ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 8733970
全員に公開
ハイキング
丹沢

貧脚の丹沢主脈縦走挑戦記 蛭ヶ岳→焼山登山口は人が稀

2025年09月24日(水) 〜 2025年09月26日(金)
 - 拍手
体力度
6
1〜2泊以上が適当
GPS
19:42
距離
27.7km
登り
2,265m
下り
2,212m
歩くペース
ゆっくり
1.21.3
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
1:18
休憩
0:00
合計
1:18
距離 2.5km 登り 318m 下り 2m
13:00
5
13:05
33
13:38
11
13:49
29
2日目
山行
12:00
休憩
2:18
合計
14:18
距離 17.0km 登り 1,817m 下り 1,196m
3:53
6
3:59
4:05
29
4:33
4:34
42
5:16
5:18
12
5:30
13
5:43
6:00
30
6:29
6:36
39
7:15
7:26
12
7:38
7:39
7
7:46
28
8:14
8:29
1
8:30
39
9:09
25
9:34
9:50
5
9:54
9:55
22
10:17
4
10:21
10:22
2
10:23
10:25
0
10:25
24
10:49
10:54
14
11:08
7
11:15
11:49
8
11:57
14
12:11
16
12:27
8
12:36
12:42
8
12:50
21
13:11
13:20
51
14:10
14:11
17
14:28
14:35
32
15:07
43
15:50
26
16:16
16:17
19
16:36
25
17:01
4
17:27
6
17:32
17:33
30
18:03
4
3日目
山行
5:39
休憩
3:21
合計
9:00
距離 8.2km 登り 130m 下り 1,015m
5:48
10
5:57
5:58
10
6:08
6:49
1
6:50
12
7:02
9:14
9
9:23
4
9:50
26
10:16
27
10:43
10:53
154
13:27
13:45
52
14:37
11
過去天気図(気象庁) 2025年09月の天気図
アクセス
熊鈴代わりにセリアで買った「リンリンキーホルダー」。無いよりは良いかと。
2025年09月23日 21:25撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/23 21:25
熊鈴代わりにセリアで買った「リンリンキーホルダー」。無いよりは良いかと。
渋沢駅の改札を出た正面に Odakyu OX がある。営業時間は9:00〜22:00。
その右にベンチあり。ここで座って弁当を食べた。
渋沢駅の改札を出た正面に Odakyu OX がある。営業時間は9:00〜22:00。
その右にベンチあり。ここで座って弁当を食べた。
買い物。
2025年09月24日 11:48撮影 by  F-42A, FUJITSU
9/24 11:48
買い物。
店員さんに「こちらで購入した弁当を食べて出た容器のゴミは店内に捨てられますか?」と聞き、こちらに捨てられますと教えてもらう。
2025年09月24日 12:05撮影 by  F-42A, FUJITSU
9/24 12:05
店員さんに「こちらで購入した弁当を食べて出た容器のゴミは店内に捨てられますか?」と聞き、こちらに捨てられますと教えてもらう。
駅には「箱根そば」の店もある。
2025年09月24日 12:07撮影 by  F-42A, FUJITSU
9/24 12:07
駅には「箱根そば」の店もある。
北口を出て右の方を見ると「ローソン100」がある。
2025年09月24日 12:08撮影 by  F-42A, FUJITSU
9/24 12:08
北口を出て右の方を見ると「ローソン100」がある。
ローソン100は24時間営業。早朝などは便利そう。
2025年09月24日 12:10撮影 by  F-42A, FUJITSU
9/24 12:10
ローソン100は24時間営業。早朝などは便利そう。
弁当やサンドイッチ。100円、ではない。
2025年09月24日 12:11撮影 by  F-42A, FUJITSU
9/24 12:11
弁当やサンドイッチ。100円、ではない。
駅には公衆便所あり。
2025年09月24日 12:14撮影 by  F-42A, FUJITSU
9/24 12:14
駅には公衆便所あり。
人慣れしてる鹿。          
2025年09月24日 14:22撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/24 14:22
人慣れしてる鹿。          
イワタニのジュニアコンパクトバーナーとダイソーの14cmのステンレス製ストッカー。これらを登山で使う人は稀かと。
2025年09月24日 15:21撮影 by  F-42A, FUJITSU
9/24 15:21
イワタニのジュニアコンパクトバーナーとダイソーの14cmのステンレス製ストッカー。これらを登山で使う人は稀かと。
ブルーシートでタープはビークフライ張り。雨や風にモロヨワ。
2025年09月24日 15:22撮影 by  F-42A, FUJITSU
9/24 15:22
ブルーシートでタープはビークフライ張り。雨や風にモロヨワ。
テントサイトから見た渋沢市街
2025年09月24日 15:22撮影 by  F-42A, FUJITSU
9/24 15:22
テントサイトから見た渋沢市街
熊対策に食べ物を木に吊るす。なお熊は出なかった。
2025年09月24日 16:36撮影 by  F-42A, FUJITSU
9/24 16:36
熊対策に食べ物を木に吊るす。なお熊は出なかった。
塔ノ岳でしばらく工事してた結果がこのテーブルというのは、やや期待外れ。
2025年09月25日 08:16撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/25 8:16
塔ノ岳でしばらく工事してた結果がこのテーブルというのは、やや期待外れ。
塔ノ岳を過ぎてからの稜線こそが、丹沢が百名山に選定された理由。
2025年09月25日 08:25撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/25 8:25
塔ノ岳を過ぎてからの稜線こそが、丹沢が百名山に選定された理由。
何となくこの登山道が続いている光景が好き
