天児屋山


- GPS
- 05:58
- 距離
- 9.7km
- 登り
- 405m
- 下り
- 403m
コースタイム
天候 | 快晴〜晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
今回はトレースがっちり |
その他周辺情報 | スキー場に食堂、温泉はエーガイヤちくさ。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
予備手袋
防寒着
雨具
ゲイター
ネックウォーマー
毛帽子
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
昼ご飯
非常食
水筒(保温性)
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
GPS
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
シュリンゲ
スノーシュー
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感想
年末年始をタイで過ごし、帰国後しばらくしてkinuasaがインフルエンザを発症。続いてasakinuが風邪の症状で検査を受けたが、インフルエンザ、コロナ共に陰性だった。それでも連休は寝込んでしまい、3週にわたって山には行けず。しかも、12月の「〆山行」はと言えば、秋葉山と坊主山だから、1ヶ月間、大きな山には登っていないわけだ。この間、強い寒波が押し寄せて、山陰にもたっぷり雪が降った。雪山賛歌の歌声が頭の中でこだまする。登るなら今だ。金曜日まで続いていた西高東低の気圧配置が土曜日には終わりを告げ、移動性高気圧が日本列島を真上から覆う予想だ。こうなると、日本海寄りにも好天が訪れ、絶好の雪山日和となるだろう。かねてから一度行ってみたいと思っていた岡山・鳥取県境の西毛無山が第一候補だった。が、kinuasaもasakinuも病み上がりで、特にasakinuは正直治りきっていないのが実情。それに、年末年始からの山離れで体がなまっている。西毛無山となると、ラッセルとなる可能性があるが、今の自分にこなせるか、不安になってきた。それに、何といっても西毛無山は遠い。お金もかかる。兵庫県内でもしっかり積雪があるのだから、時間とお金の節約になる「あの山」にしたらどうだろう。そう、積雪期限定で雪山のすばらしさを満喫できる天児屋山だ。天児屋山に行くなら、完璧な天気の日にしたいが、その条件は間違いなく満たされるはずだ。
ということで、一路、ちくさ高原スキー場を目指す。天児屋山には2022年の大雪の年、丁度同じ時期に登っている。それは素晴らしい山行だった。あの時は千種町に入るや、どっさりと雪が積もり、路面も東北時代の山間部走行をほうふつとさせる状態だったが、今回は少し物足りないくらいの積雪なのであった。それでもスキー場のゲレンデは全面天然降雪で滑走可能で、多くのスキーヤー&ボーダーで賑わっていた。
スキー場で出発準備をする間にも、峰越峠(みそぎとうげ)に向けて登山者が登っていく。これなら、トレースはしっかりついていること間違いなし。ノートレースの雪面を行くのは楽しいが、雪の多い時のラッセルは大きな重圧である。前回の天児屋山はトップのグループのすぐ後ろについて登って行ったので、出来立てのトレースはあるものの、それなりのアルバイトを要求された。それに比べて今日は、何とガッチガチにトレースが出来上がっているのだろう。こりゃ、楽ちんだ。
期待に違わず、真っ青な空。無風。気温も高めだ。気温が高いのはありがたい反面、陽が高くなるにつれ雪が緩み、湿って重くなるというマイナスがある。東北時代に、こんな天気の日、深いラッセルを強いられ、「もうラッセル山行は無理!」と、一度は足を洗う決断をしたものだった。(2022年の豪雪の宍粟では、いてもたってもいられずに再びラッセルを強行したのだった・・・)。
今日のコースでは、峰越峠の手前で尾根に取り付くところが一番急な登りで、その後は緩やかなアップダウンとなる。江浪峠手前まで、植林の中と思い込んでいたが、実際にはルートの走る狭いベルト部分は落葉広葉樹林が残っている。そのおかげで陽もそこそこ射し込んで、暗くないのがありがたい。
やがてブナの巨木が目立つようになり、稜線が台地状のフラットな広がりになると目前に「宍粟50名山」の馴染みのポールが見えてくる。三国平の山頂に着いたのだ。前回来た時には、このポールは完全に雪に埋もれて、その存在を見極めることはできなかったので、積雪量の違いは明らかだ。なおもがっちりと続くトレースを天児屋山に向かう。
この辺りに来ると、木々の間隔が広がって眺望も開けてくる。その木々は決まって霧氷に彩られ、さながら桜の満開と言った風情だ。真っ青な青空を背景にその見事なこと。しばし見とれる。緩やかにトレースを追って登っていく。そろそろ、沖ノ山(おきのやま。「おきのせん」にあらず)が見えるころ、と振り向くと、あのおおらかに裾を引く沖ノ山が、期待通りの姿を見せる。この先、「落葉松の丘」と呼ばれている雪原があり、その解放感に早く接したい、との思いが背中を押してくれる。雪を背負った木々が白いモンスターとなって点在する。千種川を隔てて対面には後山から段ヶ峰へと続く稜線が一望のもとだ。そしてその裾には、今日のスタート地点であるちくさ高原スキー場のゲレンデがのぞまれる。そうこうしているうちにあの雪原に飛び出した。その広がりに思わず深呼吸する。その雄大な眺めを楽しみながら、ゆっくりと登っていく。沖ノ山の右手に端正な尖った山頂をもって一際白く聳えるのが東山(とうせん)だ。その右、やや遠くに扇ノ山(おおぎのせん)、さらに右に大きく横たわる白い山、氷ノ山(ひょうのせん)である。
その先、矮性の森を縫うようにトレースを辿って、再び眼前が開けると、天児屋山の山頂に続く雪原のプロムナードだ。まあるい天児屋山の山頂に立つと、正面には三室山が大きく座している。その左には細長く「くらます」の南峰、北峰、その背後には氷ノ山が覗いている。
ここから三室山まで、大通峠を経ていくことができるが、大通峠まで笹薮が深いため、積雪期限定である。天児屋山ー大通峠間が未踏のまま残っているasakinuとしては毎度、気になる尾根ながら、車2台を使わねば無理な行程である。いずれ歩いてみたい、と今日も宿題を残し、往路を戻る我々であった。
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