檜塚と檜塚奥峰(マナコ谷口から)


- GPS
- 04:59
- 距離
- 8.9km
- 登り
- 922m
- 下り
- 908m
コースタイム
天候 | 晴時々曇 |
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過去天気図(気象庁) | 2025年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
よく踏まれた登山道 |
その他周辺情報 | 香肌スーパーマーケット |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
シュリンゲ
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感想
二週間ほど前、大又林道から明神平を経て明神岳、檜塚奥峰を訪ねた。その時は、三重県単独最高峰という檜塚奥峰を踏んでミッションは完遂した、という気分で「檜塚」のことはほとんど意識に上らずじまいだったのだが、世の中的には「檜塚」が尊重されている山であることを知って、再度、アプローチすることにしたのだった。といっても、前回とは違うコース取りにしたい、ということで、北側に位置するマナコ谷口から登ることになった。いつも通り朝6時に自宅を出て、初めて国見峠の長いトンネルを抜け、三重県側を蓮(はちす)ダム湖まで回り込む必要がある。この行程は、いかにも遠い。人造湖の果てから支流にある青田発電所を目指すが、ネットに繋がらず、衛星利用となってヒヤッとするが、ヤマレコ地図も使って無事、発電所に到着。この先、林道走行となる。例によって狭隘な崖の上の道をデリカの巨体を走らせるのは神経を使う。一応舗装されているが、ところどころ剥げて地面が出ており、落石もある。のろのろ進んで雨量計測所に到着。すでに3台の先行車が置かれていた。さっそく準備にかかり、9時過ぎの出発となる。
しばらくはラフになった林道の続きを進む。標識の立つマナコ谷登山口に到着して、山なのに「ナマコ」ってなんだろ。「ナメコ」ならわかるけどね。とasakinuが発言。kinuasaに「ナマコ」じゃなくて「マナコ」よ。と指摘されて確認するとほんとだ! だが、どうしても「ナマコ」が頭から抜けないのだ。
最初はマナコ谷の左岸をトラバースして登る。ほどなく道は尾根をジグザグに登るようになる。非常によく踏まれた登山道だ。一帯はスギの植林帯で、縦横に作業道が付けられており、うっかりするとそちらに引き込まれてしまう。延々とスギ植林が続き、ようやく1150m辺りまで登ったところで自然林が右手に現れるが、道は左の植林帯へと再び入っていく。作業小屋を過ぎてさらに登り続ける。作業小屋の前には真新しい立派な指導標が建っているのだが、「檜塚・檜塚奥峰」への指示は矢印が地球の中心に向かってつけられていた。これはちょっと違うんじゃない?
なおも植林帯は続くが、樹種はいつの間にかヒノキの植林にかわっている。檜塚に敬意を表したのかな、と思っていると、突然正面が開け、裸地に岩屑が散らばった幅広の尾根にかわった。視界が開け、左手には目指す檜塚が至近距離に認められる。右手には水無山だろうか。大きな山容の立派な山がのぞまれる。ザラついた尾根をひとしきり登って、檜塚と檜塚奥峰に挟まれた鞍部に飛び足す。主稜線は石灰岩が散乱し、地衣類に覆われて、高島トレールや鈴鹿の山に似た感じである。山腹はイワヒメワラビに覆われ、樹高の低い温帯落葉樹林になっている。このシダ原が広がっているということは、この植物を嫌うシカの個体数が多いことを暗示している。シカの食害以前は、篠竹が生えていたのだろうか。
緩やかに尾根を登っていくと、すぐに檜塚の山頂に到着だ。展望は得られず、三角点と山名板があるに過ぎない。今こうして山行記録を書いていて初めて気が付いたが、ヤマレコ地図には檜塚山頂とほとんど重なるようにもう一つの山頂マークが付されていて、千秋峯と名が記されている。ひょっとしたら、この千秋峯から眺望が広がっていたのかもしれず、あと一歩先に進まずに引き返したのがちょっと惜しい気分だ。
檜塚山頂の少し手前の開けた場所で昼食をとり、稜線を辿って檜塚奥峰へ。誰もいない山頂から檜塚を眺める。本当に僅かの距離と時間で行き来できる二峰なのであった。さて、そうのんびりとはしていられない。往路を戻る。往路では気付かなかったシカの白骨を目にして、シカの個体数が多いことを確信する。登りでは長く感じた植林帯だが、道がよく踏まれているからか、どんどん高度を下げて、気が付けばもう林道上まで降りてきている。登山口横のマナコ谷では、ポリタンの水道水を沢水に入れ替えて、帰宅後、コーヒーやお茶との相性チェックしようという魂胆。ここからは林道をひたすら下って、駐車地へと戻る。
大又林道からのルートは、沢沿いならではの水流の美、自然林の広がり、草原と変化に富んでおり、今回のルートより楽しみが多い。檜塚奥峰から檜塚までわずかな距離なので、大又からアプローチして檜塚を目指すのがベストの選択と思った。一方、蓮ダムを取り巻く道を車で走ると、周囲の山々が鋭い山容でせり出すように立ち並び、その光景には圧倒される。この特異な景観に接することができたのは、千秋林道側から登ったおかげで、それはそれで収穫であった。
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