11歳児とめぐる和同開珎の遺跡と早春の蓑山(美の山)

- GPS
- 03:19
- 距離
- 4.1km
- 登り
- 372m
- 下り
- 372m
コースタイム
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2025年01月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
| コース状況/ 危険箇所等 |
落ち葉多めで少しすべりやすい |
| その他周辺情報 | ・阿左美冷蔵 関東でトップクラスに有名なかき氷のお店。夏は行列だけど冬ならわりとすぐ入れる ・秩父川端温泉梵の湯 よい温泉でした、食事もちょっと変化があってよかった |
写真
感想
近場でさっと登れる山をひたすら探し続けて数ヶ月。今回は秩父の山に目をつけた。
社会科で習う(富本銭を別にすると)最古の通貨、和同開珎。その鋳造のきっかけになった銅を産出したのが秩父の黒谷地区、ということでまずはそれを見学しに。ついでにそこにある山に登ろう、という計画。
秩父の入り口、花園インターで関越道を下りる。そのまま秩父へ、、、と思いつつ、道の駅はなぞのに寄って野菜を買い込んでしまう。このあたりに来るとどうしてもここには引きずりこまれる。
和銅遺跡見学者用駐車場に車をとめて、さあ出発。谷におりて少し森を歩くと、でっかい和同開珎のモニュメントが登場。近づいてみると、ちょっと笑ってしまうくらいでっかい。顔を出してひっこめて遊ぶ息子さん。
遊歩道をたどった奥のほう、谷が少し崩れたようになっているところがある。それこそが和銅遺跡、古代の銅採掘跡だという。
時は708年、奈良の平城京に都を定める2年前のこと。ここで採れた自然銅は精錬を必要としない品位だったそう。日本でも銅が採れるとわかり、時の元明天皇は多いに喜んで元号を「和銅」としたそうな。
まだ奈良の都すらなかった時代の、銅の露天掘り跡。あまり「跡」らしいものは見えなかったけれど、ここが日本の歴史の大きなターニングポイントを作り出したのだと思うと感慨深い。
このあたりは他にも遊歩道が整備されていたようだけれど、この時は崩落かなにかのせいで不通。蓑山に向かうことにする。
駐車場のあたりに戻り、集落の中の道を道しるべどおりに進む。秩父を見下ろすなかなかの景色、こんなところで生活するのは気持ちよさそう。
集落のはずれに登山口があった。山登りスタート。最初はつづら折りに高度を上げる。足元の岩がいい感じに風化していて珪化木のよう。
真冬ゆえに、落ち葉が厚く積もって道はふわふわ。心地よくもあるし、すべりもする。意外と斜度があるので、やや歩きづらい。でも、思っていたよりも登山感があってうれしいのだ。ここの上は車で来ることができる公園、ともすれば遊歩道のような登山道かもしれないと思っていたから。
森を抜けて視界が広がる、少し上に車の道が見える。目指す山頂は近いらしい。こんなところになぜか登山者カウンターがあって、息子が楽しそうに押す。
やがて道は公園のそれになり、大きな展望台に到着。山頂はまだ少し先だけれど、まずはこれに乗ってみよう。大きなコンクリート製の展望台、階段を上がると秩父の街と守るようにそびえる武甲山がきれいに見えた。これはなかなかいいね。
展望台からおりて少し進むと、すぐに山頂。蓑山、または美の山。標高581メートル、秩父にしては珍しい独立峰なのだという。ただ山のほとんどは美の山公園として整備されていて、山頂そばの広場まで車で来ることができる(つまり山道で登る人はちょっとマニアック?)。電波施設が立っており、この山頂は特段居心地がいいわけではない。広場にむかっておりる。
広場には売店(冬季閉鎖中)や案内所(冬季閉鎖中)などがあって、暖かい季節にはそれなりに人がいるのだろうと思われる。桜やツツジ、あじさいや紅葉と、季節ごとの見どころも多いらしい。
しかしこの日はものすごく閑散としていて、広い広いこのエントランス広場にはほとんどうちの家族だけ。たまに散歩の人が通りかかるくらい。降り注ぐ冬のやわらかい陽差しはどこまでも心地よく、我々だけ世界から切り離されたような気分になった。
エントランス広場のそばには「東展望台」がある。秩父と逆の方向が見渡せるのだが、案内板によればとなりの連山、そのむこうに赤城山や男体山が見えるという。よーく目をこらすと、遠くに雪をかぶった高い山が見える。おー、あれが赤城山や男体山か。関東平野の奥まで見えるというのはなかなかすごい。
広場のベンチで、おにぎりをいただく。そのあとにおしるこ。今回はあんをスープジャーで、もちを別に包んで持ってきた。この別だて方式はかなりうまくいって、とてもおいしいおしるこをいただくことができた。これはまた冬になったらやることにしよう。
さて、あとは下山して温泉にでも行こう。と思っていたら息子がどうしてもかき氷を食べたいという。少し前に埼玉県立自然の博物館に来た時、阿左美冷蔵がすぐ近くにあることがわかっていながら、わずかの差で閉店時間を過ぎてしまいとても悲しい思いをした、そのことを覚えていたのだ(この時は温泉「星音の湯」に彼をつけて機嫌を直した)。
公園からくだりはじめるあたり、秩父とその向こうのおそらくは二子山?がきれいに見えて、ここはいいところだなと再実感。道はすぐに森に突入、ふわふわの落ち葉を舞い上げるように息子はふもとにむかってダッシュしていった。
20分もかからずに登山道を下りきり、集落へ。ここもやはり見晴らしがいい。のんびり歩いて車に到着、おつかれさまでした。
このあと息子おまちかねの阿左美冷蔵に移動、かき氷をオーダー。夏のあいだ大行列ができるこの店も、さすがに真冬ならばすぐに入ることができる。栗やキャラメルなど各種シロップ、お店の秘伝のみつなどさまざまな味を氷にかけていただいた。どうしてもシロップを使い切ることができず、もったいないなーと。
まわりの人たちが「あまりん」のかき氷を頼んでいて、このときは何かのアニメコラボか?と思ったが後で秩父のいちご品種だと知った。次回は頼みたい。
氷で体が冷えたので、温泉を目指す。荒川のほとりに日帰り温泉があるらしい、ということで「梵の湯」へ。重曹泉らしく、泉質が独特でかなり体があたたまった。併設のレストランで夕食、息子はわらじカツ丼ともつ煮込みをいただく。よくある併設レストランと違い、秩父っぽい食べ物がいくつもあってなかなかいいなと思った。
蓑山自体は軽い山だったけれど、それくらいのほうが秩父を楽しめてよかった。このあたりは気持ちのいい小さな山が多くあるので、また秩父のいろいろを楽しみつつ登りに来たいと思った。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
シューP








いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する