2025年09月25日 09:18撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/25 9:18
何となくこの登山道が続いている光景が好き
2025年09月25日 09:56撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/25 9:56
丹沢山からくっきり見える富士山。
2025年09月25日 10:22撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/25 10:22
丹沢山からくっきり見える富士山。
みやま山荘。チップ制のトイレがこの南側にある。
2025年09月25日 10:23撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/25 10:23
みやま山荘。チップ制のトイレがこの南側にある。
2025年09月25日 10:31撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/25 10:31
不動の峰休憩所
2025年09月25日 11:16撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/25 11:16
不動の峰休憩所
ルールとマナー
2025年09月25日 11:17撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/25 11:17
ルールとマナー
ルールとマナー
2025年09月25日 11:18撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/25 11:18
ルールとマナー
休憩所の北側の標識に「水場」とあるのだが
2025年09月25日 11:47撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/25 11:47
休憩所の北側の標識に「水場」とあるのだが
階段が終わると急に難路に
2025年09月25日 11:46撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/25 11:46
階段が終わると急に難路に
泥濘というのかな
2025年09月25日 11:44撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/25 11:44
泥濘というのかな
ツルツルと滑り易い岩場。休憩所に来るまでの登山道にあった鎖の岩場より辛い。降りるというより滑る。登り返す時は「ニーロック」を使った。
2025年09月25日 11:34撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/25 11:34
ツルツルと滑り易い岩場。休憩所に来るまでの登山道にあった鎖の岩場より辛い。降りるというより滑る。登り返す時は「ニーロック」を使った。
水はあったが、ヤケに難路だった。降りるコース取りを間違ったかな?
2025年09月25日 11:29撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/25 11:29
水はあったが、ヤケに難路だった。降りるコース取りを間違ったかな?
塔ノ岳の山小屋
2025年09月25日 13:40撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/25 13:40
塔ノ岳の山小屋
カレー千円を2杯。コーラは500円なのと水道水があったのでパスした。
2025年09月25日 13:21撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/25 13:21
カレー千円を2杯。コーラは500円なのと水道水があったのでパスした。
蛭ヶ岳の山頂標識
2025年09月25日 13:41撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/25 13:41
蛭ヶ岳の山頂標識
黍殻山避難小屋は右にオレンジ色の「山火事注意」とある方の標識から降りるべし。
2025年09月26日 07:00撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/26 7:00
黍殻山避難小屋は右にオレンジ色の「山火事注意」とある方の標識から降りるべし。
標識の指す通りに階段を降りる
2025年09月26日 07:00撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/26 7:00
標識の指す通りに階段を降りる
階段が終わった所の右が避難小屋
2025年09月26日 09:13撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/26 9:13
階段が終わった所の右が避難小屋
階段が終わっても、そのまま進んでしまうと下は広場になっていて、ヘッデンで照らしても避難小屋が見えずに慌てる。 
2025年09月26日 09:13撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/26 9:13
階段が終わっても、そのまま進んでしまうと下は広場になっていて、ヘッデンで照らしても避難小屋が見えずに慌てる。 
この「保安林」とある標識の所にも黍殻山避難小屋はこちらだと示す標識が(前述の標識より姫次寄り)あるが、夜中に藪漕ぎしながら何百メートルか先の避難小屋に辿り着けって厳しいような。この標識には従わない事を奨励。
2025年09月26日 06:57撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/26 6:57
この「保安林」とある標識の所にも黍殻山避難小屋はこちらだと示す標識が(前述の標識より姫次寄り)あるが、夜中に藪漕ぎしながら何百メートルか先の避難小屋に辿り着けって厳しいような。この標識には従わない事を奨励。
黍殻山避難小屋から大平分岐、さらに少し進むと「水場」との立派な標識があるが
2025年09月26日 05:59撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/26 5:59
黍殻山避難小屋から大平分岐、さらに少し進むと「水場」との立派な標識があるが
水にありつけると喜んで降りていくと
2025年09月26日 06:02撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/26 6:02
水にありつけると喜んで降りていくと
