常念岳〜一ノ沢から常念小屋一泊



- GPS
- 15:56
- 距離
- 19.0km
- 登り
- 1,978m
- 下り
- 1,996m
コースタイム
- 山行
- 7:10
- 休憩
- 1:34
- 合計
- 8:44
天候 | 1日目 霧雨、霧、晴れ、2日目 晴れ、曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー
上りのタクシーはだいぶ前から予約しておいた方が良いです。 下りは下山時に小屋で受け付けてもらうか(手数料100円)、直接タクシー会社(南タク、観タクなど)に直接電話。docomoは大丈夫でした。 小屋の方は小屋から現在のタクシー乗り場までコースタイム 4.5時間なのでそれを参考にしてくださいとのことでした。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
前日の雨の影響が残り、増水。特に渡渉3箇所は少し怖いところもあり。 笠原沢〜胸突き八丁まで、登山道が川になってました。 トイレは登山口は使えなくて、タクシー乗り場と小屋のみ。 コンパスで出しましたが、登山口の案内所(無人)に届の箱はあります。 |
その他周辺情報 | 常念小屋と安曇野市のHPで大抵の情報は手に入ります。 |
写真
感想
1ヶ月前に小屋の予約、20日ほど前にタクシーを予約しました。昨年は直前にタクシーをお願いしたら、5時お迎えが無理でした。5時に出発して30分ほどで道路崩落地手前の乗降場に到着。途中徒歩で下から来る方がいて、10人ほどが準備をしていました。
それぞれスタートし、我々も霧雨なので、ザックカバーと雨具の上を装着して出発しました。15年ぶりの小屋泊なので、スパッツもつけました。崩落地の橋を渡って、登山口で一休みしました。一ノ沢の対岸の稜線は霧の中。
山ノ神では一面水が流れてました。入山のお祈りをしました。やはり、夜までの雨の影響か水がついているところが多いようです。しばらくすると、水が溢れているところが、古池でした。橋が水没していました。
立ち休みを繰り返しながら、大滝ベンチへ。先行の3人組が半分場所を空けてくださって、ゆっくり休憩。このお三方には後で大変お世話になるのでした。一ノ沢のマップにベンチ前の沢の湧水が美味しいと書いてあったので、飲んでみたら確かに美味しかったです。
烏帽子澤は緑のテープに沿って、上流を渡渉しました。相方と以前到達した笠原沢まで、轟々とと流れる沢沿いに進みました。何度が水を踏むところがあったものの、恐ろしいと思うところはなかったのですが、以前は簡単に渡った、笠原沢が恐怖の渡渉に。私はなんとか水中の飛び石を繋いで渡ったのですが、バランスを崩せば水没、下手をすればあっという間に攫われるような流れです。しかし連れ合いは恐怖が先に立ってしまったようで、さっきのお三人が来ても渡れません。困っていると、三人のうちのリーダーが手を引いてくれて渡してくれました。本当に感謝です。
そこからは沢か登山道か分からないような道でした。敷石で水が綺麗で気にはならず通過できますが結構な距離がその状況でした。
空き地で軽く腹ごしらえしました。相方の塩漬けのきゅうりがとても美味しくて、有り難かった。
後少しで胸突き八丁というところで、今度は自分が動悸がしてやばいかなと思って休憩。なかなか治らず、山レコに最近投稿された、高山病の方の報告が頭によぎりました。さっきの渡渉を戻れるか、無理をしてヘリのお世話になるのではないかと悩みましたが、歩き出すといつもの登山中の息切れ程度に戻りました。心配しすぎたのでした。
ここまでは階段はなかったのですが、胸突き八丁からはいきなり長い階段となりました。
転落に注意しながら高巻き道へ。最終水場の手前にまた渡渉が待ってました。橋が水没しており、その上を勢いよく水が流れ、足が滑ったらあっという間に滝のような下流へ落ちてしまいます。橋は渡れませんが、沢幅は1m50cmくらい。エイっと飛びました。ギリギリで渡れました。水場で冷水を飲んで一休みしました。
ここからは、きつい上り、階段が連続し、3つのうち第2ベンチで、軽食の休憩をしました。
霧の中を登っていくと、急に霧の遥か上にピークが現れました。感動!
