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Yamareco

記録ID: 1875626
全員に公開
ハイキング
京都・北摂

夕暮れの比叡山☆花ヶ谷尾根を辿って

2019年06月01日(土) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
03:21
距離
13.7km
登り
984m
下り
972m
歩くペース
とても速い
0.50.6
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
2:57
休憩
0:25
合計
3:22
距離 13.7km 登り 984m 下り 986m
16:12
34
スタート地点
16:46
16:47
4
16:51
69
18:22
18:26
27
18:53
19:01
19
19:20
19:23
11
19:34
ゴール地点
天候 晴れのち曇り
過去天気図(気象庁) 2019年06月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス
修学院離宮道より
コース状況/
危険箇所等
天子山の西尾根の古道はきわめて良好な道、しかし自転車の轍により崩壊が進行中
花ヶ谷には登山道なし
調専口尾根には明瞭な踏み跡があるが尾根に入るには植林地をトラバースする必要あり、逆コースは尾根上部にガーデン・ミュージアムがあるために駐車場に出るのが困難
修学院離宮越しに比叡山を望む
2019年06月01日 16:15撮影 by  Canon PowerShot SX730 HS, Canon
1
6/1 16:15
修学院離宮越しに比叡山を望む
曼殊院の裏手の湿地
2019年06月01日 16:23撮影 by  Canon PowerShot SX730 HS, Canon
6/1 16:23
曼殊院の裏手の湿地
なだらかな天子山西尾根
2019年06月01日 16:43撮影 by  Canon PowerShot SX730 HS, Canon
6/1 16:43
なだらかな天子山西尾根
石鳥居の奥で林道から望む四明岳
2019年06月01日 16:51撮影 by  Canon PowerShot SX730 HS, Canon
6/1 16:51
石鳥居の奥で林道から望む四明岳
音羽川に降りると終盤の九輪草
2019年06月01日 16:58撮影 by  Canon PowerShot SX730 HS, Canon
3
6/1 16:58
音羽川に降りると終盤の九輪草
水面を流れてゆく白い花
2019年06月01日 16:59撮影 by  Canon PowerShot SX730 HS, Canon
3
6/1 16:59
水面を流れてゆく白い花
見上げると木にはエゴノキの花が咲いている
2019年06月01日 16:59撮影 by  Canon PowerShot SX730 HS, Canon
6/1 16:59
見上げると木にはエゴノキの花が咲いている
花ヶ谷に入ると堰堤が立ちはだかる
2019年06月01日 17:02撮影 by  Canon PowerShot SX730 HS, Canon
6/1 17:02
花ヶ谷に入ると堰堤が立ちはだかる
狭隘な谷を塞ぐ倒木
2019年06月01日 17:05撮影 by  Canon PowerShot SX730 HS, Canon
6/1 17:05
狭隘な谷を塞ぐ倒木
尾根に登って倒木を迂回すると広々とした谷に
2019年06月01日 17:09撮影 by  Canon PowerShot SX730 HS, Canon
6/1 17:09
尾根に登って倒木を迂回すると広々とした谷に
尾根に取り付くと満開のエゴノキの花
2019年06月01日 17:14撮影 by  Canon PowerShot SX730 HS, Canon
6/1 17:14
尾根に取り付くと満開のエゴノキの花
右俣にかかるエゴノキ
2019年06月01日 17:14撮影 by  Canon PowerShot SX730 HS, Canon
1
6/1 17:14
右俣にかかるエゴノキ
2019年06月01日 17:15撮影 by  Canon PowerShot SX730 HS, Canon
6/1 17:15
2019年06月01日 17:16撮影 by  Canon PowerShot SX730 HS, Canon
6/1 17:16
やがて広々とした快適な尾根に
左手の木には
2019年06月01日 17:26撮影 by  Canon PowerShot SX730 HS, Canon
6/1 17:26
やがて広々とした快適な尾根に
左手の木には
この傷をつけた主はまだいるのだろうか
2019年06月01日 17:27撮影 by  Canon PowerShot SX730 HS, Canon
2
6/1 17:27
この傷をつけた主はまだいるのだろうか
尾根上の展望地より市街を望む
2019年06月01日 17:33撮影 by  Canon PowerShot SX730 HS, Canon
6/1 17:33
尾根上の展望地より市街を望む
愛宕山も
2019年06月01日 17:34撮影 by  Canon PowerShot SX730 HS, Canon
6/1 17:34
愛宕山も
つつじヶ丘に
2019年06月01日 18:01撮影 by  Canon PowerShot SX730 HS, Canon
6/1 18:01
つつじヶ丘に
枯れた躑躅の花が斜面を茶褐色に彩る
2019年06月01日 18:05撮影 by  Canon PowerShot SX730 HS, Canon
6/1 18:05
枯れた躑躅の花が斜面を茶褐色に彩る
西の空にかかる厚い雲の中に太陽は消えてゆく
2019年06月01日 18:13撮影 by  Canon PowerShot SX730 HS, Canon
1
6/1 18:13
西の空にかかる厚い雲の中に太陽は消えてゆく
下山は調専口尾根に
2019年06月01日 18:34撮影 by  Canon PowerShot SX730 HS, Canon
6/1 18:34
下山は調専口尾根に
尾根を降りると沢沿いには再び九輪草
2019年06月01日 18:44撮影 by  Canon PowerShot SX730 HS, Canon
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6/1 18:44
尾根を降りると沢沿いには再び九輪草
夕陽
2019年06月01日 18:55撮影 by  Canon PowerShot SX730 HS, Canon
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夕陽
落日
2019年06月01日 18:57撮影 by  Canon PowerShot SX730 HS, Canon
3
6/1 18:57
落日

