稜線独占の立山、目指すは忘れ物ゼロの"完璧な"山行

- GPS
- 32:00
- 距離
- 14.4km
- 登り
- 1,261m
- 下り
- 1,265m
コースタイム
室堂ターミナル0930→1025雷鳥沢キャンプ場(テント設営・休憩)1110→
奥大日岳を目指すもガスのため視界悪く撤収→1335雷鳥沢キャンプ場
《30日》
0505雷鳥沢キャンプ場→0640一ノ越0645→0758雄山0813→0825大汝山→
0839富士ノ折立→0938真砂岳→1033別山1040→1109剱御前小屋1118→
1230雷鳥沢キャンプ場(テント撤収・休憩)1315→1431室堂ターミナル
| 天候 | 《29日金》 午前中は快晴→午後からガス→日没直前にガス晴れる 《30日土》 雲一つない快晴とまでは言わないが立派な晴れ 晴れの日は日焼けに注意。 私も一応日焼け止めは使ったが、塗り方が雑だったのと 塗り直しを横着したので結構ひどいことになってしまった。 |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2012年06月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
扇沢から室堂往復は手荷物代込みで10000円。 扇沢の無料駐車場は有料と比較して駅までの距離はさほど違わない。 |
| コース状況/ 危険箇所等 |
一ノ越から雄山を経て剱御前小屋までの稜線上は危険箇所なし。 稜線までは朝方クラストしており、ある程度の傾斜の場合アイゼンが欲しい。 別山の巻道は「残雪期危険」とあるが、正にその通りと思い使わなかった。 雷鳥沢から北に渡る橋は30日に橋板設置済み。 |
| 予約できる山小屋 |
雷鳥沢ヒュッテ
|
写真
感想
≪今度こそまともな山行を≫
最近山行間隔が空きがちで、色々と忘れ物が多いのです。5月末に行った常念岳では下山後にプロトレック(パスファインダー)、グローブ、ストックと3つも忘れ物をしてきました。
6月24日は那須岳に登ろうと、高速を使わず延々と4時間半のドライブで那須岳登山口へ。トイレも済ましさあ登ろうと思った時に登山靴を忘れてきたことに気づき、無念の登山口敗退。
6月末には1ヶ月ぶりの連休があるので、ここは是非私なりに完璧な山行を。どこに行こうか、いくつかの候補地の中から選んだのは立山。
今回またしても久々の山行となってしまったため、テン泊装備であまり標高差のあるコースは無理があります。
またヤマレコでも稜線上にほとんど雪はないという情報が上げられており、本格的夏山シーズン前のこの時期なら大渋滞もなく、正に理想の条件です。
月末の締めで帰宅が遅くなるので、今回は前日の段階でパッキングを済ませ、帰宅したら即出発できる態勢というイレ込みっぷりです。
≪関越・上信越と乗り継いで扇沢へ≫
北アなら法外な?通行料を取る首都高を経由する必要はありません。外環三郷南ICから外環→関越→上信越→長野道麻績ICを経由し県道55号で扇沢へ。普段はダラダラ走るのが好きなので80km/hでの運転ですが、今回は始発のトロリーバスに乗りたいので頑張って100km/hを出来るだけ維持しました。その甲斐あって午前6:30頃に扇沢に到着。平日ということもあり駐車場はガラガラでした。
≪たくさんの乗り物を乗り継いで室堂へ≫
乗り物は好きですが、往復10,000円(荷物代込)は痛いです。これで天気が悪かったら目もあてられないですが今回はまあOK。
乗り物に乗る前はテン泊装備と言っても私の場合は軽い方だし意外に10kgないのでは、と思っていました。しかし設置してある秤で量ったところ15kgあったためやはり荷物代は必要でした。
≪奥大日岳を目指すもガスのため撤収≫
雷鳥沢に着いたらまずはテント設営。立山三山を回る時間はないので初日は奥大日岳を目指します。夏道と違って明確なトレースはないのでともかく稜線を目指しますがなんとも暑い。稜線に上がるまでの間軽くガスって日差しを遮ってくれないものか、などと都合のいいことを考えていたら今度はガス出過ぎ…。無理して登っても展望が得られないのでは仕方ない。あっさり撤収しました。
テン場まで戻ってきたらまだ1時半。ビール飲むしかないでしょう。雷鳥沢ヒュッテでビールを飲んだ後テントに戻って昼寝しました。目が覚めたのは午後6時頃でしたが、相変わらずガスで視界が悪いです。こりゃ、夕焼けは期待できないな〜と半ばあきらめていましたが運の良いことに一気にガスが晴れて赤く染まる立山連峰を見ることが出来ました。夕焼け朝焼けは泊り山行の醍醐味ですよね。
≪2日目・立山連峰縦走へ≫
