焼山ー石老山縦走(宮ヶ瀬湖〜相模湖)


- GPS
- 08:40
- 距離
- 28.5km
- 登り
- 2,059m
- 下り
- 2,181m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り:JR相模湖駅 |
感想
冬の内に石老山に登ろうと思って、ルートを色々と考えた結果、宮ヶ瀬湖から歩き始めて相模湖に辿り着くコースを思いつく。
以前に宮ヶ瀬湖→丹沢湖、相模湖→奥多摩湖は歩いたことがあるので、これを歩けば、三つの湖がつながる。
しかし、その2つのルートは、山を伝って歩けるが、今回のルートは、何度か下山して登り返さないといけないのがつらい。
宮ヶ瀬湖に向かうバスは、15人以上の登山者で賑やかだ。中には明らかにテント泊装備の4人組もいる。どこに泊まるのだろうか。
三叉路バス停で下りる。ここで下車した登山者は8人ほど。丹沢山方面に登っていく皆さんを横目に、一人、車道を北へ向かう。
南西方面を見上げると、丹沢山には雪がほとんどないようだが、蛭ヶ岳は雪で覆われている。第一目的地の焼山(1059m)を確認すると、案外、高く見える。現地点が標高300mほどなので、700mほど登ることになる。
車道を進み、今日の登り口の平戸に着く。登山口は、養鶏場の入口を入った所にあり、道標もある。
鶏の鳴き声を聞きながら、登山道を進む。ここから焼山までは破線コースだ。
登山口から300mほど入った所で、チェーンソーの音が聞こえる。その音につられて、道を進むと、道の真ん中で焚き火をしている人達(林業関係者?)がいる。
「焼山に行くの?」と聞かれ、「そうです」と答えると、このまままっすぐと指で示してくれた。
しかし、その道を100mほど行くと、踏み跡が急激に薄くなる。明らかにおかしい。しばらく道を探すが、見つからない。至る所に赤や白やピンクのテープがあって、訳がわからない。林業用の印だろうか。
地形図を確認して、ようやく間違いに気がつく。さっきの焚き火をしていたところが既に登山道でなく、仕事道だったようだ。かといって、先ほどの人がいるところまで戻って、道を間違えました、というのは気恥ずかしいし、その人が嘘の道を教えたみたいで失礼なので、地形図から推測して、山の斜面を強引に登ると、そこに登山道があった。
初っ端からの道迷いで、一気に疲れる。しかも、その道を100mも行かないくらいで、「この先通行止め」の張り紙を見つけ、ショックを受ける。
4.3km先で崩落していて、ここから焼山までの全区間を通行止めとする、とのことらしい。
私の持っている2008年度の登山地図には、焼山手前で危険マークがあり、「崩壊、初心者通行不可」となっているが、張り紙には日付が書いてない。
これでは、2008年時点では、なんとか通行できていたのが、その後崩落が進んで、全く通れなくなったのかが分からない。とりあえず、崩壊地点を確認してから判断することにして、進む。
そこからの道は、荒廃気味で、数年前からあると思われる多数の倒木もそのままとなっている。尾根の南側を巻いていく道が続くが、斜面と同化しつつあり、歩き辛い。
問題の崩壊地に到着する。そこは、焼山直下の巻き道で、確かに10mほど崩れているが、通れないことはない。そもそも、傾斜がそれほど急ではないから、もし、足を踏みはずしても、下まで転がり落ちることは無さそうだ。
これだけで通行止めなのか、と思っていると、すぐ先で、また10mほど崩れている。こっちは少し厄介だ。さっきは足を乗せれるようなところがあったが、今度は、それがない。といっても、傾斜が45°ほどなので、強引に行っても通過できそうだ。しかし、崩落をこれ以上進めてしまってはいけないと思い、そこから木の枝にしがみついて、高巻くようにして崩壊地を越えた。
そこから100mほどで東海自然歩道にでて、ようやく安心した。道も急に良くなる。
焼山の展望塔に登り、今日の第二目的地の石老山を確認する。とても低く見えるものの、やけに遠く感じる。歩き始めて10kmほどだが、道迷いなどで、いつもより疲れている。昨日の夜、寝付けずに、1時間ほどしか眠れていないのも原因かもしれない。
疲れた体で、西野々の登山口まで下る。下りがすごく長く感じる。
西野々の公園のベンチでしばらく休憩する。疲れがひどく、今日はもう帰りたいが、ここのバス路線は1日2本で、次のバスまでは4時間以上ある。温泉施設でもあれば、3時間ほど昼寝をして帰ることにしたい所だが、それも無い。
仕方がないので、予定通り、石砂(いしざれ)山に向かう。
ここも東海自然歩道で、道はしっかりしている。石畳を進むようなところもある。
雲一つない天気で、日差しがきつい。救いは昨日よりも10度ほど気温が低いことか。
石砂山(578m)に到着する。山頂のベンチに腰をかけて、焼山を眺めながら昼食を取るが、疲れが回復しない。
そこから、篠原まで下りる。
小学校を少し過ぎた所を右に折れると、石老山への登山口で、道標もある。
今日、3度目の登り口で、また道間違いをやってしまう。途中、畑を横切って尾根に登る道があり、そこには、しっかりとした道標もあるのだが、そこを見逃し、1km以上直進してしまう。
自分の馬鹿さ加減にあきれながら戻って、石老山への登山道を進むが、調子が悪い。足がつりそうになることもある。
尾根を登っていき、2回ほど偽ピークに騙され、ようやく山頂に到着する。
誰もいない山頂で、ベンチに腰掛け、しばし放心状態となる。
足先が異常に熱いので、靴下を脱いで冷ましていると、さっきから、木の幹をコツコツと叩いている奴がいる。
すぐ近くなので、どんな鳥か確認しようと、音のする先を凝視するが、姿が見えない。とても残念。
15分ほど休憩して、顕鏡寺方面に下山することにする。
この道の途中には、奇岩が沢山ある。その中の一つをみて、思わず笑ってしまう。
直径8m以上はありそうな巨岩が登山道の方に今にも落ちそうになっていて、それを支えるように小指ほどの太さの枝が沢山立てかけられている。
どう考えても支えきれるがわけないのだが、必死に支えているように見える健気な姿に励まされ、疲れた体をひきずって下山する。
登山口からは相模湖までバスで行けるが、ここまできたからには、目的通り、相模湖まで歩くことにする。湖畔沿いの道を、夕日に照らされる相模湖を眺めながら進み、ようやく駅に着いた。
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