大台山〜坊滝〜大日山〜鷹取山〜御殿山


- GPS
- 08:42
- 距離
- 23.1km
- 登り
- 925m
- 下り
- 927m
コースタイム
天候 | 晴れ後曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
先週の山行で時間不足のためにカットした大日山,坊滝をトレースしようと周回コースを考えた。1月下旬に登った伊予ヶ岳の麓にある平群天神社を出発点にして,大台山(余蔵山)や里見氏の墓,八房の像も訪れることにする。
日の出に合わせて歩き始められるように,自宅を4時に出発し,目論見通り6時10分に神社の駐車場に到着する。他には未だ誰も居ない。空は青く,半月も懸かっていて良いコンディションだ。早々に歩き始める。後ろを振り返ると伊予ヶ岳の南峰がすっくと立っていて格好良い。県道88号から平群川沿いの道に入ると車の通りもなく静かに歩ける。少し進むと富山の双耳峰も見えてきた。路の脇には水仙がまだ咲いている。花をつけた桜や梅も見られる。同時期に桜と梅の花を見るのは不思議な感じがする。
やがて林道平群線の始点に着くと,車両は通行止めになっている。少し進むと大きく抉れたところがあり,確かに四輪車は無理だろう。落石や折れた枝なども散らばっている。林道に並行して走る沢の向こう側の斜面からは時々ガサゴソと草を掻き分ける音がしていたが,その内,イノシシの鳴き声が聞こえた。ふと前を見るとウサギがこちらを見ていたが,直ぐに駈け出して草叢に消えてしまった。林道に入ってから10分足らずで180°のヘアピンカーブに着く。地形図に描かれた大谷川ダムに至る徒歩道の始まりと思われるが,余り歩かれていないようで結構藪が煩そうだ。
更に10分足らずで,林道の石塚線と平群子線との交差点に至る。平群子線は鷹取山まで行けそうなので,機会があればトライしてみたいものだ。更に少しで,かじか橋に至る廃道の入り口付近だが,林道から見ただけでははっきりしない。ここも面白そうだな等と思っている内に,大台山(余蔵山)への分岐点に着き,そのまま舗装路を進む。到着したのはコンクリの広場で,周りには藪があり視界が邪魔をされるが,大島や大日岳(多分)などが見えた。未だ,位置関係が良く掴めていないので自信が無いが。帰ってから調べると,この広場の後ろにある一寸登った処が,三角点のある山頂だったようだ。その内,もう一度,確認に来よう。
舗装路を下って平群の集落に着くが,少し方向間違いをして遠回りで里見氏の墓に辿り着く。室町時代のものということで,風化して丸みを帯びた石が時代を感じさせる。直ぐ近くにある八房の像は犬というよりキツネに近いような表情で,育ての親という狸とのコントラストが面白かった。
この像から100m程で舗装路は終わり,山路に入る。竹藪のトンネルを潜り,5分余り進むと沢に古い鉄製の架け橋が架かっていた。周囲は倒木が多く,樹木も生い茂っているので地形を読みづらい。橋を渡って直ぐの斜面に踏み跡があり,尾根筋に繋がっているようなのでこれを登り始めた。後で考えると,もう少しきっちりと方角を見定めるべきだったと思うが,一つ隣の尾根に取り付いていた。最初は倒木が多く,これを越えて行くのに注力していたので余り方角に気が回らなかった。しっかりと尾根筋に出て歩き易くなったところで,間違いに気付いたが,踏み跡がしっかりしているし,上の稜線に出たところで元のルートには容易に戻れるだろうと考え,そのまま登り続けた。途中で,大日如来の石碑が安置されていたりして,少なくとも昔は結構,使われていた路だろうと思われた。40分余りの登りの末に上部の緩やかな稜線に出た。ここで再度の勘違いをして180°間違った方角に進んでしまう。10分ほど進んだ所で境界見出標に出合い,地形図を見直すが,どうも思っている処と周りの様子が異なっている。止むなくスマホのGPSで現在地を確認し,間違いに気付く。元来た路を戻り,更に進むがそれらしい路は見つからず,暫くウロウロする。仕方なく,再びGPSを見ながら2,3mの斜面を乗り越すと家屋の屋根が見えた。地形図にある建物だろうと,そちらに向かって進むと,幾つかの人家らしいものがあるが,壁や屋根がボロボロで既に廃屋になっているようだ。兎も角,地形図で位置を確認出来て一安心。そこから先は直ぐに舗装路になっていて,問題なく県道258号まで下れた。県道を30分ほどで大日山遊歩道駐車場に到着する。トイレ脇の水道で手を洗い,おにぎりを頬張る。
大日山ハイキングルートを上がり始めると直ぐに増間ダムの脇を通る。冬季なのでやはり水量は少なく,滝も迫力がないだろうなと思う。ダムから20分ほど進んだ所で,沢の音が聞こえてきたなと思ったら,前蔵引の滝への階段分岐があった。音の様子からして面白くなさそうなのでパス。この先にも幾つか滝があるようだが,水量の多い時期に再訪しようと考え,先に進む。ただ,最後の坊滝は一番大きそうなので,下の展望台まで降りてみた。水がチョロチョロと20m位を流れ落ちていて迫力が無かったが,水量が多ければ見ものかもしれない。
その後,大日山までは階段が多かったが,段差が丁度良い具合だったので快適に登れた。山頂からは富山が綺麗に見えたが,周囲の樹がかなりの背丈になっており,見晴らしの点ではやや残念だった。ここから先も路は良く整備されていて,宝篋山,鷹取山へと進む。鷹取山では道標の表示がないがはっきりした路が北西方向に延びていた。多分,これが大台山へと通じているのだろう。
更に20分足らずで御殿山に到着するが,本日一番の眺望が得られた。残念ながら朝方とは違い,雲が多くなってはいたが,これまでに登った富山,伊予ヶ岳,鋸山が一望でき,東京湾も光っている。南側には先ほど後にしてきた大日山や,先週登った立石山が姿を見せている。屋根のついた休憩舎もあり,落ち着けて良い場所だ。ぜひ,再訪したいものだ。
この後,江戸時代に創られたという大黒様を拝んだ後,県道89号に下り立つ。この頃には全天が雲で覆われていた。県道を歩いていると,冷たい風に舞う小雪が雨具に落ちかかってきた。幸い,直ぐに止みはしたが,まさかこんな所で雪が降るとは思わなかった。車の往来が多めの県道を30分ほどで平群天神社まで戻った。未だ時間も早かったので,温泉には寄らずに道の駅 富楽里で遅い昼食を摂った後,直帰した。しかし,高速も下も生憎の渋滞で3時間を要し,19時20分に帰宅した。
今回は,犬掛の集落上部から長沢地区までの直線距離で600m程を2時間近くかけて登った区間が,ルートファインディングとして面白かった。とは言っても,最終的にGPSの世話になってしまったが・・。付近には,廃道かそれに近い状態のルートが未だあるので,何れの機会にかトライしてみたい。
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