとないとでは感じ方の度合いが相当に違っていたことだろう。地元の人の話では三日ほど前に雪が降って、山頂を白くしたとのことだった。遠くまで見晴かす澄んだ空気を一日中浴びた登山となった。
【三十年前の事情:思い出すままに】
およそ三十年くらい前に、同じレンゲツツジの咲く頃に甘利山に行ったことがある。
こんにち山梨は日帰りで行けるところも多いが、当時は埼玉の隣県でありながらかなり遠い存在で、出かけるとなると一泊は普通だった。
たかだか三十年の昔だが、東京を横断するに、中央高速に乗るには常に渋滞している首都高の環状線を走らなければならず、また環八を使うとなると遮断機、警報器のある線路越えで必ず渋滞、国道16号と言えば今でこそほぼ二車線だが当時は一車線で常にノロノロ、また塩山へ抜ける今は貴重な雁坂トンネルもまだなく、車で行くとなると近くて遠い隣国だった。
その初夏のある日、家族四人で出かけ、ちょうど昼頃に甘利山へ向かう狭く長い林道に入った。今日のように梅雨の合間の澄み渡ったとてもいい天気だった記憶がある、空が青かった。林道のどの地点かははっきり覚えていないが、たぶんに山頂駐車場まであと3、4キロのあたりだろうか、係の人が来る車を皆止めて、状況を説明していたのだった。「山頂付近は大渋滞で駐車場に入るに一、二時間はかかる。小さい子供がいるのなら大変だ。今日は帰った方がいい」とざっと大略こんな話だった。
そんな風に言われ帰る車も何台かあったので、あまりの説得にここでUターンすることにした。明日まで天気はなんとか持つはずだから、出直そうと。ということで昇仙峡へ向かった次第だ。
湯村温泉で世話になり、翌日また甘利山へ向かった。昨日とは違って係の人はいなかった。だが残念、晴れの天気は持たなかった。けっこう厚い靄が流れ、視界が狭かった。レンゲツツジは満開だったものの靄のなかのウォーキングになった。
そうしてこの事情は記憶に残る羽目となってしまった。良し悪しは置いておいて、何時間もかけてやってきたのだから、このあと一、二時間待っても山梨の魅力をたっぷり存分に味わって帰ってねと、なんでならなかったのだろかと、ふと考えたりしたものだから。
そんなわけで三十年ぶりにすばらしい風景を目の当たりにした。遠望がこんなにも利くとはとても驚きだった。朱の色合いも以前とはまったく違って鮮やかだった、空気が澄むということはいかなる万象をもきれいに変化させるもののようだ。近くて遠い山梨は湯村温泉に宿泊しただけで自分以外はそれで十分だったと後でわかったが。
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