滑り易い急斜面で
2025年09月26日 06:05撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/26 6:05
滑り易い急斜面で
細いザイルが苔むした木の根っこ(グラグラ動くので全然支点にならない)に結んであるのがシュール
2025年09月26日 06:45撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/26 6:45
細いザイルが苔むした木の根っこ(グラグラ動くので全然支点にならない)に結んであるのがシュール
これを水場と呼ぶか…水がチョロチョロと石ころの上を流れてるだけ
2025年09月26日 06:10撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/26 6:10
これを水場と呼ぶか…水がチョロチョロと石ころの上を流れてるだけ
下からロープを見上げた所。もしかして間違えた? ロープの所から汲めるのか? しかし、この場で五体投地を2度するなど身動きするだけで嫌気がさし登って確認する気力出ず。
2025年09月26日 06:10撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/26 6:10
下からロープを見上げた所。もしかして間違えた? ロープの所から汲めるのか? しかし、この場で五体投地を2度するなど身動きするだけで嫌気がさし登って確認する気力出ず。
水溜りとも呼べない窪みにカップを押し当て、一度に20〜50cc位づつすくっては空きペットボトルに移す
2025年09月26日 06:21撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/26 6:21
水溜りとも呼べない窪みにカップを押し当て、一度に20〜50cc位づつすくっては空きペットボトルに移す
避難小屋の内部
2025年09月26日 09:11撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/26 9:11
避難小屋の内部
南側にトイレ。紙の備え付けは無し。
2025年09月26日 09:12撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/26 9:12
南側にトイレ。紙の備え付けは無し。
焼山山頂には塔がある。ロープは張ってあるが、立入禁止とは書かれていないので登る。
2025年09月26日 10:55撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/26 10:55
焼山山頂には塔がある。ロープは張ってあるが、立入禁止とは書かれていないので登る。
老朽化して骨組みから「ミシッ」とか床の鉄板から「ペコン」と音がするのでスリル満点。ここで景色を見ながらパンでも食べて休憩しようかと思ったが、日差しが強く干物になりそうなので止めた。
2025年09月26日 10:48撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/26 10:48
老朽化して骨組みから「ミシッ」とか床の鉄板から「ペコン」と音がするのでスリル満点。ここで景色を見ながらパンでも食べて休憩しようかと思ったが、日差しが強く干物になりそうなので止めた。
ゴールの焼山登山口。「登山の方はお入りください」とある。
2025年09月26日 14:37撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/26 14:37
ゴールの焼山登山口。「登山の方はお入りください」とある。
焼山登山口のバス停。すぐ左は神社
2025年09月26日 16:01撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/26 16:01
焼山登山口のバス停。すぐ左は神社
バス停の右に「東屋商店」さん
2025年09月26日 15:50撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/26 15:50
バス停の右に「東屋商店」さん
良心的な値段のジュースの自販機
2025年09月26日 15:29撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/26 15:29
良心的な値段のジュースの自販機
神社の裏手に進むと公園と公衆便所あり。
2025年09月26日 16:02撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/26 16:02
神社の裏手に進むと公園と公衆便所あり。
「乗合タクシー実証実験開始後も当面の間、神奈川中央交通のバスは運行しています」との事。「当面の間」というのが肝心。
2025年09月26日 16:21撮影 by  KYV47, KYOCERA
9/26 16:21
「乗合タクシー実証実験開始後も当面の間、神奈川中央交通のバスは運行しています」との事。「当面の間」というのが肝心。
JR橋本駅周辺の店を今後の参考にチェック。ファミマは24時間営業。
2025年09月26日 17:35撮影 by  F-42A, FUJITSU
9/26 17:35
JR橋本駅周辺の店を今後の参考にチェック。ファミマは24時間営業。
日高屋は朝8時から
2025年09月26日 17:35撮影 by  F-42A, FUJITSU
9/26 17:35
日高屋は朝8時から
イオンの一角に松屋・松のや・マイカリー食堂。併設ではなく壁で仕切られている。
2025年09月26日 17:41撮影 by  F-42A, FUJITSU
9/26 17:41
イオンの一角に松屋・松のや・マイカリー食堂。併設ではなく壁で仕切られている。
イオンの1Fの食品売り場は8:00〜23:00。右のQRコードがリンク切れになってるのはイオンのIT部門のスキルを反映した物だろう。
2025年09月26日 17:47撮影 by  F-42A, FUJITSU
9/26 17:47
イオンの1Fの食品売り場は8:00〜23:00。右のQRコードがリンク切れになってるのはイオンのIT部門のスキルを反映した物だろう。
イオンの食品売り場
2025年09月26日 17:53撮影 by  F-42A, FUJITSU
9/26 17:53
イオンの食品売り場
イオンの1Fのフードコートは9:00〜21:00
2025年09月26日 17:53撮影 by  F-42A, FUJITSU
9/26 17:53
イオンの1Fのフードコートは9:00〜21:00
撮影機器:

感想

神奈中バスが相模原市緑区で路線廃止との事で、乗合タクシーに変わる前に丹沢主脈縦走に挑戦する事に。南から北か、北から南か。公共交通機関のみの私の場合、

・大倉登山口は拙宅からアクセスが良く馴染みがある
・大倉高原テントサイトに泊まれば早朝から登山開始できる
・バカ尾根ならヘッデンで登れる

ために大倉→焼山としました。

○食糧計画

昼は渋沢駅周辺でしっかり食べ、夜はキャンプサイトでパスタ、朝はオートミール、山中では行動食、昼はありつけたら蛭ヶ岳の山小屋でカレー、夜はラーメン、タンパク質は茹で卵と魚ソー。非常食にカロリーメイト2箱。

○渋沢駅で食事と食糧調達

登山には遅い時間なので電車は混雑しておらずリュックを担いでも邪魔にならない。駅周辺の食事処に寄ろうかとも考えたが、Odakyu OX で買い物もできるのでそちらで済ます。開いていない時間ならローソン100が好都合ではないかと。

バスに乗ると懐かしい気分に。大倉のビジターセンターに着く。ここは何度も来ているが、店が開いてる時間に来たのは初めて。登山開始。暑い。「大倉の清水」で水道水を汲む。「今から登山ですか!?」と下山中の人にびっくりされる。「今日はすぐ近くの大倉高原テントサイトで泊まるだけなので。明日は3時から登ります」と答える。

テントサイトは鹿がいた。湧き水を引いた蛇口からは水が1秒に1滴くらい。カップを流しに置いて水を溜める。少し水量が増えてラッキーと煮沸してお茶を飲む。今回は初の試みとしてゴミが出ない事を期待しキャンドゥで買った抹茶にしてみた。パスタの夕食。

2時過ぎに起きてオートミールの朝食。そして白湯を飲む。抹茶だとカップを沢の水で洗わないといけないが不便。白湯なら洗う必要が無く、カップが熱いのでほぼ乾く。

やはりテントサイトは、大倉の清水で汲んで来れるルートなら、湧き水はアテにせず、畳める水入れなどで余分に担いで来る方が無難だった。

3:45にヘッデンを手に出発。予定より45分遅れてしまった。パッキングの練習をしないと。バカ尾根は慣れてるので暗くても登れるが、景色が全然見えないとつまらないなぁ。

塔ノ岳に着く。45分遅れは取り返せていない。機内モードOFF。auは辛うじて繋がる。いまココで自分の位置が塔ノ岳山頂にある事を確認、仲間に「先に進む。以降は圏外」とLINEし、機内モードをON。 

富士山はよく見えるが寒風が吹き付け、たちまち体温を奪われフリースを出して着る。10m/sはありそう。風を遮る木の陰に身を潜める。

塔ノ岳から丹沢山への道に入ると雰囲気が変わる。観光地から山になった…は言い過ぎか。草木の葉が「これ朝露ではなく雨が降ったのでは」と感じる濡れ具合。この先は地形の関係で余計に風が強いだろうと思うと、低体温症で死ぬかもとビビる。幸い風は弱かった。不思議である。日が差し、むしろ暑い。

