北アルプス表銀座
長野県
山キチどん
- GPS
- --:--
- 距離
- 67.9km
- 登り
- 5,591m
- 下り
- 5,883m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 8:19
- 休憩
- 1:13
- 合計
- 9:32
- 山行
- 8:49
- 休憩
- 1:19
- 合計
- 10:08
- 山行
- 7:29
- 休憩
- 1:53
- 合計
- 9:22
| 天候 | 1日目(8/18)：曇一時雨のち曇時々晴 2日目(8/19)：晴のち曇一時霧雨 3日目(8/20)：晴のち曇一時霧雨 4日目(8/21)：曇り |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2005年08月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス
下山口：松本電鉄新島々駅 |
| 予約できる山小屋 |
蝶ヶ岳ヒュッテ
|
写真
拍手
P2508より
今回の山行で泊りたかったが小屋番入らず断念
感想
1日目(8/18)
前日23時京都駅から乗った“さわやか信州号”は4:30穂高駅近くの穂高神社前に到着した。駅からタクシーに乗り餓鬼岳の白沢登山口まで入ると料金は8,000円、一人では痛い出費だったが同乗する人もなく“さわやか信州号”と同額の料金を払った。一寸怖いおじさん系の運転手だったが、乗り込むなり「コーヒーはブラックか砂糖入りか?」と聞かれブラックだと言うと、駅前の自動販売機で買ってきてサービスしてくれた。
白沢登山口に着くと車が2台駐車していた。昨夜雨が降ったそうで下草は濡れ、木からは雫がポタポタ。雨具の下だけ着て歩き出した。沢筋に入り渡渉を繰り返すこと10回、流量の多い所は橋が架かり歩行に問題はない。紅葉の滝、魚止めの滝を過ぎ標高が上がると、とうとうガスの中に突入してしまった。最終水場では幕営中の男性が一人食事中だった。通り過ぎると雨が降り出してきて完全雨装備に身を包んだ。
登山口から2時間半で大凪山(2,079m)に達した。稜線の肩に山頂標識があるが本当の山頂は100mほど進んだ所で下りに転じる直前のピークだ。ただし展望はなく、山頂標識もなかった。大凪山を越え20分もすると雨が止み明るくなりだした。標高2,200mまで来ると傾斜が一旦緩くなり、下ってくる2人の男性と行き合った。再び急登となり“百曲り”と呼ばれるジグザグ登山道で高度を詰めた。
400m余りの標高差を登りきると稜線に達し餓鬼岳小屋に至った。小屋に人の気配はなく、背後の餓鬼岳(2,647m)のピークを目指した。山頂には3等三角点「餓鬼」があり360°遮るものはないが、ガスが立ちこめ視界はなかった。何を祀るのか祠があり、小屋番の男性が手入れ中。昨夜は5人の宿泊だったそうで、先ほどすれ違った2人は、6時間半で登れるコースを12時間かけて夜8時になって到着した人達だと云う。あとの3人は今、唐沢岳に行っているそうだ。今夜の予約をして寛いでいるとガスがサッと晴れ唐沢岳が姿を現した。
唐沢岳(2,632m)は餓鬼岳と殆ど標高差はないが、途中大きく切れ込み餓鬼のコブの岩稜ピークも控えている。コースタイムは往復5時間かかる中々厳しいルートだ。北西に伸びる尾根を小さなアップダウンで梯子を伝い上下すると先は西餓鬼岳(2,441m)へ連なる稜線だが道はない。北斜面を急降下し200m下の鞍部に下りる。花崗岩の風化した砂利道で歩きにくい。登り返すと餓鬼のコブ(2,508m)のピークだが登山道は西側直下を巻いている。南側の肩からハイマツを漕ぐとピークの岩の上に立つことが出来た。
