天女山からカラマツの林を過ぎて八ヶ岳横断歩道を行くが…


- GPS
- --:--
- 距離
- 17.0km
- 登り
- 570m
- 下り
- 689m
コースタイム
天候 | 雨ときどき曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
八王子07:29(JR中央本線「スーパーあずさ1号」) 小淵沢08:54/09:17(JR小海線) 甲斐大泉09:32 復路: 甲斐小泉16:04(JR小海線) 小淵沢16:12/16:35(JR中央本線「あずさ26号」) 八王子18:01 |
写真
感想
9月17日、18日で常念岳〜蝶ヶ岳の縦走を計画していたが、台風18号の接近で10月8日、9日に延期したが風邪をひいて延期。
この週末はその延期した日だったのだが、今度は先週末の台風21号に引き続き台風22号が接近している。
土曜日だけは先週のようになんとか天気はもつかなと常念岳〜蝶ヶ岳の縦走をやめて八ヶ岳の編笠山、権現岳を日帰りで歩く計画に変更した。
普通なら天気が悪くなりそうな中無理に計画しないのだが、購入していた「あずさ回数券」の有効期限が11月20日までで、この先も予定がかなり入っているのでこのままだとこの回数券を無駄にしてしまいそうだったからだ。
松本までの回数券なので網笠山、権現岳最寄りの小淵沢までだと無駄といえば無駄なのだが、全く使わないで無駄にしてしまうよりはいいと思ったのだ。
曇り空の八王子駅から特急スーパーあずさに乗車し小淵沢駅に到着すると本降りの雨。
観音平まではタクシーの予定で時間に制約があるわけではないので、駅の待合室でもう少し計画を検討することにした。
そもそも網笠山〜権現岳を日帰りで歩くのはけっこう大変なのに、雨が降っている中岩場歩きをするのは気が進まないし、時間的に大丈夫かどうか不安になったからだ。
待合室の窓からは、雨が降っているのに西岳〜網笠山〜ギボシ〜権現岳がよく見えているので、やはり行ってしまおうかと逡巡する。
結局、待合室で友人が別の登山者に話しかけ、ギボシ〜権現岳を雨の中歩くのは危ないというお話を伺ったので、今回は網笠山、権現岳は諦めることにした。
その方は、今日青年小屋で行われる餅つきなどのお祭りに参加されるとのことだったので、青年小屋までいってみようかなとちょっと思ったが、明日大雨の中下りてくるのも大変そうだったのでそれも見送ることにした。
駅前にはサントリー白州工場の見学バスが来ていたのでそれに行ってしまおうかとも思ったが、せっかくここまで来たのだし、ちょうど紅葉の時期なのだから山歩きをしないのももったいないので、傘をさしながらでも歩けそうな天女山に行くことにした。
ちょうどやってきた小海線に飛び乗り2つ先の甲斐大泉駅へ。
ここから天女山の登山口までは車道歩きなのだが、雨のためか交通量も少なく歩きやすい。
周囲はちょうど紅葉が見頃で、特にダンコウバイの透き通ったような黄色〜橙色に惹きつけられる。
天女山の登山口まで到着するといよいよ山歩き開始だが、ここも公園のように整備されているので傘をさしたまま行ける。
八ヶ岳周辺はカラマツの自生地なのでおそらく原生林だろうカラマツの林の中を行く。
北原白秋の「からまつの林を過ぎて…」で有名な「落葉松」の詩を思い出す。
「からまつの林の奥も わが通る道はありけり。霧雨のかかる道なり。山風のかよふ道なり。」
そのままの風景だ。
すぐに天女山の山頂に到着する。
四阿があったので雨宿りをしながら友人の持ってきてくれたお菓子を食べていると雨が止んできた。
そして富士山の肩が見えているなぁと思って見ていると、だんだん山頂の冠雪しているところまで見えてきた。
これはもう少し歩けそうだと思い、「八ヶ岳横断歩道」を歩けるところまで歩いてみることにした。
