記録ID: 80651
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無雪期ピークハント/縦走
奥秩父
雲取山【日帰り、但し前夜泊】(三峰神社→七ツ石山経由、鴨沢)
2010年10月02日(土) [日帰り]

kumiyan
その他1人 - GPS
- 10:06
- 距離
- 20.8km
- 登り
- 1,526m
- 下り
- 2,059m
コースタイム
三峰神社ホテル興雲閣6:35出発-6:37三峰神社(参拝5分)-6:45雲取山登山口(三峰神社奥宮参道入口)-7:04奥宮分岐-7:25二股桧-7:39炭焼平-8:07地蔵峠-8:17霧藻ヶ峰(10分休憩)-8:40お清平-9:20前白岩肩-9:37前白岩山-9:56白岩小屋(15分休憩)-10:37白岩山-10:45芋の木ドッケ-11:23大ダワ-11:44雲取山荘(トイレ・休憩20分)-12:32雲取山山頂(30分休憩)-13:16小雲取山(富田新道分岐)-13:32ヨモギの頭-13:37奥多摩小屋-14:01ブナ坂(十字路)-14:16七ッ石山(10分休憩)-14:41七ッ石小屋-15:28標高1150mポイント-16:10小袖の登山口(林道)(6分休憩)-16:41鴨沢BS
| 天候 | 終日曇り、ときどき晴れ、ガス(朝は霧が濃かった) |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2010年10月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
池袋駅発12:30 西武秩父駅着13:48 西武秩父線レッドアロー 乗車券750円 特急券620円 西武秩父駅BS発15:05 三峰神社BS着16:20 西武秩父バス 900円 ・帰り(10/2) 鴨沢BS発16:46 奥多摩駅着17:20 (バス到着は5分ほど遅れた)西東京バス 610円 奥多摩駅発17:40 青梅駅着18:18着 JR青梅線 青梅駅18:20発 立川駅着18:48 JR青梅線 立川駅19:13発 新宿駅着19:36 特急スーパーあずさ(特急券500円) (奥多摩駅→新宿駅 JR運賃は1050円) |
| コース状況/ 危険箇所等 |
●ルート:雲取山に向かうルートのうち、三峰神社から登る正規登山道、三峰ルートを登りに、(雲取山頂からの最短のルートといわれる)鴨沢BSまでのルートを下山に使用。三峰ルートはアップダウンが多い行程だが休憩場所が多く景色が楽しめるため、予想ほど辛くない。山荘が苦手な相方の主張で日帰りが目標だったため下山は鴨沢ルートを使ったが、恐らく鴨沢ルートを使うより、石尾根を奥多摩駅まで下山するルートの方が展望が開けて楽しいルートだと思う。日帰りでなければ、石尾根縦走を下山に使う方がお勧め。我らが歩いたのと逆ルート、埼玉の三峰側に下山するのは、三峰からの交通アクセスが非常に悪い為、お勧めできない。 ●危険個所:登りの三峰ルートでは、「お清平」から「前白岩山の肩」の間にある鎖場と、その直後にある手すり付き階段を登りきる辺りまでがほんの少し足場が危険。他、芋の木ドッケから大ダワ手前までの区間は山の斜面の狭い道で滑りやすい(11月〜4月は路面凍結により滑落事故が多発している区間とのこと)。下りの鴨沢ルートでは危険個所は特に無し。 ●分かりづらい場所:登りの三峰ルートは標識完備、下りの鴨沢ルートは堂所の標識を見過ごした為、七ッ石小屋-小袖登山口の区間、現在地の把握が難しかった。また、下りの鴨沢ルートでブナ坂と小雲取山の標識が無かった。 ●混雑度:登りは非常に空いていた。白岩小屋手前で3人の若者パーティーにすれ違うまで、誰にも会わなかった。白岩小屋以降も、大ダワ手前で同じ方向に進むソロ男性1人に道を譲り、他、1人を見かけただけ。他、雲取山荘もひっそりとしており無人の雰囲気、山荘前で休憩中にソロ2組に抜かれただけだった。雲取山頂手前でも2組にすれ違っただけなので、やはり三峰方向は鴨沢ルートより使用される率が低いことを思い知った。 山頂も、山頂標識付近では2,3組しか人がおらず広い山頂の雰囲気を楽しめた。山頂直下の雲取山避難小屋周辺は人が多く、ここから下山で使用した鴨沢ルートでは、ブナ坂(十字路)付近までかなり多くの人とすれ違った。しかし七ッ石山山頂で2組とすれ違って以降は人は減り、七ッ石小屋の管理人さんと話してからは小袖登山口付近で3人組パーティーを見るまでは誰にも会わなくなった。鴨沢BSは思いのほか賑わっていたが、それでも10人程度しか人はおらず。 ●展望/景観:登りのルートの展望箇所は深ーい霧に覆われ展望得られず。雲取山山頂・七ッ石山山頂でもガスっており全く展望を得られず。石尾根上、特にヨモギの頭からが一番展望が開けた。展望は開けなかったものの、登りの三峰ルートはシャクナゲや杉苔が生い茂る飽きさせない景色で、雲取山が奥秩父の山であることを実感できるような素晴らしい風景のルートだった。 ●トイレ:三峰ルート上は、霧藻ヶ峰手前の秩父宮レリーフ直前に便所小屋があった。白岩小屋にトイレがあったのかは不明。雲取山荘前に「東京都」と書かれた水洗の非常に綺麗なトイレあり(靴を脱ぐ必要あり。寄付金100円を払う)。鴨沢ルートは鴨沢BSトイレあり。(三峰駐車場から来る場合は、三峰ビジターセンターにトイレあり) ●水・食べ物の調達:三峰神社付近の土産物屋さんで飲み物調達は可能、しかし営業時間に注意。白岩小屋から徒歩10分?、奥多摩小屋から徒歩5分の場所に水場があるようだ。雲取山荘前にも水場あり(「10歳若返る水」)。鴨沢BS付近は店なし、自販機の有無も不明。食べ物は、前日昼に西武秩父駅から徒歩数分のコンビニで買出しし、更に前夜宿泊したホテルで朝食をおにぎりとして握ってもらった。三峰神社付近は基本的に食糧調達に適した店無し、よそで買った上で持参するのが望ましい。雲取山荘でカップラーメンを買おうと計画していたが、山荘が無人の時間帯であり、購入不可。鴨沢BSへの下り途中の七ッ石小屋は営業中でカレーなども食べれるようだったが、バス時刻を考慮し何も買わず。鴨沢起点の場合は、奥多摩駅前にスーパーがあるが早い時刻にやっているか不明。奥多摩駅前コンビニはなし。 ●休憩可能な場所:登りに使用した三峰ルートはベンチのある場所が多かった。二股桧、炭焼平、地蔵峠、霧藻ヶ峰、白岩小屋、お清平、白岩山、大ダワ、雲取ヒュッテ(営業していない)前、雲取山荘前、すべてベンチあり。それ以外の登山道上でもベンチを幾つか見かけた。雲取山山頂はベンチは無いが、座れそうな岩が多く、広い場所なので休憩には適している。寒ければ山頂直下の避難小屋は綺麗なので活用できそう。 下りに利用した鴨沢ルート、奥多摩小屋前にベンチがあったのみで他には七ッ石小屋以外、ベンチを見かけなかった。しかし石尾根上であれば(七ッ石山山頂も含めて)芝生のような場所が多いので雨や雪などでなければいつでも休憩は可能。七ッ石山山頂を下って以降、七ッ石小屋でも休憩は可能だが、何か買う必要あり。鴨沢BSに至るまで、広場は幾つか見かけたが展望が開けない場所で倒木などもなかったので休憩向きといえるか不明。我らは小袖登山口(林道)の登山道入口脇の舗装部分にリュックを下ろして休憩した。 ●日帰り温泉:今回は寄らなかったが奥多摩駅そばに日帰り入浴「もえぎの湯」があるそうだ。しかし土日は大混雑していることが多いそうだ。三峰をゴールにした場合は、我らが宿泊した三峰神社のホテルで日帰り温泉(500円)を19時まで営業している。宿泊時この温泉に入ったがとてもいいお湯という気がする。風呂設備も綺麗。 ●その他:熊出没、多発地帯。特に三峰ルートは歩く人が少なく山が深いため、熊鈴使用が望ましい様子(このルート上、出会った人は全員つけていた)。また、鴨沢BSの土日バス時刻は16:48発を逃すと17時台が無く、次の便は18:36で最終便。少し奥多摩駅寄りの留浦BSまで歩けば、最終便は19:26発という便があるが、それ以外のバス間隔はほぼ鴨沢BSと同じ。鴨沢から乗ったのでバスは座れたが、奥多摩湖よりも奥多摩駅寄りのバス停からは何人ものハイカーが乗り込み、混雑し出した。 |
写真
三峰神社のホテルにチェックインする前に、雲取山登山口の確認。ここは駐車場から階段を登ってすぐの場所にあるビジターセンターのそばにある登山口、雲取山方向、近道。しかし我らはハイク当日ここは使用せず。
鳥居があり、三峰神社奥の院(妙法ヶ岳)を拝する展望所があった。写真はそこからの展望。そしてこの展望所左手は大輪までの山道入口となっており、大輪から三峰神社に向かう表参道だったようだが「転落事故多発地域」だそうだ。
「炭焼平」付近までは道がなだらかで栗の実が多く落ちており、栗を食べに来た熊に遭うんじゃないかとびくついていたが、「現位置海抜約1,400メートル」と書かれた標識を見た辺りから坂が険しくなり歩くことに必死となった為、熊の恐怖を忘れ始める。
奥宮参道入口である雲取登山口は1,100m位の標高で、目指す霧藻ヶ峰は標高1,500mはある。炭焼平から霧藻ヶ峰まで100m近く険しい坂を登ると、写真のような場所、「地蔵峠」に至る。