昼寝が効いたのか寝つきが悪かったようで翌朝午前2時に仕掛けたアラームには対応できず二度寝してしまい次に起きたのは4時半頃。5時に出発しましたが予定のコースは夏道のコースタイムで6時間半。いくら私のヘタった脚でも2時までにはテン場に戻れそうなので問題なし。
地図で見ると一ノ越への道は尾根を通るルートになっていますが、現時点では尾根と立山の稜線の間を通る谷にトレースが付いています。そのトレースを辿っていくと一度下って再度登り返す形になりそうなので途中から斜めに一ノ越を目指しました。室堂からの道と合流するまでは雪の上で、朝方のためクラストしており唯一アイゼンを使いました。
一ノ越山荘から雄山を見上げると意外に近く見えて、登山地図に書いてある1時間と言うのは大げさだろ、と思ったら楽勝でオーバーしちゃいました。
雄山に上がると雲ひとつない快晴とは言えないものの結構遠くまで展望が効き、前回の常念岳では至近距離にいながらあまり拝めなかった槍ヶ岳もよく見えました。昨年の夏に歩いた裏銀座を見るのも感慨深いですね。後立山連峰ももちろんバッチリ拝むことが出来ました。
《"無名のゴツい山"は剱岳》
雄山ピストンで戻る先行者と別れ先に進みます。神社の左脇を回ってしばらくすると、前方に何か見るからにヤバ気な山が…。
「おおー、ごっつい山があるな〜。流石に北ア、無名の山とは言え侮れん」
ってバカですね〜。剱岳ですよ。剱岳を見ることも当初の目的に入っていたのにすっかり忘れてました。そりゃあゴツいはずです。
《稜線を独占》
雄山ピストンの先行者と別れてからは稜線を完全に独占です。別山を過ぎるまでは誰にも会いませんでした。森林限界を超えた稜線を独占って本当に気分がいいですよね。しかも剱を正面に見ながら…。時々発作のように「フハハハハ」とバカ笑いしてました。
《グリセード&シリセードで下山》
剣御前小屋から雷鳥沢はかなりの斜度で私の力量では厳しいことは前日に目視で確認済みですが、念のため小屋のお兄さんに聞いてみるとやはりやめた方がいいとのこと。新室堂乗越の方へしばらく下りてから傾斜の緩い所を下りるよう勧められたのでアドバイスに従います。一旦間違えて雷鳥沢に向かってしまったのですが…。
斜面が緩やかになったところからは最初シリセードで下りていたのですが、小屋の工事関係者と思われる方があまりにも鮮やかなグリセードで下りているのを見て、試しにやってみると思ったよりは上手く行きます。しかしこれは意外に疲れますな〜。
《テント片付け撤収》
予定通り、扇沢への交通機関に楽勝で間に合うタイミングで下山し室堂に向かいますが、この日も暑かった。みくりが池温泉で食べたブルーベリーソフトのなんとも美味い事。
《無事忘れ物なしで車に到達》
今回は時計もストックも手袋も登山靴もなくさずに愛車に戻ることが出来ました。ここのところの自分を考えるとこれは「偉業」と言えます。と思っていたらいつもやっている影の自撮り写真を忘れてました。まあ、その程度なら問題なしとしておくことにします。
まだ梅雨の明けていないこの時期としては有難い山行が出来たと思います。
※2012年10月17日追記
最近他の方のレコを読んだところ、私は「立山三山」の定義を誤解していたことが判明。
今まで雄山、富士折立、大汝山だとばかり思っていましたが雄山、浄土山、別山でした。
よってタイトルも「立山三山周回」→「稜線独占の立山」と変更しました。
また写真のコメントなども訂正しました。














仕事中にさらっと読んで、とくにトラブルもなかったので、まあいいか
気になった写真があったので、再度じっくりと訪問しました。
96/115の剣岳はいいですネ
過去に3回行きましたが、また行きたくなる写真です。
お薦めは源治郎尾根、タテバイもヨコバイも無いし、渋滞も無し
一箇所ロープが必要ですが、超お勧めです
天候もまずまずだったようで、遠路お疲れ様でした
あれ、プロフ変わったんだ?
こんばんは、hottenさん。
>とくにトラブルもなかったので、まあいいか
久々にまともな山行になっちゃいましたよ
そもそも前回の那須岳は「山行」が成立してないですし
私の場合休みは日曜日だけで、日曜日ですら毎月一つはつぶれるという
商売なんですが、月末だけは連休が取れるのが救いなんですよ。
今回のように天気がそこそこいいのは本当に有難いものです
>お薦めは源治郎尾根、一箇所ロープが必要ですが、超お勧めです
ド素人にヤバいものを勧めてはいけません
いつか行きたいと思う日が来るかも知れませんがしばらくは
見るだけにしておきますよ。早くて再来年くらいかな〜
プロフ写真はまた変えるかも知れません。
どこかの山に「赤いの」を連れて行く機会があればですが。
muscatさん はじめまして
雷鳥沢でのテント泊いいですね〜
海の日の連休に行きたいなぁとおもってるのですが、テント場ばまだまだ雪の上ってかんじですかね?
