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Yamareco

記録ID: 8819347
全員に公開
トレイルラン
奥多摩・高尾

第33回日本山岳耐久レース(ハセツネCup)

2025年10月12日(日) 〜 2025年10月13日(月)
情報量の目安: A
都道府県 東京都 神奈川県 山梨県
 - 拍手
体力度
10
2〜3泊以上が適当
GPS
17:15
距離
63.3km
登り
4,122m
下り
4,136m
歩くペース
とても速い
0.50.6
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
10:22
休憩
0:17
合計
10:39
距離 38.5km 登り 2,972m 下り 2,078m
13:00
97
スタート地点
14:37
142
16:59
17:00
77
18:17
30
18:47
18:49
124
20:53
21:04
67
22:11
22:12
1
22:13
22:14
29
22:43
22:44
55
2日目
山行
4:44
休憩
0:11
合計
4:55
距離 24.7km 登り 1,176m 下り 2,069m
1:19
1:20
54
2:14
2:15
58
3:13
38
3:51
3:59
17
4:16
4:17
97
5:54
20
6:14
フレア五日市
公式では71.5km, 4,500mD+
Garmin225sでは68.8km, 4490mD+
天候 曇り
過去天気図(気象庁) 2025年10月の天気図
アクセス
無事に帰れますように
2025年10月12日 10:19撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
1
10/12 10:19
無事に帰れますように
いよいよスタートだがすでに帰りたい
2025年10月12日 13:01撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
10/12 13:01
いよいよスタートだがすでに帰りたい
さっきまでいた五日市
2025年10月12日 13:13撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
10/12 13:13
さっきまでいた五日市
恒例の渋滞
2025年10月12日 13:56撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
10/12 13:56
恒例の渋滞
今回は伐採工事のためルート変更
2025年10月12日 14:43撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
10/12 14:43
今回は伐採工事のためルート変更
the 伐採
2025年10月12日 14:43撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
10/12 14:43
the 伐採
夕焼けが綺麗だった
2025年10月12日 17:34撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
1
10/12 17:34
夕焼けが綺麗だった
第1関門の浅間峠
何かのフェスみたい
2025年10月12日 18:48撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
1
10/12 18:48
第1関門の浅間峠
何かのフェスみたい
36kmやっと折り返し
本ルート上で最高地点
2025年10月12日 22:09撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
2
10/12 22:09
36kmやっと折り返し
本ルート上で最高地点
神風のおかげで何とか到着
2025年10月13日 01:19撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
10/13 1:19
神風のおかげで何とか到着
奥多摩3山のラスボス
2025年10月13日 03:12撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
1
10/13 3:12
奥多摩3山のラスボス
最後の日の出山で東京の夜景を眺める。
もう登りはありません、12km下るだけ。
2025年10月13日 04:48撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
2
10/13 4:48
最後の日の出山で東京の夜景を眺める。
もう登りはありません、12km下るだけ。
夜は明ける、想いは不滅。
2025年10月13日 05:51撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
10/13 5:51
夜は明ける、想いは不滅。
やり切りました
2025年10月12日 12:06撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
2
10/12 12:06
やり切りました

感想

ここ数年7月に十勝-大雪をやってきたが今年はやめた。平日のトレーニングは日課だが、何かしら目標があった方が身が入るので8年ぶり人生2度目のレースに出てみることにした。
しかしクリック合戦の0次関門を突破しないと出場出来ないので、まぁ無理だろうと思っていたがアッサリと通過してしまった…お高いエントリー代も払ったので残念ながらやるしかない。

平日はロードランや家から藻岩山観光道路走、藻岩登山道ピストンの朝練を行い
週末は長めの登山で月300kmをコツコツと積み上げ当日を迎えた。
台風の上陸は免れたものの熱風が上がってきてスタート時は27℃、涼しさに慣れてきた道民には暑過ぎる。

