雨のち晴れの世界遺産〜屋久島トレッキング

りゅうパパ
その他2人 - GPS
- 14:40
- 距離
- 24.8km
- 登り
- 1,230m
- 下り
- 1,974m
コースタイム
- 山行
- 7:42
- 休憩
- 1:48
- 合計
- 9:30
| 天候 | 到着日…☔️☔️☔️ 2日目…☂️→☀️ 3日目…☀️ |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2023年06月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
タクシー
飛行機
・屋久島の天候不良により条件付フライト →着陸不可で引き返す可能性ありとのこと ・3度目トライで着陸→定刻より約50分遅れ 【復路】屋久島空港 16:35 JAL3750 →→→鹿児島経由→→→大阪伊丹空港 ・14時にJALより鹿児島便欠航との連絡 ・大阪伊丹直行便に奇跡的に振替え ・結果的に約2時間早く帰宅 【島内移動】 屋久島交通タクシー 0997-42-0611 |
| コース状況/ 危険箇所等 |
降雨時は登山道が川のようになります。 |
| その他周辺情報 | ・ガス缶→山岳太郎 ・食料品→Aマート ・下山後昼食→屋久どん(うどん店) 入浴予定だった空港前の「縄文の宿まんてん」は日帰り利用15:00〜のため利用できず。 |
写真
感想
「終わり良ければすべて良し」
生まれて初めて訪れる世界遺産屋久島。
これまでも何度か行こうとするも、その都度なにかしら問題が起きて拒まれるという因縁の場所。洋上のアルプスと呼ばれる素晴らしい自然環境と引き換えに、天候が悪く遠征先としては心配の材料が尽きない。いろいろな経験が詰まった屋久島遠征の記憶と思い出を記しておく。
Day1
大阪伊丹空港で搭乗便をのんびり待っていると、屋久島は悪天候のため引き返す可能性もある条件付フライトとアナウンス。雨は覚悟のうえだったが、最初から不安たっぷりの展開。分厚い雲に阻まれ、着陸を試みるも再び上昇を繰り返す飛行機。パイロットの懸命な操縦でついに着陸した時は機内で思わず拍手が沸き起こったが、もはや登山を楽しみたい気持ちは消え去っていた。まあ年間400日も雨が降ると揶揄される所やからと割り切ろうとしても、やはり単純に雨の山行は辛い。週間天気予報では3日間とも雨☔️☔️☔️…飛行機に引き返してほしかったと嘆き節。でもここまで来たら進むしかないと、空港からタクシーで山岳太郎とスーパーに寄り道してもらって、とりあえず淀川登山口へ。帰りは白谷雲水峡に予約したいと頼んだら「こんな雨だと危険だから荒川口に降りる方がいいよ」と運転手さん。それは3日目の状況で考えるということになり、本降りの雨の中、淀川小屋まで小一時間。風邪気味だったことと、寝不足と移動の疲れが重なって、小屋に着くなり動けなくなり、食事も摂れずシュラフに潜り込む。同行者のお二人に心配をかけてしまった。
Day2
昨夜たっぷり休息を取ったので、とりあえず行動できそう。雨は降ってるものの昨日に比べたら小雨程度。元々3日間とも雨と思っていたので、気合いを入れて出発。小屋から宮之浦岳まで6.5kmの道程がとにかく長く感じる。雨と汗でずっとずぶ濡れのまま、どうにかこうにか山頂へ立った。保水しない花崗岩の登山道は川の如く、ゴアテックスとか関係なく靴の中も水浸し。そんな中をうつむき加減で前に進むことだけ考えて歩く。辛い。晴れていたら素晴らしい眺望が見えるだろう森林限界に到達しても雨と雲に遮られて、GPSの位置情報で自分の現在地を知るのみ。ピーク写真も気持ちの入らない適当なものになったが、一応山頂を踏んだのは事実ということで新高塚小屋を目指して下山を始める。下山開始から1時間くらい経ち、平石の水場を探していたところ急に空が明るくなり、みるみるうちに宮之浦岳、永田岳を中心とした洋上アルプスの山並みが目の前に広がった。嬉しい。初めて屋久島に来て良かったと思った。しばらく幸福感を味わい、再び下山の路へ。その後はずっと青空の下、新高塚小屋まで気分良く歩いた。新高塚小屋に到着すると誰一人いない。まだ時間が早いからかもしれないが、おかげで広いテント場のテラスに濡れたものを広げて乾かしたり、ゆっくり昼食を摂って小一時間ほど過ごした。太陽の力がありがたい。ここから今夜の宿、高塚小屋までは残り1時間。気合い十分で歩く。高塚小屋は小さいが10年前に個人の寄付により建て替えられたそうで、3階建の構造など他の小屋と一線を画すユニークな作り。中に入ると3階がたまたま空いていたのでラッキーでした。この日はカナダとスコットランドから来ていた外国人3人と、アウトドア達人といった出立ちの日本人3人と私たち3人で余裕を持って泊まることが出来ました。屋久島に来てようやくゆったりとした時間の過ごし方が出来て嬉しい。
Day3
英語と日本語が飛び交う楽しげな宴の声を聞きながらいつのまにか眠りについて、ふと目が覚めたら午前3時。トイレに行こうと外に出ると、テラスにマットとシュラフだけで寝ている人。ちょっと驚いたが、いろんな価値観の人がいて面白い。4時半頃に仲間も起き始めたので、静かにパッキングを整えながら朝飯の用意。しかしまだ体調が万全でなく食欲が沸かない。結局フリーズドライのライス類は体が受け付けず、スープのみで行動開始することに。もう少し食料について考えるべきだと反省が残る。6時過ぎに小屋を出発、まずは10分くらいで縄文杉だ。縄文杉の近くに高塚小屋の水場がある。こんな道を歩いて水を汲みに行くのは大変だと思いながら進んで行くと立派なウッドデッキに出た。その奥に縄文杉は鎮座していた。写真では大きさが伝わらないが、四千年ともそれ以上とも言われる存在感はさすがに圧倒的。そこから1時間ほどで屋久島のシンボルともいえるウィルソン株へ。中には小さな祠が置かれ厳かな雰囲気を醸し出している。上を見上げて、ハートに見えるポイントを探すことしばし。ここだという撮影ポイントを見つけて、もう屋久島を十分満喫したので、あとは長いトロッコ道を頑張って歩くだけ。楠川別れで白谷に行くか少し迷ったが、早く下山したい気持ちの方が勝り荒川登山口へ進む。途中たくさんの修学旅行生とすれ違い、賑やかな下山路となった。
〈下山後〉
荒川登山口に到着し、先日お世話になったタクシーに連絡。到着までたっぷり時間もあるので、荷物の整理などしながら待つ。タクシーの運転手さんは本当に親切な人で、食事や日帰り入浴の案内もサービスでしてもらう。お勧めのうどん店で昼食を取り日帰り温泉に向かっている途中、見知らぬ番号から電話がかかってきた。嫌な予感は的中し、予定便が欠航とのお知らせだった。あまりにも唐突な連絡に言葉を失ったが、電話主は続ける。「30分以内に空港に来れるなら、伊丹直行便に振り替えます」との提案を悩む理由はない。入浴をあきらめ、そのまま飛行場へ急ぎ足で向かった。幸い時間には問題なく、ただ汗臭いまま狭い機内に乗り込むことが少し憚られたが、無事に帰られるだけで幸運だ。徒歩で小さな飛行機に乗り込み、初めての屋久島遠征は幕を閉じた。











いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する