甲斐駒黒戸尾根。60越えのガタピシ登山者が日帰りに挑んでみた


- GPS
- 13:04
- 距離
- 19.3km
- 登り
- 2,485m
- 下り
- 2,479m
コースタイム
- 山行
- 12:05
- 休憩
- 0:55
- 合計
- 13:00
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
予約できる山小屋 |
七丈小屋
|
写真
装備
個人装備 |
ザック(Sa/G)
シューズ(Sa/L)
登山タイツ(U)
ハーフパンツ(N)
半袖シャツ(W)
アームカバー
夏帽子(M)
手袋
フェイスマスク
五本指ソックス
虫よけ
飲料:500ml×4 & ゼリー飲料×2
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感想
この山の黒戸尾根を日帰りで登ってみたいものだと考えるようになったのはいつからだろうか、もちろん最近のことだ。いわゆる面倒な山や大変な山が年の経過とともに身近から離れていくのはやはり寂しい限りで、なんとかならないものだろうかと考えるようにもなっていた。
詳しいことは省くとして、とりあえずはこの一年、登山体を作ろうと意識的に努めてきた。そうして昨今、登れるかもしれないという可能性の領域までには到達したかもしれないという感じになり、昼の時間が長い日に挑んでみた。もちろん無理そうなら途中で引き返そうと。
標高差が2400m、時間標高400mで単純計算で6時間。このところの山行きでは大体300〜350mくらいでの計画が大雑把な妥当領域だったので、それを超えているが大丈夫だろうか。登山道は整備が行き届いているとの情報で、その分で距離を稼ぎ、7時間でなんとかなるだろうと。すると望みが開けてきた。昔は時間標高4、500mの計画もあったので60歳を超えての衰退は隠しようもない。
行かないことには始まらないので行ってみた。最初の2時間くらいは、蒸し暑くすぐに汗だくになったが、標高が上がるにつれ気温的にはとても快適、天候は味方になってくれたようだ。七丈小屋までは4時間の予定が40分の遅れ、残り山頂までの標高差は約600メートルなのであと2時間もあればなんとかなるだろうの考えは甘く、その後は岩壁をよじ登っていくような懸崖続きで苦戦も続く。降りてくる登山者に、「このあたりが一番辛いところだからね……」とか「あともうちょっとよ」あるいは「今日の山頂は景色サイコー」「ほらあそこにもう見えてる見えてる」と励ましや元気づけの言葉をいただき、ついに終盤の試練を乗り越えた。7時間とちょっとを費やしたものの何とか山頂に到着。こんなに疲労困憊で疲れ果てたにも関わらず、とっても楽しく感じられた。またこの山頂滞在では何かが剝がれ落ちたかのようにスッキリ感に包まれていた。きっと雨上がりの青空と甲斐駒の白砂、透明な空気が心地よさに拍車をかけてくれたに違いない。ほんとうにしんどい登山だったが満足感は高かった。こんなにしんどいにも関わらずトレランの人の中には何とさらに仙丈ヶ岳までの往復付きという化け物クラスもいたのだった。
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