袴腰山・猿ヶ山
富山県
山キチどん
体力度について
- GPS
- 08:31
- 距離
- 18.0km
- 登り
- 1,811m
- 下り
- 1,140m
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| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2012年10月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
自転車
下山口：ブナ尾峠から自転車で小原ダムに戻る |
写真
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P1068より
感想
今日も良く晴れている。さぞや露に濡れるだろうと雨具上下を着て出発した。昨日確認しておいた葎島（むぐらじま）登山口までは関西電力関連会社のエリア内の車道を歩いた。登山口にも車を置くことはできるが、下山後自転車で戻って来て坂道を登るのはキツイ。昨日見たとおり登山口は草が被っているが「登山道小倉線葎島入口」という折れた標識が転がり、丸太階段も整備されているので大丈夫だろう! と高を括り入って行った。ところが殆ど歩かれている形跡はなく蜘蛛の巣が酷く、ストックは蜘蛛の巣払いに大活躍、油断をすると顔にべったり。藪も益々酷くなり草だけではなく枝も覆っている。蜘蛛の巣を払う余地もない位の藪となり15分ほど藪を漕ぐと三角点が現れた。4等三角点「葎島（むぐらじま）」（489m）で金属製の点標が打たれていた。心配した露も大したことがなく雨具を脱いだ。
三角点を過ぎると藪は激藪状態となり道とは言える状態ではなくなった。展望もなく足元の微かな踏み跡だけを外さないように只管進むしかない。その踏み跡もあやふやで標高差600mもこの状態が続くのかと思うと暗澹たる気持ちだ。酷い藪の中に突然丸太階段が現れ100m位進むと明瞭な道に出た。これは菅沼合掌集落の対岸の小瀬からの登山道で古道「道宗道」と云われる道だ。2時間の藪との激闘の末、やっと藪漕ぎから解放された。疲れた! 朝一に相当体力を消耗してしまったようだ。
「道宗道」は浄土真宗の念仏行者道宗が砺波にいた蓮如上人の教えを受けるために五箇山から通った道で平成21年に地元で“道宗道の会”が結成され復興したそうだ。小倉山(約1,020m)山頂には「道宗道 小倉山」と書かれた真新しい山頂標識あるが展望はなかった。明瞭な道を進み1,028m標高点に到ると「猪子越分岐」の標識があり道宗道は東の尾根を下って行った。縦走路は再び藪の中に突入するが葎島の登りをAランクとすると今度はCランクの下程度の草だけでさして問題はなく進むことができた。ただ此処へ来て露がたっぷり付いていてズボンを濡らすが、もう雨具を着る気はしなかった。
送電鉄塔が現れると薄の原っぱで展望が利き、これから行く袴腰山、三方山、猿ヶ山を一望することがきた。送電鉄塔の先に鍋床山(1,066m)があるが藪漕ぎで時間を食ってしまったのでピストンは諦め送電線沿いに南南西に尾根を下った。谷鞍谷からの登山道が合流し巻道となる筈だが、合流する道が分からないまま巻道に入ってしまった。
巻き道には鍋床山から流れ出る沢に水場が点在する。鞍部に到り北側に小屋のような建物がある。そこから来る道と鍋床山の斜面にも踏み跡がありピークから直接下れたのかもしれない。道がなければ急傾斜と藪で相当苦労させられそうだ。分岐点の直ぐ先が小瀬峠で五箇山の小瀬からの道が城端の方へ越えている。明瞭な稜線を進み林道に飛び出し袴腰山が目の前に聳えていた。紅葉が青空に映え素晴らしく50mほど林道を歩くと“峰越登山口”と表示があった。林道には赤い車が止まっていたが五箇山側にはゲートがあり通り抜けは出来ないようだ。
登山口から10分足らずの歩行で高台に到ると袴腰山小屋が設置されていた。小さな避難小屋だが宿泊も出来そうだ。展望もよく袴腰山や小倉山、鍋床山も良く見える。明瞭な道を30分ほど登ると袴腰山(1,159m)に到った。山頂域には案内標があるが今一要領を得ない。池ノ平登山口への道を南に分け右に90°曲がり少し進むと最高所と思しき所に到るが何の表示もなく展望もなくそのまま通過し100mほど行くと展望台があり5m位の櫓が立っていた。梯子で上に登ると砺波平野から医王山、縦走路の先にある三方山、猿ヶ山その先には笈ヶ岳、大笠山を望むことができた。櫓の下で大休止を取り藪漕ぎの疲れを癒した。
袴腰山北西の稜線は等高線が詰まった急斜面で、長いロープが張られていた。だが掴まらなくても下るのに問題はない程度だった。P1068の前後500mほどは草原で気持ちが良い。袴腰山や三方山の展望が広がる。3人組の若い男女に出合った。峰越登山口から袴腰山〜猿ヶ山をピストンして来たそうだ。と云うことは林道にあった赤い車の主。それにしても一行の女性は絵に描いたような山ガールで可愛かった。樹林帯に入り奥山(1,104m)の 3等三角点「奥山」が登山道途中に現れた。その先の送電鉄塔では袴腰山の展望が得られた。展望も此処が最後でこの後は全て樹林帯の歩行となった。登山道の途中に三方山二峰(1,142m)の石碑があった。山頂はこの裏手にある。旧福光町と旧上平村の境界に沿ってピークに立った。地形図にある三方山はこの位置だ。三方山一峰(1,348m)は1.5�卞遒砲△蟶―茲眛韻犬茲Δ弊佝螢織ぅ廚了劃塞玄韻�あった。この間で白いモスクの尖塔のようなキノコを見つけた。後日西田さんに写真鑑定を依頼したところホコリタケの幼菌ということだった。他にテングタケやクサハツの仲間のキノコを見た。
一峰を過ぎると余り人は歩いてないようで藪は濃く、ただ一度は刈り払いされたような跡があり葎島尾根と比べると屁でもなかった。時間短縮を目指しピッチを上げて、今日の最高峰猿ヶ山(1,448m)に到った。山頂には2等三角点「猿ヶ馬場」があり暫し休憩し2度目の昼食を摂った。当初計画ではコースタイム11時間35分でブナオ峠到着は17:35だったがこの時点で1時間20分時間短縮して明るいうちの下山が可能になった。猿ヶ山からは下り一方で藪は被っていても殆ど支障なく歩け大獅子山の直下まで来た。登山道は山頂の西側を巻いているので登路を探すと微かな踏み跡を発見し辿って行った。山頂部で不明瞭になり一番高そうな所へと藪の中に突入して行くとビニール紐がルートを示すように付いているので辿ってみるが山頂にある筈の3等三角点「真谷」には行き着けなかった。諦めて下山に掛るが元来た道に出るのも遠回りになるのでコンパスの示す矢印に従って真西に進んだ。踏み跡は全くなく激しい藪を漕いで何とか登山道に復した。急がば回れだったかも・・・
この後1.4�劼諒發�でブナオ峠に飛び出すと大門山に登った人たちが沢山帰り支度をしていた。県道の通行止めのゲートの前に括り付けておいた自転車に乗って16.0�卞銃擦魏爾蠑�原ダムに戻る。ところがどうしたことだろう自転車の空気が抜けてタイヤはペコペコになってしまっていた。幸エンジンブレーキのように下り坂でスピードが出ないのが不幸中の幸いとでも云うべきか? 国道に出てから五箇山ICを越えて菅沼に到る上り坂は登れなかった。自転車を押して歩き1時間14分掛って小原ダムに戻り今日の登山を終えた。小原ダム湖を望むくろば温泉で汗を流し、疲れを癒し東海北陸道に入って帰路に付いた。
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