再び下りで2,400m位まで下降し230m登り返すと小屋に連泊の3人組に出合った。今朝は裏銀座の稜線がよく見えたそうだ。唐沢岳(2,632m)山頂に近づくとガレ場で歩き難いが斜面にコマクサが咲き、草付の斜面はウメバチソウ、トウヤクリンドウ、ミヤマアキノキリンソウ、オヤマノエンドウ等々目を楽しませてくれた。岩場をひと登りして山頂に達すると3等三角点「唐沢」があり360°の展望が得られた。しかし周りの山は雲を山頂に戴き、時々ガスの切れ目から顔を出す程度で山座同定は難しかった。昼食を取っていると直下にカモシカの姿が! 動かずじっとこちらを見ているのでゆっくりと写真を撮ることが出来た。
帰りは同じコースを戻るがコブの山頂には寄らず、餓鬼岳は巻き道を通り小屋に15時帰着、縦走路から飛び出し、長いピストンを強いられる唐沢岳は小屋の話によると年間でもせいぜい400人程度しか入らない“通”好みの山らしい。昨年の裏銀座山行時に見たあの存在感が今回僕を引き付けた。二百や三百の名山に入っていないのが尚いいのかもしれない。
先着していた先程の3人組は小屋の外の展望台で缶ビールを飲んで談笑中、500円の缶ビールを買って参入すると、3人とも浜松の人達で、南アルプスはホームグランドで殆どのルートを知りつくしているそうだ。南アの話に花を咲かせていると、晴れ間が広がり完全ではないが燕、剣ズリ、野口五郎、三岳、烏帽子、南沢などが確認できるようになった。この日の餓鬼岳小屋は9人の宿泊で白沢から登ってきたのが私を含めて5人、大天井から縦走が1人、唐沢ピストンの3人。夕食は寿司、連泊者は釜飯と配慮されていた。水場はなく200円/ℓで販売、一寸古いが、小じんまりした雰囲気の良い小屋だった。
2日目(8/19)
昨夜21時過ぎから雨が降っていたが3:30に起床し朝食の準備をしようと外に出ると満天の星空。下界には大町市や穂高町の夜景が広がり素晴らしい。辺りが仄々と明るくなり出した4:40、餓鬼岳小屋を出発し丸山新道を南下した。岩峰群の難路を梯子で上下し、ガレ場を進み登山道は一際高い岩峰“剣ズリ”(2,644m)の西を巻くように付けられているが、ガレ場を攀じればなんとか登れそうだ。ガレ場はズルズル崩れるが安定した岩を選び登り詰め山頂に立った。岩峰ゆえに360°の展望があり、餓鬼岳、東沢岳、東餓鬼岳が目近かに迫ってきた。燕岳は残念ながら山頂に雲の帽子を被っていた。
元のガレ場の登山道に戻り、そのまま標高2,420mまで下降した。今度は東沢岳の稜線に向けて登り返しで、この辺りは梯子場の連続で厳しい岩稜だ。東沢岳の稜線の北端のP2508に達すると一息つけ、東沢岳まではほぼ平坦かと思っていたが、まだまだ梯子場は続いた。結構時間がかかり40分程かけて東沢岳(2,497m)に達した。晴れていたのに急に雲が湧きだした。南西に延びる尾根は東餓鬼岳(2,490m)、清水岳(2,245m)を擁するが登山道は描かれていない。
西に下ると樹林帯に入りこの日の最低鞍部東沢乗越に到った。標高は2,253mで登り返しは厳しく、奥北燕の2,723mまで470mの登となった。この辺りまで来ると燕山荘に泊まった人達がやって下って来た。殆どが東沢乗越から中房温泉へ下山するが人達だったが、餓鬼岳まで縦走する人が5人いた。樹林帯を抜けるとガレ場にはコマクサ、草原にはミヤマアキノキリンソウ、ナデシコなどが咲き乱れていた。稜線に乗ると此処もコマクサの群落、奥北燕はお花畑のすぐ先、踏跡を辿り（花を踏まないように気をつけて）山頂をピストンした。