天女山からスタートしてすぐに見晴らしの良い「天の河原」に到着した。
小雨は降っているものの、鳳凰三山〜甲斐駒ヶ岳〜鋸岳までの稜線がはっきりと見え、その向こうに北岳がピラミダルに真っ白な姿をのぞかせている。
南アルプスがあんなに雪で白いなら、当然常念山脈もかなりの積雪だろうから、そもそもこの週末で常念岳〜蝶ヶ岳の縦走は晴れていても変更した方がよかったのかもしれない。
そして友人に言われて気がついたのだが、甲斐駒ヶ岳の肩に仙丈ヶ岳が頭を出していた。
そういえば、9月の頭に仙丈ヶ岳に登った時(↓)は結果的には天気に恵まれたが、その時も直前まで台風15号の影響に気を揉んだものだった。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1245544.html
今年はなにかと台風の影響の多い年だったなぁと思う。
カラマツの黄葉の向こうに、南アルプスの大展望。
少し左手を見遣ると、奥秩父の金峰山も五丈岩まではっきりと見えている。
これを見られただけでもここに来た甲斐があったなぁと、せっかくここまで来たのにと愚図愚図と思っていた今までの気分がすっきりと晴れ渡った。
再びカラマツの林を中を行く。
林床はササがびっしりと生い茂っているが、そこにしっかりと踏み跡がついている。
が、「展望台」との標識があったところでその踏み跡が急に消滅。
これは登山道ではないなという感じになったので、その辺りを行きつ戻りつしてみたのだが、結局登山道は発見できない。
こういう場合は元来た道を戻るのが鉄則なのは分かっているが、尾根道上にピンクリボンを見つけたので、危なくなったらすぐ戻ると肝に銘じて進んでみることにする。
暫く進んでみると、周囲のカラマツに印が付けてあったり、シカの食害を防ぐためか不織布が巻いてあったりするのでどうやら林業用の作業ルートのようだと思ったが、このまま車道である八ヶ岳横断道まで下れればいいなと思いさらに進んでいくと、ブルドーザーと建物が見えてきたのでそこまで下ってみた。
下りつくと林道に合流し事なきを得た。
そしてそこで雨がまたしっかりと降りだしたので、傘をさしながら歩ける林道に出たのはちょうどよかった。
今回は結果オーライだったが、またちょっと危ないことをしてしまったなと思う。
結局八ヶ岳横断歩道は中途半端になってしまったので、今度は登山道を見失わないように逆側からまたいつか歩いてみたいと思う。
八ヶ岳横断道は思ったよりも交通量が多く、時折車が水たまりを盛大に跳ね上げながら走っていく。
紅葉シーズンなのでドライブに来ている人も多いのだろうが、車の中から紅葉は見えているのだろうか?
雨の中でもこうやって歩きながら紅葉を見る方が好きだ。
結局山道から出たところから甲斐小泉駅まで2時間余りの車道歩きになったが、雨に煙る八ヶ岳と紅葉とを充分に堪能できた。
甲斐小泉駅の駅舎に到着すると電車の到着まで1時間以上時間があったので小さな駅舎のなかでティータイム。
ホーム側にしかドアがないのでけっこう寒くもう晩秋のようだと思う。
JR東日本の「えきねっと」で帰りの特急あずさの指定席を取り直す。
無人の小さな駅舎でスマートフォンから特急の指定予約ができるなんて、素晴らしい時代だ。
小淵沢駅に到着すると、特急あずさの出発前に臨時のホリデー快速ビューやまなし号が出発した。
乗車券のみで乗れる快速なのに、小淵沢駅16:17発で八王子駅18:15着。
この後乗る特急あずさは小淵沢駅16:35発で八王子駅18:01着だが大して変わらない。
それなのに特急に乗るなんて、なんて贅沢な大人の旅なんだろうと思おうとしたが、やっぱり「あずさ回数券」を無駄に消費しただけかなぁという思いは消えなかった。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する