岡山県美作市 後山キャンプ場〜船木山南西尾根直登〜駒の尾山

Machapuchare
その他1人 - GPS
- 04:28
- 距離
- 9.8km
- 登り
- 781m
- 下り
- 782m
コースタイム
- 山行
- 4:02
- 休憩
- 0:24
- 合計
- 4:26
歩行距離10km、歩行時間4時間、歩行数19,400歩、消費カロリー1,710Kcal
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2018年06月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
| コース状況/ 危険箇所等 |
後山キャンプ場西の取り付き点から稜線上の登山道合流点までは登山道ではありません。たまにピンク色のテープや境界標柱があるものの、踏み跡はところどころしかなく、全体的に崩れやすい斜面が続きます。特に標高900m辺りは壁のような巨岩がある急斜面で要注意です。 その他は整備された登山道やアスファルト道でわかりやすく歩きやすいです。 後山キャンプ場から西に向かい、船木山登山口をスルーしてさらに西の尾根に取り付きました。前回(2016年10月16日)とは違い、取り付き点周辺の斜面は多少崩れているように見えました。ステップを登ると踏み跡がありますが、すぐになくなりました。 下草がまばらなので、切った木が散乱している他はどこでも歩けます。ただし、崩れやすい斜面なので上りのほうが安全です。 標高885m辺りで踏み跡が東西に分かれました。おそらく、東方面は前回の巨岩巻道コースにつながるのだろうと思い、西の踏み跡を辿ると標高900m辺りで壁のような巨岩が現れました。岩を登るのも危険と思われたので、東側を巻き、崩れやすい急斜面を周辺の木々を掴みながら登りました。連れは枯木の根元付近を掴んでへし折ってしまい、カケスにめちゃくちゃ怒られました。 標高1090m辺りで前回のルートに合流しました。標高1230m辺りから足元に植物が茂り始め、最後に小石が埋まった間を足元が見える所を選びながら登ると稜線上の登山道に合流します。 その他、花スポットなどコース状況の詳細は、周辺情報下欄の添付ファイルで確認できます。 |
| その他周辺情報 | 今回利用した後山キャンプ場<写真01>から数km離れた山間部に「愛の村パーク」があります。アフター登山として、温泉(展望温泉「ゆらりあ」)やおいしい食事(ランチバイキング)<写真40>を楽しむことができます。宿泊施設もあります。 |
| ファイル |
(更新時刻:2018/06/06 00:25)
|
写真
頭部の先端にあるパルピという器官が天狗の鼻のように突き出て目立ちます。成虫で越冬するので早春から見られるチョウです。駒の尾山南登山口<写真33>から後山キャンプ場駐車場<写真01>までの林道の側溝には小さな水たまりがいくつかあり、彼らが群がっていました。
サワフタギ<写真13,14>に似ていますが、葉の表のザラつきがあまりなく、縁の鋸歯が目立ちます。また、花はサワフタギよりも大きな塊になって咲くように思います。青い実がなっていると、サワフタギとは区別しやすいです。
江戸時代に名古屋の花屋が三重県鈴鹿の稲森山から採取した花を売り出したのが名前の由来だそうです。直径2cm少々の淡いピンク色の花が咲いた株が数株ありました。地面にへばりつくように生えているので足元要注意です。
「中筋」
踏み跡がたまにしかない急斜面は、巨岩を巻いてしばらくすると緩やかになりました。木陰で展望は効きませんが、北斜面は巨岩が連なったように見え、のぞくだけなら楽しそうでした。
地面に白い数mmの花びらが落ちていましたが、まだ見頃でした。大木で目の前まで伸びた枝に花がたくさんついていました。いかにもかたそうに見える葉で見分けやすいです。このすぐ北の標高1100m小ピークで休憩しました。
タンナサワフタギ<写真06>とは違い、葉の表はかなりザラつき鋸歯がほとんどありません。また、花は直径2cm程の塊になって咲いていました。2m程の小さな木が多かったのですが、稜線上にはよく見られ、ちょうど満開でした。
&アオジョウカイ
写真中央下に写っている体長2cm程の黒っぽい虫はアオジョウカイです。カミキリムシのような体形ですが、ジョウカイボン科に属し、他の昆虫を食べます。ちょうどお食事中でした。
大海里山&ダルガ峰&東山
