禿岳/大鏑山(鬼首山田集落〜鬼首トンネル)鬼首カルデラから神室山へ至る県境トレイル



- GPS
- 10:46
- 距離
- 20.3km
- 登り
- 1,796m
- 下り
- 1,590m
コースタイム
- 山行
- 10:38
- 休憩
- 0:08
- 合計
- 10:46
天候 | 曇りのち晴れのち雪(時折吹雪く)風は次第に強く |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年03月の天気図 |
アクセス |
■アクセス 古川IC⇔R47⇔R108⇔鬼首トンネル付近(車デポ)⇔鬼首山田集落(車デポ) ■駐車場 1台:R108丸森トンネル手前の路肩に駐車 1台:鬼首の山田集落に駐車 鬼首トンネルは雪崩で通行止めの可能性ありとのことで駐車出来ず。 700m程戻って丸森トンネル入り口付近の路肩に駐車することにした。 禿岳登山口までは除雪されておらず一番近くまで車で行ける所を探して 鬼首の山田集落に駐車。登山口までは2.0km強の林道歩きが必要。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■登山ポスト なし。Compassにて提出。 ■ルート状況(2025/3/30時点) 主な装備:冬靴、スノーシュー、ピッケル、12本アイゼン、ハードシェル、ポール、スノーショベル、20mロープ スノーショベルとロープは使用せず 歩き出しはツボ足、P449手前の禿岳登山口でスノーシューを履き、EL1100の稜線に出るまで。 稜線で12本アイゼン+ピッケル+ストックに換装、縦走もそのままの装備で以後R108に出るまで同じ 雪の状況:登りの尾根と稜線上は締まっており良好。時間が経つにつれ少し緩む。雪が降り始めてからは5cm程の新雪。降りの尾根はシャバ雪。 〇駐車場〜禿岳 禿岳登山口までは除雪されておらず集落から林道歩き。所々に禿岳登山口の案内があります。P449手前に小屋と登山口標柱がありスノーシューを履く。暫く緩やかに進むとやがて尾根の取り付き。序盤から急登ですが積雪量もあり雪も締まっていたためまずまず登り易いです。グイグイ標高を上げて視界が広がってきます。上部に行くと高度感を感じますのでアイゼンへ換装しても良いかも。ただし一部夏道が露出し始めているところがあり尾根が細い箇所もあります。稜線に乗り上げると神室連峰が目の前に現れます。禿岳方面は雪庇が大きく崩れている箇所多数なのでルート取り注意です。山頂付近は植生がなく雪原もあり眺望が得られます。 〇禿岳〜大鏑山(おおかぶらやま)〜鬼首トンネル 宮城県大崎市と山形県最上町の県境トレイル 禿岳から大鏑山への稜線はいくつものピークを越えていきます。国土地理院地図のピークだけでも以下があります。 禿岳(P1261)→分岐(EL1100)→P1259(中沢ピーク。稜線から少し外れる)→P915→P1030→P1054→P1037→P1040→P1093→大鏑山(P1119) これ以外にも地図にないピークが多数あります。アップダウンが6km続くタフなルートです。 雪庇箇所が多く中には崩壊している箇所もあり雪庇を避けて歩く場面も多々あります。 分岐からはまずはP1259を目指します。雪庇発達ルートでほぼ雪庇上を歩けますが一部避けるところも。P1259は県境トレイルからは少し外れますが広いピークとなっており虎毛山と須金岳、二つのピークを結ぶ稜線、栗駒山、神室連峰の眺めが良いです。P1259から少し戻って西側へ大きく降ります。小ピークから北へ。この小ピークからの降りはなかなか急傾斜です。細かいアップダウンを越えて目の前になだらかなピークが見えますがこのピークは県境からは外れておりパス。ピーク手前を再び西へ折れます。また大きく降ったらまたアップダウン。P1054付近は雪庇崩れ箇所が多く稜線上も雪が残っていなかったりするので藪を少しと西側の雪を繋いだりを繰り返します。P1054〜P1040間はそれほど大きなアップダウンはありません。今回はP1054辺りから雪模様で時折吹雪く場面も。ただ気温が低くなかったし樹林帯なのでホワイトアウトにもならず歩けました。P1040からは右手に広い谷を見ながら降ってまたP1093へ登り返します。