感想

この日は次男の小学校の運動会であるが、次男も最終学年なので運動会を見る最後の機会になるであろう。九州出張のついでに前日は九重を訪れていたのだが、運動会の前夜、遅くに九州から帰宅する。運動会の最後のプログラムとなる次男の組体操が終わると、外は晴天ではあるが涼しい風が吹いている。登山には格好の天気であり、皆子山を訪れたかったのだが、家内が車を使う予定があるというので諦めてバスに乗って出掛けることにする。


石鳥居までは曼殊院の裏手から尾根に乗ることにする。尾根を乗り越えると、曼殊院の南の林道から上がってくる古道に合流する。この天子山の西尾根に沿って登ってゆく古道は地図には乗っていないものの快適な道が続くので、石鳥居に辿り着くのによく利用するのであるが、どうやら最近は自転車愛好家達の間でよく知られるようになってしまったようで、登山道には自転車の轍が深く刻み込まれ、削り取られた花崗岩の砂が登山路には堆積している。一年ほど前にはこのような状態ではなかったので、登山道に変化が生じたのはここ最近のことだろう。

石鳥居からは、比叡山の南斜面にほぼ平行に走る尾根のうち花ヶ谷尾根を登りに選択する。この尾根は他の尾根と異なり、まずは花ヶ谷を遡行したところに尾根の取り付きがあり、かなり奥まったところに尾根がある。林道から斜面を下って音羽川へと下ると、堰堤の手前には九輪草の群落があるのだが、わずかに咲いている株はあるものの九輪草は終盤である。

代わりにあたり一面に咲いているのは枝から下垂するエゴノキの花だ。緩やかに流れる沢の水面にも無数の白い花が落ちている。鬱蒼とした花ヶ谷の左岸には細い一筋の踏み跡が目に入る。踏み跡を辿って谷に入ると、すぐにコンクリートの堰堤が立ちはだかる。堰堤を右から乗り越え、谷を進むが、間もなく無数の倒木がほぼ完全に狭隘な谷をほぼ完全に塞いており、到底乗り越えることが出来なさそうだ。右岸にはすぐ隣の天ヶ丸尾根が近づいているので、尾根に乗って倒木の集中地帯をかわす。緩やかな右岸の河岸段丘へ尾根から下ると、まもなく谷が二俣に分かれる地点に出る。左右に分かれる谷の間には緩やかな尾根を登ってゆく微かな踏み跡が目に入る。

尾根に取り付くとあたり一面は満開のエゴノキの花で白く彩られている。清冽な芳香が漂う尾根は藪はなく、意外にも広々として快適である。これまで辿った比叡山南斜面の尾根の中では最も快適な尾根に思われる。両側に花ヶ谷の右俣と左俣の細い流れを見下ろしながら、自然林の続く尾根を緩やかに登ってゆく。

テープ類はないが尾根上には微かな踏み跡が続いてゆく。尾根を進むと何匹もの鹿が左手の谷へとバタバタと逃げ込んでゆく。やがて尾根の両側に平坦な場所が現れる。山中に現れた平地はかつての寺院または塔頭の跡地のように思われる。尾根の上部では樫などの照葉樹が目立つようになるのはこのあたりの尾根に共通した林相である。鹿道と思われるが明瞭な踏み跡が続いてゆく。

四明岳の南斜面の広い植林地に出ると作業道を選んで上へと登ってゆく。大比叡へと至る登山路に出るが、この日はつつじヶ丘に向かうべく、植林地をそのまま上に登る。尾根を乗り越えるとスキー場の跡地に向かう林道へと出る。

