那岐山(大畑橋から周回)【智頭町:鳥取県、岡山県】


- GPS
- 02:55
- 距離
- 6.0km
- 登り
- 689m
- 下り
- 693m
コースタイム
- 山行
- 2:31
- 休憩
- 0:25
- 合計
- 2:56
大畑橋駐車場 1209 ― 東仙西仙コース分岐点 1211 ― 西仙コース1/10 1215 ― ゴーロ橋手前・登山道入口 1223 ― 3/10 1230 ― 4/10 1239 ― 1248/昼食/1301 ― 鎖設置箇所 1305 ― 標高1000m 1310 ― 7/10 1318 ― 8/10 1327 ― 山頂トイレ・三角点ピーク 1337 ― 山頂避難小屋 1345 ― 那岐山山頂 1348/1359 ― 蛇渕コース分岐点 1411 ― 菩提寺コース分岐点 1413 ― 8/10 1418 ― 7/10 1423 ― 6/10 1429 ― 標高1000m 1431 ― 林道終点広場 1435 ― 奥本コース分岐点 1438 ― 標高800m 1445 ― 3/10 1447 ― イワウチワ植生保護さく 1451 ― 2/10 1454 ― 廃作業道の終点 1456 ― 東仙西仙コース分岐点 1503 ― 大畑橋駐車場 1504
●行動時間 2:55
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
(広島の家=大畑橋登山口駐車場) 駐車場―西仙コース―那岐山―東仙コース―駐車場 (大畑橋登山口駐車場=神戸家) ●登山口へのアクセス ○大畑橋登山口駐車場 ・国道53号で智頭へ。国道373号との分岐点である「智頭宿」交差点からさらに約7km進むと「那岐山登山口」を案内する三叉路があるので、その標示に従い右斜めへ。道なりに県道295号を進み、宇塚集落でJR因美線を踏切で渡ったところにある「登山道」とある標示に従い左折、集落を抜けて再び踏切を渡り、道なりに山を上がっていくとやがて大畑橋に至る (2025.10現在) |
コース状況/ 危険箇所等 |
○西仙コース(渓流コース経由) ・駐車場からゴーロ橋分岐まではかつては舗装されていた作業道。路面が痩せており今やクルマは走れないかもしれないが。渓流コースを選んだが、小さな渡渉が何度も現れる渓流歩きの道。馬ノ背避難小屋は立派なもの。その先は尾根スジの急登で、1カ所だが鎖の設置箇所もある。あまりありがたみのない木段も一部にはある。三角点山頂からは緩い起伏の頂稜歩き ・1/10標や距離標などが多数あり、道筋も明瞭。安心感がある ○東仙コース ・登山口から東仙コース登山口までは舗装痕跡のあるクルマ幅の道。東仙コース登山口からは木段の設置された急登が続く。土が痩せており、木段は歩きにくいことこの上ない ・こちらにも1/10標が設置されており、歩く目安になる。道幅は西仙よりも広いところが多く、こちらのほうが整備されているように感じた (いずれの記述も2025.10現在) |
その他周辺情報 | ●買う、食べる ・コンビニは智頭の町まで出ればある ・飲食店は希少だが、那岐にも凝った店があるようだ。立ち寄っていないため不詳 ●日帰り温泉 ・那岐には「ナギノ森ノ宿神楽の湯」がある。また鳥取市側へと向かい、河原にはスーパー銭湯「八上比売の美肌の湯」がある。南では山形の先、山郷には銭湯「微鉱精せせらぎの湯」がある ・岡山県側に県境を越えれば「あわくら温泉」がある (いずれの記述も2025.10現在) |
写真
感想
久しぶりに鳥取県東部の山へと向った。
神戸へクルマで帰る必要が生じたことと、朝一番に広島でご用があったため、ゆっくりめのスタートで広島を発ち、那岐山山麓にはお昼過ぎに到着した。岡山県内では雲がどんより重そうに見えた。那岐山の姿も見えず、天気の具合を気にしたが、鳥取県側は心配するほどではなさそうだ。登山口の大畑橋にクルマを置くが、先行車は一台もない。