スタートして30分も経たないうちに滝汗でとにかく喉が渇きコーラが飲みたい。ゆっくり走っているのに160bpmこれはヤバい、日没まではとにかく抑えた。
醍醐丸を過ぎた辺りでヘッデンを付けた。気温は少しマシになってきたが風はなく涼しいレベルではない。
第一関門の浅間峠を過ぎた辺りから登山道脇に座り始める選手が増えてきた。まだ25kmくらいだが皆暑くて疲れ気味なのかな!?と僕は休むことなく進んだ。時折、暗闇に獣の鳴き声かと思うくらい大きな嗚咽がこだまし、吐いている選手もいた。胃腸トラブルで苦しんでいる選手が増えてきた。
とにかく口渇で苦しいが第2関門の月夜見までは3.5Lの手持ちの水を計算しながら飲む。
飲むといってもヌルい水を少し口に含んでゆっくりと喉にくゆらし通す程度なので口渇が癒えることは無い。
西原峠で月夜見まで10kmとなり残1L、本ルート上で1番高い三頭山を登れば6km下り基調なので少し余裕が見えてきたので飲む量を少しだけ増やす。
しかし三頭山の下りで水を飲むと少し吐き気がする、初めて胃腸トラブルになった。走って降りると胃腸が揺れるせいか更に気持ち悪くなるので歩くことにした。
前の選手の汗の匂いでオエっとなるし、喉がカラカラなのに水を飲むとフラスクのシリコンの匂いで吐きそうになる、でも飲まないといけない。水以外の補給は身体が受け付けず、もうこれは地獄だった。何度もリタイアの文字が頭に浮かんだが何とか第2関門の月夜見峠に到着。

水1L、ポカリ500mlを貰った。休んでいると何人かの選手がリタイア申告している。喉がカラっカラなので貰った水を一気飲みしリタイアして、ここなら車で会場まで送ってもらえるので僕もやめようかと思った。
でもザックに付けた同僚がくれた手作りのお守りが目に入ったので握り締めると、応援してくれてる皆んなの顔が浮かび、まだ終われないと進むことにした。絢広の滝まで頑張って死ぬほど水を飲んでから先のことはそこで考えようと。

干涸びたまま月夜見を出発したがまだ大きな山は二つある。とにかく汗を掻かない様にゆっくりと御前山へ登っていると涼しい神風が吹いてきた。お陰で水の残量に余裕が出てきて飲む回数と量を増やすことができた。胃腸トラブルが治った訳ではないが精神的には楽になってきた。ラスボス大岳山に到着しあと3km下れば絢広の滝。
ここまで”絢広の水”を頭の中で1000回以上リピートしてきた。やっと到着してベンチに座ってゆっくりと1L以上水を飲み、スタートから15時間の苦しい口渇からようやく解放された。
西原峠からほぼ補給してないが、甘い物を口にする気なれないので7サラミを恐る恐る齧ってみた。吐くかと思ったが美味い!極度の脱水から解放されたせいか胃腸が回復してきた。全て食べ切ってゼリーも一気に飲み干しみるみる元気が漲ってきて登りも下りゴリゴリ走れる様になった。
ここにきてやっと本来のパフォーマンスを取り戻し、最後の日の出山に到着。あとは12km下ればゴールだ。
前回もここから気持ち良く走ったのを覚えていたので、ポールを収納し余った水を飲み切ってラストランに備える。
さぁ行こうと目の汗を拭うとまさかの右目のCLがずれた…救急セットに鏡は入っているがヘッデンの光に反射して修正は不可能だろう、マジかぁ残念ながら歩き下山で降りることにした。

遠近感が掴めないが、幸い効き目が左なので走ってみると段々慣れてきて以外と走れる。
根っこや岩の高さがわからずメッチャ怖いけどガチ走りで恐らく100人程抜いて五日市に帰ってきた。
スタッフのあと700mの声が聞こえると、さっきまであんなにキツくて何度もリタイアしようと、2度とこんなレースには出ないと思ってたのに、長い旅がもう終わってしまうと寂しい気持ちになりながらゴールを切った。17時間14分、8年前の自分に4分だけ勝つ事ができて人生1キツかったけど諦めずに完走できた。

ボロボロのまま着替えてたら、6年ぶりに会う小学生以来の幼馴染の親友から車で迎えに来てるとLINEが入った。徹夜でトラッキングを見て応援してたらしい、ジワっときた。
彼の自宅で朝9時から乾杯、夕方まで寝たあとは高級な鉄板焼きで祝杯、the東京的なオシャレバーでもてなしてくれた。翌日も空港で時間ギリギリまで見送ってくれた。短い時間だったがハセツネと同様にかけがえの無い時間を過ごす事ができた。

来年からは50代、身体の自由がきいて自分のやりたい事をできる時間は残り少ない。今後自分が何をやりたいのか、どう過ごせば悔いのない人生を過ごして棺桶に入れるのか。今回のハセツネはそれを自問自答する旅でもあったが、そんな余裕は無かった。しかし終わった今は色々と考える事ができる。
わかった事は本気で応援してくれる家族や同僚、かけがえのない1番の親友、誰よりも信頼出来る山の仲間達が僕にはいる。
結局は挑戦を続けるしかない、そして僕は幸せな人生を送れているって事を知ることが出来ただけでハセツネに出場して良かった。

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