裸足で砂利の河原を歩いた雨乞岳周回


- GPS
- 11:01
- 距離
- 14.9km
- 登り
- 1,300m
- 下り
- 1,298m
コースタイム
- 山行
- 9:25
- 休憩
- 1:37
- 合計
- 11:02
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
尾根から奥ノ畑谷源頭に下りる場所は小さく広い尾根の一番上の急傾斜を一下りした所の木に小さくテープあり。 上りならともかく、下る場合はここを外さないよう注意。 コクイ谷出合いあたりを通る場合は万が一に供えてサンダル必携。 コクイ谷は通りにくい所が多いながらも全て道はある。 そしてテープもしっかりあるので、茂みや木の幹や岩に隠されたものをちゃんと見つけ出して行ければこういう場所の経験者なら楽しめるが、初心者にはやはりちょっとお勧め出来ないかも。 最後沢谷峠から武平峠への下りは延々高く狭いトラバース道。 疲れて通るには精神的にしんどいので、傾斜はきつくて足には堪えるだろうけど茨谷登山口に降りる方が気は楽かも。 |
写真
メインの広場に駐めたが、他にも隣接して数台分、トータルで15〜20台は駐めれるのか。
この時点ですでに5台くらいの車がおり、さすが鈴鹿というのかさすが雨乞というのか、ウィークディで六甲や金剛山ほど人口密集地でもないのにちょっとびっくり。
そこまで上ってから見下ろすと流れのところにも気が付かなかったテープが。
ちょっとお腹空いてきててここで食べようかとも思ったけど、あまりに何も無く吹きっ晒しだったし東側から上ってきたらしき人も何人もいたので来ましたよを撮ってすぐ雨乞岳に。
その初っぱな、南雨乞の方から黒っぽい格好の人が来るなと思いながら笹原に踏み跡を見失い、人が来てた方向に笹を踏み分けながら下りていって割とすぐに踏み跡に出たが、見えてた人とはすれ違わず、周り見回しても影も形もなかった。
笹はせいぜい腿から腰くらいまででそんな高くなかったのになんで消えてしまったのか全く分からなかった。
その後南雨乞の上りにかかるところで下りてくる方がいたので下で待っててちょっと話をして分かれて南雨乞の頂上に。
ここから先は人も少ないだろうと思うと転んで動けなくなったりしたくないので慎重になる。
そして飛び出したのがまた眺めの素晴らしそうな稜線。
その前にちょっと岩岩したところがあったが行ってみれば岩の間に道はあってなんということもなく広くなだらかな尾根に着地。
でもこの日のメインはここから。
少し先まで見て回ってこれ以上先ではないだろうと戻ってきたところで小さい尾根の下にテープ発見。
マジかと思いながらストック頼りに横向きに下り始めてみたら土が結構軟らかく踏み込めたため、ゆっくりではあるが傾斜の割に苦労なく下りて行けて助かった。
蹄の上にまだ毛も生々しく残ってて血の色も分かるのでまだここ数日か。
他はと思ったらすぐ先にも肋と足。
頭蓋骨は見回しても見当たらなかった。
道は何回かの渡渉以外ほぼ流れから少し離れた林の中で、幅広い谷なので踏み跡は分かるところと分かりにくいところが。
テープは全く分からなくなる前に必ずあるので、とにかく一つのテープにたどり着く度に一度止まって立ち位置変えて木の陰にならないようこちらかなと思う所を透かし見ながら進むので歩きやすい割に速度は上がらない。
横の水線は何メートルか下になった場所だけど、もっと上から引いてくれば水の問題も無くマジで畑に出来そう。
今だったら雪とヒルの季節の間、春と秋の1〜2ヶ月ずつはテント張りに来る人がいそうな場所だった。
一応今回の一番の目的の谷を気持ち良く下れ、ここからの上りは千種街道なんて名前あるほどだからきっと昔からの整備された安心安全な道、体力的にはどうか分からんけど怖いトラバースとかはなくて気分的には楽な道と思い込んで気が緩んでた。
ここまで何百メートルかが古木の道と標識があって昔は古い大木がたくさんあったようだけど、今ではもうほとんどが枯れて倒れてしまってて面影もあまり無かった。
