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Yamareco

記録ID: 7693767
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
谷川・武尊

残雪期限定!! 上越国境稜線縦走(白毛門〜巻機山・1泊2日)

2021年04月23日(金) 〜 2021年04月24日(土)
情報量の目安: S
都道府県 群馬県 新潟県
 - 拍手
GPS
32:00
距離
24.0km
登り
2,656m
下り
2,583m

コースタイム

1日目
山行
9:33
休憩
0:05
合計
9:38
5:02
12
土合駅
7:58
82
9:20
9:25
64
10:29
107
12:16
24
14:25
15
14:40
幕営地(大烏帽子山北面)
2日目
山行
11:00
休憩
0:15
合計
11:15
4:00
120
大烏帽子山北面
6:00
100
7:40
155
10:15
105
12:00
12:15
37
12:52
143
15:15
桜坂駐車場
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2021年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 タクシー 自家用車
白毛門駐車場に駐車。下山後はタクシーで六日町駅まで行き、上越線で土合駅に戻って車を回収。
コース状況/
危険箇所等
ジャンクションピーク以降は基本的に尾根上を進むが、雪庇やクラックが多数あり。尾根上を真っすぐ進めない場合はその場の状況で判断するしかないが、原則として尾根の西側にルートを取るのが良いと思われる。
土合駅前に駐車し、歩いて白毛門登山口へ。5時2分出発。
土合駅前に駐車し、歩いて白毛門登山口へ。5時2分出発。
5時14分に白毛門登山口に到着。ここの駐車場で出発の準備をしていた60歳代と思われるソロ男性と挨拶。馬蹄形縦走をされるとのことで、この後ジャンクションピークまで似たようなペースで前後して進むことに。
5時14分に白毛門登山口に到着。ここの駐車場で出発の準備をしていた60歳代と思われるソロ男性と挨拶。馬蹄形縦走をされるとのことで、この後ジャンクションピークまで似たようなペースで前後して進むことに。
気温0度。最初は全く雪はありません。
気温0度。最初は全く雪はありません。
イワウチワなどの花が少々。
イワウチワなどの花が少々。
出発して2時間ほどで、ようやく雪が出てきました。ここでアイゼンを装着。
出発して2時間ほどで、ようやく雪が出てきました。ここでアイゼンを装着。
雪山テント泊装備での急登は堪えます。
雪山テント泊装備での急登は堪えます。
駐車場で挨拶したソロ男性が先を進みます。
駐車場で挨拶したソロ男性が先を進みます。
振り返ると、眼下に土合駅。遠くに赤城山(左)と子持山(右)も見えます。
振り返ると、眼下に土合駅。遠くに赤城山(左)と子持山(右)も見えます。
7時58分に松ノ木沢ノ頭に到着。正面に白毛門が姿を現します。
7時58分に松ノ木沢ノ頭に到着。正面に白毛門が姿を現します。
そして谷を挟んで谷川岳。
そして谷を挟んで谷川岳。
東側の眼下には無数のツリーホール。毛穴みたいだな。
東側の眼下には無数のツリーホール。毛穴みたいだな。
序盤の山場となる(山だけに)白毛門に取り付きます。基本的に左端あたりを登ります。先行するソロ男性の姿も見えますね。
序盤の山場となる(山だけに)白毛門に取り付きます。基本的に左端あたりを登ります。先行するソロ男性の姿も見えますね。
なかなかの急斜面。このあたりはピッケルの方が安心です。登っているからマシですが、下るのは怖そう。
なかなかの急斜面。このあたりはピッケルの方が安心です。登っているからマシですが、下るのは怖そう。
9時20分に白毛門山頂に到着。谷川岳を眺めながら、ひと息つきます。右奥に苗場山が見えます。山頂にはフィルムカメラで朝焼けの谷川岳を撮影するために深夜2時に登山口を出発したというソロ男性がおり、写真を撮っていただきました。
