点の記の足跡を辿って 剱岳


- GPS
- 56:00
- 距離
- 21.0km
- 登り
- 2,543m
- 下り
- 2,532m
コースタイム
- 山行
- 12:00
- 休憩
- 2:30
- 合計
- 14:30
シーズンに入ると登山道が大変混むらしいので梅雨明け直前を狙ってお休みを申請した。
天候 | 14日 ガス&小雨、15日 快晴、16日 雨&強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
|
予約できる山小屋 |
|
写真
感想
例年海の日以降の北アルプスは大変混雑すると聞きその前を狙って休日を申請。
険しい登山道で渋滞にあい落石を落とすのも落とされるのも御免蒙りたいから。
小屋の予約をした際にアイゼンとピッケルを必ず持ってくるようアドバイスを受ける。
必要かどうか悩んだが出発当日に池袋で映画を観た帰りにアイゼンとピッケルを購入。
雪山シーズンはそろそろオフだったこともあり商品の選択肢はあまり無かった。
初日
新宿発の夜行バスに乗って早朝に富山駅の北口に到着。
富山地鉄バスの乗り場は南口にあり少し道に迷いながらも予約したバスに乗り込む。
いくつかの場所で停車し客を乗せ、途中休憩などして9時をすぎた頃に室堂に到着。
少し雨が降っていたが待ってても止む気配がないので準備し立山方面を目指す。
登山道には雪があるためアイゼンを装着、初めて着けるため説明書を見て悩む。
雪が無いところで都度外していたのだが途中から面倒になり着けっぱなし。
雨と気温の低さのためか眼鏡がすぐに曇ってしまいその都度拭くのが煩わしい。
こういう天気のことも考え次回からはコンタクトレンズも持参すべきだと思った。
しばらくすると一の越という山荘がある分岐点に至りそこから雄山を目指す。
一の越から雄山へ至る登山道には雪があまり着いていないのでアイゼンを外す。
途中ふたりのそれぞれ単独の登山者に遭遇しお話などしながら歩を進める。
ひとりは内蔵助山荘に泊まるというので別山との分岐点の手前あたりでお別れ。
もうひとりはその日のうちに室堂に戻るというので雷鳥沢方面へ降りていった。
コースタイムからすると厳しそうな時間だったがはたして間に合っただろうか?
御前小屋を過ぎると剱澤雪渓、アイゼンを着けずに歩いていたら派手に転んだ。
歩くのに難儀している横を3人(男1女2)の登山者が早いペースで歩き過ぎていった。
剱澤小屋に着くと彼らがいて全員山岳ガイドでプライベートで八ツ峰を登りに来たらしい。
当初別山尾根の予定だったがピッケルとアイゼンを買ったため長次郎雪渓に心が揺らぐ。
若いご主人に長次郎雪渓を登りたい旨を説明すると丁寧な地図を書いて説明してくれた。
シャワーを浴びてまったりしたところで夕食、揚げたてのトンカツが美味しかった。
この日の宿泊者は4人だけ、空気清浄器つきの清潔な部屋でゆったりと眠りについた。
二日目
翌朝、というか夜明け前の3時に目が覚めちょこちょこ用意をし3時半すぎに出発。
八ツ峰組は自分より先に出発したらしく先行するライトが見えたがすぐ見えなくなった。
月灯りが雪面に映えて神秘的、雪が固くしまっているためアイゼンの効きもよい。
平蔵谷を過ぎて長次郎谷入口に到着、スマホに保存した画像と照らし合わせ確認する。
登り始めはそれほどでもなかったが熊の岩をすぎると雪渓の勾配がきつくなる。
それにともない腰痛が勃発してで途中からほとんど動くことができなくなった。
ピッケルとアイゼンで滑り落ちないよう確保し雪面に腹ばいになって腰を伸ばす。
約十メートル歩くごとにこの動作を繰り返しようやく長次郎のコルへ辿りついた。
コル手前に深さ3mほどのクレバスがあったが左端のブリッジの上を回り込めた。
腰が本当に限界寸前の痛みだったためコルで小一時間ほど休憩し腰を伸ばす。
だいぶ回復したので剱岳山頂へ、多少岩登りはあるが足場もあり問題無いレベル。
山頂からは北アルプスの山々が自分を取り囲んでるようで言葉が出ないほど感動する。
快晴の剱岳山頂を独り占めしてるという贅沢なシチュエーションのもとお弁当を食べる。
1時間ほど休んだあたりで下りはじめる、下りはじめてすぐ若い女性が登ってきた。
平蔵谷の頭で学生っぽい男性登山者に出会う、帰りは平蔵谷を下るつもりらしい。
別山尾根で下山したのでカニの横這いを通過したが写真でみるほどの高度感はない。
ただし横這いの真上にも登山道があるため渋滞した時などに落石があると大変だろう。
剱澤小屋に寄って預けていた荷物を回収し、少しばかり休んでから再び下る。
疲れと腰の痛みにより雷鳥沢のあたりから歩くこと自体かなり辛くなってくる。
バスの発車時間を気にしながら気合を入れて歩くが5分遅れでバスに間に合わなかった。
途方に暮れつつ帰る方法を模索するが、この日室堂を出る手段は歩く以外無いらしい。
自分が途方に暮れている最中にも夫婦の登山者がやってきて時間差で途方に暮れていた。
腰痛もさることながら歩いて最寄駅と思われる立山駅まで行くなど到底不可能。
みくりが池温泉小屋まで戻って宿泊手続きをとる、夕食の手配もぎりぎり間に合った。
翌日の休みを職場に連絡すると仲の良い同僚が出たため有給申請もスムーズに行えた。
こうなると疲れきった身体を休めるには温泉小屋泊も必然だったと思いなおす。
夕食はちょっとした旅館レベルの地場の食材を活かした手の込んだ献立だった。
三日目
天気予報は大荒れだが朝のうちだけましらしいので室堂の周辺を散歩。
すぐに雨が降り風も強くなってきたので小屋に戻り昼湯昼酒を繰り返して過ごした。
夕方に最終バスで富山駅に移動し駅前のレトロな飲み屋街で一杯傾けた。
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