旧中山道から碓氷峠越え(横川駅→軽井沢駅)

- GPS
- 05:27
- 距離
- 16.7km
- 登り
- 926m
- 下り
- 358m
コースタイム
- 山行
- 5:08
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 5:28
| 天候 | 概ね晴れ |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2014年10月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
↓(上信越自動車道) 松井田妙義IC ↓(R18) 横川駅 Pは駅南側の鉄道文化むら向かいのバスロータリ内に約20台。無料。 【復路】 軽井沢駅 ↓(JRバス) 横川駅 http://www.jrbuskanto.co.jp/bus_etc/cntimep01.cfm?pa=1&pb=1&pc=j0460021&pd=1&st=1 片道510円。 |
| コース状況/ 危険箇所等 |
若干ガレている箇所はありますが、取り立てて危険個所はありません。 R18から尾根に取り付くまでは少し急ですが、そこからはユルユル。 |
| その他周辺情報 | お約束の峠の釜めしを食いました。 http://www.oginoya.co.jp/ |
写真
妙義の柱状節理:http://www.yamareco.com/modules/yamareco/photodetail.php?did=189236&pid=a7f1572ccfa7b1f199e7edc0331f9f95
感想
3年かけて東海道を完歩した友人が、
かねてから碓氷峠を歩こうと誘ってくれていたこともあり、
たまたま予定が空いていた3連休の初日、
台風直撃前の穏やかな朝を選びました。
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「古き面影」
松井田妙義ICが近づくと、妙義の険しくも美しいシルエットが目に入る。
4月に滑落した場所も、すぐそこにはっきりと見ることができる。
車窓の外を見つめながら、
またあの岩に取り付くことができるのか?としばし自問自答。
自分の身体が訴える声に耳を傾けてみると、
まだそこに行ってはいけない、との答えが聞こえる
そうか、わかった。
その声に大人しく従い、友人の運転する車の助手席の背もたれに深く寄りかかった。
横川駅の駐車場に車を停めると、
迫る妙義の岩稜を背にして、今回の目的である碓氷峠方面へと歩を進める。
ここにきて、妙義に入らない自分が不思議でもあり、新鮮でもあった。
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東海道と違い旧中山道歩きは一般的ではない。
某女性アナウンサー(帰国子女)が、
旧中山道のことを「いちにちじゅうやまみち」などと読んだ笑い話があるほどだ。
看板も、東海道のようにごてごてと飾られてはおらず、あくまで簡素である。
国道18号から入る旧中山道は、
歴史を物語る看板は随所にあるものの、
それなりのハイキング装備の持参を要求されるルートだ。
かつて、上信往還道として賑わいを見せていた旧中山道の面影は、
茶屋跡や学校跡などから伺える。
しかし、人はほとんどおらず、静かなお山歩きができる。
ブームと言っても、人々の目は人々の目につくところに向くことが専らのようで、
特に眺望にも優れず、目的地を設けるような道でもないこのルートは、
昔日の面影を色濃く感じることをできる。
こういうところにいると、タイムトリップしたような気持ちになる。
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碓氷峠に達すると、唐突に自動販売機や店が現れ、
自動車が往来するようになる。
上州側からやってきたぼくたちは、その落差に驚くが、
考えてみれば碓氷峠の向こうは軽井沢なのだから、
当然のことかも知れない。
峠の県境にある神社は、境内を一にするものの、
社から社務所、果ては下の茶屋まで上信を別っている。
商業戦略的に分けたのか、あるいは宮司同士の諍いによって分かれたのか、
そのあたりは知る由もないけれども、
崇め祀る神をわざわざ分ける必要などあるのだろうか。
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碓氷峠からは舗装路を淡々と下る。
そこには旧道を感じさせるものは何一つない。
やがて、別荘地が立ち並ぶようになる。
確かに、軽井沢町は財政が潤沢な自治体であり、
新幹線があることで首都圏のアクセスも程よく、気候は涼しく、空気もよい。
別荘としても、あるいは居住するにも適した場所なのかもしれない。
しかし、別荘地を抜けて旧軽井沢の街に下りてくると、
そのような気持ちは一辺に吹き飛んでしまった。
まるで原宿のような街並みだったからだ。
ぼくは、わざわざここにこのような街並みを作る理由が分からなかった。
また、そこに喜んで集まってくる人々の心理も分からなかった。
いや、分からなくはなかったけれども、自分はそうしようと思わなかった。
敢えてここを目的地にして出かけることは、きっとあるまいな。
道路脇のアイスクリーム屋でアイスクリームを買い、
なめながら軽井沢駅へと歩いて行った。
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バスに乗って横川駅に戻ると、
軽井沢とほんの10数kmしか離れていないとは思えないほどに静かだった。
駅の向こうに見える妙義のお山は、相変わらず美しかった。
ぼくたちは、近くの高名な釜飯を売っているドライブインに入り、腹拵えをした。
ぼくという者は、軽井沢よりも横川という街に悦びを感じる人間であり、
どちらかというとマイノリティであることに改めて思い至った。
色々な意味で、とても実のあるハイキングだった。
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