ちょっとお腹減ってたのでここで飯にしようかと思ってたが、ゼリー休憩から程なくで上って来れてしまったし、風が通って寒いのでこのまま反対側に下りることに。
雨乞岳方向の斜面にはまだべったり雪が残ってた。
ほんと日本人って昔は山に依存して暮らしてたし、それが当たり前だったんだなとあらためてびっくり。
とてもじゃないがローカットの中濡らさずに渡れる状態ではない。
慌てて上り返して少し上流まで探してみたが、石がちょっと離れてるけど飛べるかなと思って見に行ったら流れが深く速くて落ちたら全身濡れそうで飛べない。
前の週は結局必要なかったサンダル担いで歩いたのにこんな時に持ってないなんて。
よく調べてこなかったのが悪かったが、もしかして前日前々日くらいに結構降ったんだろうか。
ここは出合いで向こうに渡るためにT字になった部分を一回では途中深い所もあって危なく、結局一度渡って少し河原歩いてもう一回渡るハメになったんだが、この河原の石は大きい面積あるのや玉砂利ばかりではない。
割れたばかりのような鋭利な小さい石もたくさんあり、少しでも足に体重かけないようダブルストックに乗りかかるように歩くけどとにかく足裏が痛い。
温泉にある足裏のツボ刺激するための玉砂利の道とは全く別物。
ほんとの自然界の流れであちこちぶち当たって割れて鋭利になったような小石が一面に。
とてもではないがさっさと歩ける状況ではなく、この渡渉でいったいどれだけ時間かかったのかもよく分からない。
でも水量多くて深く早く、とてもローカットで濡れずに渡れる状態ではなかった。
ここ来る人は万が一のためにサンダル持ってくること推奨。
すると普段は流れなど無いと思われる斜面のそこここに水の流れが。
やはりこのあたりは少し前に結構降ったよう。
前日から晴れ予報だったから大丈夫と思い込んでたが甘かった。
でも暗くなったらテープそのものを見つけられない可能性もあり、ほんとはもっと早い時間に入るべき谷だったかも。
もっと上の方ではなんか滝の落ち口の岩場を渡るなんて場所もあったが、今回は水量は多かったが岩は乾いてたのでヌメリにさえ気をつければ通ることが出来た。
ここから斜面をだいぶ上るのかなと思ってたら上に見えてる標識看板のところがもう武平峠からの一般登山道でちょっと拍子抜け。
しかしもう疲れ切った足にここからが想像以上に厳しかった。
沢谷峠まではほんとのんびりした散歩道というべき雰囲気だったのに、峠越えた向こうはもう延々嫌いな高く狭いトラバース道。
これほんとに雨乞岳へメイン登路なのかと、これなら傾斜はきついけどこの日最初上った沢谷ノ頭経由の道の方が精神的によっぽど楽ではないかと、思わず泣きが入ってしまった。
今回はほとんど前調べせずに来てしまい、想定外の状態や嫌いな高く狭いトラバース道も多く、筋力もだけど精神的に思った以上にきつかったのも原因かと思った。
この後も植林帯の中で分かりにくくてちょっと彷徨ったが、両足やばい状態でなんとか陽のあるうちにここまで下りて来れてホッとする。
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
カメラ
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感想
今までなんか遠いような気がして食わず嫌い的に来ることのなかった鈴鹿。
しかし所用で何度か新名神を通るうち、どうもここは武奈ヶ岳よりは遠いけど大峰よりは近いようだと気が付いたここ数年。
前の週鎌ヶ岳に行ってみて充実感があったことに手応えを得、ヒルも5月からとネットで書かれてるのにあとを押されて続けて行ってみることに。
場所は鎌尾根から結構でかく見えてた雨乞岳にしようかと山と高原地図眺めてたら気になる地名が。
奥ノ畑谷。
地図見る限り周りに村など無さそうだが昔はこんな山奥に畑開いたのか。
そこでもう一つ雨乞岳周辺で面白そうなコクイ谷と合わせて周回することに。
大変すぎた。