ガレ場に咲くコマクサは大群落を成しこの先、燕岳までの間、目を楽しませてくれた。しかし花期は過ぎようとしておりアップでの写真撮影は萎びて難しい。北燕岳（約2,720m）は登山道からほんの少し分岐した岩の上。先客が二人おり、昨日中房温泉から燕山荘に泊まり、ここまでピストンし同じ道を下りるというので、東沢乗越経由で下りたらと提案すると、興味を示すが荷物を燕山荘に置いて来てしまったと引き返して行った。
燕岳(2,763m)の山頂は流石に人が多く10数人が屯していた。ガスが流れてきて視界は閉ざされてしまったので山頂標識だけを撮って燕山荘へと向かった。一旦下っての登り返しで小屋には今日、合戦尾根を登ってきたのか大勢の人が休憩していた。小屋では立ち止まらず、表銀座のメインストリートへと踏み入った。岩とガレを混じえた登山道が穏やかになり行程が捗った。
120mの下りが続く“大下り”を越えるとまた高低差の少ない稜線歩き、切通岩の鞍部を越えるといよいよ大天井岳（おてんしょうだけ）への登りとなった。梯子場で高校生の大パーティと行き違うが、引率の先生の的確な指示で道を譲ってくれた。山麓の北で分岐し東西を巻き登山道が付けられていた。西側は山頂を巻いたまま表銀座喜作新道へと繋がる。常念岳方面と大天井岳山頂を目指す人は東側のルートを取る。後で知ったが此処からの直登ルートもあるようだ。
覆っていた霧が耐え切れず雨を搾り出してしまった。大天荘に着くとあと10分、折り返すように向きを変え岩のゴロゴロする山頂に向かった。大天井岳(2,922m)の山頂は3等三角点「天章山」があり何の神様なのか祠があった。先客が5名折りしも記念撮影中で荷物も降ろさないうちにシャッターを頼まれてしまった。先客が下山すると雨も止み晴れてきて燕の稜線も見通せるようになった。結局、雨具は着なくて済んだ。
小屋のすぐ南にある中大天井岳は、登山道は通っていないが踏み跡はある。大天井と常念の間は4年前にも歩いているが、常念までにある3峰すべてを巻いてしまっている。今回はこれらの山の山頂を踏むのも目的で中大天井岳(2,890m)、東大天井岳(2,814m)、横通岳(2,767m)と順次標高は低くなっていくが、逆に登る標高差は順に大きくなっていった。いずれの山も360°の展望があり“一登”の価値あり。ガスっぽかったが山頂に達する度にぱっと晴れていい感じだった。3等三角点「赤樽」のある横通岳では常念岳が目の前に聳えるが、山頂の雲が晴れそうで中々すっきりしない。諦めて下山しだすと、その肩辺りでサッとガスが飛びシャッターチャンスをものにすることができた。
今日の泊まりは常念小屋、4年ぶりの宿泊だがどうも前回と同じ部屋のような気がする。定員12名と書かれているが、布団6枚引くと重なってしまい、荷物を置く場所もない狭さ。今日は100人位になりそうだと云う。食堂で生ビール(\800)を飲んでいると真向かいに一瞬槍の穂が姿を現しギャラリーは大歓声となった。結局12人の部屋に燕山荘から来た大田区の男性2人と3人だけでゆったり寝ることが出来た。
3日目(8/20)
4:30まだ暗い常念小屋を出発し常念の斜面に取り付いた。小屋付近は晴れているが山頂は雲の中だ。岩場をジグザグに登るヘッドライトが先の方に10数個見える。次第に近づきやがて追い越してトップに立った。小屋から見えるニセピークを過ぎた頃ガスの向こうに朝日が昇った(5:10)。ご来光には一寸間に合わなかったが5:15常念岳(2,857m)の山頂に達した。祠に手を合わせ休憩しているとまたもや幸運が訪れ、ガスがサッと晴れ大天井、燕、餓鬼、蓮華、針ノ木まで見通せるようになった。素晴らしい朝に感謝だ。槍・穂高は山腹が赤く焼け、頭は雲の中。南側の蝶の稜線も雲が多い。
