金北山《日本三百名山》
新潟県
山キチどん
- GPS
- 06:12
- 距離
- 25.8km
- 登り
- 1,593m
- 下り
- 1,775m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 10:16
- 休憩
- 1:49
- 合計
- 12:05
| 天候 | 晴れ後曇り一時雨 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2006年03月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
バス
下山口：両津港 |
写真
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感想
5:30両津の金沢屋旅館から予約しておいたタクシーで出発し横山登山口に入った。雪は見えないがスパッツを付けて5:55歩き始めた。登山口からものの500mも進まないうちに積雪が現れズボズボとツボ足となり歩き辛い。早速輪カンを履いて先に進むと古いトレースが一つ、テープなどの目印も殆どなく尾根通しのトレースを追う。標高450m付近まで来るとトレースは谷へと進み20mほどでプッツリ途絶えてしまった。遭難するような所でもないので訝しみながらも地形図どおり尾根の急傾斜を登った。谷の源頭を左回りに横切ると何処を通ってきたのかトレースが現れた。しかしこの辺りからの地形は複雑で信用の置けないトレースに惑わされず地図とコンパスを頼りに進んだ。
栗沢ルートとの合流地点（約475m）で標識が露出しており辿ったルートが正しかったことを確認。金北山南南東の尾根の飛び出した鞍部で90°左に折れると、いよいよ核心部の急斜面となった。等高線は1�个飽賈椣幣紂�換算すると25m行って10m以上登ることになり、これが頂上まで続いた。標高800m位で西側に“神子岩”の指導標が露出していた。対面に見える切り立った岩が神子岩らしい。初めての展望地で南尾根の二の岳、妙見山の展望もよく、山頂域を通る自衛隊の管理道路は除雪されているようでよく分かる。気温は高めで快晴、雪晴れの眺めは最高だ。ただ孤島の山で風が強い。稜線の東側は雪庇が発達し4〜5mの厚みがありそうだ。
金北山東のコブに達し主峰を望むと自衛隊のレーダーサイトが鎮座、主峰までの馬の背の稜線は雪が堆い。さてどうして進んだものかと思案するが、行くしかない。山頂は自衛隊の施設ばかりで、神社の屋根だけ見えるがよく分からず、何か防衛施設内に入り込んでしまったような感じで落ち着かない。金北山(1,172m)山頂からの風景写真を撮っただけで東のコブに引き返した。山頂からの展望は実に素晴らしく大佐渡山脈の背骨を一望することができた。出発の日（3/9）まで雨か曇りの予報だったのによく晴れてくれたものだ。ただ寒冷前線が近づいているので今夜からは雨になるようだ。山頂の風は増々強い。登山口から3時間10分、予定時間を大きく上回ってしまった。
北への縦走路にはまったくトレースはなく、コブを下るところで最難関の急斜面、危険を感じながら、真っ白な斜面を1歩1歩慎重に踏み込み高度を下げた。平らな所まであと30mという所でもういいだろうと尻制動で滑り降りる。スキーをする人はこんな快感なのだろうな、ヤッホー!
北へ90°向きを変えて進むと天狗の休場に達した。ここには雪がなく最鞍部のイラツボ沢のコルへと下った。この先4等三角点「山伏山」(935m)あたりまで雪がなく輪カンを外して進んだ。夏道は永久凍土が溶けたような感触で、砂礫の上を歩いても5〜10センチも沈み込む悪路だった。西側の斜面に深緑色から紫色に近い地質の所があった。地熱があって雪がないのだろうかと思案するが分からない。946mピークには4等三角点「伏見」があり点標も露出していた。振り返ると金北山の素晴らしい姿、辿ってきた稜線に一条のトレースがくっきり、誰もいない真っ白な稜線になぜか嬉しくなった。
イモリ平は875m、登り返すとイモリ頭（940m’）とあり予期していなかった山名のある山で1座儲けた。360°の展望があるが、稜線に吹き付ける風は増々強く煽られた。次のピークは4等三角点「山伏山」(935m)、ここにも雪はない。更に進むと再び積雪帯となり無名の双耳峰は東側の頂上直下を掠って通過する。P886の夏道は東側を巻いているが、稜線を忠実に辿った。下りは結構急でヒヤヒヤ。下った所は石花越分岐でジャバミ(741m)を通り島の北岸、石花に下りる下山路へと続く。100m近い登り返しでマトネ(938m)に到った。ドンと存在感があり3等三角点「孫次郎山」があり展望は良好。金北山の方を見ると雲が出てきたようだ。天気予報では日中は晴れるはずなのに山では崩れ出すのが早い。
90°東に折れて急斜面を下った。P824の細長いピークも夏道は南側を巻いているが、やはり稜線ルートを辿った。下り切れば“青粘（あおねば）十字路”、指導標が雪の上に辛うじて顔を出していた。南の青粘へ下りる谷ルートだが雪に埋もれてよく分からない。このルートは花が多いと聞いた。さらに北側には2ルートがあったようだがいずれも廃道と記されていた。夏道では林道をうねうねと佐渡縦貫道路に向けて歩かされるのだろうが、尾根を直登して横断、ドンデン山荘には行かずにそのまま尾根を登り霧立山(934m)に達した。この間に雨がパラパラし出しついに雨かとガックリ。
この辺りの山名ははっきりせず、ドンデン高原一帯をドンデン山と通称されているようだ。地形図にはこの山から“タダラ峰”の記載があるが特定の山ではなさそう。ピークが3つあり今いる山が霧立山(934m・3等三角点「三ノ平」）、尻立山(940m)、論天山(873m・4等三角点「ドンデン」)とするのが最も小分類のようだ。ただ現地に表示のあるのは尻立山のみ。この高原は、放牧場で夏は牛が放たれるようだ。雪の殆どない稜線は牛糞が至る所にあった。またズブズブ沈む夏道に輪カンを外し進むと靴は泥まみれ。糞まみれにならないように注意！鞍部にドンデンキャンプ場があり立派な施設があるが勿論誰もいない。
霧立山で雨具を着た途端に雨は止み、薄日が差してきた。風は恐ろしく強まり、防寒に雨具は着たまま論天山に達し最後の展望を楽しんだ。少し先に北五十里への下山路が分岐しているが谷筋から始まるので、その先の小ピークまで行き尾根を下った。樹林帯に入ると地形も複雑でルートファインディングに苦労する。テープなどの目印は殆どなく、不安は募るが、どうにか間違えることもなく下りたようで標高が下がると雪の隙間から夏道らしき抉れた道が見え隠れ。標高400m位からは完全に夏道を歩くがV字の底は一寸した雪渓ブリッジで、踏み抜きの連続で超歩き辛い。登山道は雪解け水が川となり、滔々と流れていた。
標高220mまで下って来ると登山道脇に春を見つけた! 可憐な福寿草の蕾がはちきれそうに膨らみ、標高200mまで来ると群落をなし数輪が開花していた。道は増々歩き難くなり標高110mで林道に飛び出し、登山道は終った。林道歩き1.6�卍�で北五十里BSに達した。バスは50分待ちで面倒なので国道350号線を歩いて両津港近くの旅館に戻った。
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