鷹取山

天候 | 曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2025年09月の天気図 |
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感想
昇龍さんと鷹取山へ。目的は、懸垂下降の技術確認と最適化です。
技術自体はシンプルですが、ミスが死に直結するため、確認は極めて重要。先日、越沢バットレスで蜂の巣を避けるための「空中懸垂」を強いられ、課題が露呈したため、今回の訓練となりました。
私たちが体得した30年前の技術も進化しているため、新しい技術を取り入れ、体で覚えている方法との最適化を図りました。
チェックしたのは、ロープの連結、投げ方、登り返し、仮固定といった基本動作。
1. ロープの連結
私たちの世代は、ダブルフィッシャーマンから八の字結びへ移行する過渡期でした。しかし、今はオーバーハンドノットが主流とのこと。試したところ、結びやすく、ほどきやすい。しかも引っ掛かりにくい。
2. ロープの投げ方
「根本側から半分投げ、その後に後半、最後に末端を投げる」という手順を確認。なるほど、これだと絡まりにくいことを実感しました。
3. 登り返し
当時はプルージックが一般的でしたが、今回はATC、マッシャー、そしてカラビナマッシャーを試しました。結果、カラビナマッシャーがすこぶるやりやすい。
4. 仮固定とバックアップ
仮固定については、私たち二人はエイトカンでの技術が完全に身についています。今はATCでの下降が主流ですが、仮固定の確実性を考えるとエイトカンに軍配が上がります。
また、私たちの世代では一般的でなかったバックアップ懸垂も試しました。これは状況に応じて採択すれば良いと判断。仮固定の技術をしっかりと身につけておけば、少なくともセカンドは不要であると改めて確信。
練習の途中、昇龍さんの仕事仲間であり、3人同業のSさんが急遽合流!
Sさんは、私が30年前に所属していた都岳連の山岳会に、1〜2年違いで所属していた方。世の中狭い。
合間に、トップロープで皆、20~30年ぶりの鷹取クライミング。当時はロープをかける隙間もないほど混んでいたこの岩場も、この日はクライマーは他にいなかった。
鷹取特有の前腕のパンプをさすりながら、「タカトリいいよなー」って感慨にふけるおっさん達でしたー。
私もspectraさんもノスタルジーにも似た気持ちを持つ鷹取山です。人工壁が世に広まる直前の時代でした。純粋にムーブ練習に集中出来る貴重なゲレンデでした。私はここで5.10のルートを登れるようになったら社会人山岳会に入会しようと思って練習していました。最初の頃は、固定ロープにアッセンダ−を胸につけて練習していました。そのうちおじさんおばさんの鷹取仲間ができました。私はその頃20代前半で若かったのです。行けば誰かしらにビレイしてもらえました。今日、つわものどもが夢の跡に自分がいた心地です。(他にクライマーはいなかった。)spectraさんとも当時交差は確実なのだけども、不思議な縁で30数年経って一緒に練習していることになります。
【懸垂練習の備忘録 】
・試行の結果、本番では下降はエイトカンとする。ガイド付きルベルソはビレイ用と
する。よって2台持ちとする。(ロープ差し込みの方向性がないエイトカンはやは
り使いやすい。)
・8.6ミリダブルのエイトカン交差仮固定は垂直壁では完全に固定されない。流れ
る。完全に固定するにはモモに2重巻きが必要。
・登り返しはカラビナマッシャー×2(傾斜強)かカラビナマッシャー×1+エイト
カン仮固定(傾斜弱)とする。
・ルベルソのビレイ機能利用の登り返しは出来ないわけではないが、緊急事態におい
て実用的に行えると思えなかった。
・セット時、インクノットでハーネス横ヌンチャク等に仮固定して全落下を防ぐ。
・末端処理はロープ整理後にオーバ−ハンドでリング状にする。別々末端処理は採用
しない。
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