山頂展望を堪能し岩稜の続く長い斜面を下り始めるとまたガスが流れてきて時折視界を奪った。しかし太陽はしっかり出ているので朝日が円形の虹を作った。中心に影が浮かび試しに手を振ってみると影も動いた! お〜ブロッケンだ! 急いでカメラを取り出し稜線の岩の上に登ると影がなおくっきり。今まで何回もブロッケン現象は体験したがカメラに収めたのは今回が初めてだ。この後も長い時間ブロッケンは続き、稜線歩きと共に影もついて来た。差し詰め同行二人といった神々しい心持ちだった。
昨夜の雨で露をたっぷり含んだ下草が煩くなり、雨具のズボンを履いて進んだ。大学生のパーティー 2組と行き合うと、露が払われ歩きやすくなった。P2512とP2592のピークを越え2,462mの鞍部まで下るといよいよ蝶ヶ岳への登りとなった。岩峰の屹立したピークは蝶槍(2,675m’)。ガスが動き展望が開けそうになるが、なかなかスッキリしない。20分ねばったが諦めて先に進んだ。ものの5分も行くと3等三角点「蝶ヶ岳」(2,664m)があり広々としていた。ケルンが積まれ常念に向かう3人組が休憩中で、ここでようやく晴れて今通って来た蝶槍、南には蝶ヶ岳の姿が現れた。
少し行くと横尾へ下る分岐点、横尾山荘に泊まりここまで来たツアー20数名が荷物をデポし、まさに山頂に向かわんとするところだった。ご一行様より先行し、なだらかな山頂域を進んだ。蝶ヶ岳ヒュッテを越え蝶ヶ岳(2,677m)に達するとヒュッテでアルバイトをする女性二人が山頂散策中、時間的にここと蝶槍までが行動範囲だそうだ。ツアー一行がどっと押し寄せ写真を撮りまくってサッと行ってしまった。
再び静かになった山頂を後にし、大滝山方面への中村新道へと進んだ。少し下ると三股への分岐があり通り過ぎると素晴らしいお花畑が広がった。名残の夏の花は少し元気がなく、秋の花が“時は今”とばかり咲き乱れていた。200m程下り登り返して大滝山北西の山頂稜線、一際高い所が大滝山北峰（2,616m）だ。ガスの薄れた蝶ヶ岳の姿を見て少し下ると大滝山荘がに到った。小さな小屋で男性が一人で縫い物をしていた。3等三角点「大滝」のある南峰(2,614m)に着くと二度目の昼食。その間に蝶ヶ岳はくっきりしてきた。
この先徳本峠までの中村新道は9.2�劼板垢い�途中名のあるピークは大滝槍見台(2,365m)のみ。殆どすべてがシラビソの樹林帯で道は泥濘でいた。ひと気はなく寂いい山域だ。長い下り坂を2,233mまでだらだら下り、登り返して大滝槍見台に達した。樹林の中の暗い所に3等三角点「古池」があり3m位の高さの展望櫓が樹林の上に飛び出すように建てられていた。櫓に登ると前穂の奥に槍が見えるのだろうが山頂は相変わらず雲の中だった。それでも長塀尾根と蝶ヶ岳、大天井岳ははっきり望むことが出来た。
再び下りとなり先に人影を見つけた。燕山荘から縦走してきた男性で上高地へ下山のつもりだったが、思った以上に時間が掛かり徳本峠に泊まるという。鞍部に達する頃、急に雨が降りだし、遠くで雷の音も聞こえた。ザッと来そうなので明神見晴らしで雨具を着るが、案に相違してすぐに止んでしまった。明神見晴らしはほんの少し展望がありずっと樹林帯歩きで単調なのでホッとした。更に登るとなんでもないピークに3等三角点「障子沢」(2,246m)があった。ここまで来るとあと少し、下り切ると徳本峠（とくごうとうげ）だ。この先には霞沢岳と明神への分岐点がある。兎に角そこまで行かないと、縦走線は繋がらない。小屋の前に荷物を置き片道5分の道をピストンして霞沢岳、上高地への道が繋がった。小屋に戻りチェックイン。