次の降りは東側へ向かいそうになるが県境トレイル逆方向になります。また降ったら最後のピークの大鏑山(P1119)への最後の登り。途中から広い尾根となり登り易いです。山頂ピークも植生がなく広々としています。大鏑山から鬼首トンネルへの下山は山頂から少し県境沿いに進んでから右に折れて北に進みます。この辺一帯も広い尾根になっています。暫く進むとP1008へ少しだけ登り返し東へ進路を取り尾根を降ります。眼下にR108と鬼首トンネルが見えるようになりそのまま降りP704のピークの手前で左側の谷方向へ一気に降り始めます。ルートを選べば急な傾斜は避けながら降りられます。標高を下げながらR108のどの辺から上がれるかを目星付けながら降ります。軍沢川はスノーブリッジを期待していましたが残念ながらその時期は過ぎていたようで渡渉となりました。しかも渡渉は軍沢川の他にR108の下を通っている沢もあったため2回ありました…。すぐ合流しているので少し下流からなら1回の渡渉で行けそうです。最後はまだ雪が繋がっていたR108への急傾斜を登って国道へ降りて駐車場まで700m程歩きました。 |
その他周辺情報 | ■温泉&食堂 鳴子温泉 早稲田桟敷湯 \660 鳴子温泉街 ふじや食堂 |
写真
感想
県境トレイルの最強クライマーのたかかさんから県北県境の山行お誘いを頂く。ルートを聞くとこの前、花立山から山頂を目指したが辿り着けなかった禿岳やそこから鬼首カルデラを形成する尾根を歩きやがて軍沢岳、神室山へと繋がる稜線の大鏑山(おおかぶらやま)までの県境を歩くとのこと。ワクワクしか感じないルートに二つ返事。天気予報は朝だけ良くそこから悪化の一途。船形連峰や福島方面の山も候補に入れつつ今回のルートは樹林帯多めなので後半悪くてもなんとかなるでしょうと当初の予定通りアタック。2時に待ち合わせし禿岳から大鏑山へ回るルートで決め車デポの為、鬼首トンネルへ。しかし鬼首トンネルでは雪崩が起きる可能性があり駐車出来ないと工事の方に断られ700m程戻った丸森トンネル近くの路肩になんとか駐車。そこから禿岳登山口へ向かうも今度は除雪が想定より手前(集落まで)で終わっており周辺を走ってみたが結局鬼首の山田地区に車を置いて3時30分頃スタート。序盤から色々あったが林道を数キロ歩き禿岳登山口へ。スノーシューを履いて尾根へ取り付き。明瞭で真っすぐな気持ち良い尾根をひたすら登りどんどん高度を稼ぐ。徐々に視界も開けてきてこれから歩く稜線や禿岳へのダイレクト尾根の状況を眺める。ダイレクト尾根は雪が付いていない箇所が多数あってもう賞味期限切れの様子。登る尾根も急登でなかなかの高度感がありスノーシューの爪もしっかり効いて楽しい。所々夏道が露出している箇所が既にあったが気を付けて通過すれば問題ない。そして稜線の分岐へ出たら目の前に見える神室連峰!稜線全てがこんなに間近にそして真正面に見える絶景に感動!!12本アイゼン+ピッケルに換装しながらしばし絶景を堪能。曇り優勢だが天気はまずまず。そして真っ白な禿岳を目指す。山頂付近これでもだいぶ減ったのだろうが積雪量が半端ない。ダイレクト尾根も間近に見える。程なく禿岳初登頂。花立峠方面のルートも雪原っぽくなっており楽しそうで次回はあちらから歩いてみたい。山頂の眺望を堪能したら戻って再び分岐へ。この山行のメインとなる大鏑山への稜線歩きへ。分岐からまずはP1259を目指す。崩壊している雪庇があったりするので気を付けながら進み県境からは少し外れてP1259の台地へ。ここからの栗駒山や虎毛山と須金岳の稜線がとても綺麗に見えた。勿論反対側の神室連峰やこれから歩くジグザグの稜線も絶景。一旦戻ったら西へ向かい再び県境へ。一気に降る途中これからのルートを見ると見事な雪庇区間で心躍る。名もないピーク(EL1090)からの降りがなかなかの急傾斜で楽しい。降ったあとはやっぱり登り。遠目からなだらかに見えていても取り付くとなかなかしんどい登りが続く。天気は西から一気に崩れる予報だったので月山や神室連峰方面の天気を見ながら歩き続ける。EL1000を行ったり来たりのアップダウンをこなしていると北から天気が崩れ始めた様子。先程まで綺麗に見えていた虎毛山の山頂付近がガスに覆われ始める。