9時20分に白毛門山頂に到着。谷川岳を眺めながら、ひと息つきます。右奥に苗場山が見えます。山頂にはフィルムカメラで朝焼けの谷川岳を撮影するために深夜2時に登山口を出発したというソロ男性がおり、写真を撮っていただきました。
山頂から見た至仏山(中央)と燧ヶ岳(左奥)。
山頂から見た至仏山(中央)と燧ヶ岳(左奥)。
東には日光白根山。
東には日光白根山。
その南には武尊山が目立ちます。
その南には武尊山が目立ちます。
赤城山。
浅間山(右)と八ヶ岳(左奥)。
浅間山(右)と八ヶ岳(左奥)。
遥か遠くに富士山も見えました。
遥か遠くに富士山も見えました。
さて、次のピーク笠ヶ岳を目指します。
さて、次のピーク笠ヶ岳を目指します。
駐車場で会ったソロ男性に追い付きました。この方によると、ソロ女性が巻機山に向けて先に進んでいるとのこと。心強い。
駐車場で会ったソロ男性に追い付きました。この方によると、ソロ女性が巻機山に向けて先に進んでいるとのこと。心強い。
10時29分に笠ヶ岳に到着。避難小屋が見えます。
10時29分に笠ヶ岳に到着。避難小屋が見えます。
目指す巻機山が見えました。
目指す巻機山が見えました。
小烏帽子への登りで笠ヶ岳と谷川岳を振り返ります。
小烏帽子への登りで笠ヶ岳と谷川岳を振り返ります。
馬蹄形縦走路にある七ツ小屋山(左)。その右奥に「上越のマッターホルン」こと大源太山も見えますね。
馬蹄形縦走路にある七ツ小屋山(左)。その右奥に「上越のマッターホルン」こと大源太山も見えますね。
西側には苗場山(左)。右奥に頸城山塊の火打山と妙高山も見えました。
西側には苗場山(左)。右奥に頸城山塊の火打山と妙高山も見えました。
12時16分に朝日岳に到着。予定よりかなり遅れています。
12時16分に朝日岳に到着。予定よりかなり遅れています。
山頂から北東方面を眺めます。左から越後三山、平ヶ岳、燧ヶ岳。
山頂から北東方面を眺めます。左から越後三山、平ヶ岳、燧ヶ岳。
越後三山方面をアップで。左奥には守門岳も見えます。
越後三山方面をアップで。左奥には守門岳も見えます。
東側には燧ヶ岳、至仏山、日光白根山。
東側には燧ヶ岳、至仏山、日光白根山。
朝日岳を後にし、ジャンクションピークへと向かいます。ようやく長い登りが終わり、このあたりは天国のようです。
朝日岳を後にし、ジャンクションピークへと向かいます。ようやく長い登りが終わり、このあたりは天国のようです。
12時40分にジャンクションピークに到着。ここで馬蹄形縦走路を離れます。巻機山方面の道標には「難路」とありますが、以前馬蹄形縦走路を歩いた時には「難路 道ナシ」と書かれた古い道標がありました。
12時40分にジャンクションピークに到着。ここで馬蹄形縦走路を離れます。巻機山方面の道標には「難路」とありますが、以前馬蹄形縦走路を歩いた時には「難路 道ナシ」と書かれた古い道標がありました。
一歩足を踏み入れると、このとおり。道標の表記が変わったからといって道ができた訳ではなさそう。
一歩足を踏み入れると、このとおり。道標の表記が変わったからといって道ができた訳ではなさそう。
でも藪は少しだけで、その先の藪は雪に覆われていました。これから進む縦走路が見渡せます。左奥が目指す巻機山ですね。
でも藪は少しだけで、その先の藪は雪に覆われていました。これから進む縦走路が見渡せます。左奥が目指す巻機山ですね。
まずは一気に高度を下げます。ソロ女性のものと思われる真新しい先行者の踏み跡がありますが、姿は見えません。かなり健脚の方のようです。
まずは一気に高度を下げます。ソロ女性のものと思われる真新しい先行者の踏み跡がありますが、姿は見えません。かなり健脚の方のようです。
斜面を下ってからジャンクションピークを振り返ったところ。進行方向が逆だったら登るのが大変そう。
斜面を下ってからジャンクションピークを振り返ったところ。進行方向が逆だったら登るのが大変そう。
ここから藪に入りますが、大したことはありません。
