上の方は冬に逆戻りしていた氷ノ山


- GPS
- 08:42
- 距離
- 9.6km
- 登り
- 975m
- 下り
- 779m
コースタイム
- 山行
- 7:02
- 休憩
- 1:38
- 合計
- 8:40
天候 | 雨のち小雪のち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
駐車場はその後は無料で登山者などに開放されるとの事だが、無雪期にここから上った事はないのでどういう状況なのか詳しくは分からない。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
上の方はまだ雪はそこそこあり、まだしばらくワカンやスノーシューはあった方がよさそう。 それよりも親水公園からの曲がり坂上る手前の徒渉点。 二つあるスチールパイプ階段の短い方を下って渡渉していつもならそこから右上に斜面をトラバースして上がって長い方の階段にたどり着いて上るが、今回はこのトラバースが開通しておらず、トレースは徒渉点からそのまま崖を這い上がる形で付いており、ここを通るには前爪のあるアイゼンを持って行くのが確実。 特に下りの場合はこれが無いと危ないと思われる。 |
写真
ずっとスノーシューの強者もいるけど、曲がり坂手前の徒渉点の階段があるので、自分はよほど雪が深くない限りそこまではいつもアイゼンで。
ここら辺からはもう雪に。
ところが、普通は向こう側に渡ったところから斜面を右に少し上って行って次の長い階段を上るのに、今回はその右に上っていくトラバースがトレースまったく無し。
この写真の少し手前に右に一コブ越えて長い階段のところに直接渡渉しに行ったらしき踏み跡があったので行ってみたが途中で下りれなくなって引き返してた。
やむなくこの写真の左上の方に上るが、写真一番左上あたりに縦にトレースが付いているところは実は崖。
取り付いてみると雪が薄くアイゼン蹴り込んでもすぐ石や土で刺さらない。
ピッケル持ってこなかったのでストック持ったままの手は有効な確保が出来ず、あちこち蹴り込みまくってなんとか立てるところでバランス取りながら突破。
ここは確か通るなロープが渡されてるところだった気がするが、下りの人は下りれるんだろうか。
それにしても今回はアイゼン持って来てよかった。
チェーンアイゼンだったらいきなり詰んでた。
この後スノーシューに履き替えてジグザグに上り始めたら後から来た方が同じ場所でワカンに履き替えられてたので上から声かけて挨拶して進む。
こちらはマイペースでやっとこさ氷ノ山越の避難小屋に着いて飯。
その後スタートしたら早々にワカンの方が引き返してこられてびっくり。
聞くと雪は結構深いのにトレースは途中で無くなり、しかも上に行くほどガスが濃くなって真っ白。
自分と同じく東尾から下りるつもりだったとの事だったが、上まで行ったら何も見えないと思うので諦めて引き返されるとの事だった。
自分も1人なので無茶はするまいとは思ったが、トレースが無くなったところがどうなってるのか気になったし、突破してきた崖を下りるのは気が進まなかったのでとりあえず進む事に。
これだけ綺麗に先が無いってことはどうも本線ではなく分岐を追ってきてしまったよう。
しかし、ここはずっと尾根線伝いのはずなので、とりあえずトレース痕探しにラッセル開始。
トレース止まりから山頂まで、はっきりとレースが続いていたのが4分の1、そこがトレース痕だとなんとか分かる部分が4分の2、残り4分の1がまったく消えてしまっててそれだけ吹溜まったところを迷いながらのラッセル余儀なくされた感じか。
ここは尾根芯伝いだからいいけど、東尾の最初はだだっ広い雪原なので、ワカンの方が気にされていたのがよく分かる状況に。
これは通り過ぎたところでふり返って撮ったが、この後緩斜面のどこを通ったらいいのか分からず、おそらく夏道だいぶ外してそこら中でハマりながらとにかく高みを目指す。
はっきり言って10メートル先は見えないし、明るさの加減か雪面の滑らかな凹凸がまったく分からず、次踏み出す足がどこで雪面に触れるか見当が付かないので深さは臑中あたりで小屋までほどのラッセルでもないのに何かぎくしゃくしてゆっくりとしか進めない。
