梵字飯場跡駐車場〜女峰山〜帝釈山〜小真名子山〜大真名子山


- GPS
- 11:56
- 距離
- 21.3km
- 登り
- 1,805m
- 下り
- 1,803m
コースタイム
- 山行
- 9:51
- 休憩
- 2:04
- 合計
- 11:55
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
2019年に霧降高原からピストンで山頂を踏んだが,霧で何も見えなかった女峰山。ずっと再トライを考えていたが,できるだけ周回ルートにしたいと今回の計画を立てた。長丁場になりそうなので,1時に自宅を出発し,4時10分過ぎには駐車場に着く。途中,三本松でトイレを利用した時には十数台の車が停まっていたが,梵字の駐車場に他車はいない。気温は8℃だが,風はなく寒くは感じない。今日もオリオン座が輝いていた。
未だ真っ暗闇の中,ヘッドライトを点けて歩き出す。5時を少し過ぎると薄明るくなってくる。舗装された路を快調に歩き,志津乗越で一休み。体も温まったので,雨具の上,帽子を外し,ヘッドライトもザックの中に。ここからは緩やかな砂利道を馬立まで辿るが,樹木の切れ間から女峰山や男体山が垣間見えた。空は青く,雲は減りつつあるようで,山頂からの眺めが楽しみだ。
馬立からは良く踏まれた路を急降下して荒沢に降り立つ。両側の笹が路に被さっているので裾が少し濡れた。荒沢の水は涸れており,大岩がゴロゴロしていたので,適当なのに腰掛けておにぎりをほうばる。河原から直ぐに裏見ノ滝方面からの路と合流し,木立の中の路を登る。所々で草が被さっているので,オンボロ靴の中まで水が滲みてしまった。冷たいのを我慢しつつ,新調しないと駄目だなと思う。ルートは明瞭なので余り地図を見ることも無く気楽に進む。極たまに赤くなった葉があるが,この辺りでは未だ先のようだ。1時間ほどで荒れた沢を横切る。上部から大きな石がゴロゴロと落ちてきた感じで,雨が降るとおっかなそう。そこから数分で水場を通過するが,持ってきた分で間に合いそうだったので,汲みはしなかった。少し登ると,女峰山の山頂が間近に見え,男体山,大真名子山なども綺麗に見えた。ただ,上空に少し雲が増えてきたようなので,遅れると眺めを楽しめなくなるかもとの危惧を抱く。
唐沢避難小屋は2階建ての立派な建物で,内部も綺麗に整頓されていた。トイレは無いようだが,一度,泊って御来光を見るのも良いなと思った。小屋内の寒暖計は7℃と,歩くには丁度良いころ合いを示していたが,小屋の外に吹く風は少し肌寒かった。
樹林を過ぎるとガレ場が待っていた。不安定に重なっている大小の石を崩さないように,黄色ペンキの丸印を目印にしながら登る。ガスが出て目印が見えない時には,かなり迷いそうな処だなと思った。やがて再び樹林帯に入り,シャクナゲの中の路を少し進むと小さな祠が現れ,その少し先が山頂だった。しかし,危惧したようにガスに包まれてしまい,周囲がほとんど見えない。仕方なく,腰を下ろして休憩する。幸い風が殆ど無かったので寒さは感じない。しかも10分ほど過ぎると次第に雲が薄れ始め,期待して待っていると,やがて近傍の山並みが見渡せるようになった。白根山の頂は未だ雲の中だが,今年,訪ねた錫ヶ岳や白檜岳,金精山なども見えて最高だ。更に晴れそうな気配はあったが,未だ先を予定していたので,歩を進めることにする。
女峰山からの降り始めは急峻なザレで,スリップしないように一歩ずつゆっくりと降った。進むにつれて周りの山並みの見え方が変わるのが面白い。尾瀬の方も少し見えたが,那須方面は残念ながら未だ白いままだった。5m程の鎖のある岩場を越えると,専女岳の山頂だった。ここからは女峰山の山頂南側の急斜面が良く見えた。更に余り起伏のない稜線を辿ると,帝釈山までは直ぐだった。ここからは太郎山が良く見えた。数十年前に子連れで登ったはずだが,あまり記憶に残っていない。もう一度登ってみたいなと思わせる山容だった。その他にも温泉ヶ岳から根名草山に続く稜線などにも気を惹かれた。
樹林の中の路を富士見峠まで降ると,一人の女性登山者がいた。この日は,女峰山の下りですれ違った男性と併せて,この二人しか出会わなかった。平日とはいえ,好天の日にしては少ない気がした。余り人気が無いのかな? ここから先は,2年前の夏に逆向きに歩いているので少し気が楽だ。ざれた路で石を落とさないように慎重に登り,40分余りで小真名子山に辿り着く。反射板のある辺りからは,女峰山や太郎山の眺めが素晴らしい。少し先の山名標と三角点の辺りは,樹木が邪魔で眺望が限られている。
急坂を降り,鷹ノ巣に着くと,誂え向きの倒木があったので腰を下ろし,アンパンを齧ってエネルギー補給する。ここから大真名子山までも特に問題のない路が続いたが,山頂近くの大崩れしている処で,今にも崩れそうな砂地を通っている。流石にヤバそうなので,少し戻ってみると10m程手前に,上の方に逃げる巻き路がついていた。そこから10分ほどで到着した山頂には,祠と銅像が建っている。いつの間にか再び雲量が増えてきていた。天気が崩れるかもと少し心配になる。流石に少しばかり足も疲れてきた。しかし,林道まで出てしまえば問題ないだろうと焦らないようにする。
志津乗越に向かって降り始めたころから雲が薄れ始め,戦場ヶ原などが良く見えるようになった。本当に目まぐるしく雲が出たり消えたりする。幾つかの梯子と鎖が続く千鳥返しを慎重に降り,更に樹林帯を過ぎて傾斜が緩くなった頃に笹原の中の路になる。2年前は,ここでびしょ濡れになったが,今日は綺麗に刈り払われていて何の問題もなかった。
乗越から駐車場まで,誰も居ない舗装路を秋の虫たちの声を聴きながら淡々と歩く。途中で太郎山が見え,必ず近い内に登ろうと改めて思った。
今回はいささか疲れていたので,温泉には寄らず,日光口PAで蕎麦を食べた後,車中で1時間ほどの仮眠をとった。その後,2時間強のドライブで21時半過ぎに無事帰宅した。
天気にも恵まれて十分に景観を楽しみ,体力的にもほぼ全量を出し切った感じだが,今一つの満足感が無いのは,ルートが良く整備されていたからだろうか? やはり踏み跡が薄く,ひと気のないルートの方が緊張感が増して面白いのは確かだ。来週あたりは紅葉も始まるだろうし,何処に行こうかな?
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