そして乗越、小屋と見えました。上り切ると霧はなくて、常念山頂が見えていました。西岳の小屋が見えて、その先に槍があるはずですが厚い雲の中でした。
小屋で受付をして、荷物を軽くしたところで、登頂は予定通り明日にすることにして、反対の横通方面へ行くことにしました。常念を反対側からみられるのが良いです。樹林帯を抜けて、手前のピークまでゆっくり上がりました。ピークにはケルンがあり、横通の山頂と、向こうに大天井などが見えました。今回はここでおやつを食べて帰りました。
小屋では相方の希望でケーキを食べました。なかなかの美味でした。
翌日のお昼のお弁当用に、焼きおにぎり2個で600円を予約受付しており、これを頼みました。小屋のスタッフは若くて皆さん親切でした。
17時からのご飯はメインがハンバーグで、出汁の効いた美味しいお味噌汁と満足の味でした。常念小屋には信州大学の診療所があり、今日は整形外科の先生が来ていて、外傷の対処について夕食の時にお話ししてくれました。
その後、夕陽を見に出ましたが、雲の向こうにたまに太陽が見えただけでした。諦めて、安曇野側をに見入ったところ、霧が晴れて、雲海になっていました。こちらを眺めて、登ってきた道を思い返しました。
8:00頃、星を見に外へ出ると、ペルセウス流星群ということで、相方は流星が見えたと喜んでました。私は見えませんでした。気温は少し寒いというところで、ダウンで防寒していると問題ありませんでした。
居室は大部屋で、14人のところ6人しかいませんでした。お盆といえど平日は空いているようです。ただ、山小屋の枕のせいか、あまり眠れませんでした。
翌朝、4時に電気がついて、みなさん身支度の後、日の出を見に出ました。安曇野は低い雲海で、それは見事でした。ただ、高い位置にも雲があり、ご来光がいつになるか分からず、朝ごはんの5時を過ぎて、しばらくすると皆さん小屋に戻ったので、諦めて戻りました。反対の槍も相変わらず雲の中でした。前線通過後で雨が降らないだけ良しということでしょうか。
朝飯のメインは紅鮭でした。登頂のためしっかり食べて、ゆっくりと小屋を出ました。水も補給させてもらいました。沢の水のように冷たく美味しい水でした。
荷物は入り口外の庇の下にごっつい棚があり、そこに預けておけます。サブザックと水、カメラを持って、山頂へ向かいました。常念小屋が眼下となり、北の横通のさらに向こうに大天井・燕岳、対岸の裏銀座の山々が見えてきました。また、槍も時々先っぽのみですが顔を出し、奥穂高は岩の衝立のようにそそり立っていました。覆っていた雲も薄くなったようです。
まず、下から見えるピークに見えるところまで、そこまで行くと山頂はまだだいぶ先でしたが、前常念への分岐のところへ行くと雷鳥がいると教えてもらいました。親鳥と2羽の雛が岩の上に乗っていい仕事をしてくれました。
癒されて、山頂までひと頑張り。登頂です。相方も初めての常念登頂に喜んでいました。
展望は、万全ではなかったですが、後で写真を見ると富士山もほんのちょっと見えていました。雲海が本当に綺麗でした。西の穂高連邦、梓川、乗鞍とよく見えました。南側には蝶ヶ岳、大滝山、その下に安曇野からは堂々とした山容の鍋冠が、山とも言えない程度の稜線に見えました。東側は前常念の先は雲海ばかり、朝見えていた美ヶ原、蓼科山ははっきりしませんでした。
一休みしていると、続々と山頂に人が増えました。少し雲が上がってきたようで、山頂を後にしました。下りでも雷鳥を楽しみ、その後は長い下りを岩を踏みながら降りました。
小屋の前のテーブルで下山の準備、トイレを済ませて、タクシーを予約しました。南タクのお姉さんがハキハキと予約対応してくれました。9時出発で、我々だとコースタイムの4.5時間は無理だろうと思ったので14時にお願いしました。行きのタクシーの運転手さんのお話では、車のやりくりで先に来た車に乗れることがあるということでした。ただ、1時間以上待ったというヤマレコのレポもあり、大きな誤差のある予約でどうなるの?という感じでしたがとにかくお願いしました。
飽きるほど見た絶景ですが見飽きることなく、後ろ髪を引かれる思いで下山開始。安曇野側はガスが上がり始め、すぐに展望はなくなりました。最終水場で冷水をしっかり飲んで、汲みました。その先の端の水没していた部分で、小屋の皆さんがずぶ濡れになって川の中の岩をどけてくれて、橋が渡れるようになっており、お礼を言って渡りました。
胸突き八丁を注意して通過。今日は昨日と違ってすれ違いも時々ありました。ただ、唐松や乗鞍の渋滞とはほど遠いもので、人がいない時の方が多い静かな山行でした。
昨日と同様に沢の轟音を聴きながら歩くのですが、水量は減っているようでした。笠原沢の少し上流の河原で昨日買ったおにぎりを食べました。香ばしい、もっちりした美味しいおにぎりでした。
笠原沢はまだ渡渉でしたが、恐怖感が湧くほどではなくなっていました。相方も安心して渡れました。そこから、次の休憩の大滝ベンチまで、だいぶ遠く感じましたが、ベンチは空いていて、ゆっくり休めました。常念の名水という前の沢の水を汲み直して出発しました。
古池までだいぶ降りました。いつもの古池に戻っており橋が渡れました。イワナも戻っていました。疲れて、足も痛くなって、2度ほどスリップして尻餅をついて、まだかまだかと思っていたら、道に水が溢れて避けようと思ったらそこが山神でした。無事の山行のお礼を言いました。
登山口に人はおらず、少し早いですがタクシー乗り場へと向かいました。疲れた足にアスファルトが痛いくらいでした。乗り場は誰もおらず、タクシーもいませんでした。待ってもあと40分と思って、トイレを借りていると、南タクのタクシーが一台やって来ました。名前と時間を告げたところ、早いけど大丈夫ということで、ほぼ待ちなしで乗れました。ラッキーでした。予約の14時には家にすでに着いてました。家は猛暑の中でした。
3年越しでお盆休みに一泊で常念岳へという計画がやっと叶いました。一昨年はコロナに罹り、去年は大雨で中止、そして今年は、季節外れの梅雨前線のような前線の影響で、またしても天気が危ぶまれたものの、なんとか回復傾向ということで決行できました。
山レコでは日帰りや三又からのコースなどがよく見られますが、初老の初級者の我々では一泊しないと無理だと思っていました。実際行ってきたら、前回の志賀山、蓼科山の日帰りに比べて一泊でもだいぶハードだったと思います。
今朝はとてもいい天気でした。ぐっすり眠れました。西を見ると、常念と横通がくっきりと見えて、あそことあそこまで行ったと感慨を持って見上げました。長文になってしまいました。
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