雷鳥坂でグリセードができるってことは今年の残雪は多そうですね
黄色いお花はお見立ての通りミヤマキンバイでよろしいかと....
実ははじめましてではないんですよ。
昨年の裏銀座レコでコメント頂いてます。
私がユーザー名を変えちゃったもので失礼しました
>テント場はまだまだ雪の上ってかんじですかね?
私が行った時は確かに地面が露出しているところは少なかったです。
でも、結構気温は高かったのでこれから一気に溶けそうな…
>黄色いお花はお見立ての通りミヤマキンバイでよろしいかと
私にとって花名同定は山座同定より難しいです
もう少し特徴のはっきりした花、例えばコマクサやトリカブトなら
流石に不勉強な私にもわかりますが、小さくて白や黄色の花は
パッと見でそっくりなものが多く、皆さんよくわかるな〜と感心します
これからもsakura0725さんのレコにちょくちょくお邪魔させていただきますね
muscatさん、こんにちは!
いいなぁ、梅雨の晴れ間の立山を独占なんて。うらやましぃ
僕は諸事情でかれこれ3ヶ月登れてません…
一応再来週あたりから始動するつもりなんですが、どうなる事やら。。。
しかし結構雪残ってますねぇ。今年は季節の進みがやっぱ遅いみたいですね。
muscatさんの今年の夏山予定はどんなんですか?
>いいなぁ、梅雨の晴れ間の立山を独占なんて。うらやましぃ
えへへへ、すいませんいい思いしちゃってます
>僕は諸事情でかれこれ3ヶ月登れてません…
なんですと? 許せませんな「諸事情」の野郎め
再来週というと海の日三連休ですか?
なんかビッグプランがありそうですね
私の夏山予定ですか? そうですね〜
そもそも連休が取れるのは毎月末だけなので次は29〜31日です。
赤岳は日帰りで行くとして、泊まりの山行なら甲斐駒、槍ヶ岳
表銀座、赤石岳あたりが候補ですね。ただ最近脚が鈍っているので
テン泊装備で標高差のあるところは不安です。
甲斐駒も北沢峠ならともかく、黒戸尾根は厳しいですよね
うーん、どうしたものか
おつかれさまでした。大尉もご活躍でしたね。
剱岳は漢なら一度は行ってみたい憧れの山ですね。
もっと経験を積んでいつかはトライしてみたいものです。
コメントありがとうございます。
>剱岳は漢なら一度は行ってみたい憧れの山ですね。
そうですね。私の場合は他に優先順位の高い山が
あるので剱に行くにしても大分先になってしまいそうですが
やはり、いつかは行ってみたいと思います
claryさんの北アプラン(デビュー?)は海の日連休の辺りですか?
晴れてくれるといいですね。レコも楽しみに待ってます。
実は行って帰ってきたのですよ。
蝶〜常念の稜線から眺める槍・穂高はサイコーでしたよ!!
近日中にレコ上げるつもりですのでよしなに。
ちなみにデビューは中学生の時に親に連れられて行った燕岳でした。
>実は行って帰ってきたのですよ。
おお、そうでしたか
>蝶〜常念の稜線から眺める槍・穂高はサイコーでしたよ!!
いいですね〜。私も5月末に常念岳行ったんですが、
その時は天気がもう一つでサイコーの槍・穂高とまではいきませんでした。
レコ楽しみに待ってます
超々遅コメですみません(-_-;)
いやぁぁ〜この辺の山域はやはり素晴らしいですね!!
思わず写真を拝見しながら去年のmy山行を振り返りましたよ
白と緑のコントラストが素晴らしい。
みくりが池も神秘的ですね
このルート、雄山→別山に向けて歩くと徐々にその『無名のゴツイ山』が
徐々に全貌を表すのですよね〜
存在感抜群です
ところで、那須岳の時は靴を忘れたと
登山口まで来て気付くなんて、腹ただしくて自分自身をブン殴りそうですな
こんばんは、ukkysuzさん。
レコの感想に書いた通り「何かゴツいのがあるな〜」ってな
もので、のん気な感じでしたが「あれ? 待てよ」と
立ち止まり、ようやく気付きました
それにしてもよくあんなゴツゴツした山登りましたな〜
稜線の中の一つのピークという形でなく、独立峰の面持ちで
存在感ありますよね。あの「名もなき山」は
那須岳は高速代ケチって、延々下道4時間半でしたからね。
せめてスニーカーくらいあれば何とかして登っちゃうんですが
楽に運転しようとサンダル履きでは流石に撤退でした
超早朝なのでバッタもんのスニーカーを買おうにも
店は開いてないですし…。
車の中に指差し確認用のチェックリストでも貼っておきましょうかね
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