ここから藪に入りますが、大したことはありません。
大烏帽子山が見えてきました。
大烏帽子山が見えてきました。
右手に平ヶ岳、燧ヶ岳、至仏山、日光白根山を眺めながら進みます。
右手に平ヶ岳、燧ヶ岳、至仏山、日光白根山を眺めながら進みます。
本当はもっと先の檜倉山で幕営予定でしたが、疲労困憊で大烏帽子山を越えた先で14時40分に初日の行動を打ち切り。吐き気がして胃が食べ物を全く受け付けませんが、2時間ほど仮眠して無理矢理ラーメンを腹に詰め込みました。
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本当はもっと先の檜倉山で幕営予定でしたが、疲労困憊で大烏帽子山を越えた先で14時40分に初日の行動を打ち切り。吐き気がして胃が食べ物を全く受け付けませんが、2時間ほど仮眠して無理矢理ラーメンを腹に詰め込みました。
2日目。前日が予定より進めなかったので、真っ暗な4時にスタート。気温5度、無風です。
2日目。前日が予定より進めなかったので、真っ暗な4時にスタート。気温5度、無風です。
5時10分頃に至仏山の左から御来光。
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5時10分頃に至仏山の左から御来光。
朝日が雪面を染めます。
朝日が雪面を染めます。
振り返ると、大烏帽子山とジャンクションピークも朝日に染まっていました。
振り返ると、大烏帽子山とジャンクションピークも朝日に染まっていました。
眼下の雪面に不思議な模様を発見。自然の造形美ですな。学校の校庭で縄跳びをした時に地面にできる模様に似てる気が・・・。
眼下の雪面に不思議な模様を発見。自然の造形美ですな。学校の校庭で縄跳びをした時に地面にできる模様に似てる気が・・・。
6時に檜倉山に到着。次のピーク柄沢山が見えます。ここでテント撤収中のソロ女性に会いました。結局ジャンクションピークから巻機山の区間に会ったのはこの女性のみ。自分も本当はここで幕営したかったのですが、知らないオジサンが近くにいたら女性も怖かったと思うので、結果オーライでした。
6時に檜倉山に到着。次のピーク柄沢山が見えます。ここでテント撤収中のソロ女性に会いました。結局ジャンクションピークから巻機山の区間に会ったのはこの女性のみ。自分も本当はここで幕営したかったのですが、知らないオジサンが近くにいたら女性も怖かったと思うので、結果オーライでした。
一瞬どこを渡ればいいのか迷った大きなクラック。
一瞬どこを渡ればいいのか迷った大きなクラック。
柄沢山への登り。この手前で藪漕ぎを避けるために尾根の東側の雪面をトラバースしている途中で3mほど滑落。斜面にあったわずかな窪地に足から着地する形になりました。ここで骨折していたら完全に遭難案件になるところでした。足が雪に埋まってビクともしないので、ピッケルで自分の足を掘り出して脱出しました。
柄沢山への登り。この手前で藪漕ぎを避けるために尾根の東側の雪面をトラバースしている途中で3mほど滑落。斜面にあったわずかな窪地に足から着地する形になりました。ここで骨折していたら完全に遭難案件になるところでした。足が雪に埋まってビクともしないので、ピッケルで自分の足を掘り出して脱出しました。
7時40分に柄沢山山頂に到着。
7時40分に柄沢山山頂に到着。
巻機山(正面)がだいぶ近づいてきました。
巻機山(正面)がだいぶ近づいてきました。
後から追い付いてきたソロ女性にあっという間に抜かれました。めちゃくちゃ健脚でした。
後から追い付いてきたソロ女性にあっという間に抜かれました。めちゃくちゃ健脚でした。
小ピークを越えると次のピークの米子頭山が見えてきました。鞍部に先を行くソロ女性が見えます。さっき抜かれたばかりなのに、もうあんなに離れたのか・・・。
小ピークを越えると次のピークの米子頭山が見えてきました。鞍部に先を行くソロ女性が見えます。さっき抜かれたばかりなのに、もうあんなに離れたのか・・・。