つつじヶ丘に出ると、数日前には見頃であった躑躅の花々はすっかり萎んでおり、鮮やかな赤紫色の代わりに斜面を茶褐色の枯れた花が彩っているのだった。愛宕山から比良の蓬莱山に至るまで180度以上の展望が広がる。蓬莱山の右手では乳液を流し込んだかのように琵琶湖が白い湖面をのぞかせる。空は高く爽快な展望ではあるが、西の方角のみに厚い雲がかかり、まもなく太陽は雲の中に姿を消してゆく。

木の階段の続く遊歩道を辿って比叡山ガーデン・ミュージアムに出る。営業時間の終了したガーデン・ミュージアムの前ではどこから辿り着いたのだろうか若い外国人の男性二人と展望とドライブを楽しみに来たと思われる若いカップルがいるばかりであった。

下山は比叡山のガーデン・ミュージアムからの下降点を探す。ここから下るのは始めてであるが、下降点を認識しておかないと、下から登った場合に比叡山ガーデン・ミュージアムのフェンスに阻まれて二進も三進も行かなくなることが懸念されるからだ。

ガーデン・ミュージアムに向かって左手にあるトイレの奥には木の囲いがあるのだが、その扉を開けて南側の斜面に下ることが出来る。薄い踏み跡を追って小さな生け垣の間を抜けると檜の植林地に出ることが出来る。1/25,000の地図に記されている破線を辿るべく、斜面を西にトラバースしてゆくと、尾根に出たところで尾根上を下る踏み跡が見つかる。
後で確認したところ、調専口尾根と呼ばれる尾根らしい。地図に従って左手の尾根に乗り換えると、明瞭な掘割式の古道が見つかる。古道は一般登山道と呼んでも差し支えないほど明瞭だが、延々と檜の植林地の単調な光景が続く。ここからはトレラン・モードに入り、走り始める。

尾根が下部で二股に分岐するまで植林地は続くのだった。西俣の尾根に入ると自然林となるがそれも束の間、すぐにも杉の植林地となる。最後は植林地の中を適当に下って林道に出る。石鳥居のあたりに来ると雲の下に再び夕陽が顔を出し、西の空を紅に染め上げている。有り難いことに近くに格好の展望台があるではないか。急いで石鳥居の南側の送電線鉄塔広場へと上がると、愛宕山の彼方に日が沈もうとしているところだった。

太陽を見送ると後はここからは再びノン・ストップで京都一周トレイルを南下する。最後は曼殊院の南を流れる谷沿いの古道を辿る。こちらは天子山の西尾根の道とは異なり、多少荒れている。曼殊院に辿り着いたのは夕闇が迫る頃であった。

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コメント

yamanekoさん、こんにちは。
 「てんこ山」ってP442.2だったんですね。カシミール3Dにて違う所にマーキングしていました。大鳥居から曼殊院方向へのルートですね。
天子山西尾根っていい感じですが、自転車の轍が目立つとか。ん〜これはマナーというかモラルというか… 自然を楽しむのには変わりがないのですがね。自転車禁止って書いてあるところもありますね。

るり渓の深山では、バイクの轍が多く、登山道幅が広くなっています。笹も減ってきているようです。
2019/6/4 9:38
Re: yamanekoさん、こんにちは。
ののさん

コメント有難うございます。てんこ山の西尾根を辿る古道は曼殊院の南側の道を登るとすぐ左手に分岐する細い道です。入り口がわかりにくいのですが、最近は自転車の轍のお陰で(?)わかりやすくなったと思います。今回は曼殊院の裏手の墓地(ここも趣があっていいところなのですが)を経由して無理やり尾根を越えていますが、以下の山行では下山でこの古道を下まで辿っておりますので、宜しければ参考にして下さい。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1460366.html

早朝に登った時には一度目は雪の上に数台の自転車の轍がついておりました。二度目は予想通り、猛スピードで自転車の集団が下ってきたのですが、予想して尾根上の踏み跡を辿っていたので、鉢合わせすることはありませんでした。向こうも登山者を想定していないでしょう。猛スピードを出しており、危険極まりないと思います。

それにしても地図に載っていないのが不思議なほどいい道です。日中は登山道が綺麗であるにも関わらず他の登山者と遭遇しないので、比叡山とは思えぬ静かな山行が楽しめるいいルートなのですが・・・北白川特有の花崗岩はとても脆いので登山道が崩壊していくのが気がかりです。宜しければ一度歩いてみて下さい。
2019/6/4 10:10
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