稜線上はDocomoの電波は常に入っていたので雨雲レーダーを確認すると雪雲がすぐそこまで迫って来ていた。P915、P1030辺りで少し風が出始めると小雪が舞い始めた。P1054付近は雪庇が崩れていたり稜線上に雪がなかったりで少し藪を漕いだり西側の雪に逃げたりしながら歩く。そしてこれまでのアップダウンの疲れが徐々に出始める。吹雪く場面もあるが幸い気温が低くない為、寒さは感じなくこまめに休憩を取りながら進む。P1037、P1040と進むうちに先のピークも見えないくらい雪が降ってきたが樹林帯を歩いているので方向を見失う事はなく雪庇さえ気を付ければ安全に進む事が出来る。P1040からの降りは右側に大きく開けた谷型の地形が印象的。降り切ったらP1093へ再び登り返す。風の当たらない場所で大休止後に最後のピークの大鏑山へ。大鏑山のピークはこれまでのピークとは異なりとてもなだらかでピーク周辺は植生がなく開けた場所だった。降り積もった雪は5cm程でこの時期に新雪を味わえるとは思っていなかった。山頂で写真を取ったら一路下山へ。県境を少し歩いたら東へ折れて広々な尾根を降る。ふかふかの新雪を踏みしめブナ樹林を眺めながら降ると次第に雪もやみ風も収まって来た。稜線を振り返り眺めていると太陽が一瞬現れて感激。次第に細くなる尾根とルーファイを繰り返しながらP704の手前でR108方面の軍沢川方面に向かって谷を降る。標高を下げると次第に雪が重くなって来たがゴールはもう少し。R108が見え始めるとどこから道路に上がれば良いかを見定めながら降る。軍沢川はスノーブリッジがあると予想していたがすっかり川が顔を出していた。渡渉ポイントを観察し若干濡れたがドボンは免れ無事渡渉。さて目の前の斜面を登ろうかと進んだらまさかの2回目の渡渉が…。ここも無事渡渉し最後は雪の付いた斜面を登り無事R108へ帰還!あとは丸森トンネルまでロードを歩き無事目的のルートを完歩!
禿岳初登頂から県境トレイルを辿り数々のピークとアップダウンを越えて大鏑山へ無事に稜線を歩く事が出来ました。大鏑山から軍沢岳への赤線繋ぎにも興味があるので来年あたりにチャレンジしてみたい。R108からの虎毛山や大鏑山の先のピークから南下すると渓流公園にも降れる。ロマン溢れるルートが沢山あります!なかなかタフなルートでしたが楽しさが100倍上回りました!今回誘って頂いたたかかさんには感謝です!終始引っ張って頂きありがとうございます。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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ちゃんと禿岳の山頂を踏んでから縦走に入るあたりはさすが、抜かりないですね。
足の早いアオハチさんでもやはりこれくらい時間かかるんですね。
禿から大鏑山までが核心かもしれませんね。
私も何度も計画しては下見をして、車回収に頭
を悩ませ、結局そのまま流れました。
夢のカムロからカムロへの道、どうか実現させてください。アオハチさんなら出来ると思います。
禿のダイレクト尾根や隣の南峰リッジは、ドンピシャの賞味期限がかなり短くて、2週間くらいしかありません。
もちろんその年の雪の量にもよりますが、気温による雪質でかなり左右されます。
放射冷却で朝がぐっと気温が下がる時か、低温で曇りの時がチャンスですね。
モロ東面の為、太陽が出た瞬間に瞬く間に雪が緩み始めるので、ヘッデンスタートがおすすめです。
雪質が良ければ、綺麗な雪稜をダブルで気持ちよく登って行けると思います。
これからもお気を付けて!応援してます!
禿岳から大鏑山の縦走はなかなかハードでした😆コンデションによってはもっと時間掛かりそうでした💦それだけになかなかの充実感を得られます✨カムロからカムロの縦走はロマンですね〜🏔️🤩是非テン泊で実現したいです!
禿岳のダイレクト尾根、南峰は初めて近くで眺めましたがタフなルートですね😱賞味期限が2週間は一度逃したらシーズンアウトですね💦興味有るのでタイミング合えばアタックしてみたいです💪詳細情報ありがとうございます‼️🙇
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