このあたりから藪漕ぎが増えます。しかも激登りで、一気に体力を削がれます。しかも藪の中でサングラスを紛失。この後は雪目にならないよう薄目で行動する怪しいオジサンになりました。
このあたりから藪漕ぎが増えます。しかも激登りで、一気に体力を削がれます。しかも藪の中でサングラスを紛失。この後は雪目にならないよう薄目で行動する怪しいオジサンになりました。
米子頭山への最後の登り。気温が20度まで上昇し、もうフラフラ。20歩ほど歩いては立ち止まる始末です。
米子頭山への最後の登り。気温が20度まで上昇し、もうフラフラ。20歩ほど歩いては立ち止まる始末です。
ようやく巻機山の山頂が見えてきました。シャリバテもあり、足が進みませんが、気力で足を出します。このあたりからカメラの変なボタンを押したらしく、黄色がかった写真になります。
ようやく巻機山の山頂が見えてきました。シャリバテもあり、足が進みませんが、気力で足を出します。このあたりからカメラの変なボタンを押したらしく、黄色がかった写真になります。
12時に巻機山山頂に到着。8年ぶり2度目の登頂です。先行していたソロ女性は、登頂後に牛ヶ岳まで往復して戻ってきたところでした(めちゃくちゃ元気)。
12時に巻機山山頂に到着。8年ぶり2度目の登頂です。先行していたソロ女性は、登頂後に牛ヶ岳まで往復して戻ってきたところでした(めちゃくちゃ元気)。
歩いてきた縦走路を振り返ります。よく歩いたな。
歩いてきた縦走路を振り返ります。よく歩いたな。
北東には越後三山。
北東には越後三山。
桜坂駐車場に向けて下山開始です。でも、すぐにニセ巻機山への登り返し。足が全く進みません。この時点でバスには間に合わないと判断し、タクシー利用に切り替えます。
桜坂駐車場に向けて下山開始です。でも、すぐにニセ巻機山への登り返し。足が全く進みません。この時点でバスには間に合わないと判断し、タクシー利用に切り替えます。
12時52分にニセ巻機山に到着。
12時52分にニセ巻機山に到着。
歩いてきた上越国境稜線とのお別れです。
歩いてきた上越国境稜線とのお別れです。
下りなのに全くペースが上がりません。シャリバテの影響で眠気もひどい。
下りなのに全くペースが上がりません。シャリバテの影響で眠気もひどい。
途中でタクシーの配車を依頼し、無事にタクシーで六日町駅へ。タクシーの車中でも駅の待合室でも泥のように眠り、その後上越線で土合駅まで戻って車を回収しました。「こんなにヘロヘロで、土合駅のあの長い階段を登り切れるのか」と心配していましたが、上り線は地上駅なんですね。最後に拍子抜け。
途中でタクシーの配車を依頼し、無事にタクシーで六日町駅へ。タクシーの車中でも駅の待合室でも泥のように眠り、その後上越線で土合駅まで戻って車を回収しました。「こんなにヘロヘロで、土合駅のあの長い階段を登り切れるのか」と心配していましたが、上り線は地上駅なんですね。最後に拍子抜け。

感想

 過去レポです。速報性はありませんが、同じ季節に同じ山域に行く方の参考になるかもしれませんので、備忘録を兼ねてアップします。

 令和3年4月に白毛門から巻機山へと抜ける上越国境稜線を縦走しました。新型コロナの影響でいつ緊急事態宣言が出されておかしくない状況での山行となりました。
 ジャンクションピークから巻機山までは登山道はなく、藪こぎマニア以外は通らないと言われる難路ですが、雪で藪が埋まると歩くことができるルートです。真冬は天候が安定しないので、私レベルが挑戦できるのは残雪期に限られており、その少ないチャンスが挑戦心を掻き立てます。
 今回のルートでは、雪山テント泊装備を背負って長距離を移動できるか、ジャンクションピークから巻機山までは歩く人が少なく避難小屋すらない中で不測の事態に対応できるか、といったあたりが試されることになります。
 結果は・・・。体力は全くダメでしたね。荷物も多すぎたと思います。でも、クラック・滑落・シャリバテ・サングラス紛失などの事態を乗り越え、以前から憧れていた縦走路を歩き切れたのは収穫でした。

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