駒の尾山頂上より北方面には、手前からサラサドウダンが咲く大海里山(だいかいりやま)、絶滅危惧種マンネンスギが群生しているダルガ峰(なる)、富士山のような山容の東山(とうせん)が見えました。
駒の尾山頂上より東南東方面には、手前から鍋ヶ谷山<写真19>、岡山県第2位の標高1334mの船木山、岡山県最高峰標高1344.4mで夏にはアキアカネの大群が避暑にやってくる後山が見えました。
駒の尾山頂上より南南東方面には、凱旋門を模した巨大な白い鐘楼が「コスプレイヤーの聖地」として認知されつつある日名倉山(ひなくらやま)が見えました。動画は頂上から少し南に下った所から撮っています。
小さな花の周辺に白い花びらのように見える萼があり、その中心部にも同じように小さな花が咲きます。よく似たガクウツギよりも少し小さな葉は長さ3〜5cm程です。岡山県内にはガクウツギは分布していないそうです。周辺に群生していました。
林道ダルガ峰線に面した西登山口とは違い、駐車場がないのでひっそりしています。ここからコガクウツギ<写真31>やフタリシズカ<写真32>の群生がしばしばみられるアスファルトの林道を歩きました。このほぼ真北の沢沿いにコガクウツギ<写真31>が群生している斜面があったので動画を撮りました。
白いおしべの花糸がかなり長く目立つので、最初は花びらがないのかと思いました。おしべの葯が白く花穂が縦に伸びてぶら下がるので、よく似たアサガラと区別できます。1本だけでしたが、満開の大木は見応えがありました。
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下(厚手)
軍手
雨具
スパッツ
日よけ帽子とフード
雨用帽子
登山靴(防水加工)
靴ひも予備
アタックザック
ザックカバー
地形図
コンパス
マップケース
筆記用具
携帯
時計(防水)
タオル
カメラ
飲料水(スポドリ&茶)
水筒(保温)
非常食(栄養補助食品)
スマホ(山使用可能)
eTrex30(GPSナビゲーター)
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|---|
感想
後山キャンプ場を起点に、船木山南西尾根直登コースにチャレンジしました。地形図でもっともはっきりと尾根が描かれたコースです。取り付き点にはかすかな踏み跡があります。
標高950m地点までは傾斜のあるハードな直登コースですが、それ以降は、稜線上の登山道合流点までは緩やかな尾根が続き、思っていたよりは歩きやすかったです。
ちなみに標高900m地点から東にトラバースしていくと、巨岩群コースとなり、今回の尾根コースと標高1,090m付近で合流します。2016年10月16日にはこのコースを進みました。
稜線(登山道)に出てから、駒の尾山までは、サワフタギなど、6月の風物詩をたくさん見ることができました。
驚いたことに、根曲がり竹(チシマザサ)の茂みの中にソウシチョウが複数いました。そのうちの1羽がジジュ、ジジュと大声で鳴きながら茂みの中を移動し、たまに顔をのぞかせてこちらの居場所を確認していました。子育て中で我々を巣から遠ざけようとしたのかもしれません。すぐに隠れてしまうので撮れませんでしたが、あの顔は間違いないと思います。
ソウシチョウは日本にいる特定外来生物の鳥類4種のうちの1種です。営巣場所が競合するウグイスやオオルリが駆逐される危険があり、自然体系に影響が及ぶことが懸念されます。彼らももう山の仲間とはいえ、複雑な心境です。
ちなみに、スズノコ(根曲がり竹のタケノコ)のシーズンは終わっており、この地に多いツキノワグマとの遭遇を避けることができました。この山域は自然保護区などに指定されているので、狩猟の対象となったことがないクマやイノシシなどはみんなのんきなようです。必要以上に怖がることはないでしょう。
駒の尾山頂上からはとても歩きやすい南尾根を下りながら、今年お初のエゾハルゼミのグワーヒー、グワーヒー、ウィウィウィウィという騒々しくおもしろい鳴き声を楽しみました。30分余りで林道と合流してからは、旬の花に満ちた後山キャンプ場までのアスファルト道を進みました。
巨岩と景色以外はあまり期待していなかったのですが、イナモリソウやオオバアサガラなど初めて見た花もあり、今回も楽しい山行となりました。よく行く山域でもまだまだ発見があり、いつ行ってもいいものだと実感しました。
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