秋風を求めて比良縦断☆細川尾根〜武奈ヶ岳〜堂満岳〜荒川越


- GPS
- 04:20
- 距離
- 13.6km
- 登り
- 1,332m
- 下り
- 1,479m
コースタイム
- 山行
- 4:06
- 休憩
- 0:15
- 合計
- 4:21
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
下山は湖西線の志賀駅へ |
コース状況/ 危険箇所等 |
細川尾根は一般登山道なし |
写真
感想
この日の午前中は朽木のニノ谷山に登っていたのだが、午後に時間があるのでもう少し山歩きをを楽しむことが出来そうだ。比良の上の方は涼しい風が吹いているようであり、しばらく前に拝見したHB1214さんのレコを思い出し、秋風を求めて久しぶりに武奈ヶ岳を来訪することにしよう。手っ取り早く武奈ヶ岳に山頂にたどり着くのには細川尾根を登るのが最も都合が良い。この尾根を歩くのは1月に膝蓋骨の骨折する直前に家内と次男を連れ立って雪の武奈ヶ岳に登った時以来だ。思い返してみるとこの尾根の単独行は初めてであるが、自分のCourse Timeを確認しておきたいという目的もある。
細川から古い集落の跡地と思われる石垣の間を通って杉の植林地に入る。。この尾根の魅力は比較的標高の低いあたりから自然林となり、山毛欅の大木が随所に見られることだと思う。しかし、問題は急登が途切れることなく尾根の上部まで続くことだろう。林の中を吹き渡る風は涼しいが、急登になるとやはり暑く、早くも大粒の汗が滴り落ちる。次男はよくこの急登の雪道を登ったものだと思う。
上からガサゴソと音が聞こえたかと思うと沢装備の単独行の男性が現れる。向こうも人と出会うとは思っていなかったようであり、驚いたようだ。八幡谷を遡行しての下りらしいが、ルート・ファインディングに苦労されてこられたようだ。15時46分発の江若バスに間に合うだろうかと心配しておられたが、まだ1時間半ほどある。下からここまで登りで40分ですとお伝えすると安心されたようだ。
尾根上部で勾配が緩やかになると息も楽になり、再び涼しさを感じられるようになる。このあたりからは低木帯となり、左手には釣瓶岳、右手に西南稜を望むようになる。大概、西南稜を通過する登山者が数人は見えるものだが、この日は全く登山者の姿が見当たらない。
程なく武奈ヶ岳の山頂直下の稜線に出ると、一気に展望が広がる。西側の京都の北山方面には雲はなく、重畳たる山並みが果てしなく広がっている。北東に望む黒谷方面の稲田は、熟した稲穂のせいですっかり黄色くなっている。刈り入れの時が近いことだろう。
意外ではあるが、やはり山頂には全く人の姿は見当たらない。幾度となく訪れている武奈ヶ岳であるが、人が居ないのは珍しい。昨年の五月、摺鉢山から周回してきた際も無人であったことを思い出すが、その時は平日であった。暑さを警戒して登山を躊躇されているのだろうか。しかし、山頂は吹き渡る風は完全に秋風であり、さらりと乾いた風が心地よい。風に舞う蜻蛉が秋の訪れを告げているようだ。
武奈ヶ岳の次はコヤマノ岳へ向かう。コヤマノ岳の手前は山毛欅の美林となるが、林の中は清々しい空気で満たされているようだ。ここでも珍しく全く人と出遭わない。
この日は琵琶湖側に下って電車で帰る必要があるのたが、果たしてどこから降りたものだろうか。まずは堂満岳に行ってから考えようと、コヤマノ岳からはまずは金糞峠へと下る。尾根を下って沢に出ると、このあたりは所々に台杉が目立つ杉林となる。
今回は軽装備で登っているのと登りの細川尾根で水をかなり消費しており、既にペットボトルの水が底をつきそうである。沢沿いを歩くうちにどこかで水を補給をすることが出来るのではないかと淡い期待があったのだが、斜面から湧き出してたばかりの小さな流れを見つけ、水を得ることが出来た。
金糞峠にたどり着くと東レ新道へ入り堂満岳のピークを訪れる。東レ新道は正面谷の方から吹き上がってくる風が涼しい。先ほどまでは天高い青空が広がっていたが、空には急速に雲が広がっていく。堂満岳からは尾根伝いに南比良峠へと下る。もう少し時間には余裕があると思われたので荒川越を下ることにしよう。
杉の植林地の中のつづら折りの道を黙々と下る。キタダカ道と異なり、杉の枝のクッションが効いていて有難い。荒川谷は大部分伏流であるが、谷の下部で水の音が聞こえるようになると大岩の下から渾々と湧き出る水場がある。喉を潤す水の冷たさがなんとも心地よい。
車道に出ると、堰堤の所でBBQを片付けようとしているグループがおられる。比良岳から志賀駅まで下ったのはここからは車道歩きが意外と長い。志賀駅の手前で国道を横切るところに酒屋を兼ねたdaily yamazakiの店がある。駅まで行ってもコンビニも何もないので、ここでビールをひと缶仕入れておく。志賀駅にたどり着くと湖西線の列車を待つ間、琵琶湖からの心地よい風に吹かれながら一気にビールを煽るのだった。
コメント
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一番暑い時間に細川尾根の登りですね。タフですこと。
早朝から細川尾根あがって小ケルンに出た時に、年配のベテランさんから夏に細川尾根をよく上がって来るね〜って言われたことがありますけどね。
水場が有ったのはヨキトウゲ谷でしたか? 比良は水場が少ないので貴重ですね。
荒川峠からの下山路での大岩下の水場は助かりますね。昔食卓によく置いてあったプラスチック製の調味料とか入れるケースはまだありましたか? 赤いやつ。
以前は、中にコップが入れてあったような。
あの酒屋で缶ビール買われたんですね。私はアイスバーでしたけどね。古い話です。
ホームで心地よい風に吹かれながらの缶ビールは美味しかったでしょうね。お疲れさまでした。
ののさん お忙しい中、コメント有難うございます。まずは官庁物件の落札、おめでとうございます。
細川尾根はレコが少なくて、検索するとののさんのレコがすぐに出て来ますね。ののさんが登られたのは丁度2年前のこの日ですね。私が最初に無雪期に登ったとき、ののさんの詳細なレコを有難く参考にさせて頂いた覚えがあります。
その日、私自身は稲村ヶ岳〜観音峰を縦走しておりました(まだヤマレコを始める前)。大峰は朝夕はとても涼しかったのですが日中はとても暑かったのを覚えています。ののさんも栃尾から細川まで戻られるのは相当に暑かったのではないでしょうか?
>水場が有ったのはヨキトウゲ谷でしたか?
その通りです。谷沿いに少し下ると伏流から流れ出たばかりと思われる細い流れがありました。水場としてつかえるかどうかは個人の判断によると思いますが。
>昔食卓によく置いてあったプラスチック製の調味料とか入れるケースはまだありましたか? 赤いやつ。
いえ、残念ながら、そのような類は一切、ありませんでした。しかし、この大岩の下から滾々と湧き出る水は確かに嬉しいですよね。
>あの酒屋で缶ビール買われたんですね。私はアイスバーでしたけどね。古い話です。
志賀駅が殺風景で何もないところですからね。ここで調達することが必須だと思います。
長いレコを最後までお付き合い下さり、有難うございました。
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