徳本峠は釜トンネルが開通するまで上高地へ入るメインルートだったそうで、小屋はその頃に建てられたもので全く変わっていない。古びた小さい小屋で発電機はなくランプを灯している。寝室は2階、3階と称しているが実態は中二階と屋根裏だ。この日、元富山県警山岳警備隊長谷口凱夫氏のグループが泊まり合わせてそのメンバーが新しい本「翼を持ったお巡りさん」をしきりにセールスしていた。明日は早朝から霞沢岳に登るそうだ。4年前に霞沢岳に行ったときは8月第1週の土曜日だったのに、登山者一人に逢ったきりだったが明日はこの小屋からだけでも10人余り、谷口氏一行の話によると近年の百名山ブームで百名山を終えた人が急増、次の目標として二百名山が狙われているとのことでこの増え方もその現われのようだ。
4日目(8/21)：
この4日間曇りがちながらも晴れ間も見られどうにか天気は持った。最終日の今日は徳本峠から島々への下山、本当は昨日岩魚留小屋に泊まりたかったが小屋番が入らないのでと予約を断られた。松本から11:42発“しなの10号”の指定券をかなり前に取っており、2時間の所要時間増を吸収するため4:50小屋を出発した。峠沢の暗い登山道はなかなか明るくならず、ヘッドライトを点けて歩いた。急な斜面をジグザグに下り高度を下げた。最終水場は“力水”と名がつき冷たい水が湧いていた。
峠沢を渡り、ひと際水量の多い本谷は橋が壊れ渡渉となるがそれほど問題はない。東方向に向きを変え本谷右岸の道をむと枝沢を集め流量が多くなった本谷を左へ右へと丸太橋で渡った。北から流れ込む岩魚留沢を渡ると谷間のほんの僅かな広場に岩魚留小屋があった。徳本峠同様年季の入ったランプの宿で老朽度は徳本以上に進み軒も崩れかけていた。昨日今日と小屋番は入っていないはずなのに入口は全開、谷水かけ流しで冷やされた缶飲料、柱には料金箱が吊るされ、まったく人の善意を疑わない仕組みにただ感激。「犬に餌をやらないで」の張り紙と、どこか遠くで犬の鳴き声、犬だけが留守番をしているのか?
小屋のすぐ先には南沢と名を変えた沢を下流側に傾いた橋で渡り、暫くは右岸を進んだ。川幅が狭くなるところは桟道が架けられ危険箇所はない。“瀬戸の滝”と呼ばれる滝の上を鉄橋で渡るとすぐ下に川の真ん中に巨大な岩“離れ岩”と名付けられている。この後は橋や桟道が格段に立派になっていた。それまでは朽ちかけた丸太橋が多く一本踏み抜いてしまい、危うく転落かという危機があった。初めて人に会い立ち話、これから徳本峠に登るという男女3人組だった。
右岸を大きく高巻き砂防ダムを越え発電所の取水施設が見えると二股に到った。朝余り食べなかったのでお腹がすき二度目の朝食を摂った。ここからは林道歩きで6.3�凖隋甲�林道を下った。幸い未舗装道路でまだしも歩き易い。林道となっても山深く人の気配は何もない。釣り人らしい3人組と登山者1人に会ったきりだ。ゲートがあり林道が塞がれている。ここまでは一般車が進入できるようだ。二股の取水口から水量の減った島々谷川はますます細くなりやがて水がなくなってしまった。ずっと聞こえていた水音がなくなると辺りは静寂そのもの。暫く行くと大きな砂防ダムがありその下流で再び水流が復活した。右岸に発電所を見ると二股で取り込まれタービンを回した水が一気に放流され流量が増した。島々の集落手前に“一般車通行止”のバリケードがあるが釣り人はその脇を掠めて奥へ入っているようだ。
島々で国道158号線に出ると新島々駅へはあと3.7�辧⊂綛眞呂惴�かうバスや自家用車がひっきりなしに走る。9:17新島々駅に到着し5分後に発車する電車で松本へと向かった。松本駅前のマックで“しなの10号”を待っているとグラッと揺れた。中越地方震度5の地震だった。幸い篠ノ井線への影響はなく名古屋までは特急、あとは鈍行で京都に帰り着いた。
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