雨乞岳から南雨乞岳に向かって笹原を下りていく所で向こうから来る黒っぽい人となぜかすれ違わなかったのを除けば南雨乞岳を越えるまではまあ普通の山道で、最近まで雪が残っていたらしき所は下が泥濘んで滑ることもあったが、鎌ヶ岳のようにザレザレといった所もなく順調。
南雨乞岳から少し清水ノ頭向けて行った所から北に斜面を下りて奥ノ畑谷源頭部に下りる場所を探すのにちょっと手間取ったが、よくよく見ていくと最初の急傾斜を一下りした所にある木に小さくテープ発見。
無事源頭部に降り立ってからは滝場も無く傾斜も緩やかでテープは見え隠れにずっとあり、ほんとに広々した畑だったといわれても納得の場所もありで、途中3人グループとすれ違ったからそれなりに人は入ってるかも。
ただ、広い谷だけに逆に道は分かりにくく、テープも連打というほどではないので一つテープ見つけたらそこまで行って立ち止まって次のテープ探して位置変えながら透かし見るといった感じなのでペースは上がらなかった。
千種街道に入ってからはこっちの方が思ってたより橋が流された場所とやらの渡渉があったりトラバースがあったり上の方はザレてたりでよっぽど疲れたし、杉峠越えたら今度は苦手な高く狭いトラバースが続いてもうこの辺で心身ともにだいぶ疲れてた。
そしてこれもまたえらく長く感じた水平道が終わってやっとコクイ谷出合い渡渉点に降り立った時のこと。
なんでこんなに水量多くて流れ深く速いんだろ。
とてもではないがゴアテックスのローカット浸水させずに渡れる場所など無い。
今回はほんとよく調べもせず来てしまったけど、ここほどそれを後悔した所は無い。
ここで浸水させてしまうと帰りの車もその靴で2時間以上の運転になるので避けたく、意を決して靴脱ぐことに。
ところが出合いということは川がT字になってるわけで、水が少なければ一回の渡渉で一気に渡るところ、途中が深くなってそうで下手すると靴どころか転んで全身ずぶ濡れなんてのは避けたかったのでまず一つの流れを渡渉し、10メートルほど河原歩いて次の浅そうな所をもう一度渡渉という2段階になったんだが、この10メートルほどの河原歩きが痛すぎた。
ここの石は平たい大きいのや丸い玉砂利みたいなのばかりではなくまだ割れてあまり経ってなく角が丸く削られてない鋭利なものがたくさん。
おかげで普通に足に全体重かけてなんてとても歩けず、ダブルストックに重心預けてそろりそろりと足場確かめながら。
それでももう血が出るかと思うくらい辛い時間がどれだけ続いたか。
その上やっと渡り終えてまた靴履こうとした時右足付け根が攣った。
それでもこの日は暖かかったので水温もそこまで冷たくなかったのでなんとか渡れたが、もしもう少し早く雪がもっと残ってる時だったらどうなってたか。
まあトータルしてもせいぜい30分少々だったとは思うが、ここが強烈すぎた。
このあと飯休憩挟んで入ったコクイ谷も確かにテープはあるけど分かりにくい所、通りにくい所、危ない所、そして今回は水量多かったので渡りにくい所などそれなりに面倒な谷だったとは思うが、その直前の渡渉が強烈すぎてなんか楽に感じてしまうくらいだった。
クラ谷分岐で一般登山道に詰め上がってもそのあと沢谷峠からまた苦手な高く狭いトラバース道。
もうこのあたりでは心身ともに疲れ果ててたのか、ついにあと2〜30分かというあたりでとどめのように両臑から足首前面にかけてが攣ってしまい、慌てて芍薬甘草湯と塩分タブレット飲んだが、この辺からやっと道もだいぶ穏やかになってきたのでギリギリ助かった。
今回の反省は一にも二にもあまりに何も調べず出かけたこと。
極端に言えば雨乞岳っていう目標決めてあとは地図見て面白そうな地名だなとか破線ルートだから面白いかななどと興味本位でぐるっと周回コース決めただけ。
ここ数年は六甲や金剛山や武奈ヶ岳や大峰のすでに知ってる所を歩くのが増えてて下調べしないのが普通になってしまってたのが裏目に出てしまった。
特にほとんど行ったことない鈴鹿で全て初めてのコースとあってはあまりに準備不足としか言い様がなく、良い薬になりました。
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