○不動の峰休憩所の北側の水場

水道水が1.5L位あるので、ここで汲む必要は無いのだが、今後の参考のために休憩所に荷物を置き見に行く。しかし甘く考え擦り傷防止の長袖を着ず、ヘルメットも置いてきたのが失敗。バラ科?の植物の棘で腕に線画が刻まれ悪役ヒーローみたいに。「滑り台か!」「登り返せるのか?」みたいな場所で来たのを後悔。ルートを間違えたから大変だったのかもしれないが、積極的にお勧めできる根拠がない。行くなら覚悟を決めて。トレッキングポールは無駄。手袋必須。3点支持なら何とかなるかな。予定より遅れてるのに時間をロスしただけだった。

○蛭トンしてる人が多い

YouTuber でもやる人が少い大倉⇆蛭ヶ岳の日帰りピストンですが、結構居ますね。女性も2人、見かけました。速いなぁ。でも驚いたのは、完全に手ぶらで水すら持ってない人が。山小屋で買うのかな?

○蛭カレー

腹が減っていたのと、やや食糧が心許なかったので千円のカレーを2杯。山中でしっかりした食事ができるのは有り難い。しかし口渇感が。そういえばレトルトカレーの場合、ひと袋で3.6gとか大盛だと4.9gの塩分が。蛭カレーはどうなのか判らないが、2杯食べたのと、そもそも食事を消化するには水が要る。早朝にテントサイトで白湯をガブ飲みしてからは喉も乾かず少ししか水を飲んでいなかったが、飲まずにいられなくなり600ml位、一気に減った。

○蛭ヶ岳→焼山へ

完ソロ(ソロで登山している私以外に誰も居ない)でした。大倉登山口→蛭ヶ岳までは良く整備され分かりやすい登山道でしたが、蛭ヶ岳から姫次方面に向かうと別世界! 標識は乏しく、登山道だか藪漕ぎしてるのだか分からないような所が多い。ヤマレコが無ければ遭難必至。道も整備されておらず歩き難い上に疲れも出てきてペースがガタ落ちに。

この差は「百名山か否か」かな。丹沢山を含む稜線からの景観が見事なので、そこへのルートとなれば大倉尾根が普通だろう。だから丹沢主脈のうち大倉→蛭ヶ岳までは良く整備されている。いっぽう蛭ヶ岳から先は、東海自然道になっているだけまだ良いのだろうが、整備のされていない里山に似ている。一応、丹沢大山国定公園の範囲には含まれているのだが。

○黍殻山避難小屋

焼山登山口に辿り着けなかったら利用するかも、と思った避難小屋だが、この辺りは地形の関係…というか山道が稜線に「M」の字状に付いているのでまだ4時頃なのに足元が薄暗い。若者と違い夜目が効かないのか、疲れて目が霞んでいるのか。ヘッデンを出すも、初めて来た事もありバカ尾根みたいには歩けない。これでは登山口までなんて無理と観念し、避難小屋で朝まで過ごす事に。小屋は誰も居なかった。ヤマレコは登山中断の操作をしてスマホの電源を切る。

○ビバーク作戦

この先に水場があるのだが、不動の峰休憩所の北側の水場で懲りている、及び、食事をすると消化に水分が必要。今は残り800cc位。暗いがリスクを冒して水を汲みに行くか、今日は諦め明日にするか。水は枯れてないか。最悪の事態を避けるために
・今夜は夕食抜きで寝る。
・明朝、水を汲みに行く。
・水が無ければ調理はせず残った水とパンで青根方面へエスケープ。
とした。昼に蛭カレーを2杯食べてるから夕食は我慢できる。貴重な水道水を少量、口に含み、歯ブラシで口内を磨き、その水は飲む。さらに少量の水で口内をすすぐようにして飲む。

避難小屋は個室状態。ラジオは丹沢の南側とは異なり横浜方面からのFMは入らない。代わりにAMが入るのでNHKを聴く。ラジオとアナログ時計で過ごす夜。どことも繋がっておらず、昔の時代みたいだ。

○即席の道具で水汲みに

朝。明るくなった。水を汲まないといけない。水を運ぶバケツの類は無いが、何度も水場に行けないので、700mlの空きペットボトルに加え、ポリ袋をレジ袋に入れた物を即席の水入れとする。覚悟を決めてリュックから要らない物だけ小屋に置き、転げ落ちる可能性ありの前提でヘルメット・長袖・手袋を装着。避難小屋から大平分岐、さらに少し進むと「水場」の標識。ここは不動の峰休憩所の水場よりハードだった。水場に着いて気が緩んだか、数歩移動しただけで崩れ落ちるように五体投地。うううと起きて「渡河失敗に比べればマシ」と言い聞かせ、泥だらけの手を洗い水汲み再開。また五体投地して嫌気が差すも、気合でまた手を湧き水で奇麗にして水を汲む。カップを窪みに押し付けてすこしだけ水が汲めるのだが、砂や分解した木の葉の破片も入るので、上澄みをチョロチョロと空きペットボトルそしてポリ袋に注いではカップに残ったゴミを洗い流す根気の要る作業。登り返すのも大変だった。昨日の暗い時間に水場に行かなくて正解だった。

