恵那山 日本一の星空からの神坂峠ルート


- GPS
- --:--
- 距離
- 12.0km
- 登り
- 858m
- 下り
- 1,305m
コースタイム
- 山行
- 6:15
- 休憩
- 1:30
- 合計
- 7:45
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
写真
感想
百名山28座目、恵那山。最近たまたま公共交通機関を使ってアプローチする方法を知ったので、早速行ってみました。
まずは名古屋から高速バスで小雨まじりの阿智村園原へ。そこから本当は古代東山道や行者道とも呼ばれる神坂神社などを通るルートを自分の足で歩きたいところだったのですが、日没まで2時間半でいかんせん間に合いそうもないので、雨降りで閑散とするヘブンスそのはらのロープウェイとリフトで標高1602mの展望台に上がる。もちろん展望は真っ白。
そこから林道を小1時間ほど歩くと今夜泊まる小屋に到着。かの深田久弥氏も恵那山から下山して宿泊した萬岳荘で、今はとても洒落た造りの山荘。事前に管理人さんに電話して分かっていたことだが、もう冬季休業の時期に入り、小屋には全く人気は無い。電話で教えられた通り避難スペースのストーブ室を開けて、まだ明るいうちに宿泊準備に取り掛かる。夕食を済ませた頃には辺りは真っ暗になり、鳥の声と水音しか聞こえない。空は雨も上がり、雲間から星の煌めきが見え始める。しかし、なかなかスッキリとせず、これから晴れるとの予報を信じ、早目に就寝する。ちなみに、部屋には文字通り薪ストーブが有るのだが、私の手には余るので(火の処理やら不安で、薪ストーブを持っている友人に電話してみるが、出ず…)残念ながら使用せず。幸いそれほど冷え込みもせず、自前の防寒で無難に一夜を過ごす。
翌日4時起床。外に出ると、空には雲ひとつ無く、満点の星空が広がっていた。ここ阿智村は環境省認定の日本一星空が綺麗な村、さすがの一言である。コーヒーを淹れ、しばし美しい眺めにひたる。5時近くになり東の空が白み始めてきたので、慌てて出発準備をする。
薄暗がりの中、小屋を出る。神坂峠(標高1569m)の登山口から千両山山頂へ。パノラマ山頂とも呼ばれるだけあり、360度遠くまで見渡せる。東方に屏風のように連なる南アルプスから御来光が綺麗に上がるのを見ながら朝食。
そこからは、恵那山を見上げながらのアップダウンの道。緩やかだと思っていたら、いきなり急登が始まったり、登りきったら直ぐ下ったり、巻き道を通って、また急登、そして下り。そんな感じで繰り返し、鳥越峠を過ぎ、大判山(標高1696m)へ。ここからは恵那山の山容のオーラをより近くで感じる。丸みを帯びたフォルムは巨大な墳墓のようでもあり、天照大神の胞衣(えな)を納めたという伝説の神聖さを醸し出していて、登頂意欲を一層湧き立たせてくれる。
そこからは、一気に標高2100m越えまで登り詰める…訳ではなく、樹林帯の中をまた何度かアップダウンをこなす。進むにつれ尾根道は、特に西側は崩落が激しく、険しくなる。その後、しばらく緩やかに進むと、いつの間にやら最後の取りつきにかかり、その急斜面を登り切ると前宮ルートとの分岐に到達。出発から3時間半ほどで本日の上り道が終了する。細かいアップダウンで意外と疲れたかも。
あとは、ほぼ平坦な道を伝い(途中開けた場所から伊勢湾が見えたりする)数十分で山頂小屋に出る。ここで今日初めての登山者と出会う。小屋の背後の岩場からは、南アルプス・オールスターズ&富士山が望める。かなり気持ち良い眺めである。
もう数分先に進むと、恵那神社本社の祠が鎮座し(もちろんキッチリ参拝)その後ろが三角点のある山頂になる。少し開けた平坦地で、櫓型の展望台があるが、それに上がっても周りは木々に囲まれてて景色は望め無い。チョット残念な建造物。展望台脇で食事休憩。眺望はないが、陽だまりなのでとても心地良く、ついつい長居。
だいぶマッタリした後、広河原へ下山を開始。今度はひたすら下る道。最初はゴロゴロと岩のある急斜面を、途中から笹原、樹林帯の中を黙々と下る。何度か登山者と行き交う。この広河原ルート、短時間で登れるので利用者が多いらしいが、下るには良いにせよ、上るには九十九折が続いて何だか単調な気が…所々で南アルプスが望めるが、恵那山自体を望めないのがイタい。アップダウンには苦労したとはいえ、開けた所も多く、恵那山を目指して登れた神坂峠ルートを選択したことがラッキーに思えてくる。とはいえ、登山の目的は人それぞれ、一概にはそうとも言えないのかも。
広河原ルートは、行程300m毎に10分割された標識があり、それを目標にコツコツと下り(途中でカモシカと遭遇。チョット驚かされる。)下り開始から2時間半ほどで広河原のゲートに到着(直前には猿軍団とも遭遇)とりあえず無事下山。
そこからは、2時間弱のロード。途中でサングラスを落とし忘れて戻ったりのドジも踏みながらも、園原の高速バスにキッチリ合わせて名古屋に戻りました。
当初、関東人の自分からすると、恵那山?という感じで、あまりピンとこない百名山の一つでした。しかし今回、ぼっちの山荘、日本一の星空、綺麗な御来光、南アルプスオールスターズ、山頂が見えるルートと、色々楽しい印象深い山行でした。出来ればまた来て、薪ストーブを使ってみたいかなぁ。
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