地蔵峠ではその名のとおり、お地蔵さんが見守っていてくれる峠だ。自分は安らかな気持ち?で霧藻ヶ峰まで後少しだと喜んでいたが、相方はこの付近で視界に入らない繁みの奥からけだものの唸り声を聞いていたんだそうだ(と、ハイキング終了後に相方が話してくれた)。
秩父宮殿下と宮妃のレリーフ。夫妻の雲取山登山記念碑らしい。秩父宮殿下は宮の名の由来が秩父の山々から取られたものであるため、雲取に登られたのだろうか。因みに宮妃は元会津藩主松平容保公の孫に当たる方らしい。
スギゴケの多い霧がかった雰囲気のある登りを15分ちょっと続けると「前白岩山」(標高1,776m)に到着。前白岩山から白岩小屋まで20分ほど下り続ける途中、この日初めての人間(3人組パーティ)とすれ違った。このルートはやはりメジャーなのだと胸をなでおろす。
白岩小屋も霧藻ヶ峰の休憩小屋と同様、無人でひっそりしていた。おまけに白岩小屋手前には「スズメバチ注意」の注意書きあり、実際に蜂がいたので怖くなって写真の展望台のような場所に逃げてから休憩。展望はご覧のようにガスだらけ。本来ならば正面に奥秩父の和名倉山(白石山)の姿を捕えられたものを。
前の写真の場所でやや遠くからけものの鳴き声が聞こえた。相方は気付いてないらしい。熊?鹿?よくわからないが長居は禁物、早くハイカーがもう少し多い場所にいきましょ〜。写真の花など愛でながら進む。
鹿に遭遇。この日、ホテルを出て以降、熊鈴を鳴り響かせて歩いていたのだが、鹿は人間にも鈴の音にも鈍感みたいだ。鹿が害獣ということは良くわかっているが、角が無いので怖くないし、やっぱりちょっと嬉しい。
鹿に遭ったのは山歩きをしていて3度目だが、前の2回はいずれも丹沢だった。今回は奥秩父。そして鹿に出逢ったこの場所は白岩山。因みに白岩山(標高1,921.2m)の標識だけ登山道からやや離れた場所にある。
滑りやすくて短めの木製階段を越え、またしても長沢背稜との分岐を横目に歩き続けると、「(11月〜4月は)路面凍結」注意区間が終わり、道幅も広くなる。一部、写真のような倒木の多い箇所があった。
手持ちの柿ピーを食べ出発。しかし山荘前での休憩中、ソロ2名に抜かれた以外は人の気配がない。人気の山の筈なのにおかしいなあ〜。それはともかく田辺重治(たなべじゅうじ)のレリーフを見学しながら登る。
ご飯を食べたり埼玉県の雲取山山頂標識で相方と自分の写真を知らない方に撮って頂いたり、あれこれやっていたらあっという間に山頂で30分経過。下山を急がねばならない我らは避難小屋方向に進み、避難小屋付近にあった山梨県設置の標識に気付いた。
ガレを下っている途中、振り返ってみると青空が出ていた。チキショー、もしかしたら山頂は展望が得られているのかも。下山の時間がもっとあれば、展望が得られるまで暫く山頂で待っていたのだけど。
ブナ坂(十字路)に到着。左手に行けば唐松谷林道、右手に行けば七ッ石山の巻き道、まっすぐ行くと七ッ石山山頂まで登り返し。本音は右手の巻き道に進みたかったが、昭文社地図では巻き道には「迷」マークがあったため、やむなく七ッ石山まで登り返す。
撮影機器:
感想
山歩きするようになってからずーーっと意識していた東京都最高峰、雲取山に漸く登ることができた。
これまで雲取に登るのを躊躇していたのは、三峰から日帰りで行く計画を練るのに時間がかかったため。
結果としては山頂からの展望が得られなかった以外は二人にとって素晴らしい山行となり、結果オーライ。
しかしこの山、東京都最高峰というよりも埼玉県の山といった方がふさわしい山という気がする。
雲取が東京・埼玉・山梨の1都2県の県境であることは存じているが、元々は埼玉の三峰神社の峰の1つとして数えられる山で、奥の院が往時は雲取にあったらしいとか、修験道が盛んだった山で同じく修験道で有名だった熊野の雲取山からその名をもらったとかいわれるところから、埼玉県の山という方が本来のように思う。
三峰ルートも奥多摩というよりは瑞牆山の不動滝コースで見られたような奥秩父の原生林といった趣きだったし、一番よく使われているらしい鴨沢ルートは(七ッ石山-鴨沢BSの区間が)山梨県であり東京都ではない点も考え合わせると、東京都最高峰といっても何かしっくりこないところがある。
上記はともかく、このルート、三峰ルートは良いルートだった。そしてもっと時間にゆとりがあって体力があれば、下りは鴨沢ルートではなく石尾根を使って奥多摩駅まで行きたかった。七ツ石山も素敵だった。
次回行く時は山梨県の三条ダルミ側からか、または唐松谷林道など使う奥多摩側からか、いずれにしても鴨沢ルートは使わないで日帰り出来るだけの体力をそれまでにつけておきたいものだ。
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