登山口には立派なコース案内が設置されており、東仙・西仙の両コースは“東ぜん”“西ぜん”と書かれている。どちらも概ね同じくらいの長さであることを示しており、どちらも公平に利用してほしいとお願いされているかのようだ。“東ぜん”コースにある木段マークがやや気になる。
西仙コースは登山口からもさらに作業道くずれの道が続く。路面の舗装は崩れてしまったところが目につく。クルマが入らなくなって長いのだろうか。合目標のような1/10標示が現れてもその道取りは続き、ゴーロ橋の手前でようやく登山道が分離した。ゴーロ橋には車止め代わりのカラーコーンが置かれていた。
そこまでの作業道も勾配は急なほうだったが、登山道になって斜度は一気に上がる。少し進むと渓流コースと尾根コースが分岐しており、渓流の左岸尾根を行く尾根コースはいったん渓流へと下っていく。いっぽう渓流コースはそのまま右岸を上っていく。
渓流はゴロゴロ石が目立つ。多くは苔むしており、いつも湿っていることを思わせる。見ている分には美しく目の保養になるのだが、斜度のある渓流でもあり、足下が滑りやすく気を取られる。小さな支流などを何度も渡り、最後には源頭に近い本流を渡って右岸に遷り、折り返すように尾根へと登りはじめる。木段を上りきると立派な避難小屋へと到着。
避難小屋は概ねコースの中間点となっている。中もきれいに維持されている。湿り気の強い外では腰を下ろしにくいので、中に入って昼食を摂ることにした。食べ終わる頃、建物の外をたたく音がした。窓から外を見るが人影などは特になさそうだ。とそこへ再びたたきながら動く音。結局姿を見ることはできなかったが、動物が寄ってきていたのかもしれない。今どきは熊による被害も相次いでおり、一瞬そんな心配がよぎった。
小屋からはしばらく快適な樹林道を進むが、やがて狭い尾根の急な登りになる。7/10標示を過ぎると笹原の灌木道となり、開放感が一気に高まる。残念ながら8/10を過ぎると薄いガスに包まれ、十分に周りを見ることができなくなってきたが、それでも木々もなくなり笹原のみになってくると、ぼんやりとはいえ上部を見ることができるようになる。ガスがなければ爽快であろう笹原の中、トイレと展望台のある三角点ピークへと到着。
山頂は目と鼻の先に見えている。さらにその先の1,240mピークにかけての稜線も見える。緩い稜線をのんびりと歩き、立派な避難小屋を過ぎて登り返すと山頂に到着。晴れならば360度の大展望があるのであろう山頂からは四方の雲海が見える。那岐山の稜線は見えるのだが、周囲の山々は殆ど見ることができない。それが残念だが、こちらには陽差しもあり、しばらくは山頂の空気を楽しむ。
下りは東仙コースへ。しばらくは穏やかな頂稜を歩き、岡山県側への主要コース日本を分けると鳥取県側へと向きを変える。頂稜を離れたはずだが、頂稜近くとは思えない穏やかな斜面が続く。方面を間違えたかと不安になったところで急な木段下りが始まり、一気に林道終点の広場へと到着した。東へと向かう林道を見送り、引き続き木段の連なる道を下降していく。
西仙コースよりも短い区間に標高差が詰まっており、そのため急登になるということのようだ。木段整備がなされているとはいえ、段が痩せたあばら骨のようになって歩きにくい。その上一段一段が大きく、子供ならば手をついてよじ登るほどではないかと思うところもある。下りでもぐいぐい進むことも難しく、一歩一歩注意深く下降する。2/10の先で登山道が終わり、廃れた作業道に降り立つ。こちらのコースもかつての舗装路で登山口へと向かうことになる。
西仙よりも勾配の厳しい東仙の舗装路を下降し登山口に到着。周回コースは無事に終了した。
300名山に選定されているだけのことはあり、山容も山頂からの眺望も素晴らしいはずだが、残念なことにもそれを十分に鑑賞することはできなかった。それでも道や森が示す姿は美しく、この山の威風を十分に示してくれた。
人と同じで、山にはそれぞれ持ち味があると思うが、この山の空気感はなんとなく貫禄あるものであった。不思議だが。
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