この後の森の中は木が遮ってくれたのかトレースも完全に消えているところは少なく、なんとか追って行けた。
これはこのまま冬の道に続いていた。
この日の感じだと夏道のトラバース道の方はずっと雪の斜面になってしまってたと思われ、なんとか冬の道に入りたかったが、自力だけで入れる自信は無かったのでほんとに助かった。
この先トラバースで尾根を渡っていくところは以前失敗してるので、このトレース痕はほんとにありがたかった。
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
ゲイター
ネックウォーマー
毛帽子
靴
ザック
アイゼン
スノーシュー
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
水筒(保温性)
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
カメラ
|
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感想
雪の少ないこの冬、関西圏で少しでも多い山を探すとどうしても同じ所ばかりになってしまうが、今回も数日少しずつ降り続いているらしい氷ノ山に。
そしてこの冬まだ登っていない東側から周回することに。
しかし氷ノ山国際スキー場駐車場に着いてみれば雨。
それでも上に上がれば雪になるかなとスタート。
この日一日気温はそんなに下がらず、少し上るとみぞれから小雪に変わり、途中からはやんでくれたが、雪そのものは前夜からだいぶ降ったようで、標高上がるにつれて深くなり、その上夜は風もあったのか吹きさらしの場所はトレースも完全に消えてしまってたが、週末にはある程度人が入ったらしく、風当たりの弱かった所にはくっきり、あるいは微かながらもトレース痕があり、トレースの無い部分を見当付けてラッセルしながら次のトレース痕を探すという作業の繰り返しに。
しかし暖かいせいか中腹あたりからガスがかかりはじめ、それは上るごとに濃くなり、風もあまりなかったので全く晴れてくれず、山頂周辺では10メートル先が見えないだけでなく、明るさの加減かなだらかな雪面の凹凸が全く分からないなどというホワイトアウトに近い状況になり、もうそういう場所はトレース痕探すどころではないので完全にGPS頼り。
ほんとありがたい時代になったものだが、景色を楽しむというより山を歩いているのが好きなので、少々の天気なら気にせず突っ込んでしまうようになったのは我ながら注意が必要かも。
まあそんな状況だったので目を皿のようにしてトレース痕を探しながら経験から来る記憶と勘にGPSまで総動員で歩くという気疲れ甚だしいながらやった感十分の一日になりましたが、しかしこれはあくまで途切れながらもトレースがあったおかげ。
週末に入ってトレース付けてくれた人達に感謝。
そんな中で一カ所危なかったのはトレースそのものはガッチリだったまだ出だしの曲がり坂手前の渡渉点を渡った所の斜面。
長短二つある鉄パイプの階段のまず短い方を下りて渡渉した所で、いつもならそこから右上の斜面をなだらかに上りながらトラバースしていって長い方の階段にたどり着くが、今回このトラバースが開かれておらず、代わりにほんの数メートルながら目の前の崖のような傾斜を直登するトレースが付けられており、傾斜が強いせいか着いている雪が薄く、蹴り込むとすぐ土や石でなかなか足場が得られず、ストック持ったまま上ってしまったら思ったより傾斜強くて手で確保できるところが何も無く、足だけでバランス取りながら蹴り込んで足場探しながらという綱渡りになってしまいました。
ここは無雪期には確か通るなというロープが張ってあったような気がするけど、そういう傾斜なので前爪のあるアイゼンでなければ、チェーンアイゼンでは自分には越えられなかったかもしれない。
まあそう考えるとトレースがあったことといい、チェーンアイゼンではなくちゃんとアイゼン持ってってたことといい、もしかすると運が良かっただけかもしれないと反省もある山行になりました。
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