○朝食

汲んだ水でラーメン。「山でラーメンって、贅沢なんだな。水は要るし塩分が多くて喉は乾くし」と思った。それで粉末スープは少しだけ。麺を食べてからオートミールを投入し加熱して麦粥に。そして煮沸消毒した白湯を飲む。

大便をし、手を川の水で洗い、残った水を煮沸消毒。口に含んで歯を磨き、その辺の地面に吐き出す。白湯は飲む。さらに湯冷ましを600ccほど作る。煮沸消毒したが量が多いのでなかなか冷めないが、まぁ80℃位には下がっただろうとペットボトルに上澄みを注ぐ。時間がかかったが出発だ。

○焼山へ

7時を過ぎているのに、木々や地形の関係で足元が暗い。道はところどころ消えて藪になっていて「東海自然道というのは、道が倒壊して自然に還ってる途上の道って意味では?」と思う。あるいは「崩壊自然道」か。こんな調子かつ昨日の疲れもあるのか歩みは遅い。これは13:16のバスに間に合うか怪しいな。

○焼山

周囲の方が高いという不思議な山頂標識。木のベンチやテーブルがある。展望塔は昭和40年代の建設と思われるが銘板も錆びついて判読困難。

○焼山→焼山登山口

YouTuber 達から悪評で、とりわけ下山はしたくないとか…標識が乏しく、どこが道かとキョロキョロ脇見してたら滑って尻もちを突いた。滑り易い急斜面のジグザグの道が続き、ロープが張られている。土に腐葉土をたっぷり鋤きこんで耕しました、みたいな足元がいつ崩れるか分からない蟻地獄か滑り台か、な感じ。トレッキングポールはズボッと刺さるしロープに掴まる必要もあるので仕舞う。長い。バカ尾根より辛い感じ。13時頃に昨日の蛭ヶ岳以来、初めて人に合い、石を落とすなと怒られる。今から登ってどこに行くのだろう。いっぽう抜かされたのは2人。

「混まない山が良い」と言う人も多いですが、平日とはいえここまで登山者が少ないと登山道が荒廃してしまう。昭和の頃は今より登山する人が多くて賑わっていたのだろうか。

○下山

やっとゴール。16:21のバスまで1時間半あるが、周囲を散策する余力無し。東屋商店さんの自販機でコーラ500ml 140円を地面に座って飲む。まだ飲み足りなかったので店内を訪れ、タンパク質補給に豆乳1Lを購入。今度は飲み切れず、余りは持ち帰る。

結局、丹沢主脈縦走の挑戦は、これで成功したと言えるのか…微妙だな。

○次は?

蛭トンより丹沢主脈縦走の方が標準コースタイム的には短いのだが…蛭ヶ岳から焼山登山口までが見晴らしゼロの樹林帯かつ迷いやすい悪路なので楽しくなくて登山というより苦行みたい。樹林帯なら焼山登山口⇆蛭ヶ岳でなくても行き易い所はあるし。しかし蛭トンは、私ではトレーニングしても無理だな。泊まるかな。

○猛暑の期間のジムトレーニングの成果は?

7月25日に富士山に行ってから、酷暑で登山も近所でのトレーニングも厳しい期間に、スポーツジムでなるべく登山に似た運動をして、久しぶりの登山だったが、大雑把に

山で鍛える > ジムで鍛える > 部屋でゴロゴロしてる

だろうと思う。体力UPという程ではないが、衰えはしなかった、という所か。

○東屋商店

焼山登山口のバス停すぐ近くに「東屋商店」さんがあります。食料品と和洋酒。昔ながらの商店でコンビニのように多種な品揃えではありませんが、登山口に店があるのは有り難い。特に定休日は無し。開店は9時半頃だが都合で10時位になる事も。閉店は夜7時半頃。昔は登山者も多く来ていたがバイパスが出来てから客が減り、いつまで店を続けるか分からないとの事。レシートに記載の電話番号とYahooのマップを紹介します。042-787-0012
https://map.yahoo.co.jp/v3/place/NTZpUJb_2wo

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